大学入学者選抜協議会(第1回)議事録

1.日時

令和3年5月26日(水曜日)17時~19時

2.議題

  1. 大学入学者選抜協議会の運営について
  2. 大学入学者選抜協議会新型コロナウイルスに対応した大学入試ワーキンググループの設置について
  3. 令和4年度大学入学者選抜実施要項について
  4. 令和4年度大学入学者選抜に係る新型コロナウイルス感染症に対応した試験実施のガイドラインについて
  5. その他

3.出席者

委員

川嶋座長、沖座長代理、穴沢委員、石崎委員、泉委員、圓月委員、大林委員、岡委員、柴田委員、島田委員、杉本委員、高田委員、竹中委員、田中委員、長塚委員、安井委員、山本委員、柳元委員、和田委員

文部科学省

伯井高等教育局長、森田大臣官房審議官、西田大学振興課長、安彦初等中等教育局参事官 他

4.議事録

【前田大学入試室長】
 それでは,先生方,所定の時刻になりましたので,ただいまより大学入学者選抜協議会第1回目を開催いたします。
 大学入試室長の前田でございます。よろしくお願いいたします。
 皆様方におかれましては,御多用の中,お集まりいただきましてありがとうございます。なお,本日は,ウェブ会議方式の開催となっております。あらかじめ御理解いただければと存じます。
 まずは,開会に際しまして,伯井高等教育局長から一言御挨拶申し上げます。
【伯井高等教育局長】
 文部科学省高等教育局長の伯井でございます。
 本日は,大変お忙し中,御参加いただきましてありがとうございます。第1回の大学入学者選抜協議会開会に当たりまして,一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 大学入試の日程あるいは留意事項等につきましては,毎年,高等教育局長によって招集される高校・大学関係者らによる「大学入学者選抜の改善に関する協議」を踏まえて,大学入学者選抜実施要項の通知を行っているところですが,現在,審議中の「大学入試のあり方に関する検討会議」におきまして,昨年のような緊急事態における機動的な協議を可能とする観点からの会議体の常設化,あるいは協議のプロセスの透明性の確保,構成メンバーの代表性の明確化等が必要であるとの御意見が出されておりまして,そうした常設の会議体の設置が重要であるという方向で議論が進んできたところであります。
 そうしたことを踏まえまして,今回,常設の会議体として,この「大学入学者選抜協議会」を5月14日付で事務次官決定で設置をしたものであります。本協議会は,これまで改善協議で御審議いただいた毎年度の大学入学者選抜の実施方法,それから日程,あるいは大学入学共通テストに関する事項に加えまして,中長期的かつ継続的な対応が必要となる事項等も含めて協議するものとし,本日,第1回目の協議会を開催させていただく運びとなりました。どうかよろしくお願いいたします。
 昨年度実施された大学入学者選抜につきましては,初めての大学入学共通テストということに加えまして,新型コロナウイルス感染症の拡大という事態に対し,例年とは異なる対応を各大学にお願いいたしました。各大学をはじめとした関係者の皆様におかれましては,受験生の受験機会を確保するとともに感染症対策を徹底し,万全の態勢で受験生を迎えることが重要であるとの考え方の下,適切に対応していただいた結果,特段大きな混乱もなくおおむね無事に終了できたと承知しております。関係者の皆様方に改めまして,この場をお借りして御礼申し上げる次第でございます。
 新型コロナ感染症につきましては,いまだ感染の収束の見通しが立たないという状況でございます。大学入学者選抜においては,感染症対策を含めて,引き続き例年とは異なった対応をどのようにしていくのかということを議論していただく必要がございます。本日は,昨年度の実績を踏まえた実施要項の見直しの方向性,及び試験実施のガイドラインの改正案についてお示しさせていただきますので,活発な御議論を頂ければ幸いでございます。
 また,文部科学省といたしましては,受験生が安心して受験に臨めるよう,今年度実施する大学入学者選抜について速やかに方針を定め,関係各所に周知したいと考えておりますので,委員の皆様方の御協力,活発な御意見を頂戴いたすということをお願い申し上げまして御挨拶といたします。
 どうぞ本日は,よろしくお願いいたします。
【前田大学入試室長】
 それでは,本日は,初回の協議会となりますので,座長の選任までは私が進行させていただきまして,その後は座長に引き継がせていただければと思います。
 まずは,本日の資料について確認させていただきます。先生方,お手元の議事次第にございますように,資料の1から資料の8-2まで,あと参考資料として1から9までを御用意させていただいております。また資料の5,令和4年度大学入学者選抜実施要項の見直しの方向性(案)及び資料の6,大学・高校関係者が合意した入試日程ルールに基づく選抜の実施について(案)につきましては,画面共有のみということでよろしくお願いいたします。
 それでは,まず,資料の1について御説明させていただきます。大学入学者選抜協議会の設置についてということで,今し方,高等局長からもお話がございましたように,まず1の趣旨でございますけれども,「高等学校教育と大学教育との円滑な接続を図る観点から大学関係団体及び高等学校関係団体の連携協力のもと,毎年度の大学入学者選抜の実施方法・日程や大学入学共通テストに関する事項のほか,中長期的かつ継続的な対応が必要となる事項等について協議を行う」という趣旨でございます。
 協議事項は,そちらにございます2の(1)から(3)のとおりでございまして,3の構成員といたしまして,(1)大学及び高等学校関係団体の代表者としてということで,構成メンバーの代表性について触れております。それから学識経験者並びに大学入試センター理事長をもって構成すると致しております。また(2)としまして,関係団体が協議会の構成員となる者を推薦するときは,当該団体を代表する期間を定めて推薦をするというものとし,当該被推薦者の任期はその期間と致しております。また学識経験者の任期は2年とし,再任を妨げないとしております。
 4の運営方法の(2)でございますけれども,必要に応じ上記3(1)の構成員以外の者にも協力を求めるとしておりまして,臨時協力者として3名の専門委員の先生方にお入りいただいております。
 それからその他としまして,協議会の庶務につきまして,従来は高等教育局大学振興課,それから入試センターの共同処理ということでございますけれども,ここに「関係局課の協力を得て」ということで,高等学校教育と大学教育の円滑な接続という観点から,今回から初等中等教育局の職員も参加してございます。それから(2)として,「会議の運営に必要な事項については,必要に応じて会議に諮って定める」といたしました。後ほど運営要領についてお示ししたいと思っております。
 なお,本協議会の委員及び文部科学省職員の紹介につきましては,資料1の2枚目にございます委員名簿,それから別途送付させていただきました出欠票をもって紹介に代えさせていただきたいと思いますけれども,先ほど御紹介した専門委員の先生方,今年度も新型コロナウイルス感染症対策の検討のため鈴木基先生,柳元伸太郎先生,和田耕治先生の3人の専門家の方にお加わりいただいておりますので申し添えさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
 それでは,これより議題に入ります。まず,議題(1)大学入学者選抜協議会の運営について,私から説明をさせていただきます。資料2を御覧いただければと思います。資料2でございますけれども,1として,協議会に座長を置き,委員の互選により選任する。座長が不在の場合は,委員のうちから座長があらかじめ指名する者がその職務を代行するとしております。2は,議事の公開についてでございますけれども,協議会は,大学入学者選抜実施方法や共通テストに関する事項等について検討するものであり,大学入学者選抜等に係る非公開の情報を基に検討を行う必要があることから非公開で行うことを基本としております。ただし,非公開情報を基に検討を行わない場合,その他審議に支障がないと座長が認める場合には公開で行うことができるとしております。3は,資料の取扱いでございますけれども,座長は,選抜実施要項等が公表された後に,協議会において配付した資料を公開するとしてございます。これにつきましても,ただし,非公開の情報が含まれると認めるとき,その他正当な理由があると認めるときは,全部または一部を非公開とすることができるとしております。4は,議事録でございますけれども,協議会の議事録を作成し,これにつきましても,選抜実施要項等が公表された後に公開するとしてございます。また座長は,非公開の情報が含まれると認めるとき,その他正当な理由があると認めるときは,議事録の全部または一部を非公開とすることができるとしてございます。5として,この運営要領に定めたもののほか,協議会の運営に関し必要な事項は,協議会で決定すると致しております。
 以上が資料の2でございますけれども,委員の皆さんから御意見があればよろしくお願いしたいと思います。
 なお,この協議会を通しまして,御発言の際には挙手ボタンを押していただきまして,指名された後に御発言のほどお願いします。また,聞き取りやすい御発言,資料参照の際の該当ページのお示し,ハウリングを避けるため,指名後のミュート解除,発言後のミュート戻しなど御協力を頂ければと思います。
 それでは,よろしくお願いいたします。
 特段,先生方におかれて御意見等ないということであれば,今お示しした案で協議会の決定としたいと思いますが,よろしゅうございますでしょうか。
  (「異議なし」の声あり)
【前田大学入試室長】
 それでは,ありがとうございます。
 続きまして,今,決定いたしました運営要領に基づきまして,協議会の座長を選任させていただきたいと思います。事務局といたしましては,昨年度の改善協議と同様,入試関係業務に長く携わられて豊かな経験と幅広い知見をお持ちの大阪大学の川嶋先生が適任ではないかと考えますが,委員の皆様,いかがでございますでしょうか。
 ありがとうございます。
 それでは,特段,御異議なしということかと思いますので,本協議会の座長は川嶋先生にお引き受けいただこうかと思います。
 それでは,ここからは川嶋先生,川嶋座長に進行をお願いしたいと思います。川嶋先生,よろしくお願いいたします。
【川嶋座長】
 ただいま御指名を受けました川嶋でございます。これから私のほうで議事進行をしていきたいと思いますので,何とぞ御協力をお願いしたいと思います。
 先ほど事務局から説明がありましたが,まず,資料2の本運営要領の1ポツについて,座長が不在の場合は,協力者のうちから座長があらかじめ指名する者がその職務を代行するという規定になっております。ついては,私自身が何らかの事情によりやむを得ず本会に不在となる場合については,座長代理をあらかじめ私のほうから指名させていただきたいと思っております。つきましては,座長代理に早稲田大学の沖委員にお願いしたいと思いますが,皆さん,よろしいでしょうか。
  (「異議なし」の声あり)
【川嶋座長】
 御了承いただいたということで,沖委員に今後とも座長代理としてよろしくお願いしたいと思います。
 それでは,次に議題の(2)大学入学者選抜協議会新型コロナウイルスに対応した大学入試ワーキンググループの設置について,これに関して事務局から説明をお願いします。
【前田大学入試室長】
