ここからサイトの主なメニューです

国立大学法人の戦略的経営実現に向けた検討会議(第2回)議事録

1.日時

令和2年3月19日(木曜日)13時00分~15時00分

2.場所

文部科学省3階 3F1特別会議室

3.議題

  1. 委員からの意見聴取
  2. 国と国立大学法人との契約関係について
  3. 自主財源確保に向けた方策について
  4. その他

4.出席者

委員

金丸座長、濵口委員、上山委員、大野委員、五神委員、小林委員、篠原委員、曄道委員、星委員、松尾委員、松本委員、柳川委員、山極委員

文部科学省

伯井高等教育局長、玉上審議官(高等教育及び高大接続担当)、森審議官(高等教育及び科学技術政策連携担当)、笠原文教施設企画・防災部技術参事官、淵上国立大学法人支援課長、牛尾高等教育企画課長、生田高等教育局視学官、他

5.議事録

【生田高等教育局視学官】 定刻となりましたので,ただいまより第2回国立大学法人の戦略的経営実現に向けた検討会議を開催いたします。本日は御多忙の中,御参集いただきまして誠にありがとうございます。
それでは金丸座長,よろしくお願いいたします。
【金丸座長】 ありがとうございます。本日もよろしくお願いいたします。
議論に先立ちまして,本会議は公開を原則としておりますので,冒頭からカメラの撮影が入りますことを御了解ください。また,今回は一般の傍聴席を設けずに,動画を配信する形で公開したいと思います。公開は3月末を予定しております。併せて御協力をお願いいたします。
本日の会議は,冨山委員,宮内委員から御欠席の御連絡を頂きましたので,委員15名中13名の御出席で開催いたします。皆様どうぞよろしくお願いいたします。
それでは,議事に入ります。前回の会議では,委員の先生方から,国立大学を取り巻く課題や,その解決に向けた御提案,さらには国立大学に対する期待や要望などについて御意見を頂きました。
本日の議題1では,まずは前回御発言いただいた御意見を,事務局にて論点ごとにまとめましたので,皆様と共有させていただきたいと存じます。その上で続けて,前回御欠席された委員の方々から御意見を頂きたいと思いますので,よろしくお願いいたします。
それでは,資料に基づき,事務局から御説明いたします。
【生田高等教育局視学官】 失礼いたします。お手元の資料1に基づきまして,簡単に前回を振り返らせていただきます。前回,様々な御意見を頂きましたが,それをこちら事務局の方で,勝手ながら幾つかの論点に分けて整理をさせていただいております。
1つ目の論点といたしましては,本日御議論いただく予定でございます国立大学法人と国との関係性でございます。例えば,国立大学が何のために存在しているのかという存在意義を考えることが重要ではないか。自律的契約関係の在り方がこの議論のスタートでもあり,ゴールでもあるというふうに言えるのではないか。また,知識集約型社会への転換という時代の要請を受けた国立大学の意義・価値を再定義していくことが必要。このような御意見を頂いたところでございます。
2つ目の論点といたしまして,ガバナンスの在り方でございますが,そのガバナンス自体を検討する前の大前提となる,国立大学の意義に関する御意見もたくさん頂いております。国立大学を分類化し,それぞれが担うべき役割に適したガバナンスの在り方,及びそれを支える制度を考えるべきといった御意見。さらには根本的な構造から整理してガバナンスの在り方を議論する必要があるのではないか。このような御意見を頂戴いたしました。
更に各論といたしまして,学長選考の在り方として,政治的な動きが入らないような学長選考の仕組みを国として示していくべきではないかといった御意見ですとか,日本の学長の任期が短過ぎるので,結局何もできないうちに任期が終わってしまうのではないか。そして選挙といった手段そのものは重要であり,禁止するというのはさすがに極端ではないか。そして,少し色合いは違いますが,自由度のある報酬制度の仕掛けといったものも検討することが必要であろう。このような御意見を頂いております。
また,ガバナンス体制そもそもにつきましては,コ・ガバナンス,シェアード・ガバナンス,これが今,大学の屋台骨である,このような御意見ですとか,経営協議会についてその実効性があるかどうかを検証することが必要である。そして,2ページ目に行っていただきまして,学部改廃などポートフォリオの転換,このようなものができる戦略的自由度が,今の大学のガバナンス体制下ではないのではないか。そして両者が牽制(けんせい)し合って物事を進め,いわゆるコ・ガバナンスが主流である。このような御意見を頂戴いたしました。
そして,同じくガバナンスの一環として,評価の在り方でございますが,少しでもシンプルかつ自由度のある形での評価にすることが重要。そういった方向性の御意見をたくさん頂戴しております。
そして3つ目の論点といたしまして,規制緩和事項でございますが,総論といたしましては,指定国立大学は一度規制全てを取り払ってもいいのではないかですとか,少し各論として施設の減価償却が今のPL上では見えない。こういったそのことについて運用改善が必要ではないか。このような御意見も頂戴したところでございます。また,東北,東京,京都,それぞれの3大学の総長からは,個別の規制緩和要望を頂戴いたしました。
続いて3ページ目のところ,4つ目の論点として,教育研究環境関連としましては,大学院生と産業界との接点をもっと増やしていくことが重要ではないか。そして,トップ層を強くすることのみならず,全体の底上げを要望する。そして,産業界が大学に期待する部分としては,すぐれたコアになる研究力と,分野や領域を超えた総合力・融合力,この2点である。このような御意見を頂戴いたしました。
最後,その他としてくくらせていただいておりますのは,検討の進め方として,ポイントを絞るべきですとか,バックキャスト的に将来ビジョンに向けてどうしていくべきか,このような検討。そして今までの改革や制度の成果検証もすることが必要ではないか。このような御意見を頂戴いたしました。
説明は以上でございます。
【金丸座長】 それでは続きまして,前回御欠席でありました曄道委員,松尾委員,柳川委員から御意見を頂きたいと思います。それでは,お1人五,六分程度で,座席の順に,まずは曄道委員からお願いいたします。
【曄道委員】 上智大学の曄道でございます。今御紹介いただきました論点整理と重複する部分,それから少し,私も私立大学の長として国立大学を拝見させていただいてということで,若干論点がずれる部分があるかと思いますが,どうぞよろしくお願いいたします。
本日ここで発言をさせていただくに当たっては,4点の視点を持ってまいりました。まず1つは,国立大学の役割の明確化というところでございまして,やはり先ほど御紹介があったような国立大学の存在意義ということをうたっていく中で,国立大学という大くくりの国との関係性ということだけでなくて,それぞれの大学の存在意義ということについて考えていくという意味では,役割分担というものをしっかり明確化する必要があるし,それによって,その役割を果たすための環境整備というところにお金が投下されるという仕組みを作るべきであろうと。
例えばですが,対象とする役割の中で,地方にある国立大学法人であれば,地域特性と,その大学が強みにする特定分野・領域といったようなもので,2つのカテゴリーから整理をしていくといったようなことで考えていく。あるいは指定国立大学法人におかれては,これとはちょっと別の枠組みの中で,何を強化していくかといったようなところの枠組みを作っていくことが必要ではないかなと考えます。
それから2番目は,国との自律的な契約関係の在り方というところでございまして,競争的な環境下において自律的な運営を図るということには,これはもう,資金の確保に対して自由度をしっかりと有するということが重要であろうと思います。きょう,議論に出てくる大学債も一策であろうかというふうにも思います。
一方で当然,資金確保の自由度,あるいは資金調達といったようなところに支援があるとすれば,当然その成果に対する評価というものが必要なことは,これまでの議論の中にもあったように思いますし,ただ一方で,評価をして,その到達度等においてペナルティなるものがもし課されるとすれば,これはいかに自律的な運営の中に自由裁量が担保されているかということを慎重に議論する必要があるだろうと思います。多くの制約が課された中で評価評価ということは,これは法人の身動きを縛るような話になりますし,むしろそうであれば制約を課す側が評価されるべきであって,そこのところが今,私たち私立大学もそうなのですが,この日本の高等教育機関の中で,少し責任の所在が曖昧である,明確化されていないというところに問題があろうかなと考えています。
3番目は,これは少し総論的な話になりますが,国際的な競争環境下の中で,いかに人の移動を実現していくかということが,非常に大きな視点としてあるべきではないかと思っています。世界的な研究者に対する求心力を持つ研究環境整備といったようなものの見方から,情報発信力を持つ研究拠点とするための支援策というものが,国立大学,特に指定国立大学法人には必要であろうと思います。
例えばですが,これは本当にただのアイデアですが,指定国立大学法人が共有するようなサイエンスパークを東京のど真ん中に作って,世界水準の知の交流が図られるような場を創出していく,あるいはそこに産業界が参画することを促していく。さらに,クロスアポイントのような制度を使って,研究者招聘を国立大学法人間で共有することができるといったような仕組み作り」というものも,積極的にやっていくべきではないかと思います。
最後に,前回の検討会議でも議論がされておられましたが,学長選任やガバナンスというところで,もろもろの制度設計に関してですが,例えばガバナンスや産学連携の枠組みなどは,客観的に見て,例えば米国大学の仕組みなどは,参考にすべき点は多々あるようには感じておりますが,最終的には,やはり社会土壌,社会環境が大分異なりますので,日本独自の高等教育機関,研究教育機関のありようを考えていくべきであろうと思います。
理想論になるかもしれませんが,世界に対して,むしろ研究教育に卓越する日本型の大学像を示せるような制度設計というものが,こういった場で議論されて実現していくということが,日本の高等教育全体の信頼の回復につながっていくというふうに考えております。
以上でございます。
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは松尾委員,お願いいたします。
【松尾委員】 東京大学の松尾と申します。人工知能の研究をしております。私自身は,人工知能の研究を通じて産学連携を進めたり,あるいは,最近ではスタートアップをたくさん育成するということをやっておりまして,そういう私自身の経験の観点からお話しさせていただきたいと思います。
私は,日本の大学はもっと稼げるはずだというふうに思っておりまして,企業との連携の仕方というのを工夫することで,今の10倍,100倍というレベルで,オーダーが変わるレベルで強力な連携関係を築けるはずじゃないかというふうに思っています。
何でそういうふうに思うかというと,私自身のまず経験からなのですが,2011年ぐらいに,それまで国の研究費を年間で4,000万ぐらい頂いていたのですが,僕はちょっと,このモデルは余り未来がないと思いまして,もう次を取らないと決めました。そうしますと,トヨタ系の子会社1社から,年間200万円の共同研究をやるというだけになってしまったんです。ですから,4,000万円から200万円になったということで,非常に厳しかったですし,しかも,その突っ込みというか指摘が,国の書類を出すのよりも相当大変で,いろいろ言われるということだったのですが,そこを乗り越えないといけないということで頑張りまして,やりながら,どうやったら単価を上げられるのかということを考えた。例えば,一般的なコンサルティングファームというのは数か月,3か月で1億円とか,そういうふうにチャージするわけなので,それと比べて一体何が違うんだろうというのを相当真剣に考えた。
そうすると,一番大きな問題が,企業側の課題を解いていないんです。研究者はやっぱり自分の技術がすごいんだということを言いたいが余り,企業側の課題に本当に向き合っていないと。その課題を捉えさえすれば,実は使う技術ってそんなに高度じゃなくてもいいんです。ですので,自分が持っている技術というのを手広く捉えて,むしろ,どういう課題を解くのかというところを一生懸命聞き出して,そこを探り当てれば,あとはそんなに難しくないと。
それをちゃんとやることによって,その単価が2倍・2倍とどんどん上がっていって,今,いろいろな工夫を重ねることによって数億円レベルで安定的に研究室が運営できるようになってきています。
そうしますと,やっぱり基礎研究のところにもかなりお金を投資していけるので,基礎研究をしっかり進めながら,産学連携を進めていくということができるようになってきたのかなと思っています。
こういった過程で典型的に何が起こるかというと,最初は,企業側から見ると,研究者の人が自分の技術がすごいんだと言うものですから,「そうですね」ということで,お付き合い程度のお金を出すと。ですから数十万円とか,数百万円の下の方というふうに,通常はなってしまうんです。