 資料の3に基づきまして御説明させていただければと思います。資料の3,新型コロナウイルスに対応した大学入試ワーキンググループの設置についてでございますけれども,1の設置の目的を御覧ください。新型コロナウイルス感染症の今後の感染状況の変化等に備え,大学入学者選抜協議会として,大学入学者選抜の円滑な実施等に向けた必要な事項の検討を進める必要のあることから,専門的な調査審議を行うためのワーキンググループを設置すると致しております。昨年度も,このワーキンググループはございましたけれども,昨年度は「新型コロナウイルス感染症が,今後の入学者選抜の実施時期に発生した場合等に備え」という表現でございますが,「今後の感染状況の変化等に備え」ということにしております。現在,感染の収束,拡大ということがございますけれども,将来的にもし感染が高止まり,あるいはそのまま,あるいは低減するということ,いろいろな変化がございますので,実施時期に発生した場合というよりも,むしろ感染状況の変化に備え専門的な調査審議を行うとしてございます。
 それから主な検討事項は,以下,御覧のとおりでございます。
 3として実施方法,(1)として,ワーキンググループの主査及び構成員は,協議会構成員の中から協議会座長が指名するものとすると致しております。
 それから設置の期間でございますけれども,本日,このワーキンググループが設置されましたら,その日から来年,令和4年3月31日までとする。なお,次年度以降も設置が必要な場合は,改めて設置することとするとしてございます。
 5.その他として,ワーキンググループにおいて検討結果を取りまとめたときは,協議会に報告するものとする。協議会からの求めがあったときは,ワーキンググループの検討の結果を協議会に報告する。また,ワーキンググループは必要に応じて,その検討の経過を協議会の報告することができると致しております。
 以上が資料3のワーキンググループ設置についての説明でございます。よろしくお願いいたします。
【川嶋座長】
 ただいま事務局から説明のありましたワーキンググループの設置について,資料3の3ポツを御覧ください。先ほど前田室長からも御説明がございましたけれども,ワーキンググループの主査及び構成員は協議会構成員の中から協議会座長が指名するものとされています。そのため,座長として,通し番号5ページにございますような方々にワーキンググループに入っていただきたいと考えております。また,本ワーキンググループの主査につきましては,昨年度同様,福岡県立大学の柴田先生にお願いしたいと考えております。何とぞ皆様方,御協力のほどお願いしたいと思います。
 なお,このほかワーキンググループの設置に関し,御意見,御質問がありましたら,どなたでも結構ですので御発言をお願いしたいと思いますが,いかがでしょうか。
よろしいですかね。
 ワーキンググループの先生方,よろしくお願いします。昨年も途中でワーキンググループを開催して,さらに対応策をアップデートしたこともありましたので,今年度もそういうこともあるかと思いますが,よろしくお願いしたいと思います。
 それでは,この5ページにある案で,ワーキンググループは構成したいと思います。ありがとうございました。
 それでは,次に,専門委員の先生方の退席時間の関係上,議事の順番を変えまして,先に議題(4)令和4年度大学入学者選抜に係る新型コロナウイルス感染症に対応した試験実施のガイドラインについて議論を行いたいと思います。
 まずは,令和3年度の大学入学共通テストの実施結果について,大学入試センターの山本委員より資料の説明をお願いしたいと思います。どうかよろしくお願いします。
【山本委員】
 失礼します。大学入試センターの山本でございます。
 今,座長からございましたように,令和3年度第1回の共通テストですが,これは先ほど伯井局長からもお話がございましたが,一言で言いますと,初めての共通テスト,それからこのコロナ禍の大変な状況の中での実施という極めて異例の事態にもかかわらず,特段の混乱なく無事実施できましたということでございます。つきましては,大学の関係者,それから高等学校の関係者の先生方,それぞれ大変な御努力を頂きました。併せて受験者のほうも非常に,何といいますか,ガイドライン等々を守りながら整然と受験してくれたことに感謝申し上げたいと思います。
 今,資料が共有されておりますが,共通テスト(1),共通テスト(2),それから特例追試験という都合3回の試験を実施したところでございます。例年ですと,追試験会場は全国で2会場なんですが,県境をまたがないというようなことから,この1月には全都道府県64会場に設置したところでございます。
 それから,とりわけこのコロナウイルス感染症拡大防止の取組としましては,文科省から出ましたガイドラインに基づきまして,大学入学共通テストの新型コロナウイルス感染症予防対策等,これを策定しまして,受験者に対して感染症の予防対策の徹底等について受験上の注意でも周知したところでございます。このガイドラインといいますか予防対策等を策定するに当たりましては,今日も御出席を頂いております感染症の専門家の先生方の的確なアドバイスに改めてお礼を申し上げたいと思います。
 それともう一つは,できるだけ共通テスト(1)のときに無理をしないで,調子が悪ければ追試験に回ってくださいというようなアナウンスもした結果,次のページにありますように,追試験の許可者は1,700人余りということでした。例年の許可者は200人から300人程度なんですが,ここが増えて,こういったことも含めて,この共通テストの中で新しい感染者が出なかったと,この共通テストに起因する感染者が出なかったということで,胸をなで下ろしたところでございます。
 今,画面に出ておりますように,ここでは,受験者数は2月18日公表と,上から2段目に書いてございますが,この資料は大学入試のあり方検討会議のところで使った,2月にあった検討会議で使った資料がそのまま出されておりますので公表予定と書いてありますが,実際には48万2,546人で,前年度に比べて4万4,526人の減ということでございました。それから,その状況については下段にあるようなことでございます。
 次のページ,4ページでございますが,実施結果の丸2というところですが,この受験予定者数は,共通テスト(2)の当初の志願者が718人,それから先ほど申し上げましたように,追試験の受験を許可した者が1,721人と,これが大変多かったんですが,その下の箱の中にありますように,新型コロナウイルス感染に関わる者が右,左等で,これほどの数があったということです。それから風邪・インフル・胃腸炎等のところで随分大きな数字,それからその他疾病のところで872という数字がございますが,これは先ほど申し上げたように,特定できないけれども,診断書等々がなくても追試に回ってくださいというようなことを言って増えた数でございます。結局,最終的な受験者数は,対象者としては2,430人ほどですか,受験者数は2,025人,これも2月18日公表と書いてありますが,2,025人でございました。試験場は最終的に64か所ということでございまして,それから下のほうに,英語(リスニング)の再開テスト受験者数が1,552人と書いてございますが,これも最終的な集計で1,682名でございましたので,お手元に資料がございましたら訂正をしてください。それから第2日程,共通テスト(2)の特例,いわゆる追試,再試ということで,特例追試という日程も設けておりましたが,これは結局,受験者数が1名ということで,首都圏にある試験場で実施をいたしました。
 以上が今年度選抜に関わる,1月に実施しました入学共通テストの結果でございます。以上です。
【川嶋座長】
 山本委員,ありがとうございました。
 それでは,引き続きまして事務局から資料の説明をお願いします。
【前田大学入試室長】
 資料の8-1,それから8-2に基づきまして御説明させていただきます。画面上は8-1を示しております。改訂ポイント案でございまして,お手元に先生方,8-2がもしございましたら,そちらも,私,通し番号を申し上げますので,適宜御参照いただきながら御覧いただければと思います。
 まず1つ目の,あらかじめこれは専門委員の先生方3名の御意見,お話を伺った上で改訂してございますけれども,見直しの事項の基本的な考え方といたしまして,これまで試験実施の特徴を踏まえて感染リスクは比較的低位というふうに,通し番号,これは21ページでございますが,しておりましたが,何と比べて低位かというのが明らかでなかったものですから,「日常生活の様々な場面で感染する可能性よりも比較的低い」というふうに趣旨を明らかにしてございます。
 それから2の試験場の衛生管理体制等の構築,事前の準備丸2,受験生控室の確保でございます。通し番号で申しますと,資料8-2は23ページでございますけれども,受験生控室を準備する大学もございますので,控室内の感染症対策についても言及しております。案内紙の掲示で受験生の注意喚起を行うというようなことでございます。
 それから丸9の面接試験,実技試験の追加でございますけれども,通し番号で申しますと24ページが該当箇所でございます。実技試験につきましては,これまで,特に剣道,柔道等のコンタクトスポーツ,それから発生を伴う歌唱については実施を控えるということでございましたけれども,実態上,令和3年度入試におきまして,実施予定の大学で実技を取りやめたというのは1割弱でございまして,9割以上は実施してございます。また,その際には実施方法を工夫してやられたという大学が6割ぐらいございましたので,そうした実態も踏まえまして,感染リスクの高い内容は引き続き控えることが望ましいとしつつ,実施する場合は感染症対策を十分に講じた上で実施するというふうにしてございます。
 それからマスク着用の義務づけでございます。これは通し番号で申しますと,26ページになりますけれども,改めまして鼻までマスクを覆うということで,正しいマスクの着用方法についてリンクを貼るということでございます。
 それから同じ通し番号26でございますけれども,発熱・咳等の症状のある受験生への対応でございますが,試験当日までに発熱・咳等を理由に追試験等の代替措置を受験生が希望する場合は,感染拡大のリスクや医療現場の負担等を考慮し,診断書等の提出を必須としないとしてございます。個々の受験生の状況に応じて,例えば自署,自分で,受験生自身が症状を何か紙に書いて出すというようなことも,大学によってはあり得るんじゃないかということを示しております。これは昨年度の共通テストの始まる前に,特に無症状濃厚接触者で待機しておいてくれということで,なかなか医療機関に行けないという受験生がおりまして,直前にそういった診断書の提出について言及をしたところでございますけれども,今回それを,あらかじめ大学によっては診断書の提出を必須としないこともあるんじゃないかということでお示ししております。
 それから丸4の無症状濃厚接触者の対応,これはペンディングとしておりますけれども,ちょっと今,厚生労働省はじめ関係省庁と協議をしているところでございまして,確定している内容ではございませんが,通し番号で言うと27ページが無症状濃厚接触者の対応でございます。
 ここに,まず入国者の対応でございますけれども,これまでは過去2週間以内に政府から入国制限,入国後の観察期間を必要とされている国・地域から日本に入国した方については,これは濃厚接触者の取扱いとしてございました。ただ,入国者の対応が感染状況に大きく影響を受けますことから,入国者が受験する場合は無症状濃厚接触者には含めずに,入国後の待機期間等は入国時の防疫対策に従うこととしてございます。これは下の,先に受験生に対する要請事項の受験できない者と併せて御説明させていただければと思いますけれども,この中に入国者が受験する場合は,防疫対策上求められる待機期間中の受験はできないということを,これとの関係で入れてございます。趣旨としましては,あらかじめ受験生に入国,防疫対策上の指示に従って,その間は,その期間を終えるまでは受験できないということを周知しておけば,大きな混乱はないんじゃないかと考えておりまして,余裕を持って帰国をしていただくということかと思います。共通テストの例で申し上げますと,昨年の末に水際対策が強化されまして,イギリスあるいは中国といった日本人学校からの志願者の入国状況を,そのとき入試センターのほうで御確認いただきましたけれども,既に全員,入国済みでございました。実態としても,早期の帰国を,あらかじめ少し余裕を持って帰国しているんじゃないかと思われますので,この部分については,防疫対策上求められる待機期間中の受験はできずに,余裕を持って帰国という方向にしたいと思っております。
 それから丸4の無症状濃厚接触者の対応に戻りまして,濃厚接触者の検査主体でございますけれども,無症状濃厚接触者が受験する要件としましては,通し番号の27ページでございますが,4つお示ししておりました。そのうちの1つがPCR検査の陰性でございます。ここは自治体によるPCR検査,行政検査ということでございましたけれども,昨今,様々なPCR検査の機関がございますので,少しこの範囲を広げることができないかというのを協議しておるところでございます。ただ単に医療機関が実施するPCR検査ということになりますと,相当広がってしまうということがございますので,今,調整している案としましては,自治体から指示された医療機関を含めるということで調整を進めるところでございます。
 それから丸9の試験場入場前の対応でございますけれども,通し番号で申し上げますと28ページの丸9でございます。入場時の非接触型体温計などを利用した検温でございますけれども,令和3年の入試で大きな混乱もなかったことから,引き続き,必ずしも全員に一律に行う必要はないとしてございます。
 それからもう一度,受験できない者に,最後でございますけれども,通し番号で申し上げますと30ページでございます。今回,先ほどの入国の話と,もう一つ付け加えさせていただいておりますのは,新型コロナウイルス感染症に罹患していないことの証明やワクチン接種をしているかしていないか,これを受験要件にはしないということをあらかじめ明確にしてはどうかという案でございます。
 これら以上の案につきまして,改訂ポイントをお示ししましたけれども,共通テストの感染症対策につきましては,こうしたこのガイドラインをベースに別途,大学入試センターのほうで策定をされるということでございます。
 事務局からの説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 ただいまガイドラインにつきまして,昨年度からの変更点等について御説明を頂きました。御意見,御質問等がございましたら,どなたからでも結構ですので御発言をお願いしたいと思います。とりわけ本日,臨時協力者としてお入りいただいております感染症の専門委員の方々から,今の事務局からの説明の補足ないしはさらなるアドバイス等がございましたらお願いいたします。
 和田先生,どうぞ。
【和田委員】
 和田でございます。国際医療福祉大学におります。
 私のほうから3点,先生方の御参考も含めてお話をさせていただきます。1点目は,やはりもう御存じのとおりワクチン接種が進んでくるものと思われます。大臣もおっしゃっているように大学を活用してという話もありますし,受験生の方にはぜひ受けていただきたいとも思っております。これまでもワクチン接種の項目がありますけれども,そこに監督者並びに学生を含めて一応努力義務になっておりますので,ワクチン接種をできればしてほしいというようなことを,もう少しちょっと状況を見ていきませんと,18歳,19歳までどういうタイミングで回ってくるか分かりませんが,タイミングによっては書くことになるんだろうなとは考えております。
 その中でもう1点,ワクチンに関連して,皆さんもテレビで御覧になっているように,アメリカ等では,もうワクチンをしたらマスクを外していいみたいな話がありまして,もともとマスクがあんまり好きじゃない人たちというのもありますので,そういった状況もありますけれども,今年度は一応マスク着用というのは,ワクチンをしたとしてもお願いをするのがいいんだろうなとは今考えております。
 これは1点目で,2点目は,やはり症状のある人は,何でしょう,受験は避けていただくということは継続して必要だろうと思っています。あまり何か悪い話ばっかりして大変恐縮ですが,やはりインフルエンザという病気がございまして,昨年度はほとんど感染がありませんでした。つまり高校生の年代というのはインフルエンザ,これまでも感染していたわけですけれども,当然1年間暴露がなかったわけですから免疫がみんな下がっています。ですので,前回の冬にインフルとコロナと両方来たらどうするんだという議論がありましたが,コロナだけだった。だけどもインフルエンザは世界からなくなっているわけではないので,場合によっては今回の冬。今回の冬ももしインフルエンザが来なかった場合には,その次の冬に,結局,子供たちがみんな免疫が下がっていきますし,大人も下がってきますので,場合によっては,通常2,000万人ぐらいの感染者が,インフルエンザ,出ておりますけれども,何ていうんでしょう,大きな流行にインフルエンザがなり得る可能性というのは,先生方,どっか頭の片隅には置いておいていただけたらいいんじゃないかなと考えております。
 いずれにしてもワクチン,新型コロナ,出てきておりますし,今回2回目ということで,昨年度よりもより,またやりやすい形にはなると思いますが,引き続き気を引き締めながらやっていく必要があるだろうと考えております。
 私からは以上でございました。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 柳元先生,特にございますでしょうか。
【柳元委員】
 ありがとうございます。東京大学の柳元でございます。
 今,和田先生が一通り御説明くださったとおりかなと思いますが,新型コロナウイルス感染症だけに目が行きがちですが,全体に,インフルエンザも含めた,今後の流行状況とかの情報は季節が進むと出てくると思いますので,少しその辺の調整は必要かとは思っております。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 ほかの委員の方々,御質問とか御意見がございましたらお願いしたいと思いますが,いかがでしょうか。
 よろしいですかね。
 ワーキンググループ主査の柴田先生,いかがでしょうか。
【柴田委員】
 御意見どうもありがとうございます。
 我々のワーキンググループの出番ができるだけないように祈っている次第でございまして,無事終了するように努めていければと思っています。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 ほかに御意見,今日の段階でございますでしょうか。
【杉本委員】
 全校長,杉本と申します。よろしくお願いします。
 先ほど説明いただいた27ページの丸4,1番目の初期スクリーニングのことなんですけれども,今年度の入試の状況のときに,結局PCR検査が受けられる状況になかったんです。そういった場合,結局,陰性を示すことができなかったということがあったので,そういう状況もちょっと想定して,また考えていただけるといいかなと思いますので,ぜひよろしくお願いします。
【川嶋座長】
 貴重な御意見ありがとうございます。
 ほかに御意見,御質問はございますでしょうか。
 よろしいですかね。よろしいですか。
 それでは,事務局にお願いですが,今日,専門家の先生,あるいは全校長の会長さんから頂いた御意見も踏まえながら,さらに最終案に向けて検討をしていただければと思います。
 それでは,この案件については,これで終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
 それでは,次に,順番が前に戻りますけれども,議題の(3)令和4年度大学入学者選抜実施要項について,事務局から資料の説明をお願いしたいと思います。
【前田大学入試室長】
 資料の4及び5でございます。資料の5につきまして,画面共有をさせていただきます。資料の5をお願いできますか。資料の4につきましては,資料の5と併せながら御説明させていただければと思いますので,お手元にございます先生は,そちらを参照いただければと思います。
 資料の5,令和4年度大学入学者選抜実施要項の見直しの方向性(案)でございます。大学入学共通テストで,まず一番最初でございますけれども,試験期日の案を示しております。本試験につきましては,既に昨年度示しておりますけれども,追試験につきまして,今回は,第1日程,第2日程,特例追試験の3段構えではなく,本試験,追試験の2段構えという案でございます。また,本試験の1週間後に追試験,1月29日,30日,従来1週間でございますけれども,感染対策上のことを考えまして2週間空けるという案でございます。
 それから追試験の試験場設定のところでございますけれども,従来は2会場,東京,大阪でやってまいりました。そして昨年度は,第1日程の追試験は,これは第2日程でございましたが,もともと第2日程自体が本試験という位置づけでございました。ですので全国規模ということもございましたけれども,もう一つは今回,先ほど和田先生からのお話がございましたが,ワクチンの接種などピッチを上げて今進めている状況の中で,現時点におきまして,現時点と申しますのは,今この今日でございますが,来年1月の入試で追試験試験場について昨年同様,全国に設置するという対応を取ることを決めるかどうかという点がございます。もちろん感染状況が極度に悪化した場合には,全都道府県設置というものもあろうかと思いますけれども,併せて試験実施のオペレーションということについても加味する必要があろうかと思っておりますので,今お示ししている案としましては,今後の感染状況の見通しを含む様々な状況等を勘案した上で判断ということで,選抜要項上は,現時点では試験場の数,規模についてはお示ししないでどうかという案でございます。
 それから各大学の個別選抜の試験期日でございますけれども,総合型選抜につきましては,昨年度は高等学校等の臨時休業の長期化等を勘案しまして,9月15日以降出願,すなわち2週間の後ろ倒しでございましたが,そういった臨時休業の長期化はございませんので,9月1日以降出願開始ということで,従来どおりに戻す案でございます。学校推薦型と一般選抜,これは昨年度と同様の日程でございます。
 それから追試験・振替受験等の要請,継続と致しておりますけれども,国公私立大学におきましては追試験・振替受験を積極的に設置していただきましたが,今年度,全校一斉休業がないものですから,出題範囲の工夫の配慮は求めないということで,出題範囲の工夫と申しますのは,資料4でございますと,選択問題の設定でございますとか発展的な学習内容から出題しないといったことについては,今回は要請は特段必要ないんじゃないかと考えております。