次に起こるのが,大学のブランド名が欲しいので,共同研究の格好だけさせてくれ。あるいは,学生を安く使いたいと。企業から見るとですね。ということで連携をするケースというのが次に多くなります。
更に進んでいくと何が起こるかというと,企業は一緒に研究してくれるのだけれど,R&D部門と競合するんです。ですから,R&Dが出てきて,そこと一緒にやるということになる。ところが,本当に稼げる研究というのは,相手の事業部とやるんです。事業部と一緒にやって,相手のR&Dが競合する関係になって,初めて本当に価値のある研究になっていくということだと思いまして,そこまでステップが幾つかあって,それを乗り越えていかないといけないということだと思います。ですから,そこら辺をうまく体系化していくことによって,僕は非常に大きな可能性があるのではないかというふうに思います。
それからもう1点,TLO,技術移転に関しては,これはどちらかというと私はAI,ITの分野におりますので,製薬とか材料とか,そういった分野のモデルがベースになっていて,リニアのモデルといいますか,特許ができて,それがライセンシングされて事業化されるんだということなのですが,やっぱりIT・AI,ほかの分野もたくさんあると思うのですが,技術開発と課題の抽出というのがループになって回っていくようなタイプのものが結構多いというふうに思っていまして,そういった場合の技術移転というのは,基本的には,その特許,知財をできるだけ広く出して,そのかわり独占させないということによって,どれか成功してくれたら大きくもうかるというような,そういった体系にすべきじゃないかなと思っています。
いずれにしても,そういう行動を通じて私が一番感じているのは,大学の研究者にとって,ビジネスというのを下に見ている傾向があると思っていまして,大学にいる立場としては,大体成績がいい人が大学に残りますから,それでずっと教員をやっていくわけですから,ビジネスをやっている人というのは,どこか途中で出ちゃった人,成績が悪かった人だよねという頭がどうしてもあって,ですので,自分が本気出してやれば何かできるんじゃないかという幻想があるんです。そこが僕は大きな問題だと。根本的な,非常に大きな問題だと思っていまして,これは大学で活躍すること,研究で活躍することとビジネスで活躍することは全く意義が違いますし,社会全体のボリュームからいうとビジネスで活躍する方がよっぽど大きいわけですよね。ですから,そこをやっぱりきちんと捉えて,どうやったら産業界の役に立てるのか,特に,僕は起業家というのは本当に,スケールするビジネスを創り出すという意味で,本当に天才というかすごい人だと思っていますが,そういうのに役に立つために,大学がどういう働きができるのかというのをもっと真剣に考えていくことによって,もっとやりようが出てくると思いますし,その中から資金として返ってくるものももっと増えるはずだと。そうなると,大学が本来注力すべき基礎研究のところに,もっともっと重点を移していけるのではないかと,そんなふうに思っております。
ちょっと長くなりましたが,以上です。
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは柳川委員,お願いいたします。
【柳川委員】 東京大学の経済学研究科におります柳川でございます。前回欠席して失礼いたしました。
私の方は,大きく分けて3点,お話をさせていただきたいと思います。1点目は,前回の議論には余り出てこなかったのだと思いますが,非常に重要な課題として,オンライン教育の話を少しさせていただきたいと思います。
御存じのとおり今,新型コロナウイルス対策で,どこも集まって授業をすることが難しくなったので,かなりオンライン教育にシフトしてきています。海外の主要な大学は,スタンフォード大学もハーバード大学も,皆,今,学期中だったわけですが,一斉にオンライン教育に完全に移行しました。全員,学生を帰して。東京大学でも,総長もいらっしゃいますけれど,先日発表があって,4月からは基本的にオンライン教育でやるということになってきております。
これは,今回は新型コロナ対策の緊急対応ということで動いているのですが,非常に,教育の自由度を上げる,あるいはより教育を高度にしていく上で重要な話だと思うので,これは緊急対応ではなくて,きちっとした環境整備,あるいは政策的,制度的な整備をしていくべきなのだろうと思います。
ですから,ややキャッチフレーズ的に言えば,今はオンライン教育「でも」できるというふうですが,オンライン教育「だからこそ」できること,今までできなかったことができるようになることもいっぱいあるはずなんです。
例えばリカレント教育みたいな話も,やはり学校に夕方行ってというのは間に合わなかったりとかでなかなか受けられなかった人も,オンライン教育であればしっかり受けられるようになる。あるいは場合によると,体調なり,体が不自由な方々で,本当に通学が難しかった人も,かなり高度な,しっかりとした授業が受けられるようなるというのは大きなメリットです。
それから,教育の中身自体も,今までの通学課程でできなかったような,より高度な授業内容をオンラインでやれる可能性があって,これは,今までもMOOCであるとかいろいろな取組をされてきたわけですが,本格的にこういう技術革新を取り入れることを考えることで,大学教育の在り方というのは,より高度にできるし,より自由度を高めていくし,より本当に,国立大学という観点から言えば,国民の望む教育を提供することができるのだろうと思うのです。
なので,こういう話は,私は経済財政諮問会議も出ているものですから,経済財政諮問会議などでもいろいろ出てはいます。前から出てはいたのですが,改めてこういうコロナの動きがあったことで,そういうことがしっかり,ある意味でやれるということが分かったので,こういうところは是非,ここでもしっかり議論をして,是非そういう方向で,大きく発展をさせていきたいなと思っているというのが1点目でございます。
2点目はガバナンスの話でございまして,皆さん,前回も含めて,きょうも御議論があるところで,ここは今回の話の肝なのだろうと思うので,余り細かいとこには入らないですが,いわゆるコーポレートガバナンスの研究をしている者からすると,この話は幾つかの段階論というかポイントがある気がします。
もともと,国立大学法人を作ったところの話は極めてシンプルな話で,いわゆる国の機関だったものを,もうちょっと民間企業側に寄せて,自由度を高めましょうというシンプルな話だったのだと思うんです。それがだんだんだんだん,いろいろな改革が行われて,いろいろ工夫がされてここまで来ているということなのですが,いわゆる通常の民間企業と違うポイントというところでいくと,1つは,目的が違う。国立大学法人ということで,国からの要請を受けて,その目的を果たさなければいけないと。これがどういう目的で,どうあるべきかというのが自律的契約関係という話で,きょうも出てくるので,ここはポイントであることは間違いないのだろうと思うのですが,あと2つ,やはりガバナンスという観点からいくと考えなければいけないところがあって,1つは,いわゆる非営利部門をかなり抱えるということです。営利部門が現状かなりできるようになってきて,先ほど松尾先生の方からお話があったように,自由度は高めているわけですが,いずれにしても,営利と非営利を両方,組織としては抱えると。
この非営利組織に関するガバナンスが非常に難しくて,霞が関の官庁もそうなのですが,それからNPO法人もそうで,非営利組織のガバナンスの在り方というのはなかなか,100%きれいな解はなくて,どこの国でもどこの組織でも悩んでいるところなのですが,この非営利の部分をどう考えるかというところが,1つポイントだと思います。
それに絡むところなのですが,そういう意味では,いわゆる破綻とか倒産みたいなことをどう考えるかというのが,私的な企業のガバナンスは,やっぱり最後はそれが効くわけです。会社を潰したくないと思うからみんな頑張って働くし,ということで,その危機感みたいなものが原動力になるわけです。ところが非営利だと,もともと,じゃあ破綻をどう考えるのかという話がありますし,そもそも非営利だからではなくて,ある種のやはり社会的な責任のある組織として,学生がいたりするものですから,これを簡単に破綻させていいのかという問題を抱えます。
これは星先生の御専門ですが,金融機関の破綻の話とよく似ていて,破綻させないというわけにはいかないのだけれど,やっぱり簡単に破綻させるわけにはいかなくて,ある種の,預金者が大きなトラブルに巻き込まれないようなブリッジ的な話を考えなければいけないということなので,ここもいろいろな,私立大学に関してはこういう話がしっかりというか,いろいろな議論がされてきたのは承知しておりますが,やはりこの部分というのをどういうふうに考えるか,特に国立大学法人としてどう考えるかというのがガバナンスのポイントかと思います。
最初なので,余り具体的な提案は,個々についてはしないのですが,この種の話を抱えている中,やはり,3点目ですが,具体的な政策を考えなければいけないのだろうと思うんです。ここでは,一般的な総論を考えているだけでは,わざわざ皆さんにお集まりいただいている,こういう議論の意味がないと思うので,具体的な政策を考えなければいけないと。
そうすると,ガバナンスが難しくて,それから1つは,松尾先生が御議論になったように,やっぱり,しっかり稼げる,あるいは最先端の研究をどんどんやっていくという意味では,世界の激しい動きの中では,迅速性を圧倒的に要求されているのが国立大学法人の現状ではあると思います。
その一方で,やはり伝統的な組織を変えることの難しさというのも,中にもう20年以上いるものですから十分実感していて,やはり,そこでのカルチャーであるとか,そこで培われた伝統みたいなこともしっかり重視しなければいけないというのも事実だと思うんです。じゃあどっちに合わせるのかという話になりがちなのですが,これはどっちに合わせたところで,どっちもうまくいかなくなっちゃうんだと思うんです。
僕が思う解は,これはやっぱり2つ,別組織を用意するということなのではないかと思うんです。思い付くのはやっぱりそれしかなくて,今,出島の議論が少し進んでいると聞いていますが,出島のイメージよりはもう少し大きいイメージで,片方,要するにそれぞれ,カルチャーとか制度的自由度とかは一切変えて,やっぱり本当に最先端を追う部門と,それから伝統を重視する部門とでそれぞれ作って,1つの大学の名前をちょっと変えるのか,一緒にするのかというあたりとか,どういうふうに両者のウォールを設けるのかという話は,細かくいろいろ考えなければいけないのですが,やっぱり,違う目的を追う,違う構造を持ったような組織を両方回していく以外は,なかなか二兎を追えないのではないかというふうに私は思っておりまして,何かそういう方向で考えられて,具体論が出せればいいのではないかと思っております。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
【金丸座長】 ありがとうございます。3名の先生方からも貴重な御意見を伺いました。
この会議は,誰に忖度することのない,自由な発言を私の方針としておりますので,今後も引き続き,皆様も忌憚のない御意見を,躊躇なく,遠慮なくお願いいたします。
それでは議論に入らせていただきますが,前回と,それからきょう,3名の方々からも貴重な御意見を賜ったわけでございますが,本日は,まずは2つのテーマに焦点を絞りまして,皆様に御議論いただきたいと思います。
それでは,議題に入らせていただきます。まず,本日1つ目のテーマとして,最も重要で,奥の深い議論だとは認識しておりますが,国と国立大学法人との契約関係について,御議論いただきたいと思います。
今後の全ての議論の根幹となります国と国立大学法人との関係性,これを骨太の方針2019では「自律的契約関係」と表現されてますが,本検討会議の設置の趣旨にもありますように,この自律的契約関係を再定義し,真の自律的経営を実現し得る契約関係の在り方について,本日は,今後の検討のスタートラインに立つ意味でも,最初の議題として取り上げたいと思います。
ただし,あらかじめ申し上げておきたいのは,この「自律的契約関係とは」という,この問い立ては大変根本的な内容でもありまして,奥も広うございますし,皆様もそれぞれいろいろなお考えがあると思います。また,その後,この関係性の議論から,ガバナンスとか,あるいは規制緩和の在り方など,様々な他の論点とも密接に関わってきますので,本日は,まず皆様のお考えの方向感をお聞かせいただいて,委員全体で共有もさせていただいて,また,この「自律的契約関係とは」というテーマは,この会議のほかの論点の議論のときにも全ての関係性があるものですから,本日は議論をさせていただいた後に横に置かせていただいて,以降,それ以外の論点で議論してきて,またこの「自律的契約関係とは何か」ということに,ぐるぐるサイクル的に戻ろうと,こんなふうに考えてございます。そういう進め方でよろしくお願いいたします。
それでは,議論に先立ちまして,事務局から資料の説明をお願いします。
【生田高等教育局視学官】 資料2に基づきまして,10分ほどお時間を頂戴いたしまして,説明させていただきます。
まず2ページ目でございますが,国とその法人との関係を考えるに当たりまして,まず,その法人化までの経緯を,2ページ目は簡単にまとめてございます。例えば1971年の四六答申の状況の中でも,公的な性格を持つ新しい形態としての法人ということで,国公立大学の法人化というものもこの中でも提言されていたことがございました。
そして時期を経て,例えば1997年12月,このとき行政改革会議の最終報告が提出されておりますが,この中,実際は行政の簡素化ですとか効率化といった手段の1つとして,独法制度というものが提唱されてございました。それに絡んで,国立大学の法人化についての言及もございまして,大学の自主性を尊重しつつ,研究教育の質的向上を図るという長期的な視野に立った検討を行うべきである,このような内容で報告書が取りまとめられてございます。
そして橋本行革を挟み,1999年4月の閣議決定では,国立大学の独法化については,大学の自主性を尊重しつつ,大学改革の一環として検討し,2003年,平成15年までに結論を得るということで書かれました。
そして平成13年,2001年6月の閣議決定,この閣議決定の中では89の国の事務・事業の独法化というのが決定されてございますが,この時点では,国立大学については法人化して自主性を高めるとともに,民間的発想の経営手法を導入し,国際競争力のある大学を目指すという書きぶりで決定がなされております。
そしてその後,2002年3月でございますが,この調査検討会議,これは文科省の高等局に設置された会議でございますが,約1年の検討を経まして,この新しい国立大学法人像についての最終報告が取りまとめられました。基本的にはこれがベースとなり,法人法というものが出来上がってきておりますが,同年6月の閣議決定では,平成16年度を目途に国立大学の法人化を開始するということがうたわれ,実際,2004年の4月,国立大学法人が設立したものでございます。
次の3ページ目,これが法人法案の,法人制度の概要を簡単にまとめている内容でございましたが,ポイントとしては5つございます。1つ目は,大学ごとに法人化し,自律的な運営を確保するという点。そして2つ目の民間的発想,ここは飽くまでも,民間のように利益追求のための民間的発想ということではなくて,ガバナンス的な部分ですので,民間的発想のマネジメント手法を導入と。例えば役員会制の導入によるトップマネジメントですとか,全学的視野からの資源の最大活用,戦略的な経営,こういった観点での民間的発想というのが導入されております。
3点目としては学外者の参画,これも役員制度ですとか学長選考委員会,ここにも学外者が参画するというものがうたわれております。4点目,能力主義。こちらは非公務員型へなったことによりまして,いわゆる能力業績に応じた給与システムというものを導入しようという思想が書かれてございます。最後の5点目,これは第三者評価による事後チェック方式というものが,ある意味,国立大学法人の形態の1つの特徴となっている部分でございます。
1ページ飛んでいただいて5ページ目が,国立大学の法人化による狙いということで書かせていただいておりますが,簡単に申し上げますと,上の部分,文科大臣と国立大学法人との関係の部分でございますが,いわゆる中期目標の原案,そして中期計画案を,法人の方が策定をする。それに対して文科大臣の方から,目標の提示,また計画の認可というものを行う。学長に関しましても,法人の方から学長候補者の申出を行い,大臣の方から学長の任命を行う。また,大臣からは運営費交付金の交付が行われている。このような関係性になってございます。
また,事後チェックに関しましては,右半分にございます国立大学法人評価委員会,これは法律に基づいて設置されている委員会でございますが,こちらの方が,いわゆる事後のチェックという形で法人の事務・事業を評価するという形になってございます。
狙いのところの下3つ,目標設定型,非公務員型,そして事前規制から事後チェックへというものが,法人化の狙いだったというふうに整理されております。
次の6ページ目が,国立大学と法人との比較を表にしておりますが,いわゆる国の関与のところ,2つ目の部分を赤字で書いてございますが,国立時代は日常的に主務大臣の包括的な指揮・監督に服すると。予算とか組織も全て国側の事情を反映していた。これに対しまして,右半分の国立大学法人になったことによりまして,基本的に大臣の関与は,先ほど説明申し上げましたように中期目標,中期計画の関係性にとどまると。また,評価という意味では,国立大学法人評価委員会が事後の評価を行う,このような関係性になってございます。下3つの人事任命ですとか給料を含む,いずれも法人の裁量というところになったのが,国立大学時代からの変化でございます。
次に7ページ目が,今度は国立大学法人と,いわゆる一般的な通則法に基づきます独立行政法人,特にその中でも中期目標管理型の法人との比較の表でございます。基本的に通則法を準ずる部分が国立大学法人は多いと言われておりますが,特に大学の場合,自主性・自律性に配慮した規定というものが,国立大学法人については,普通の通常の独法との違いという意味で書かれてございます。そこが特に,国の関与の部分でございまして,中期目標・中期計画を作る,それに基づいて評価するという基本的な部分は同じでございますが,例えば国立大学法人の2つ目のポチのところに書いてございますように,中期目標を大臣が策定する際には,法人側の意見に配慮しなければならないといった点は,国立大学法人のみに適用されている部分でございます。また評価についても,いわゆる独法の方は大臣が評価を実施するのに対しまして,国立大学法人は法人評価委員会というものが評価を実施するというような形態になってございます。
続いて8ページ目,9ページ目が,国立大学法人と類似の制度との比較を一覧にさせていただいております。細かいところは省略させていただきますが,例えば9ページ目に,幾つかございますが,目標・計画の一番上の部分がございます。これは国立と公立学校法人,そして個別の法律に基づいて設置されている,いわゆる私立大学,放送大学学園と沖縄科学技術大学院大学を比べたものでございますが,目標・計画の部分が,例えば学校法人は事業計画,事業に関する中期的な計画の作成を義務付けはなされておりますが,大臣の認可は不要となってございます。また放送大学学園,それからOISTにつきましては,これは毎会計年度の事業計画等を作成し,それぞれの主務大臣が認可をするという形になってございますが,右の3つの形態については,評価のところ,これが特になしといったような形で比較ができるかと思っております。
続いて10ページ目のところ,こちらは諸外国の大学制度との比較でございます。こちらも,いわゆる設置形態がそれぞれ違っていますので,一概に横並びで比較するのはなかなか難しいところがございますが,特に国との,きょうの御議論にもございます関係性という観点におきますと,一番下のところでございますが,日本の場合は,先ほど申し上げましたように中目・中計という,こちらは6年ごとでございますが,これによる関係が出来上がっていることに対しまして,例えばアメリカは,これも州によって異なる部分があるかと思いますのでニューヨーク州におきましては,4年ごとに州知事及び州の教育委員会に長期計画を提出することを州法で規定されているというような関係性が作られております。
またイギリスでは,政府と大学の間に準政府機関というものが設置されていて,そこと各大学との財政契約というものが結ばれているというような形態になっていたり,例えばフランスにおきましては,大学・高等教育機関共同体ごとに契約を政府と締結して,この契約に基づいて予算が配分されるというようなスキームになってございます。一番右端のドイツにつきまして,こちらも州立大がほぼ9割を占めているところでございますが,州によって目標合意方式を採用されているということで,目標について大学と州が合意を図り,契約を締結することで各大学に一定の予算権限を与える方式,このようなものが採用されているということで,少し整理をさせていただいております。
次の11ページに行っていただきまして,こちらは国と国立大学法人との関係性からの論点整理を少し書かせていただいております。
四角囲みのところ,自主性・自律性を高め,競争的環境の中で活力に富み,個性豊かな魅力ある国立大学を実現することを目指した法人化であったはずですが,これが意図する「自律的契約関係」とは,というのが,ある意味テーマなのかなと考えてございます。
そして,その契約関係はどのようなものか,この定義付ける論点といたしまして,先ほど来申し上げておりますように,国と国立大学法人との関係,関与を規定する意味合いにおいて,一種の契約に相当するのではないかという意味から,中期目標・中期計画の在り方,そしてその契約の履行状況を確認する仕組みの1つとして言えるであろう法人評価の在り方に,ある程度本日は焦点を絞って御議論いただければと思ってございます。
また当然ながら,国と法人との関係性という意味合いにおきましては,下に少し薄めに書いてございますように,法人のステークホルダーとは,いわゆる国以外にも当然,社会との関係ですとか,そして社会との関係における価値創造の再定義,様々な御議論がございます。そして,契約履行を確実に行うためのガバナンスの在り方,そして規制緩和の在り方や運営費交付金の仕組み等々,様々な御議論があると思いますが,取りあえずこちらにつきましては次回以降の議論の論点とさせていただければと考えてございます。
続いて12ページ目,ここから,国と法人との関係性の御議論を頂くに当たっての大前提を少し説明させていただきますと,これは実は第1回のときにも少しお話しさせていただきますが,国立大学の機能といたしまして,もともと全国に配置された公共財としての高等教育の機会均等,そしてそれによる我が国全体の均衡ある発展に貢献というものがございます。これは今の時代でも,Society5.0社会に向けた持続可能でインクルーシブな社会システムの実現に寄与していると。こういったインフラ基盤としての機能を維持・発展させるために,交付金といった公財政支出により支えて,その財政措置にとって必要な関与という意味での中目・中計,そしてそれに基づく評価,このような形ではないかと考えてございます。
これが今の時代,更に大学に対する役割・機能というのが拡張されてきておりまして,その部分は逆に,社会変革の原動力となるべく,国としての関与の在り方は,大学がその経営的裁量を発揮できる環境を構築できるようなことを考えなければいけないのではないかというふうに考えてございます。
そして,具体の中身でございますが,13ページ目以降が中目・中計,そして評価の仕組みを少し説明させていただきますと,まず中目・中計につきまして,中期目標は6年間で策定しております。例えば中期目標は現在,平均の目標の数が32.5,それに基づく中期計画の平均の数が71ございます。法律上は,右の方に1,2,3,4,5とございますが,この事項を書くようにということが法人法上は定められているところでございます。
次の14ページ目は法人評価の仕組みでございますが,いわゆる評価の中には2つございまして,業務運営,いわゆるガバナンスとか経営とか業務運営の実績というものがございます。それからもう1つは教育研究の状況というものがございます。
業務運営の実績につきましては,赤字で書いてございます年度評価,そして4年目終了時及び6年目終了時に実施する評価となってございます。一方で教育研究の方の状況につきましては,年度評価はある意味,全体的な状況を確認するにとどまっておりまして,中期目標期間評価の中で,ある意味,ここはピアレビューという形をとるために,別途,第三者の組織として大学改革支援学位授与機構に評価を要請し,その結果を尊重する形で,最終的には国立大学法人評価委員会,これは法人法に基づく委員会でございますが,ここで評価を実施するというような仕組みを構築しているところでございます。
続いて15ページ目が法人評価のサイクル,先ほども申し上げましたように,毎年度の業務実績の評価に加えて,4年目の終了時,そして目標期間全体の評価がかぶさってきているという形でサイクルが行われております。
16ページ目は飛ばしていただきまして,17ページ目,評価した結果をどのように予算へ反映しているのか。これは今,現状の内容をこちらに記しております。
一番上に書いてございますように,平成30年度予算以降各年度30億円,これを第2期の,1つ前の期の中期目標期間評価の結果に応じて配分しているというようなスキームになってございます。ポイントのところに書いてございますように,評価結果が良好であった法人,33法人ございましたが,そこに対してのみ増額を行うという意味で,ある意味,減額という反映ではなく,プラスの反映という形をさせていただいております。
下に書いてございますように,年度評価は,結果的に予算への反映というのはございませんで,中期目標期間評価が次の期の運営費交付金に反映されているというような仕組みになってございます。