 それから中止・延期等の大会や資格・検定試験の対応,これも継続でございますけれども,入学志願者が不利益を被らないことや努力のプロセス,あるいは大学で学ぼうとする意欲,そういったものを多面的・総合的に評価するように要請するという案でございます。
 それからオンライン面接等における配慮事項でございますけれども,こちらは参考資料5にオンラインの調査結果の資料も添付させていただいておりますが,通信環境の不具合でございますとか,通信環境を整えることができない場合の代替措置,例えば当日の時間の繰下げでございますとか予備日の設定,あるいはサポートデスクの設置といったような配慮事項を少し具体的に追加できないかと考えています。併せて障害者への合理的配慮についても言及するというような案でございます。
 それから選抜方法等の変更への対応でございますけれども,特に今回の共通テストの実施後に個別入試を取りやめて,共通テストの成績で評価するとした大学も中にはございましたが,案としましては,大学が所在する地域の感染状況が他地域に比して著しく深刻であったり,天変地異が発生するなど大学で試験が実施できない場合を除き,各大学の入学者選抜要項公表(7月末)後,受験生に不利益を与えるおそれのある変更は行えないこととしてございます。
 これにつきましては,もし先生方,お手元に参考資料の4を御参照いただければと思うんですけれども,参考資料の4の通知一覧があろうかと思います。これの9に,1月22日付で各国公私立大学長宛てにお送りしました新型コロナウイルス感染症への対応等に関する変更について(依頼)という文書がございます。画面上,通しページで申し上げますと,90ページでございます。そちらに,中ほどにございます。「特に,出願後は,出願時点で既に受験生に示している方法で選抜することを基本とし,適切に推進いただくようお願いします」と書いた上で,具体的には出題教科・科目の変更,個別試験を取りやめて共通テストの成績のみで合否判定をするといったような変更,これは出願後,受験生が予見できない不利益を受けるということで,厳正に実施いただきたいということとしています。「なお」といたしまして,以下のものについては不利益とならないという形で,面接をオンラインで実施する,あるいは試験時間の短縮,実技試験の方法の変更,こういったものについては不利益を与えるおそれがないものとして,この通知で示してございます。
 今回,選抜方法等の変更への対応といたしまして,先ほど申し上げました,7月末以降は受験生に不利益を与えるおそれのある変更,すなわち出題教科・科目の変更でございますとか,個別試験を取りやめて共通テストのみで判定するといったような変更は行わないというようなことを新規事項として要項にお示ししたいと考えております。
 それから選抜方法関係の大学入学共通テスト,段階表示の利用でございます。こちら,スタナインといわれる共通テストの得点の段階表示がございますけれども,こちら,参考資料の6にスタナインの調査結果がございます。通し番号で申し上げますと102ページでございますけれども,この共通テストのスタナインの調査結果でございますが,今回これを活用したという大学はゼロでございました。また合否判定以外の利用につきましてもゼロという結果でございました。我々も調査を致しますときに,そもそもスタナインということ自体,あまりよく分からないというような大学様もちらほらございましたので,今回,共通テストの得点表示にこれを利用して一定の,例えば一定の学力水準に達していることの確認をした後は,それ以外の方法と組み合わせて選抜するような,共通テストの成績の基礎資格的な利用方法等を例示という形で盛り込んではどうかと考えております。
 それから次に,選抜区分の表現の見直し(再整理)としているものでございますけれども,こちら,今日,資料を用意してございますが,まず,この8ページ目にあるのは,現在,一般選抜の定義がございますけれども,これを評価方法の一般規定に置き換えた上で,一般選抜は各大学の判断により,学力検査や小論文等を主な評価指標とした上で,その他の評価方法を組み合わせるものとするということでございます。
 こちら,別紙1,9ページを御覧いただければと思いますけれども,今回,圓月先生,この協議会のメンバーでもおられますが,協力者会議の主査として,この審議を取りまとめていただいております。その中で,多面的・総合的評価という事項といたしまして,一般選抜について,志願者数や入試業務の制約から「知識・技能」,「思考力・判断力・表現力等」の評価に比重を置き,学力検査や小論文などが中心の評価方法となることも想定されるけれども,その場合でも様々な資料,そういったものを求めて選抜の一部として活用している大学もある。ただ,仮に学力の3要素の重みづけについて,全ての選抜区分で同程度の重みづけで評価しようとすれば,かえって各選抜区分の特性が失われ,選抜が画一化するおそれがあるという内容になってございます。
 こうしたことを受けまして,各選抜区分の特性については,現行の選抜実施要項における整理や表記では分かりにくく,実態と合っていないという指摘もあることから,今後,改善に関する協議,すなわちこの選抜協議会でございますけれども,上述した点に留意しながら,高校・大学関係者による検討がなされることを期待したいという提言を頂いております。
 それを受けまして10ページ目,通し番号10の別紙2でございますけれども,今るる申し上げたことを仮に再整理する場合,特に一般選抜のこの表でございますが,この令和4年度で決めてしまうかどうかというのは,先生方の御議論でいろいろな御意見があると思いますので,あくまでも案としてお示ししてございます。右側が現行,令和3年度選抜実施要項でございまして,その基本方針,10ページ目でございますけれども,その中に「大学入学者選抜は」と続きまして,中ほどに「大学への入口段階で入学者に求める力を多面的・総合的に評価・判定することを役割とする」と。それから「能力,意欲,適性等を多面的・総合的に評価・判定する」と。その中で,その判定に当たっては,学力を構成する,特に以下の3つの要素,この3要素を適切に把握するよう十分留意するとした上で,入試方法の多様化,評価尺度の多元化に努めるということで,この部分は基本方針として,趣旨は踏襲することで同じでございます。
 それから11ページにつきましても,引き続きこの基本方針の中で,一番最後のほうでございますけれども,各大学の特徴等に応じて具多的な評価・判定方法や要素ごとの評価・判定の重みづけ等について意見等を述べ,それぞれについて適切に評価・判定するように努めるとしてございます。
 現在は,3.入試方法のところで,「入学者の選抜は」から始まるところでございますけれども,調査書の内容,学力検査,小論文,これこれこれこれといったような資料等により入学志願者の能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価・判定する入試方法,これを一般選抜と言うという定義になってございます。この部分について,まずは,今申し上げたのは入試方法,一般選抜という定義ではなく,これは入試方法だという整理をしたのが左側でございます。入学者の選抜は,これこれこうした資料等を大学・学部等の目的,特色,専門分野等の特性,選抜区分の特色等に応じて組み合わせ,以下のように入学志願者の能力・意欲・適正等を多面的・総合的に評価・判定する入試方法によるということで,いわば選抜の評価方法の一般規定をここで書くという案でございます。
 これを受けて12ページでございますけれども,一般選抜というのが(1)として入りまして,案といたしましては,「学力検査,小論文等を主な資料とし,また,大学・学部等の目的,特色,専門分野等の特性によっては実技検査等を主な資料に加えつつ,調査書,入学志願者本人の記載する資料等を組み合わせて,能力・意欲・適性等を評価・判定する入試方法」,これを一般選抜と言うということにしてございます。総合型選抜と学校推薦型選抜につきましては,右にございますように,従来どおりの規定でございます。
 また13ページにつきまして,調査書につきましても,これも引き続き調査書を十分に活用するということで規定してございます。
 この一般選抜の表現の見直しにつきましては,多面的会議での御提言を踏まえて,今回,お示しするものでございますけれども,これを併せまして,今申し上げました選抜実施要項の見直しの方向性について御議論いただければと思います。よろしくお願いいたします。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 まず,皆様方,御意見を伺う前に,今室長から言及がございましたが,協力者会議の主査をお務めになりました圓月委員から,選抜区分の表現の見直しについて,何か補足がございましたらお願いしたいと思いますが,いかがでしょうか。
【圓月委員】
 圓月でございます。
 今,室長から御丁寧な説明を頂きましたので,特に補足すべき点はございません。入試方法の多様化などを進めていく上で,表現等について,この委員の先生方のお知恵を借りて,少しでも実態に合うものにしていただければと思っております。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 それでは,ただいまの事務局並びに圓月先生の御説明も含めて,令和4年度大学入学者選抜実施要項の見直しの方向性について,どなたでも結構ですので御意見とか御質問があればお願いしたいと思いますが,いかがでしょうか。
 石崎委員,どうぞ。
【石崎委員】
 御説明ありがとうございした。
 今の選抜区分の表現の見直しの件なんですけれども,まず今,画面提示で御説明いただいたんですが,細かい情報が手元にない中で,こんな大きな問題が議論できるのかというようなところで,きちんと実施要項の案が手元にある状態で議論をしていただきたいという大前提のお願いが1つでございます。
 それからもう一つは,主体性評価の協力者会議のことが出されていたんですけれども,そもそもあの会議は,結局,令和7年度入試のところに向けてという議論で審議のまとめが最後まとめられたように記憶しておるんですが,それが突然,なぜ令和4年度の入試に向けて,それを引き合いに出さなければいけないのかというのも疑問で,ちょっとその選抜区分の整理については,非常に大きな問題なので,ここで画面提示だけで,はい,そうですかという議論をするのはちょっと乱暴じゃないかなと思っております。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 ほかに御意見,御質問のある方はございませんでしょうか。
 それでは,岡委員,どうぞ。
【岡委員】
 私も先ほどのことは,ちょっと頭の中で全く整理できなかったので,またきちっと資料を出して説明をしていただきたいというのが,まず最初に申し上げたいところですが,これは共通テストとか個別選抜について,国大協の意見を述べても構いませんでしょうか。
【川嶋座長】
 どうぞ。
【岡委員】
 まず大学入学共通テストでございます。まず最初に質問の事項ですが,これは追試験が設置されると。どの規模になるかというのはいろいろ状況によって決めるということでございますが,少なくとも,例えば最大各都道府県1以上ということになった場合に,試験実施費用については,きちっとした担保をしていただけるのかというのが1点。追試会場については今からの状況で判断するということですので,ブロック別,例えば中国地方とか四国とか,そういうブロック別も考えられるのかなというのが意見でございます。