続いて18ページ目以降が,今まで説明申し上げました法人評価以外にも,現状におきましては,国立大学法人に対して様々な評価が行われております。認証評価,重点支援評価,成果に係る客観共通指標がございますが,こちらは19ページ目に一覧表にしておりまして,それぞれいろいろな目的を持ってやってはございます。そして左側2つ,法人評価と認証評価は,それぞれ法人法,それから学教法に基づく法定の評価でございます。逆に右側の2つ,こちらは運営費交付金,いわゆるお金の配分のために用いられている評価というようなものでございまして,例えば重点支援評価のところは,中ほどの評価の基準のところにございますように,法人が,いわゆるそのビジョン,戦略,そして評価指標――これはKPIと申しておりますが,これを策定しておりまして,その進捗状況を把握して,4段階で評価をするという形になってございます。実際,KPI自体がかなり多うございまして,約1,000,実際には944のKPIを策定し,これに基づく進捗状況を把握し,最終的に運営費交付金に反映するということで,これに該当している部分が250億円,ちょうど令和2年度では行われているところでございます。
同様に右側,もう1つ一番右端にございます,成果を中心とする実績状況に基づく配分でございますが,こちらは,ページが22ページ目に飛びますが,22ページ目のような,右側が令和2年度予算案と書いてございますが,これだけの指標,いわゆる13個の指標に基づいて,これは共通の指標でございますが,それの実績を,それぞれの法人から数字を頂戴いたしまして,それに基づいて,最終的に運営費交付金に配分するというような仕組みになってございます。金額規模としましては,令和2年度の予算で850億円がこれに充てられているというような状況でございます。
最後に23ページ目でございます。少し長めの説明になってしまいましたが,本日御議論いただきたいと思っております論点を少しまとめております。中目・中計の在り方とは,そして法人評価の在り方とはという問い立てに対しまして,例えば考えられる論点といたしましては,そもそもの話になりますが,中期目標管理型であることの妥当性,そして2点目としては中目の策定主体。これは先ほど申し上げましたように,法人側の意見を聞いて,その意見に配慮するとともに,文科大臣が今は策定するという形になってございますが,その策定の主体についても論点になり得るかと思っております。
また,同様に中期目標の期間ですとか,中期目標・中期計画に書く記載の事項の粒度ですとか,又は毎年毎年,及び何年かごとにやっている法人評価のサイクル,そしてその結果の反映方法,さらには,最後に申し上げましたように,たくさんあるほかの評価の仕組みとの関係性,こういったところが本日御議論を頂ければと思っているところでございます。
以降の資料は御参考ということで,これまでの成果と課題,かなり簡単なものではございますが付けさせていただいておりますが,説明は割愛させていただきます。
以上でございます。
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは,自由討論に移らせていただきたいと思います。御発言を御希望される方は挙手をお願いいたします。
では山極委員,お願いいたします。
【山極委員】 ありがとうございます。大変手際よくまとめていただいたと思うのですが,いちゃもんをつけるわけじゃないけどね,やはり教育ということを考えたら,日本の中に国公私立という三つの異なる仕組みが並列しているということに対して何の説明もない。その歴史の説明もない。東京大学よりも歴史の古い私立大学があるわけですよ。戦後からも随分変わった。しかも,90年代に非常に重要な改革があったにも関わらず,これは大学院ですね,この説明もない。しかも工場等制限法が緩和されたことによって大変たくさんの大学ができた,この説明もない。
そういう中で国立大学を取り上げて,国家と国立大学の間の契約関係を論じろといったって無理ですよ。もうちょっと説明してくれとしか言いようがない。もう1つね。
それから研究面で言えば,大学院,ポスドクは,これはヨーロッパ・アメリカしか例が出ていないんだけれども,比較する対象として,アジアの留学生がもう半分以上来ているわけですよね。日本というのはアジアの留学生の非常に重要な拠点になっている。こういうことを考えると,アジアの大学の例が載っていないのはおかしいですよ。香港だとか,シンガポール国立大学とか,中国の大学,韓国の大学,これを載せて比べてみないと,日本の大学がこれからどういう将来像を描いているのかということが見えないです。これはちょっと片手落ちなので,きょうとは言いませんが,そういう資料を出していただいた上で,高等教育の中で論じる必要があると思います。
とりわけ,学部学生の4分の3は私立大学に属しています。そして大学院の3分の2は国立大学に属しているわけですよね。そういう分担というのが事実上行われていて,その中で国立大学の在り方というのを考えていかなくちゃいけないわけでしょう。
だから,やっぱりこれだけの資料で,国と国立大学の契約関係というかなり突っ込んだ議論をするのは,ちょっと私は無理があると思う。きょうの議論に水を差すわけじゃないので,この議論はやっていただいていいと思いますけれども。
【金丸座長】 ありがとうございます。今頂いた御意見は,私も知りたいと思ったことがございましたので,事務局と相談させてもらい、後日対応させてください。
では松本委員。
【松本委員】 御説明ありがとうございます。なぜ国立大学が法人化して活力が衰えてきたのかというのが体系的に説明されていて,私はよかったと思います。自由化と言いながら,自律した大学と言いながら,これだけ縛られていたら衰えるのは仕方がないのではないかなということがよく分かりました。
この契約関係ということを考えた場合には,やはりどんな契約なのか,従属的な契約なのか,対等な関係の契約なのかということが,もう1つ論点としてあってしかるべきかなと思います。その1つに,やはり大臣と各国立大学法人の学長とが対等な関係にないということが,ここの中には抜けています。大臣が学長の任命権者であり,解任権者でもあります。ですから,どれだけ自律的な組織立てをしても,大臣がうんと言わなかったら,学長を首にすることも,大学法人はできません。
その1つの例が北海道大学です。確か2018年の秋に学長がパワハラ問題で訴えられ,去年の7月には学長選考会議が解任を決議して,大臣に解任の申出をしています。にも拘わらず,今日に至るまで北海道大学の学長は解任されていない。つまり,代行がずっと学長の代わりをしているということです。
これを裏側から読めば,学長はいなくても大学はうまくいくという,そういう証拠でもあるわけです。五神先生は笑われているけれど,そういうことだということでもあるわけです。
ということを考えると,大臣,国と国立大学法人との契約関係というのはどういう契約関係なのか。そもそも,この独法ということを前提にした中で,中期目標・中期計画の在り方というふうにありますが,この指定国立大学だけを独法というスタイルの中から出すということを,きょう頂いた資料からは読み取ることができません。
本当に自由化をしたいというのであれば,この独法の中にこのまま置いておいていいのかどうかということも考えなくてはいけない。つまり16年間,独法の中に,ちょっと3条で,別だから考えようねというふうには書いてあるけれど,それにしてもうまくいかなかったということが明らかなのに,中目・中計の在り方という非常に小さいところから考えていても,余り前はないのではないかと考えます。それから法人評価についても同じです。
もう1つは,そもそもの論点にたくさん上がっていました。例えば契約関係とか,文科省現役出向等の今後の在り方とか,いろいろな論点がありました。この論点を上から順に,法律改正が必要なものはどれか,もう1つセットで,先ほど山極先生がおっしゃいましたが,設置基準に関わってくるところでもあるので,省令を改正するのがどこなのかというのを洗い出した上で,特に法律改正も省令改正も――省令改正程度で済むのだったらいいのですが,法律改正を必要としないものについては次々に実現していく。そして自由度を,国立大学は手足を自由に動かせるようにしていくというのが,迅速を求められているこの会議の役割ではないかと考えます。
以上です。
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは星委員,お願いします。
【星委員】 先ほど山極さんがおっしゃったことに関係あるのですが,山極さんがおっしゃったように,こういった,日本にもいろいろな大学があって,それでその歴史があって,いろいろあるということで,それからアジアとの比較がないということがありましたが,アメリカ・ヨーロッパに限っても,今ここで出されているのは一時点の,それからある一部の大学のガバナンスということだけで,それはそれぞれの国に歴史があると思うのです。アメリカの大学にも歴史があって,1910年代のガバナンスというのは50年代と違いましたし,今とも違っている。それを,どうしてこういうふうにガバナンスが変わってきたのか――上山先生がお詳しいと思いますが,その結果どうなったのか,その辺を捉えるというのは重要ではないかと思います。
それから,大学によっても違うということですよね。それぞれの大学で,多分,それぞれに適したような形でガバナンスが変わってきたというところがあると思いますので,そういった経緯というものも理解する必要があると思います。
それから,先ほど柳川さんがおっしゃったことに関係あるのですが,柳川さんは,大学というのは大体非営利だとおっしゃって,それは正しいのですが,アメリカで今増えてきているのは,営利目的の大学というのが増えてきていて,そういうところは,それこそ民間的発想でいろいろな工夫をしていて,プロフィットを上げて,経営体として成功しているところが大きいわけです。ですから,そういうところがどういうガバナンスを持っていて,どういうことをやっているかというのをレビューしておくというのは重要だと思います。
本当に,日本の国立大学をそういう営利目的の大学みたいのにしたいかどうかというのはまた別の問題だと思いますが,それを判断する前に,どういったことをやっているのかという情報を取るというのは重要だと思います。
それから最後に,柳川さんと同じで,僕もコーポレートガバナンスの研究とかをやっていますので,そこから見ると,この3ページにある国立大学法人像についてというのを見て,ちょっと違和感を感じるところがあります。
例えば民間的発想のマネジメント手法を導入するということですが民間のコーポレートガバナンスの問題を研究している我々から見ると,民間的発想というのが必ずしもいいとは限らないということで,違和感があります。それから学外者の参画というのは,これが本当にいいことなのかどうか。外部取締役の役割というのもいろいろ議論されているところで,いいことだけとは限らないということもあるので,その辺をもうちょっと詳しくかんがえるべきではないか。
当時は多分,国ではなくて民間という,そういう単純な話だったと思うのですが,今はもう環境が違ってきているので,もうちょっと丁寧な議論が必要ではないかと思います。
【金丸座長】 ありがとうございます。では小林委員,お願いします。
【小林委員】 部外者というか大学の外の人間として,当を得たお話ができるかどうか,ちょっと不安ではございますが,一言申し上げます。資料2の3ページを見ますと,平成14年の段階で既に,「これで何が悪いんだ,十分自由度を持って大学経営ができるではないか」と一瞬思ってしまうほど,こういった制度的なまとめがきれいにできているわけです。それでは何故,例えば能力主義一つとって見ても,本来各大学の自律性で導入できるはずの能力・業績に応じた給与システムが,実際にはほとんど実現できていないのか。それどころか,海外と比べて金額が少ないという以前に,OISTは別として,東京大学以下,給与システムがほとんどリジッドに決められてしまっている。その原因はそもそも何であったのか,これが分かったようで分からないので,まずはその辺を明らかにしなければならないと思います。
それから,そもそも私立,公立,国立大学のステークホルダーズというのを,一体どう整理していけばいいのか。私立でしたら親御さんとか学生さんとか出資者とか,そういったことになるのでしょうけれど,国立というと,やはり国が所有者であるならば,ステークホルダーは国家,政府であると理解するより一部しようがないのかなと感じます。いずれにせよ,私立,公立,国立という3つのカテゴリーの中で,誰がステークホルダーズであるのかというのをもう少し明確にしていく文脈において,国立大学にとってのステークホルダーは政府が中心になるとしたら,政府による評価の在り方は一体どうするのか。それが,ガバナンスそのものの原点になると思います。