 それから各大学の個別選抜についてですが,今回も追試で合格した場合には,入学定員の超過の算定に含まないということだと理解をしております。その中で,医学部の定員については,かなりきちっとしておりますので,再度,厚労省との折衝をしていただきまして,明確に回答していただきたいと思います。
 それから収容定員につきましても,入学の定員と同様に収容定員についても,これが違反になることはまずないとは思うんですが,そういうことについても算定外にするというふうに明記していただくと,大学は大変安心するんじゃないかと思います。
 それから先ほどの,受験生に不利益を与えるおそれのある変更については,1月に伯井局長から出されました1月22日のものが,これが生きているという,これがもう一度出されるのか,生きているのか,生きているという理解でよろしいのでしょうか。そこの辺りがとても気になりました。
 最後に,コロナも大分収まってくるとは思うんですが,ワクチンを打って,去年も入試においては文部科学省から全国知事会宛てに,入学試験については,県をまたぐことについては構わないというようなことを出していただきました。こういうことについても考えておられるのかということをお聞きしたいと思います。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 ただいま岡委員から幾つか御意見,御質問がありました。現段階で事務局のほうで回答できることはございますでしょうか。
【前田大学入試室長】
 前田でございます。
 先生から頂きました追試の実施費用でございますけれども,これは私どものほうで財政当局と協議をしまして,そうした費用について確保に努めてまいりたいと思っております。
 それから入定超過につきましても,昨年度,通知等でお示ししましたけれども,関係課と調整しまして,そういう取扱いについて,よく検討してお示ししたいと思います。
 それから1月22日の通知につきましても,これも生きているという理解でございまして,ここにお示しているような要項の通知の内容を今回,要項の中に,昨年要項をつくったのは6月19日でございますので,その後の通知でございますので,それを反映させたいというのが1つでございます。
 それから知事会宛ての要請につきましても,移動制限をかけないということ,これにつきましても,再度改めての要請というのを考えたいと思います。
 以上でございます。
【岡委員】
 ありがとうございました。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 それでは,沖委員,どうぞ。
【沖座長代理】
 ありがとうございます。沖でございます。
 率直に申し上げて,今,令和4年度の選抜実施要項の議論をしていると思っていたら,全然違うというか,本来であれば,先ほど出ていたとおり7年度の議論をここでいきなり始めているので,大変困惑しています。まさに大本にあるのは,受験生に対する不利益変更は,2年前周知というのがずっと決まっていて,令和4年度からそれはなくなるというんだったら別ですが,あり得ないというふうに私としては理解していますから,先ほどから出ている幾つかの提案は,明らかに高校側に甚大な影響を与えますし,選抜の方法をいきなりこれから数か月で変える方向へ誘導するんだという御提案のふうに伺いました。これはやっぱり出したら駄目だと思います。
 具体的に申し上げます。1つはスタナインの利用というのが,今回まともに使ったところがゼロだったので,使う方向へ誘導するというようなお話が,しかも令和4年度にそういう方向へ向けるというような御提案がありました。これ,7年度に向けて,いろいろな条件をそろえて,その方向へ行きましょうということであれば,まだ理解はできるんですけれども,スタナインを使うというときに,これ,具体的に考えればすぐ分かるんですが,これをまともに使えるのは,国立大で,いわゆる昔ふうに言うと足切りをするために,第一段階の選抜のために使うときに,今までは点数だったのを段階で見るというような使い方と,あとは推薦,国公立大における推薦,学校推薦型や総合型選抜で共通テストの得点を活用しているという場合に,この段階を目標にして取ってくださいというふうに使うんだったら,従来は点数だったのが段階でということで,まだ理解できますけれども,ほかの大学,特に私立大学の事例で考えたときに,このスタナインを使って合否判定をするということは,どのラインで,要するにざっくりと何人程度というような判定しかできないということと同時に,総合型や学校推薦型で,なおかつ共通テストの点数,試験を受けてもらい,それをスタナインで何段階目ぐらいになっていたらいいですよということは,最終的な合否判定は2月の中旬以降になるということですね。先ほどから出ている話で言えば11月か12月に合否発表するのが一般的なものを,さらにこの共通テストを使って,最終的な合否判定は2月中旬以降であるというのは,実はやろうと思ったらできますけれども,もともと従来からやっているところが,そういうふうな形で説明をし直すというんであればまだできると思いますが,今やっていないところがいきなり誘導してやりましょうなんていうことはできないわけです。あるいはそれをやっていくという文化を変えたりとか,まさに資料をつくっていただいているとおりで,そこに書いてある課題が何一つ解決していないのに,いきなりそちらに誘導するんだというこの提案は,やっぱりもっとちゃんと議論するべきなんだと思います。いきなり4年度,つまりこれからいきなりやるというところに入るというのは,どう考えても理解できません。もうちょっと丁寧な議論をして,4年後のために今から1年ぐらいかけて議論をして,新高1がそういう試験,早ければ1年後ですよね,その辺りでちゃんと制度が分かっているという状態にしないといけないということがまず大前提なんじゃないでしょうか。あまりに大きな改革ですね,今年の会議で決めていいかどうかということはもう一度検討していただくべきだと思います。
 ちょっとほかもいろいろあるんですけれども,取りあえずこの点はぜひ,事例としてスタナインを出しましたが,何でこれ,いきなりスタナインを使うべきだという話になっているのかは,ぜひ伺いたいと思います。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 この点について山本委員,いかがでしょうか。
【山本委員】
 今ちょうど沖委員のほうからスタナインの話が出ましたので一言。先ほどこの下のところ,ちょっとこれを上げていただいて,大きくしていただいてもいいんですが。選抜方法関係と書いてあるところです。今,共有されている資料,大きくなれば。この下のほうですね。
 ここに,スタナインはそれを利用して,「一定の学力水準に達していることの確認をした後は,云々」と書いてあるんですが,スタナインで一定の学力水準に達していることの確認はできません。このスタナインというのは,点数を変えたとかそういうことじゃなくて,その科目を受けた受験者集団のうちのどのぐらいの順位に位置しているかといったような,それを9段階に分けて整理しております。したがいまして,この「一定の学力水準に達していることを確認した後は,云々」という,この文言が明らかに違うんじゃないかと思います。
 それからその後ろに書いてあります「組み合わせて選抜するような,共通テストの成績の基礎資格的な利用方法等を例示」と,何かいろいろどういう使い方があるかということの例示の,我が大学ではこういったことで,このスタナインを使いますよという,選抜に当たって使う場合には,その使い方をきちんとそれぞれの個々の大学の募集要項の中に書いておくべきだとは思うんです。先ほど沖委員も言われましたように,合否判定にこれを使いますよということをいきなり言っていいのかという部分は,少しちょっと私もどうかなと思います。
 まずは,一番大きなところは,この「一定の学力水準に達していることの確認をした後は」と,これは恐らく先ほど話がありましたように足切りとかそういったようなことの話をイメージしておられるのかもしれませんが,少なくとも書き方として,一定の学力水準に達していることを確認したという確認はできないということは先ほど申し上げたとおりです。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 スタナインは受験集団の全体の中を9部位に分けるということなので,この言葉の意味が絶対的な意味で,ある学力水準を満たしているということではなくて,その年のある科目の受験集団の中で順位が上位7%以内とか,そういうのを示しているという御説明ですね。
【山本委員】
 おっしゃるとおりです。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 ほかに御意見,御質問が。
 今は選抜方法関係,下の2つの点についての御意見,御質問が多かったんですが,ほかに。ほかの新型コロナウイルス感染症対策関係について御意見,御質問のある方。
 柴田委員,どうぞ。
【柴田委員】
 先ほど和田先生と柳元先生が御指摘になられた,もしコロナが沈静化しても,インフルエンザに対する免疫が低下しているので大変なことになるかもしれないというのは非常に重要な御指摘なんじゃないかなと改めて感じましたので,やはりそちらのほうにも目配りした準備というのをしておく必要があるんじゃないかなと思っております。これ,突然やっぱり冬場になるとインフルエンザというのは増えますので,免疫を持っていないということ,非常に大きな問題じゃないかなと改めて感じておりますので,幅広にやっぱり対応策を考える必要があろうかと思っておるのが1点でございます。
 もう一つはスタナインについてでございますけれども,これ,今まで日本は素点合計主義というので皆さん方,自己採点で志願校を決めていたわけですが,これとかなりの乖離がありますので,やはりこれを導入する際にはかなり慎重にしておかないと,従来の方式での心づもりをやっている人たちとは随分違ってくる結果になるんじゃないかなと思いますし,導入する大学も,その辺りは十分配慮した上で,シミュレーションなんかした上でやっぱり導入を検討すべきものじゃないかなと思っております。だから差し当たっては,先ほど沖先生のおっしゃったように足切りに使うというようなところが妥当なところなんではないかと思っております。
 1点,山本理事長にお尋ねしたいんですけれども,このスタナインのデータというのは,どの段階で公表されるんだったんでしょうか。自己採点が終わった辺りで出てくるんだったら,それぞれの個人で見当がつくんですけれども,全部終わった後ということになると,そこは全部出願してますので。
【山本委員】
 それは平均点の公表と同時に換算表といいますか,この科目の何点はスタナインの何に相当しますということで発表しております。今年のケースは2月の4日でしたでしょうか,段階表示換算表というのを公表いたしました。
【柴田委員】
 分かりました。じゃあ参考にはなるわけですね。その点は了解しました。
 大体以上でございます。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 ほかの委員の方々,この見直しの方向性のペーパーについて,論点について何か御質問,御意見がほかにございますでしょうか。
 ほかの委員の方,ございませんかね。
 それでは,石崎委員,ありますか,何か。
【石崎委員】
 どっかで参考資料の説明をということだったと思うので,ここでもいいですか。
【川嶋座長】
 はい,どうぞ。
【石崎委員】
 参考資料の126ページを御覧いただければと思うんですけれども,一番後ろのほうだと思います。
【川嶋座長】
 選抜を終えてという。
【石崎委員】
 私ども全国高等学校長協会のほうで,今年度の入試が終わったところでアンケートを取って,意見をちょっとまとめたところから,要望を出させていただいたところです。
 今年度,特段の大きな混乱がなく終わったことについては,高校側の一員として本当に感謝申し上げる次第でございますが,様々な意見が寄せられまして,6点ほどちょっとお願い,既に反映していただいているところが多いんですけれども,来年に向けてお願いしておきたいところを確認させていただければと思います。
【川嶋座長】
 石崎先生,これについては後で事務局のほうから資料も用意されているようです。
【石崎委員】
 大丈夫ですか。じゃあ,そのところで結構です。すみません。タイミングが分からなかったもので,すみません。じゃあ後で,後ほどお願いします。
【川嶋座長】
 はい。
 改めて,この見直しの方向性についての案について,これ以上御質問,御意見がある方はございますでしょうか。
 なければ,下のほうの選別方法関係の2点については,この4年度の入学者選抜実施要項に含める含めないという点も含めて継続審議とさせていただきたいと思っております。この新型コロナウイルス感染症対策関係については,追試験会場をどうするかとか,まだ未確定の部分がございますけれども,今ここに示されている方向性を基にして,事務局には選抜実施要項の原案の作成をお願いしたいと思っております。よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 それでは,石崎委員,お待たせしましたが,まず,あらかじめ事務局のほうから実施要項の関係で,入試日程のルール遵守についても資料を用意していただいておりますので,まず,そちらのほうを説明してから,石崎先生にまた資料の説明をお願いしたいと思います。
 事務局のほう,よろしくお願いします。
【前田大学入試室長】
 それでは,資料の6,画面共有でございます。大学・高校関係者が合意した入試日程ルールに基づく選抜の実施について(案)としておる資料でございます。後ほど石崎先生からは,全校長の要望書の説明があろうかと思いますけれども,この趣旨といたしましては,選抜日程につきまして,大学・高校関係者団体が合意し,ルール化されているということでございますが,特に総合型選抜及び学校推薦型選抜については,日程を遵守していない大学が一部にあり,高校関係団体から是正が求められているという状況がございます。日程は下にあるとおりでございます。あくまでも案でございまして,合意形成されたものからということでございますので,特に必ずこれでどうかということではなくて,御議論いただければと思うんですけれども,総合型選抜,学校推薦型選抜の入試日程ルール違反大学の公表というところでございます。
 当該年度の入試日程を遵守していない場合は,協議会名で日程遵守の要請と当該大学の次年度の対応を確認ということでございます。これ,下の例とする矢印を御覧いただければと思います。これ,最短の例えばでございますけれども,大学,7月31日に要項を公表しますけれども,その当該年度の入試日程につきまして文部科学省に御報告いただき,その中で,例えば9月1日より前,あるいは11月1日より前ということであれば,その大学名を協議会のほうに報告をすると。協議会の名前で,そうした違反大学につきましてはルール違反,ルール遵守の要請をし,大学からは,その要請を受けて令和5年度,次の年度の入試についての対応,これを御報告いただくというのが一番最初の四角,青でございます。その後,2つ目の青でございますけれども,日程見直しの確認ができない場合には,矢印で申し上げますと赤字でございますが,次年度,選抜実施要項公表時に協議会名で大学名を公表するという案でございます。
 これにつきましては,参考資料の一番最後の参考資料9でございますけれども,一番最後のページに,これは全校長様じゃないんですが,近畿の高等学校進路指導連絡協議会から要望書が参っておりまして,2段落目でございますけれども,「総合型選抜において,『エントリー』すると同時に合否の内定通知があり出願自体が実質的な合格発表及び入学手続きになっている。また,学校推薦型選抜において,出願受付が11月1日より早まる傾向が毎年強まり半月以上早い著しい例もある。といった現状が多数報告されています」というような要望が来てございます。
 それで,私どものほうでも少しホームページ等で見ましたところ,例えば出願時期は9月1日の大学なんですけれども,出願資格の中にオープンキャンパスでのエントリー面談を行ってくださいと。それが7月の下旬であるということでございます。まさにこういったことを,この近畿の進路指導連絡協議会の団体はおっしゃっているんだろうと思います。
 それから丸2の一般選抜につきましては,こちらは資料の6の次の参考,スライドを動かしていただければと思いますけれども,これ,令和3年度入試の実際に大学の入試を行った日程ごとに整理したグラフでございます。2月1日より前に一般選抜を実施している大学,延べ数でございますけれども,334大学ということでございます。総合型,学校推薦型について,ルールの議論をする際には,一般選抜についても同じルールを決めておりますものですから,これについても御議論,御意見を頂戴できればと思っておりまして,前のページに戻っていただきますと,1つ目の青といたしまして,入試日程遵守について,説明責任の履行の考え方はどのようにしたらよいかということで,2月1日より前に実施している場合に,それをどう説明し,どういう考えに基づくものであるのかというような点でございますとか,あるいは日程の設定は現行どおりでよいのか,すなわち2月1日というものでよいのかと。実態はそれより前でございますけれども,そういった点についても御議論を頂ければと考えております。
 私のほうからは,資料6についての説明は以上でございます。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 これに関連しまして石崎先生から資料が出ておりますので,御説明をお願いしたいと思います。
【石崎委員】
 先ほどの参考資料の126ページになります。近畿の資料のちょっと前になるんですけれども,そこに6点,要望を出させていただきました。さっきの続きなんですけれども,今,御説明の最後のところと重なるんですが,1つ目は,大学入学者選抜実施要項に定められた日程等を守っていただきたいということでございます。今の近畿のところにかぶる部分もあるんですけれども,従来のAO入試のときから早期の選考というのは問題になっていたと思うんですが,それが総合型選抜になって,9月1日から守ろうねとスタートしたところなんですけれども,やはりなかなか今,御説明いただいたようなところで守られない部分もあるということで,昨年は9月15日だったんですが,何かそもそも9月1日に変わったこと自体が分かっていない大学ももしかしたらあったのかなというふうなところもございましたので,周知徹底していただいて,必ず守るという仕組みをつくっていただければと考えているところです。
 それから2番目以降は,先ほどのコロナの関係になるので,さっきちょっと言いかけてしまったんですけれども,まず共通テストの追試の会場でございますが,これについては,やはり引き続き47都道府県にぜひ設けていただきたいというのが私どもの考えでございます。先ほど御説明あったとおり県境をまたいだ移動が,やはり地方によってはなかなか,県境をまたいだ受験に行くこと自体がはばかられるような状況があったことも校長先生方から声を頂いております。本当に受けたくても何か,物理的には行かれるんだけれどもはばかられるみたいな状況の受験生たちにも御配慮いただいて,ぜひ,少なくとも自分の都道府県で受けられるような,共通テストについては配慮を頂けるとありがたいかなと考えているところです。
 それから併せて各大学の個別試験におかれましても,できるだけ地方会場を増やしていただいて,移動が少なくて済むような働きかけをお願いしたいということが3点目でございます。
 それから4番目についても,共通テストでは,昨年は追試2週間後,それから第2日程ということで御配慮いただいたところですが,個別の入試についてはそれぞれの大学での御対応というところで,多くの大学にいろいろな配慮を頂いたところだとは承知しておるんですけれども,引き続きそうした配慮をできるだけ多く広くしていただけるようなお願いでございます。
 5点目につきましては,新型コロナウイルスの感染状況とかいろいろあったんだとは思いますけれども,共通テストが行われた後で,直前に入試方法を変更した大学があったなんていう報道もございました。直前の変更は,やはり受験生にとって非常な混乱があったというふうな意見を頂いております。ぜひ急な変更は行われないよう,また変更する場合,いつまでにどういう方法でといったような共通ルールを設定していただくようなことがお願いできればと考えております。
 それから最後の6点目でございますが,特に総合型選抜ですとか学校推薦型選抜で,オンライン入試が活用される事例が増えてきました。オンライン入試自体の効果について否定するものではないんですけれども,やはり初めてということもあったのかもしれませんが,通信が切れたら受験しなかったことで不合格になりますですとか,通信環境のない生徒は高校で受けてくださいとかというような,ちょっと実態と合わないような要望が大学から出ていたことがございました。特に公立の学校なんかは,特定の大学のために試験会場を提供するということもなかなか難しいような事情もありますし,教員の勤務の問題,服務の問題もございます。そういったところに配慮いただきまして,オンライン入試についても一定のルールみたいなものを大学のほうにお示しいただければありがたいかなということで6点要望させていただきました。
 長くなりましたが以上でございます。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 6点の要望については,先ほどの事務局から示された令和4年度の選抜実施要項の方向性の中にもかなり取り入れられていると思いますので,詳細についてはまた次回以降,検討,御議論をしたいと思っております。
 1番目の日程問題ですが,ここで,事務局から丸1,丸2という形で,日程遵守についての御提案がなされております。まず丸2の一般選抜は,日程の設定は現行どおりでよいのかというのは,先ほどのスタナインとかそういうのと関連して,この場で直ちに具体的に決めるということはできないので,まず丸1の総合型選抜及び学校推薦型の入試日程ルール違反大学の公表という御提案についてはいかがでしょうか,御意見ありますでしょうか。
 柴田委員,どうぞ。
【柴田委員】 
 一般選抜の日程等について発言しようと思ったんですけれども,公表ができるものなら,前々から非常に大きな問題になっておりましたので,なされるというのはあり得るかなと思っております。一般選抜については,また後ほど発言させていただきます。
 以上です。
【川嶋座長】
 安井委員,どうぞ。
【安井委員】
 1つは,大学名を公表と書いてあるんですが,これはどこにどのような形で公表をするというふうに考えているのか。そこをちょっと教えていただければと思います。
【川嶋座長】
 事務局,いかがでしょうか。公表する場所というか,どこに公表するのか。