私は日々,株主に直接対峙する立場でして,社外取締役がほとんどの会社のコーポレートガバナンスにも当たっております。それだけ,ある意味ではオープンに,私企業としてやっぱり「儲けて何ぼ」の財務,営利の部分で経営を問われ続けているわけです。一方で今,CSRとかESG投資とか,あるいはSDGsというような非営利の部分の重要度が増している。マーケット,投資家の現状というものを見てみれば,2017年末時点の世界の株式時価総額がおよそ9,900兆円――足下これだけ急激に株価が下がっていますから今は7,000兆円ぐらいかもしれませんが――そのうちESG系の資金が1,700兆円程度,20%弱を占めているという調査があるんです。そこまで世界が気候変動などのグローバルアジェンダを重く捉える方向にシフトしていく中での企業経営とは何なのか,コーポレートガバナンスとは何なのかを考えざるを得ません。
ですから,儲ける軸と,新しい技術で社会に役立つイノベーションを創出する軸と,やっぱりCO2とか水とか人口とか食料とか,そういったかなり社会的な問題の解決に貢献する軸というのが,民間企業にとってさえ相当強いクライテリアになってきている。この3軸の考え方は,国家価値の評価にも,大学の評価にも応用できると思います。先ほど,財務内容から教育の質の向上から,大変にいろいろなアイテムが挙げられていましたが,こういうのをどういう風に点数配分して大学の評価をやるのか。
企業で言えば,今僕が御紹介申し上げた株式市場の比率,儲ける部分がほぼ8で,非財務というか非営利、ESG的な部分が2ぐらいの,8対2の比率で評価するのがいいのかなと考えています。テクノロジーの要素も入れると,儲け,技術,社会性で8対1対1,大体そんなようなニュアンスで考えているのですが,大学の評価においては,当然技術と社会性の割合がより大きいとして,そもそもそういう定量化が余りなされていないのではないかなという気がします。
もう1つ,せっかくの機会なのでこれとは全く関係ないことも申し上げます。柳川先生が先ほど言われた遠隔教育に加えて,遠隔医療も非常に重要だと思います。いろいろややこしい問題がある開業医に比べて,国立大学の医学部は結構遠隔医療ができるんじゃないか,大学の方がフレキシブルにできるのではないかと思うので,かなり緊急の問題として,ぜひお願いしたいなと思います。
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは篠原委員,お願いします。
【篠原委員】 続けて産業界からなので,的外れかもしれませんけれども,今回の宿題を頂いて,慌てて中期目標や計画に何が書いてあるのかを,文科省のページも見ましたし,幾つかの大学のものを読みました。見て感じたのは,なぜこんなにたくさん書いてあるのだということと,もう1つは,大学ごとに何が違うのかを読み取ろうとしたのですが,どこが違うのか全く分からないので驚きました。
これは多分,結論から申し上げると,文科省が提示している中期目標や計画の項目が細か過ぎるので,それに合わせて,大学は出さなければならないということになってくると,自然と似てくるのではないかと思っています。
その観点では,いいかどうかというのは分からないのですが,大枠だけを示した方がいいのではないかと。それによって,各大学の特徴や独自性がはっきりしてきますし,この書類を作るための無駄な時間もなくなるのではないかと思いました。
今,小林さんがおっしゃったとおり,このような評価をやり出すと何が起こるかというと,本来だったら大学ごとにポートフォリオを組んで,自分の大学は,例えば研究とかベンチャーとか教育とか幾つかあると思うのですが,それらに対してこういうポートフォリオで描いていくというふうな話ができるはずなのですが,その先に何百億円という費用がぶら下がっていると,やはりその費用を獲得するために,ポートフォリオを自由に作る裁量権もなくなってくると思うのです。
だから,評価にしても,いわゆる目標とか計画についても,まずは大枠だけにした方がいいのではないかと思っております。
次に目標期間について,一般論ですが,企業の場合には大体,社長の任期に合わせて中期計画を作っていきますよね。ですから,中期計画の設定期間は,経営層の就任期間とある程度連動しております。
そういう考えでいくと,やはり大学の場合も,総長・学長の任期は大学によって違っているわけですから,経営陣の主体性をより高めるためにも,経営陣の任期と計画期間をある程度連動させる必要があるのだろうと思っています。
ただ,大学側としては,自分の任期のことだけを当然考えるわけではございませんので,ラフな中期計画と,在任中にコミットする具体的な計画というふうに分けなければいけないと思っています。さっきもお話ししたとおり,どれがビジョンでどれがコミットなのかもよく分からない。みんなが同列に書かれ過ぎているのではないかと思っていますので,プライオリティ付けについても,ある程度明確にお願いできればと思っております。
それと,これは誰に対するメッセージなのだろうと。文科省に対するメッセージだったら分かるのですが,だとしたら,それは公開する必要ないですよね。各大学がホームページで公開していますから。ということは,先程の小林さんのステークホルダーズのお話とも関連するのですが,これが誰に対するメッセージなのかということを考えたときに,誰も読みたくなる気が起きないようなものを公開して,何の意味があるのかと思います。だから逆に言えば,もっとシンプルに,自分たちのメッセージをはっきり伝えるというところが大事になってくるのではないかと思っております。
あと,評価サイクルですが,業務や研究業績のような話は,もっとスパンを長くしていった方がいいのではないかと。特に指定国立大学の場合には,さっきお話のあった何百億を,大学間で取り合うようなことはしないで,一律で配ってしまうと。単年度の細かなことを気にせずに,王道をゆったりと歩いてくださいというぐらいのメッセージを試してみることも大事なのではないかなと思いました。
集中砲火を浴びそうですけれども,意見です。
【金丸座長】 ありがとうございました。それでは五神委員,お願いします。
【五神委員】 3ページのところにある,法人化のときの新しい国立大学法人像というのは,今から見ますともはや懐かしい感じもするわけですが,この時点と現在,この2020年とでは,世界の状況が全然変わってしまいました。先ほど小林委員から,会社の方も,ESGやSDGsが経営そのものになってきている,要するにCSRからさらに進んでCSVになるという大きな変化が起きているというお話がありました。つまり,拡張主義的な市場原理の資本主義のままでは,よい形にはならないということです。グローバルな活動が非常に不計画な形で進んでいるというのは,今回の新型コロナウイルス感染症の拡大でも明らかで,そういうときに,どうキャピタリズムを修正していくかという議論が,例えば今年のダボス会議などでも、従来のシェアホルダーのためだけでない、ステークホルダーキャピタリズムを求めるべき、これからの経済成長の方向はインクルーシブネスの追求であるということが熱心に議論されていました。
つまり,社会で、公共的なものをどう産官学民で支えていくかという構造が,今大きくシフトしているのです。その観点で見たときに,金丸座長と一緒に,未来投資会議でその中身を具体化してきたSociety5.0という概念はそのものです。この言葉は、実は2015年12月に,第5期科学技術基本計画の議論の最後の最後のところに突然出てきたキーワードでした。ですから第5期科学技術基本計画策定時点ではその中に,当初は中身が十分書き込まれていたわけではありませんでした。その第5期の期間中に、松尾先生がご専門のAIなどの急伸をはじめ,デジタル革新をうまく使って,個の多様性を生かすようなサービスがリーズナブルに実現できるようになってきました。そのようにして,インクルーシブネスを追求するような経済成長が世界の発展にとってプラスになる,それを実践するのだということを,日本が先駆けて言ったのがSociety5.0ということになったのです。
つまり,日本に限らず世界中で,次の経済成長の方向をどこに持っていくかということが深刻になる中で,インクルーシブネスを達成するために,知が重要である,あるいはデータが重要であるということになりました。すなわち,価値の中心が無形なものへとシフトしたわけです。
例えばデータ活用の基本であるデータ流通網では,大学などの学術機関をつなぐSINET5という学術情報ネットワークが,各都道府県を100Gbpsの超高速でつないでいますが、これが、新型コロナ対応でオンライン講義とか遠隔会議をみんなでやろうと思ったときに,ものすごく貴重だということを思い知るわけです。
そういう形の中で,日本全体を企業体として考え,世界の中で勝てるモデルにどう持っていくかというときに,大学群は非常に重要なアセットをたくさん持っているのです。
ここ数年を見ると,何事にも時間がかかりがちな大学といえども,歴史的に見ればかなり大きな変化が実際に起こっていて,目に見える形で改革が進んできていると思います。良い方向に変わって来ている部分をいかに加速していくかが重要です。先ほど中期目標・中期計画を読む気もしないというご意見がありましたが,実は私も全く同感です。あの文書をもとに、大学改革,経営はできません。ですから私たちは,東京大学ビジョン2020という,もっとコンパクトなものを使って,それを学内外で共有して,具体的に提案型でやりながら,トップダウンとボトムアップを組み合わせて改革を進めています。
法人化の時に定めた手続きが、時期を経て成熟したとも言えるのかもしれませんが,今の形の中期目標・計画で経営をするのは、難しくなっているのは事実です。第4期中期目標期間に向けて,そういう形骸化したものをスリム化して,平成16年の法人化時点では見えていなかった法人化の本来の狙いが今,非常にクリアに見えているときに,タイムリーにこの場の議論をきちんとやって,進むべきところを進ませる必要があります。それをもとに,国立大学は86大学ありますから,全体のシステムとしてどう設計していくのかを考える必要があります。
そのときに大事なことは,やはり学術文化,あるいは教育というのは,国柄として基本的には、国がまず責任を持つべきものです。その中心を支えているのは,国公私立大学の中でやはり国立大学の役割は大きいわけです。そこの部分は,国のステートメント,政治・行政のステートメントとして,どういうところはきちんと守らなければいけないという,不易な部分をきちんと守るという宣言をしていただかなければいけません。その上で,経営体として,日本を活力あるものにするために,大学が何倍のレバレッジをかけてどういうふうに活動させ、活用していくのか,初めて考えることができるようになるのです。
これは国立だけでやると言っているわけではなくて,私立とも連携して,一緒にできるところもたくさんあるはずです。東大では今,具体的に,都内の大きな大学との包括連携について近々発表しようと思っていますが,そういう形でも進めていきます。
そうした国からのステートメントがない中で,本来はベースの部分の教育を行う,国立大学時代に校費で賄っていた、ぎりぎりの部分が運営費交付金になっただけなのですが,追加の財源措置がない中で、自立した経営体になるように変化するのは,非常に難しいというのが、私の実感です。
東京大学は規模が大きいので,資産の活用などで,不十分なところがないか丁寧に検討する中で10億20億30億というお金を捻出し,若手教員の雇用安定化などの施策を実現することができましたが,これは普通の大学では不可能です。経営体となるリフォームのための先行投資の資金が別に与えられなければ絶対に無理なのです。そういう仕組みがない中で,どういう形にしていくのかというところが見えないなと思いながら,5年間総長をやってきました。
ですから,第4期中期計画の策定においてはそこをクリアにして,どの部分はきっちり国が守り,どの部分をどういうふうに経営体化するかというツールを一緒に作っていくようなことが必要です。全体でやるには時間がかかり過ぎるのであれば,指定国立というくくりの中で,先行するところからモデルを出して,それを広げていくことが,スピーディに進めるためには重要です。とにかく今,急いでやれるかどうかが大きな分かれ目になる中で,ここは非常に重要なポイントだと思うので,是非この場の議論はそういう形で進めていただきたいと思います。
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは上山委員,お願いします。
【上山委員】 まずは,この大学の制度については,これは相当程度,歴史を背負っている。どの国を見ても,実はそれぞれ違うことは明らかなんです。それは,それぞれの国の中でやってきた高等教育の歴史を必然的に背負った形で現在の姿があり,それがまた,将来どう変わっていくかということになるのであって,例えばアメリカのように,基本的に高等教育行政というものがない国,何をやってもいい国というところでは,非常にダイナミックに変わりますし,激しい姿の変化が起こります。さっき星先生がおっしゃったみたいに,例えばアリゾナステートというような大学で,全く違うフォー・プロフィットのためのステートユニバーシティに変わろうとしている。
そういうことを見ても,日本においては,日本の歴史を背負った形で,この大学の制度をどう考えるかという視点がまず重要だということが1つです。そういうふうに考えてみると,国立大学法人化というものは,そもそもは86大学という全部の大学が文部科学省の教育行政の一部局であったものを,外に切り離しましょうという形で起こったことです。しかしながら,切り離したものの,その当時,もともとあった文部科学行政における国立大学のマネジメントのシステムは大きく変わらなかったということだと思います。
ここに書かれているような,新しい国立大学法人法で述べられているものの一つ一つは,スピリットとしては入ったかもしれません。例えば,国立大学法人を作ったときに,大学の総長並びに学長は,大学全体を総理する,統括すると書かれているわけで,すなわちそれは全ての権限が学長に集中しているということです。しかしながら,現実のガバナンスとして,それは非常に難しいいうことだと思います。
その中で,国立大学の3分類を行い,ある程度のクラシフィケーションをしようとしたと。しかし,それだけではなかなか不十分なので,指定国立というカテゴリーを作って,少しずつ,文科省の一部局であったような国立大学制度から姿を変えようとする努力をしてきたということだと理解をしています。
したがって,その延長線上として,今後の国立大学の在り方ということを考えないといけない。1つの方向性としては,幾つか出ましたが,非営利と営利の部分を相当程度分けて考える必要があると。確かに,国立大学は公共性があって,したがって非営利の役割が極めて大きい。これは事実だと思います。しかしながら,例えば研究の特許の知財を考えてみても,公的資金でなされたものから出てくるアウトプットに関して,相当程度,市場のバリューが覆っていると。産学連携もそうでしょうけれども。したがって,営利部門というのが少しずつ拡大をしているということです。
もし,改革をある程度スピードアップさせようとすれば,この非営利的なガバナンスの在り方を,学内だけでやるのは難しいから外に出してしまおうというのが,我々総合科学技術イノベーション会議でずっととなえてやってきています別法人化,あるいは出島化という形になろうと思います。これはまだ,今国会の中でそれが承認された後に行ってくる,現実問題として制度化されていくものでしょうけれど,それは単なる小さな出島ではなくて,ひょっとするともう少し大きな形の出島になる可能性もあるわけです。そのようなものを歴史的な文脈の中で導入しながら,全体としての大学法人の在り方ということを模索していく時期にあるというのが現在だと思っております。
その意味で,例えば国立大学法人のコーポレートガバナンスも,我々の方と国大協、文科省と一緒に作ってきましたが,国立大学法人というものだけを高等教育のガバナンスの対象とするのは,本来おかしいのだろうと思います。なぜかというと,国立大学は確かに公共性が高いですが,教育や研究の面でも,私立大学は相当程度,高等教育としての公共性を非常に持っているわけです。したがって,国立大学,公立大学,私立大学を全く別物として高等教育行政を語るのは,そもそもやっぱりおかしな話なんです。
したがって,コーポレートガバナンスコードを設けるとすれば,高等教育の充実・発展に対して,それぞれのステークホルダーたちはどのような行いをすべきなのか、それぞれの大学は何をすべきなのか,そしてそのターゲットは,それぞれの大学が持っているステークホルダーたちに対する責務と考えるべきなのだと思っております。そういう形でガバナンスコードを作らせていただきました。
その意味では,今回,このような国立大学法人の制度についての議論をするときには,我々は注意をしなければいけないのは,歴史的に担ってきている国立大学という制度と,私立大学という制度と公立大学制度,これも含めた意味での高等教育の公共性という,この視点を考えながら,しかもまた,歴史的な文脈に沿うような形で,国立大学法人の今後の在り方ということを考えていく必要があるだろうと思っております。
その意味では,今回は非常にいいチャンスでございまして,是非とも大きな公共的な役割を果たせるような形に,全ての国立大学の方向性を決めていただきたいと思っております。
【金丸座長】 ありがとうございました。大野委員,申し訳ないのですが,次,また重要なテーマがございまして,ちょっと先に進めさせていただいて,それが終わった後,一番最初に当てさせていただきますので,ちょっと進行に御協力を頂きたいと思います。
それでは,次の議題3に入ります。本日2つ目のテーマとして,自主財源確保に向けた方策について御議論いただきたいと思います。
具体的には,国立大学法人の経営基盤を強化するための規制緩和策である自主財源確保に向けた方策の1つとして,前回の五神委員の御発言の中でも御要望がございましたが,国立大学法人の長期借入れ,債券発行が可能な事業の要件緩和について,本日は御意見を頂きたいと思います。
議論に先立ちまして,まずは事務局から資料の説明をお願いします。
【生田高等教育局視学官】 資料3-1でございます。まず2ページ目のところでございますが,これは現行の状況を表したものでございます。この債券発行等による資金調達制度につきましては,法人化の時点におきまして,既に附属病院の整備事業ですとかキャンパス移転については,当初から発行が可能でございました。
そして,時代を経て,自主的な教育研究環境整備の充実という観点から,平成17年12月に法人法の施行令を改正いたしまして,右にございます3のところ,学生の寄宿舎,職員の宿舎等,そして産学連携施設,動物病院が対象として追加となっていると。これが現状でございます。
そして今回,3ページ目でございますが,更に国立大学に期待される機能が拡張している現在におきまして,社会変革の原動力として国立大学をもっともっと最大限活用していく必要性,そういう意味においては,大学が経営的な裁量を発揮できる環境が不可欠ではないかと。
右に,前回の五神委員からの発表資料の中,借用させていただいておりますが,諸外国においても,とにかく世界トップレベルの大学が長期の債券発行を通じて大規模な資金を調達している現状でございます。
このような背景を踏まえまして,4ページ目でございますが,事務局から以下のような提案をさせていただきたいと考えてございます。国立大学がその機能を拡張して,真の経営体となるべく経営裁量の拡大へということで,まず1点目,こちらは緊急性・必要性を述べているものでございますが,やはり社会全体がパラダイムシフトが起きている中におきまして,日本が世界にリードしていくことができるか否か,今こそが今後の長期的大勢を決定付ける転換期であろうと。だからこそ今,国立大学の経営裁量の自由度を高め,機能を拡張する,その手段の1つとして,今回の長期借入れ・債券発行に係る要件緩和を早急に行うことが必要ではないかというのが1点目でございます。
次に2点目,3点目,これは表裏一体の話でございますが,現行では,直接的な収入が確実に見込める事業といったもののみに限られてございましたが,これを更に広げ,世界最高水準の教育研究機能を飛躍的に向上させるために必要な土地等の取得,いわゆる施設整備とか設備の整備といったものにも,このような債券発行を可能とするのはどうであろうかという御提案でございます。
やはり国による財政支援だけではなかなか厳しいところがございます中で,一方で国際競争力も激しいと。そういった意味で,時期を逃してしまうことが危惧される,こういった,特にやはり世界最高水準の部分といったところには,このような債権発行による資金調達というものを認めてはどうかということでございます。
それに関連して,償還財源につきましても,現行では直接的な収入というもののみしか認められてございませんでしたが,大学の組織全体として獲得してくる余裕金,いわゆる寄附金等などにつきましても,償還財源として認めてはどうかという御提案でございます。
続いて4点目でございますが,今回,世界最高水準の教育研究活動の展開などが相当程度見込まれる,そして外部資金を確実に獲得して運用できる財政基盤ですとか体制といったところを持つ,いわゆる指定国立大学法人などを中心として,まずは要件緩和を行って,状況に応じて広げていくというようなことを検討してはどうかというのが4点目の御提案でございます。
最後の御提案は,デフォルトリスクの対応という観点でございますが,やはり,今回公共財としての国立大学法人でございますので,そのデフォルト防止ということが必要であろうと。今回は外的要因にも依存する償還財源になってまいりますので,その認可に当たっては,その計画の実行可能性について,専門的な見地を持つ第三者の有識者による確認を経るというようなスキームを入れてはどうかというようなことが最後の御提案でございます。
次のページ,5ページ目,6ページ目は,前回,五神委員から御発表いただいた資料を参考に付けさせていただいております。
説明は以上でございます。
【金丸座長】 ありがとうございました。それでは自由討論を行いたいと思います。
まず,本議題に関して現場からの御提案された五神委員より,本日追加の資料を御提出いただいておりますので,少しこれについて御発言を頂きたいと思います。
【五神委員】 ありがとうございます。まず,前回の議論を早速提案の形にまとめていただいて非常に感謝しています。スライド4にありましたデフォルトリスクは,大学債の信用,信頼という意味で非常に重要なので,大学側としても,専門家の知見を得るなど,市場からの信頼を得られるような取組をすべきだと考えています。
本日,追加で資料を用意しましたので説明します。先ほど申しましたように,今正に国を挙げて向かっているSociety5.0は,インクルーシブで多様性のある知識集約型の社会です。それをいち早く実現するために,日本においては,大学の機能を拡張して,社会変革を駆動する原動力にすべきです。このことは成長戦略実行計画にも書かれているように,非常に重要です。
今,アベノミクスで大きなお金ができたのですが,それが動いていないことが問題です。未来に向けて大きなパラダイムシフトが起こっている中で,そのお金を先行投資のために、動かすことが非常に重要になっているのです。その資金の受皿としても,大学を活用することは極めて重要です。
インクルーシブな日本,国家を創っていくという意味で,全ての都道府県に配置されている国立大学は,戦後の学制改革のときには高等教育の民主化という別の意図で整備されたのだとしても,今から見れば地方を活性化させるのに必要な重要な先行投資であったと言えます。日本列島全体をスマート化することを考えても,各県における拠点として活用できる大学がきちんと存在していることは極めて重要だと考えています。
2ページ目のところで,大学債の発行は,大学債というこれまでにない投資メニューを市場に創出することで,社会全体をよくするための前向きの投資をファイナンスする仕組みです。お金が動かない状況下で,動くきっかけを作るということも重要な目的だと私たちは捉えています。
大学に限らず,例えば医療とか社会保障とか,あるいは基盤インフラなどの公共的なものについて,今の日本の財政状況では,税金だけできちんと維持することが非常に難しくなってしまっています。したがって,公共財をもう少し違った仕組みで支えるという新しいモデルを作っていく必要があって,この大学債の発行は,それについても先導する役割があるのではないかということで,ここに「三方よし」と書きましたが,官にもよい仕組みだと考えています。
それから,大学債はESG投資,CSVの流れにも合致しています。先ほどの小林委員の話にもあったように,産業界が大きく変わっている流れに合致しています。そういう意味で,民にもよいものです。
そしてもちろん,大学にとっても良いということです。現状では,大学の施設維持が非常に不十分な中で,施設整備の補助金を待って,それが付いたときに何とか措置をするというふうに,受け身にしか進められない状況になっています。これではタイムリーな形での投資はできません。財源を自律的に確保することができれば,よりタイミングを見て,主体的な判断で投資ができるという意味で,いいプランを持っている大学にとって,前に進める仕掛けになるだろうと思います。
念のために申し上げておくと,大学債で市場から資金を調達できるようになったので,国費を削減しようという動きにつながると,何の意味もなくなってしまいます。先ほども述べましたように,学術文化・教育は国柄を支える基本でありますので,国として守るべき高等教育はどういうことかということは,やはり国として明確なステートメントをもって示すべきです。そのステートメントに基づく国費の投入を,レバレッジを効かせて経済をより大きく動かすために,そのきっかけとしての規模感のある先行投資資金の調達の手段として大学債を捉える必要があります。これにより,いろいろな大学がそれぞれの規模で活用できるメニューになるのではないかというところが提案であります。
以上です。
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは,ここから自由討議を行いたいと思います。まず初めに,先ほど来お待たせいたしました大野委員,御発言をお願いします。
【大野委員】 大学債の発行については大賛成です。非常に重要な御提案だと思います。是非,政令改正にとどまらず,法律の改正までお願いできればと思います。