【前田大学入試室長】
 そもそも公表をすることでいいのかどうかということもあるんですけれども,仮にそうだとした場合には,協議会の名前で,例えば文部科学省のホームページが1つあるのではないかと思っております。
【川嶋座長】
 ということだそうですが,安井委員,いかがですか。
【安井委員】
 すみません,できれば公表というようなことよりは,1番目の要請というところで,やっぱり大学の自主的な変化という,対応というところをメインにしていただいて,それでもなおかつということがあれば,その次の段階として,じゃあどういうふうに対応するかと考えていただくほうがよろしいのではないかと思いました。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございます。
 大学がきちんと要請に対応していただければ,それで,この赤いところまでは進まなくて済むということですが,万が一そういう対応をしていただけない場合というので赤の矢印のところで,もう少しより強い対応をしてはどうかという御提案ですが。
 柴田委員,手が挙がっていますが,この丸1に関してでしょうか。
【柴田委員】
 丸1に関して,以前も,8月に持っていくときにもいろいろ問題になったんですけれども,何をもって募集,それから入試をやっているのか,選抜をやっているのかという定義というのは結構曖昧なんですよね。だからその辺りを明確にしておかないと,エントリーシートの提出という奥の手もあるみたいで,どうもよく分かんないところがありますので,大学さんもいろいろ知恵を絞ってくるんじゃないかなと思うんですけれども,どこで断定するのかなというのは,そのときもかなりいろいろ議論になったように思っておりますが,その点はいかがでしょうか。
【川嶋座長】
 事実の確認をどうするかということですが,柴田委員の御指摘のように大学もいろいろ巧妙な対応はされているようですけれども,どのようにして事実確認をするか。報告をしてもらうとなっていますけれども,その報告の事実の確認というのはどういうふうにするのか,何か事務局のほうでお考えはございますでしょうか。
【前田大学入試室長】
 今,柴田先生がおっしゃられましたように,要項上決めておるのは,例えば総合選抜でございましたら9月1日以降出願開始でございますので,エントリーシート云々のことについては,そもそも何も入っていないということでございます。ただ,もしエントリーという行為自体が出願の要件だというふうしている大学があるとすれば,これは出願自体が実質的に前倒しになっておりますので,そこについては,それは実質的にはルール違反ではないかと考えております。報告につきましては,今エントリーで,実際本当にこのエントリーということで大学の入試相談会でございますとか,マッチングを図るために授業を御見学いただくとかということでやられている大学も多数あろうかと思いますので,そこをちょっとどういうふうに線引きをするのかというのは難しいところだと思いますけれども,先ほど申し上げましたようにエントリーということが出願の要件で,かつそれが9月1日より前,6月,7月とかいうような事案,極端に前倒しということであれば,そこは対象になるのかなとは考えております。
 以上でございます。
【川嶋座長】
 ありがとうございます。
 ほかの委員の方々,この丸1の総合型及び学校推薦型選抜の入試日程ルールの遵守の徹底に対する対応策について,何か御意見,御質問はございますでしょうか。
 特にございませんか。
 受験生にとっても,きちんとしたルールを守ってもらうのがいいとは思うんですけれども,大学はやはり18歳人口が減少する中で早めに確保したいという思いもあって,近畿の校長会からの要望にもありますように,現実にはもう既に,出願時期よりも前にほぼ合否が決まっているということも散見されます。これは高校側から見ると,やはりそういうことでは高校教育に支障が出てしまうということで御懸念を示されているのだろうと思いますので,この点について。
 長塚委員,どうぞ。
【長塚委員】
 ありがとうございます。長塚です。
 近畿の進路指導連絡協議会から出されているのはごもっともだなと思って先ほど伺っていたんですが,特にエントリーというのと出願というのは曖昧なものが相当あるということを感じております。そういう意味では,出願も守っていただきたいということはあるんですが,特に合格発表及び入学手続ですかね,合格発表が早まってしまうということは,実質的にやはりそこで決まってしまうということですので,ここは一番肝になるところかなと。合格発表の時期がしっかり守られていることが,まずは大前提ということを申し上げたいと思います。
 以上でございます。
【川嶋座長】
 分かりました。
 ほかの委員の方で,この件で。私大連,圓月先生,いかがですか。私大側のお立場で。
【圓月委員】
 ルール遵守をきちっとできればいいんですけれども,いろいろ御指摘もあったとおり,エントリーの問題,あるいは,入学前教育などと緩やかに連携させながらやっていくとか,いろいろなケースがあります。ルールについて共通理解ができていないと,公表される大学のほうにもいろいろな不満や反論というものなんかも出てくると思いますので,なかなか難しそうだと思いながらお話を聞いていたんですが,できるだけ明確なルールをまず公表して,その上で何が違反かということを議論できるようにしていただければと思っております。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございます。
 確かに先ほど石崎委員の御発言にもあって,昨年度,出願時期の変更があったということも,ひょっとしたら大学に周知されていないのかなということもあるので,まずは選抜実施要項のルールの周知と徹底というのは必要かと思います。
 髙田委員,どうぞ。
【髙田委員】
 ありがとうございます。
 違反している大学名を公表するということについては,そういう方向でよろしいかと思いますが,その公表する主体なんですけれども,下の矢印がずっとありまして,赤い矢印の下に,文部科学省が令和5年実施要項を通知,協議会としてルール違反の大学名を公表するという立てつけになっておりますが,実施要項を定めているのは文科省ですので,協議会として公表するという整理でよろしいのか,文科省として公表するという整理のほうがよろしいのかということは,少し検討してみる必要があるのではないかとちょっと思いました。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございます。
 この選抜実施要項は,この協議会でそれぞれ関係者が意見交換をして最終的に決めるというたてつけになっているということで,文部科学省ではなくて,ルールを決めた協議会が,きちんと各大学に対してルール徹底を求めるということなんだろうと私は理解しています。文科省が設置している協議会であることはその通りなんですけれども,そういうふうに私は理解しているのですが,この辺り,室長,御見解はいかがでしょうか。
【前田大学入試室長】
 前田でございます。
 今,川嶋先生がおっしゃられたように,大学・高校関係者が合意したルールでございます。確かに私どもがこの場を設けさせていただいておりますけれども,言葉は少し正確性を欠くかもしれませんが,言わば行司のような役割でございます。したがいまして,これは合意してルール化するというのはこの場でお決めいただくということでございますので,加えまして今回の協議会,各団体の代表性が明確化ということも位置づけさせていただいております。ですので,私どもとしては,協議会の名前で大学名を公表するというのが,ルールをつくったところがそれをするというのが的確ではないかと考えております。
 以上でございます。
【川嶋座長】
 髙田委員,よろしいですか。
【髙田委員】
 髙田でございます。
 ありがとうございました。承知いたしました。
【川嶋座長】
 冒頭にも伯井局長からも言及がありましたけれども,大学入試のあり方に関する検討会議の中で,大学入試については,大学関係者・高校関係者が体系的・組織的にきちんと意見交換をして入試に関するルールを決めていくという,そういうことをしっかりとした組織において協議すべきだという意見が出ているところで,今回初めてですが,協議会として新たに議論を始めたということで,改めて,私から言うのも何ですけれども,この協議会が,大学入試のあらゆることに関してしっかりと意見交換をして,合意の上で入試の在り方を決めていくという場であるということを改めて御理解いただいて,この協議会の運営に今後もぜひ積極的に関わっていただきたいと思っております。
 ほかに。この丸1の件は,今日幾つか意見が出ましたので,また次回に最終的には決めたいと思っておりますが,この丸1の学校推薦型,総合型選抜の日程遵守に対する対応策については,大筋お認めいただいたということでよろしいですかね。
 特に御異論がなければ,丸2の一般選抜について,ここには特に事務局提案というものはございませんので,いろいろ御意見を頂ければと思います。
 柴田先生,先ほど御意見があるということでしたので,まずお願いします。
【柴田委員】
 柴田でございます。
 先ほどの一般選抜の入試方法の議論とも表裏一体なんですけれども,できましたら皆さん方,参考資料1をご覧ください。それの4ページ,5ページを広げていただくと,これ,現行の令和3年度の実施要項なんです。ここに試験期日等というのがございまして,既に記載がございますように2月1日から3月25日までということで,これ,一般選抜が該当するんだと思うんですけれども,その下を御覧いただきますと,なお書きのところに「小論文,プレゼンテーション,口頭試問の評価方法については,2月1日よりも前から実施することができる」と書いてあるんです。先ほどの棒グラフで,2月1日以前からやっておられる大学は,恐らくこういう入試方法を実施しておられるんだろうなという具合に考えておりまして,それだったら,この記載に合うんではないかということと,もう一つ,これ,先ほどの一般入試方法とを読み比べてみますと,総合型選抜,それから学校推薦型選抜というのはかなり入試の日程が厳密に決まっているわけですけれども,逆に言うと一般選抜は,こういう選抜をやっていれば,いつやってもいいという具合な抜け道になっているんではないかということなんです。決まっているのは,合格者の発表決定が3月31日までにやるということだけになってしまうという具合に,非常に何というか,あまりこういう底意地悪いことは考えたくないんですけれども,考えてみると,そういう抜け道が今,一般選抜にはあるんではないかと前々から思っておりましたが,こういう,何というか,はしたないことはあんまり口に出したくなかったものですから今まで黙っていたんですけれども,こういう議論になりましたので発言させていただきました。
 以上でございます。
【川嶋座長】
 ありがとうございます。
 今の点は,この1つ目の青四角のところの説明責任ですね。2月1日以前に一般選抜を実施しているんであれば,今,柴田委員が御説明されたように,例外措置として実施できるというものとして一般選抜を実施しているということをきちんと公表なり説明していただくということだろうと思います。そうでない場合も,ひょっとしたら本当に学力筆記試験をやっている大学もあるかもしれませんけれども,その点も含めて説明を求めるということだろうと思います。
【柴田委員】