本日の資料3-1の6ページの一番後にございますが,この対象に固定資産にひも付かない大学の様々な活動も含めていただきたいと思います。
もちろん,この前提としては,今,五神総長の御発言にありましたように,高等教育のどの部分は,今後も国が責任を持つのかという点は重要です。その点を明らかにしていただいた上での話となりますが、例えば大学債を発行して,新興国の留学生に対する奨学金を用意することができます。新興国は成長率が非常に高いので,今の新興国が5年10年先もそのままで留まっていることはないと考えると、その時までに我々が築いたレピュテーションで,かつて新興国だった人たちが,我が国の大学にアプライしてくれることに繋がると考えます。その時点で,先方がある程度の授業料が払える国力を付けていれば,それを財源として大学債を償還するという形で,10年サイクル,20年サイクルで,大きな知の循環を我々が設計できるようになります。是非,固定資産だけにひも付けるのではない形にしていただければと思います。
以上です。
【金丸座長】 先ほどの国と国立大学法人の関係性についてはいいですか。
【大野委員】 先ほど申し上げたかった点として,まず我々,散歩しただけで10億円も20億円も捻出できないなということはありますが,それ以外に2つあります。1つは,上山先生の御発言にもありましたが,高等教育は全体で見ていただく,見ていかなければいけないと思っております。
少子化社会の中で,例えば東北地方の大学進学率は6県中4県が40%に達していません。九州地方も同じような割合です。このような中において、次の来る知識集約型社会に向けて若い人たちにどういった教育を提供するのかは,国全体の話であって,その中で国立大学が果たすべき役割が明確になれば,いろいろなことに取り組み易くなります。
もう1点は、国と国立大学の契約関係についてですが,契約関係がどうあれ,評価は必ず付いて回ります。それを嫌がっているつもりはありませんが,本当に現在の仕組みが教育研究の質向上,ひいては説明責任を果たすことにつながっているのか見直す必要があります。
是非,皆様にも現場感覚を持っていただきたいので,数字を少しご紹介します。現在,第三期中期目標期間の4年目終了時評価の時期を迎えており,提出する文書のページ数を数えると3万ページ近くに及びます。もちろん誰も読まないわけですよね。
提出についても大学改革支援・学位授与機構のシステムにすでに公開している部分も含めて再度アップロードする必要があります。それは小さな仕組みのことかもしれません。しかし,結局はそういうところで我々は多くの時間を費やしているのが実情です。マニュアルだけとっても500ページあり、それを担当者が理解した上で,学内の関係者にも理解させるという点のみをとっても多大な労力がかかっています。費用対効果という側面から,一体評価する側がどういう説明責任を果たしているのかは,毎日,非常にじりじりする思いでいます。
今お話があったように,我々大学はいろいろな新しいことに取り組まなければなりません。また進めたいことも多くあります。しかし一方で,前回もお話ししましたが,こういった評価業務に一年あたり常勤教職員のべ200人ぐらいの人員をかけています。この部分を簡素化するだけで,我々は身軽になり,いま取り組まなければならない本質的なことに取り組めるということを,是非御理解いただければと思います。
以上です。
【金丸座長】 ありがとうございます。3万ページというのは驚きました。
では曄道委員,お願いします。
【曄道委員】 先ほど五神先生の方からも出されている大学債の発行は,私も賛成をさせていただきたいと思います。私は私立大学,かつ,きょうここにおられる大学の学長先生方の規模から考えると非常に小さな大学ですので,それをもってしても現在,例えば国際的な場面で,あるいは産業界とのつながりの中でというところで,大学の決定という,そのスピード感というものの遅さというのは,どんどん際立っていっているような気がします。
その中で,我々の――我々のというか大学という組織の一番の脆弱性というのは,人事異動ができないというところにあると思うんです。それはすなわち,組織が膠着(こうちゃく)化せざるを得ない面があると。そうすると,どこに戦略的な経営という意味での自由度を持ってもらう,持たせるかということになると,やはり1つは資金の動かし方というところに,私は何か尽きるような気がします。
そういった意味で,常に予算を意識しながら次の策を練るということでは,とても今,世界のスピード感にはついていけませんので,やはり各大学で自己調達をして,それをどこに振り分けるかという戦略的な経営をしていくということが,極めて重要であろうと思いますので,とてもすばらしい御提案ではないかなと感じました。
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは上山委員,お願いします。
【上山委員】 今回の大学債の発行に関する,政令でやるのでしょうけれども,これは,僕は非常に感慨深いものがあります。先ほども言いましたように,我が国における高等教育の歴史の中で,恐らく我々は,ほぼ画期的な,大きな1局面を,この制度によって経験するのだろうと。
オックスフォードが1,000億,100年債で。ケンブリッジも1,000億でやりましたが,つまり,利息も大してかからない中で,それまでの超長期で資金を調達する,つまりマーケットから資金を調達するということですね。
その資金によって,例えば産学連携に向かう研究を更に活発化させていく。そこから生まれてくるようなスタートアップ企業を育てていく。そのスタートアップ企業に対してストックオプションを提示し,それがIPOに行ったときに大きな利益となって大学に返ってくる。すなわち,大きな私的な財布を手に入れるという構造になるわけです。
このことは,すなわち従来の歴史的な意味での国立大学の枠組みから一歩大きく,私立大学へとかじを切るということ、いえ、私立大学そのものとは言いませんが,私立大学的な組織へとかじを切るということにほかならないわけです。
先ほど言いましたように,国立大学,公立大学,私立大学も含めた,全体の高等教育の姿が,この中から大きくやがて変わっていく可能性がある。例えば,1970年のときのハーバードの基金はたかだか700億円でした。1ドル100円とすると。今は4兆円に迫ろうとしています。すなわち,公共的な役割に非常に特化していたハーバードといえども,かなり大きな,様々な制約の中で行われていた大学経営が,私的なエンダウメントを拡大することによって,また違う組織に変わっていったという,その歴史を我々は見ることになるのだと思います。
そうすると,国立大学に対するサポートと私立大学に対するサポートも含めた全体の中で,高等教育の公共性という話をしなければいけなくなるということなのだと思います。
その意味で,今回の大学債の発行というのは,改めて強調しておきたいですが,大きな一里塚になる。大きな高等教育の変化をもたらすものになるということを強く認識した上で,我々はここに一歩を踏み出すべきだと思います。
私自身は,このような事態を非常に求めていました。つまり,それぞれの大学がエンダウメントを持ち,極めて自律的な経営を行うことによって,アジャイルに社会に対する負託に応えていくという組織体に変わっていくことこそが,五神先生がよくおっしゃっているような,知識集約型社会というものの基盤としての大学であり,そしてまた我々は今,実は第6期の基本計画の中でSociety5.0を実効あるものにするためのいろいろな試みを議論しておりますが,本当にその意味では,このような高等教育の大きな変貌が,そこに対する一里塚になるという認識を持っております。
【金丸座長】 ありがとうございます。では柳川委員,お願いします。
【柳川委員】 前半の議論もコメントしていないので,よろしいでしょうか。先に前半の方からコメントさせていただきます。やはり,今,何人かの先生方のお話があったように,今,世界中が非常に大きな環境変化の真っただ中にあって,しかも物すごくスピード感を求められる時代になっているということが,今回の一連の話の大きな背景にあるのだと思います。
特に指定国立大学の総長・学長の先生方は,やはりそのあたりの危機感が非常に強いというところを,どうやってそれに応えていくかということが問われているのだと思います。
きょうの話を伺っていると,いわゆる独法化のところは,どちらかというと今まで,先ほど上山先生ですかね,文科省の1部局だったところを外に出すということで,いかにそのときに,少し自由度を与えるかというところに終始をしていたので,ここをちょっと認めましょう,ここも認めましょうかというところで,結局流れが来たと。
でも,やっぱり今考えなければいけないことは,先ほど私が冒頭で申し上げたことは,そういうイメージでお話したのですが,やはり基本は民間の企業であって,民間の営利企業のガバナンススタイル,あるいは経営スタイルを前提に考えて,ただし,それを全部自由にできる話ではないと。指定公立大学法人ということであれば,どういう制約が必要かというところで,民間の通常の営利企業の,小林委員,篠原委員がおっしゃったような営利企業を前提にして,そこに何の制約をかけなければいけないかという,こういうロジックを立てていかないと,いつまでたっても結局,制約が残ってしまうということなのではないかと思います。
これを1からやり直すのはなかなか大変なことなのですが,発想としてはそういう発想に行かなければいけないのではないかと思います。なので,先ほど小林委員の方から,なぜこれだけ,3ページにあったようなものがあったのになぜ動かなかったのかということでいくと,やっぱり,ここに見えていない動かせない要因がいっぱいあったことと,もう1つは,やはり全部動かすのはなかなか無理だ,難しいということで,動けるところから動いていく,動かせるところから動かしていくということが,やはりこういう大きな制度を変えていくときの肝じゃないかなと思います。
その観点でいくと,お話があったような債券の発行という話は,そういう意味で動かしていくための大きなツールなんだろうと思います。五神委員からお話があったように,大きな組織変革をしていこうとすると,どんな組織でも原資が必要なので,やはり中長期な原資が必要だというのは事実だと思いますので,そこをやれる自由度を与えるということは重要かと思います。
ただ,その一方で,先ほどの民間企業と違う制約というところから言えば,やはり,冒頭申し上げたように,簡単には潰せないという問題がありますし,あるいは,営利部門もありますが,かなりの非営利を抱えているというところからすると,返済の原資をちゃんと確保できるのかという課題も,民間企業に比べればあるわけなので,そこのところでのデフォルトリスクの軽減のための仕組み作りというのは,既に事務局の方から御提案がありましたが,やっぱりきちっと作っておくということは大事なことかに思っております。
それから,もう一回最初のテーマに戻りますと,こういう大きな枠組みでいくと,国との自律的な契約関係といったときに,先ほどの,いっぱい書類を書かなきゃいけないというのは,私は1部局員の立場からしても,非常に,相当労力がかかっているところなので,減らしていただくことは大賛成なのですが。個人的に。
やはり国からの目標設定というところが,現状,かなり形式的な部分にとどまっているので,大学側からいろいろ細かいことを出さなきゃいけないというところになってくるのではないか。これは,出資者という立場で,もし,例えば国を考えるのであれば,もっと細かい,実質的な要求をするはずなわけなので,もう少し具体的な要求を国立大学法人側にして,それにいかに応えられているかという形でやっていかないと,なかなかこの書類作業が多くなってしまうというのは避けられないのかなと思います。
そのときに,じゃあ国というのは誰か。国立大学法人に何かを要求する国というのは一体誰かというところが,これは文科省というわけにもいかないなと思いますし,じゃあ国会かというとそういうわけにもいかないのでしょうし,国というのは一体誰か,どういう,ある種の意思決定手段の仕組みを作って,具体的な目標設定をするかというところが,最後に残る課題かなと思っております。
以上でございます。
【金丸座長】 ありがとうございます。では山極委員,お願いします。
【山極委員】 私は金融関係はよく分からないのですが,大学債については基本的に賛成なのですが,これ,どうなるのか。上山さんがおっしゃったことは非常に重要だと思っていて,償還財源を広く認めていくということとセットにしないと,なかなかこれは大変だなと。格付とか,随分いろいろなことをやらなくちゃいけないし,今の段階では,直接銀行から借りた方が簡単かもしれないですね。利回りが非常に安いですから。
もう1つ言えば,そういう経営体としての大学ということを見直していくのだとしたら,例えば私立大学と差があるのはどうか。国立大学が今,投資先というのをすごく制限されているわけです。指定は少し緩やかになりましたけれども。これを私立大学並みに緩和していくということももう一遍やらないと,やはり大学が資金運用ということを任された以上,それを広げて,もっとお金を効率的に稼いでいくということを可能にしていかなくちゃいけないと思うんです。