 学力検査の定義になるんだと思いますけれども,ここだと小論文,プレゼンテーション,口頭試問等の評価方法は,2月1日前からやれるというんですね。だから学科試験以外なら2月1日前からやってもいいという具合に読めちゃうんじゃないかなと思うんです。そうすると,前倒しがいかようにもできるという話になりかねないんです。全く性悪説からの発言で,しゃべっているほうも気恥ずかしいんですけれども,そういうことでございます。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 ほかの委員の方々,いかがでしょうか。今の柴田委員の日程の設定ということで,抜け道もあるんじゃないかという御意見でした。どうぞ。
【長塚委員】
 すみません。今,柴田先生から御指摘いただいて,改めて学科筆記試験以外のものはできるようになっていた背景は何だったかなとちょっと考えたんですが,多分,一般選抜においても多面的な評価をするということにおいて,単に筆記,学力試験だけでないものも導入しようということ,そういったものについては2月1日以前からもやっていい,でないとできないのではないかというようなところがあって,そのような期日になっているというんでしょうか,決めになったんではなかったかなと思っておりますが,また詳しくは事務局から改めて確認していただければありがたいなと思います。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございます。
 長塚委員の御発言は性善説でございました。
【柴田委員】
 柴田です。ようございますでしょうか。
【川嶋座長】
 どうぞ。
【柴田委員】
 まさに今おっしゃるように,そういうものを推奨するために,選抜に時間がかかるから前倒ししてもいいよということでこれを導入したんだと思うんですけれども,先ほどのグラフを見ると,かなりこれを活用しておられる大学もあるというのは事実のようでございまして,さて,どうしたものかというステージに来ているのかなと思っております。
 以上でございます。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 山本委員,どうぞ。
【山本委員】
 ありがとうございます。
 関連して。今ちょうど画面に出ております青の枠の一番下で,一般選抜,学力検査,2月1日から3月25日と書いてありますけれども,先ほど出て,話題になっております小論文,プレゼンテーション,それらは学力検査じゃないんですか。学力の定義というのは,それこそ進んで勉強する力とか3つの学力を言っているわけですから,だからここは言葉をちょっと整理しないと。先ほど言った,いわゆる筆記試験というか,何かそういうものは2月1日からにしなさいよというような話,それが先ほど,今ちょうど画面に出ました小論文,プレゼンテーション等々はその前からやってもいいということとなっていますので,この言葉の整理をどっかで合わせてしないといけないという気がいたします。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 これは先ほど少し継続審議にした入試方法の説明内容にも関わるところだと思います。
 沖委員,どうぞ。
【沖座長代理】
 本件,非常に悩ましい問題で,先ほどから性善説,性悪説の話,まさにごもっともといいますか,総合問題という話で私立大学の一部が2月1日より前に行っているというのは現実としてあるというのは承知しております。それをどのように,学力の3要素の中でどのように捉えるかというのが,最初もともと出てきた議論ではあったので,今,山本先生がおっしゃられたような再定義の問題は,やっぱりちょっと時間をかけてきちっとやらないと,なかなか,いきなり入れて,またやめる,出たり引っ込めるというのも,それはそれで1つの問題かなと思いますので,制度の安定性からいうと,もうちょっと丁寧に考える必要があるというのが1点目です。
 もう一つ,この問題,先ほどのデータの中をもうちょっと丁寧に学部別で見るべきなんじゃないかなと思います。というのは,もともと構造的に,1月に学力試験をやっている大学というよりは,学部があるという問題がずっとあって,ある意味,もう1月にやらないといけない医学部の問題です。医学部の入試の一般方式の1次というのが,特に私立大学の場合に比較的1月の中旬以降,当たり前に競争になっているというのが現実で,その辺りの問題をちょっと仕分した上で,なおかつ,まだ1月に,それ以外の学部でいろいろあるということを確認した上で議論を進めるのがよろしいんじゃないのかなと思います。ちょっと私の手元にそういうデータがないものですから,もし可能であれば大学入試室のどなたかに,1月の問題を議論するんであれば,ちょっと丁寧な資料をつくられるといいかなと思いましたので,お願い方々申し上げました。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 圓月委員,どうぞ。
【圓月委員】
 時間も迫っておりますので,簡単に申し上げます。一般入試の定義等について考え直すことは,確かに令和4年に向かって議題にするというのは非常に難しいというのは理解しておりますけれども,先ほど山本委員からも御指摘があったとおり,それだったら主体性の評価は学力評価ではないのかということになってくると,さらに難しい議論になってくる。その辺りが協力者会議でも話題になりました。この問題はその背景にあるものだと理解しておりますので,その点も共有していただいた上で,今後の議題等について考えていただければと思います。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございます。
 高校側のほう,御意見ございますか。
 安井委員,どうぞ。
【安井委員】
 恐れ入ります。
 先ほど沖先生からのお話もありましたけれども,やっぱり受験生とすれば,みんなが固まってしまうとなかなか1校,2校しか受けられないというところもあるので,ばらばらにしながら広がってきたというところもなきにしもあらずで,全部を1日からというふうにきちっとやると,受験生も選べる枝が少なくなるという可能性もあるということもちょっと考えておかなければいけないので,この場でなかなか結論を出すのは難しいかなとは思いました。
 以上です。
【川嶋座長】
 ありがとうございます。
 今,ほぼ大学側の御意見を承ったんですが,高校側のお考えはいかがでしょうか。一般選抜の日程についてですが。杉本委員,石崎委員,いかがでしょうか。高校側から見て御意見ございますでしょうか。
 石崎委員,どうぞ。
【石崎委員】
 高校側としては日程を守っていただくというところと,できるだけ遅いに越したことはないんですけれども,いろいろ選抜方法との絡みで,まだこれから議論していただければと思っています。
【川嶋座長】
 分かりました。
 ほかにこの件について,この一般選抜の日程遵守あるいは日程の在り方について御意見はございませんか。
 ありがとうございました。今日頂いた意見で令和4年度に反映できるもの,また先ほどは令和7年度からのほうがいいという御意見もあったんですが,この一般選抜の日程,定義等については,今日の段階で早急に検討したほうがいいのではないかという御意見も出ておるところでございます。
 ということで,今日はいろいろ御意見,この点に関して頂きましたので,事務局におかれましては令和4年度大学入学者選抜実施要項の具体的な案を御用意いただいて,次回また詳細については議論していただきたいと思いますが,この丸1のところについては,おおむね皆様方の御同意を得たと考えておりますので,この点も含めた形での令和4年度の選抜実施要項の原案をつくっていただければと思います。
 それでは,間もなく予定していた時間になりますが,事務局から何か事務連絡等ございますでしょうか。
【前田大学入試室長】
 ありがとうございます。
 次回につきましては,先生方,御案内させていただいておりますとおり6月2日水曜日の夕方5時から7時を予定してございます。その際,本日の御意見を踏まえて,具体的に内容を盛り込みました令和4年度大学入学者選抜実施要項の案及び試験実施のガイドラインの案について御審議いただきたいと考えております。
 また,来年度実施いたします令和5年度大学共通入学テスト実施大綱の案についても併せて御審議いただきたいと考えております。
 また,審議途中の情報でございますので,受験生に不確定情報が提供されますと社会的に大きな影響を及ぼしますことから,本日の議事の内容,資料につきましては,ぜひ情報管理の徹底のほど,よろしくお願い申し上げます。
 また,本協議会の運営要項のとおり,実施要項公表までは議事資料については非公開,非公表でございますので,万が一,先生方のところに外部からお問合せがございましたら,文部科学省の事務局に聞いてくださいといったような御対応をしていただきますようよろしくお願いいたします。
 また,本日,追加の御意見や御質疑がございましたら,終了後でも結構でございますので,大学入試室まで御連絡,メール等でも御連絡いただければと思います。
 事務局からは以上でございます。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 それでは,本日の協議……。
【石崎委員】
 すみません。
【川嶋座長】
 はい。
【石崎委員】
 最後にちょっと質問とお願いが1個あるんですけれども,いいですか。
【川嶋座長】
 どうぞ。手短にお願いします。
【石崎委員】
 先ほど,この会議で高校と大学が協議して文科は行司役で決めていくんだというお話があったんですけれども,今日,令和7年に向けての話も交じっている中で,今,あり方検ってやっていますよね。あの会議とこの会議との位置づけの関係というのはどういうふうに,今後,令和7年度入試を決めていくに当たってどうなっているのかというのが質問でございます。
 それからお願いとしては,この会議,それから前身の去年のこの改善協議でもお願いしたんですけれども,大事なことが当日送られてきたり画面提示だったりして十分な議論が尽くされないというようなことにならないよう,ぜひ資料は前日に送っていただくことと,大事なものは資料で提供していただくということでお願いしたいと思います。
 以上でございます。
【川嶋座長】
 2点ございましたけれども,どうしましょうか。室長のほうから。
【前田大学入試室長】
 あり方検討会議でございますが,今まだ審議中でございます。これはいずれ結論を得るということになろうかと思いますけれども,令和6年度,つまり令和7年1月の共通テストでございますとか,そういったものの予告の通知は,この選抜協議会において御議論いただく必要がございますので,あり方検討会議の審議を踏まえまして,また再度,この選抜協議会のほうでお集りいただきまして御議論いただくということになろうかと思います。
 また,資料につきましては,なるべく,今,石崎先生がおっしゃったような方向でさせていただきたいと思っておりますので,今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
【川嶋座長】
 ありがとうございました。
 遅くまでお集りいただきましてありがとうございました。協議会は,これにて終わりたいと思いますが,次回も夕刻からの開始でございますが,よろしく御参集のほどお願いしたいと思います。
 それでは,これにて閉めたいと思います。どうもありがとうございました。
 

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