だから,幾つかセットとして改革を,大学債を契機にして,やっていただきたいなというのが私の意見です。
【金丸座長】 ありがとうございます。では星委員,お願いします。
【星委員】 資金運用の方も資金調達の方も自由化するというか,幅を広げるというのは重要だと思います。一つ,デフォルトリスクの対応ということについてですが,そういう確認をするというのはいいことだとは思いますが,それをやらなくても,デフォルトリスクに対応する仕組みはすでに存在するということを指摘したい。デフォルトするときにもっとも困る人たちが二通りあって,1つは,そのボンドを買った人たちです。
ですから,ボンドが消化されるためには,当然その人たちにデフォルトしないのだということ,デフォルトする確率が低いのだということを説得しなければいけないので,その段階で,既にデフォルトリスクへの対応というのが自動的に入っているというのを理解するのは重要だと思います。
もっとも,これは国立大学ですから,投資家が,どうせデフォルトしても国が払ってくれるだろうということで,モニタリングをサボるとかいう可能性はありますが,そのときの対応として,何かほかの機関を作るということは必要かもしれませんが,大学債は全世界でいろいろ発行されていて,デフォルトする例もありますので,投資家としては当然,気を付けているはずです。
それからもう1つ困る人たちというのは,大学の中にいる人たちです。デフォルトしてしまって,後で資金が取れなくなると,その大学の経営がまずくなってしまう。例えば僕とかはもうすぐ退官になるので余り関係なくて,松尾さんとかは東大がなくなってもやっていけると思うので関係ないと思うのですが,ほかの人たちというのは,東大がなくなったら困る人たちが多い。そうすると実際に東大が発行するというときに,内部で本当に大丈夫かという議論が,既に起こっていると思うのですが,そういったところでデフォルトリスクの対応がなされているという,その2つがあるということが,一つ心強いところだと思います。
それから,もう一言だけいいですか。大学の評価に関してです。費用対効果分析ということを大野先生がおっしゃいましたが,今回多分,評価のやり方を変えようとかいう話だと思いますので,そのときに,評価のやり方の費用対効果分析みたいのをやれればいいのではないかと思います。
一番いいやり方は,例えば東大は評価をするけれども京大はやらないで,それで6年後どうなったかとか,そういう実験をやるということだと思います。当然,東大が評価をやる部分は,その評価の費用というのは国が東大に払ってもらわないと困ると思うのですが,そういった理想的には実験,そうじゃなくても何らかの形で費用対効果の分析をするというのは重要でないかと思います。
【金丸座長】 ありがとうございます。では松尾委員,お願いします。
【松尾委員】 大学債に関して賛成です。もう,いろいろな委員の方からお話が出ていますが,やっぱり踏み込んでやることが大事だと思っていまして,固定資産に基づかない,ひも付かないというところは,是非やっていただきたいと思いますし,同時に運用の自由度をもっと高めるということは必要だと思います。
海外の大学のエンダウメントは,本当にポートフォリオのお手本になるような運用をしっかりやっておりますし,そこの運用の担当者も,非常に優秀な人がやっているということで,大学に関する事業のみならず,幅広い範囲で投資できるような自由度を持っていくということは非常に大事かなと思います。
以上です。
【金丸座長】 ありがとうございます。ほかに御意見は。では濵口委員,お願いします。
【濵口委員】 ずっとお話を伺っていて,基本的なスタンスは皆さん同じで,今,改革をしなければいけないということで,時代が変わっている,スピーディーな改革が必要だと。だけど,ディティールに入りますといろいろニュアンスが違うなというのは実感しております。
改めて私が提案したいのは,やっぱりすぐできることと,議論をしっかりしなければいけないことを,最初のところでよく分けておかなければいけないのではないかなと。法改正とか,要らないことはもう次回決めてしまう。やるということ。それぐらいのスタンスでやって,この委員会が実効性のあるものであるということを確実にして,なかなか難しい部分は多少時間をかけても,しっかり合意ができるようにして法改正へ持っていくという,そういう作業が今,必要なフェーズに入っているのではないかと思いまして,ちょっと提案させていただきます。
【金丸座長】 ありがとうございます。では小林委員,お願いします。
【小林委員】 先ほどの大学債の件で一言申し上げます。ハーバード大学などの基金はアクティビストそのもので,まさにそういうレベルで株式運用をしている。今回,こういう大学債を日本の国立大学にも導入する以上,今までのBSなりPLなりをこのまま続けていけるのでしょうか。そこの辺りの基本的な考えも是非整理してもらいたいなという気がします。
【金丸座長】 それは何か,会計制度も含めて。
【小林委員】 そう,会計制度も含めて。
【金丸座長】 では松本委員,お願いします。
【松本委員】 この五神先生の大学債の意義というのはよく分かりますし,賛成です。ただ,私立大学化というのについては,私には異論があります。
明治時代以来,もちろん,大学の歴史はいろいろあるので一概には言えませんが,少なくとも指定国立大学の中はほとんどが古い歴史を持つ。もう100年以上もお金を――東大に至っては140年ですね,国が投資してきた大学を,これで私立大学化するというのは,私は正直言えば異論があります。
私立大学と全く同列としたときに,骨太の方針に書かれてある「イノベーションの中核を創出する国立大学」というような意義付けからどれほど後退するのか。理系さえあればいいとは言っていませんが,理系も文系もある総合的な総合大学が,ほとんど指定国立大学が占めている中で,民間と同じです,これは私立大学化ですといったときに,どんな恐ろしいことが起こるのかということを考えて,この議論を進めていただければ有り難いと考えています。
以上です。
【金丸座長】 ありがとうございます。五神委員も,私立大学化一本というようなお話ではなかったように私は思いましたが。財源が確保できたら,自分の在り方についてもっと自由な選択肢を大学自身も持つ時代が,いつか来るかもしれないみたいな意味合いで,ちょっと理解していたのですが。
じゃあ五神委員。
【五神委員】 誤解があるといけないと思いますので、簡単に補足します。私たちが考えている大学債の背景には,公共財としての国立大学を社会がどのように支えるか、その支え方として,赤字国債を発行して税金で運営費交付金を増やすということではない形で,もう少し市場と近いところで公共財を支えるためのお金を動かす仕組みというものが,大学に限らず日本には必要であるという考えがあります。
そういう意味で,私たちが向かうべき方向は,おそらく営利・非営利という二極論ではない方向なのでしょう。例えばNPOの活動を考えると,日本だとボランティア活動的なイメージが強くて,理事長であっても平均年収が約300万円程度だと言われています。こうした団体を公共的なサービスを提供する大きな事業体として回すということはあり得るはずです。実際に,アメリカではNPOのトップが数千万の収入を得ていることも珍しくありません。大きな規模の経営体として認知されていて、その運営を任されているプロだからこそトップがそのような報酬を受け取ることが正当化されるのです。日本でも、そういう形をきちんと作っていくきっかけにできればと考えています。
そうしたことは,正に柳川先生などときちんと議論をしながら作っていければと思っていて,その第一歩として,今回はすぐ実現できる,政令改正でできるところから始めていただきたいと思います。対象を固定資産に限らないというところになると法改正が必要になるので,ステップを踏みながら進める中で,単に私立大学化ではないということも含め,その間にきちんとした議論をできればと思います。
それからもう1つ大事なのは,大学の公共財としての役割が明らかに広がって来ています。私立の経営モデル,あるいは今までの国立大学の経営モデルというのとは全然違ったことが社会のニーズとして新たに発生してきているということは、私が総長として5年間進めてきた東大経営改革の中で,外からの要望として、非常に強く感じています。この機を捉えた形での,変革の駆動力のための先行投資資金を調達するための大学債発行という意味合いを是非ご理解いただきたいと思います。
【金丸座長】 ありがとうございます。では上山委員。
【上山委員】 私立大学というものであっても,日本においてですよ,フォー・プロフィットのオーガニゼーションではないんです。つまり利益を追求する組織ではないんです。私立大学といえども。そういう大学もあるかもしれませんが。私立大学のガバナンスそのものも,極めて公共性を持っている。公共的役割を持っていますね。教育も研究も含めてですが。
その意味で,大学債を発行し,自由な資金を手に入れていく組織というものは,今までの国立大学の枠組みからは少し離れたところに行こうとしているということは間違いないです。
それは恐らく,指定国立そのものがそういうことを意図したはずです。作ろうとしたときに。指定国立制度を作ったという精神の中には,より自由な,自律性の高い経営を行う組織体を作ろうと,一歩踏み出そうとしたわけです。その延長の中に,この大学債というものがあると,私はそう理解をしております。
【金丸座長】 ありがとうございました。時間となってまいりまして,この論点2のところ,国立大学の財政の在り方の要件緩和については,これはほとんど皆さん,異論はなかったように認識をいたしました。
そういう意味では,今回,事務局からの提案であります国立大学法人の長期借入れ・債券発行が可能な事業の要件緩和につきましては,皆様の御賛同を得たということでよろしゅうございますか。
(「異議なし」の声あり)
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは事務局において,法制化を始め必要な諸手続を迅速に進めていただきたいと思います。ありがとうございます。
ただ,今後につきましては,早急な諸手続等を事務局において進めていただきますが,法制化の過程でのマイナーチェンジがあり得ることにつきましては御承知おきいただきたいと思います。
それでは,時間の都合もございますので,本日の議案は以上とさせていただきたいと思います。また,今後の検討会議では,本日,資料2の11ページにありますように,国立大学のステークホルダーとはという観点や,国立大学法人が契約履行を確実に行うためのガバナンスの在り方等について,議論をさせていただきたいと考えております。
それで,私からの提案でございますが,本日も,この高等教育あるいは国立大学の在り方について様々な御意見を頂きました。もう少し歴史からも学ぶべきだというお話もございましたし,国際化のお話や,長期的な視点の運営の話,また、スピードも必要だという話もあったり,様々な意見が出てまいりましたので,今後の議論を効率よくさせていただきたく,是非皆様からも,3万ページとは申しませんので,おっしゃりたいことはこの限られた時間内では足りないものですから,是非御意見を,どんな形でも結構でございますので,箇条書でも結構でございます。思い付かれたら都度で結構でございますので,意見を集めてまいりたいと思っております。
そして,この会議体の前半で,様々な意見の分母をできる限りマキシマイズさせていただきたいと思っております。その後,絞り込んだり,いろいろな御議論があると思いますが,御意見につきましては,異論,大いに結構でございますので,いろいろな御意見を承れればと思っております。事務局にはちょっと負荷がかかると思いますが,まとめて頂きたいと思います。
どうぞ。
【小林委員】 ご参考までに紹介しますと,2019年3月期の当社の有価証券報告書は,わずか181ページです。
【金丸座長】 それだけ世界にステークホルダーがいらっしゃるのに。そういう意味では,小林さんの会社ぐらいにはできるということですかね。
181ページ。議事録にちゃんと残さないといけないですね。
では,本日はどうもありがとうございました。事務局,何かございますでしょうか。
【生田高等教育局視学官】 本日は本当にありがとうございました。きょうの会議の議事の状況につきましては,冒頭ありましたように,後日,動画で配信をさせていただきたいと思います。配信につきましては,恐らく3月末ぐらいからを予定しておりまして,1週間程度の公開となる予定でございます。配信を始める際には,事務局から委員の先生方,皆様方にも御連絡をさせていただきたいと思います。
それから,先ほど座長の方から御提案がございました,今後の進め方にもありましたように,実は次回は4月24日,約1か月後,朝10時からの開催を予定しておりますが,是非,ちょっと期日はまた改めて御連絡させていただきますが,書面で早めに事務局の方まで,御意見等を頂戴できればと考えてございます。
以上でございます。
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは,本日はどうもありがとうございました。

―― 了 ――

お問合せ先

国立大学法人支援課