ここからサイトの主なメニューです

国立大学法人の戦略的経営実現に向けた検討会議(第6回)議事録

1.日時

令和2年7月28日(火曜日)16時00分~18時00分

2.場所

文部科学省15階 15F特別会議室 ※WEB会議

3.議題

  1. 内閣府における大学改革の議論について
  2. ニューノーマル社会における自律的契約関係の在り方について
  3. その他

4.出席者

委員

金丸座長、濵口委員、上山委員、大野委員、五神委員、小林委員、篠原委員、曄道委員、星委員、松尾委員、松本委員、柳川委員、山極委員

文部科学省

川中審議官(高等教育及び高大接続担当)、森審議官(高等教育及び科学技術政策連携担当)、淵上国立大学法人支援課長、生田高等教育局視学官、他

5.議事録

【生田高等教育局視学官】 それでは,全員の方の確認が取れており,時間になりましたので,ただいまより第6回国立大学法人の戦略的経営実現に向けた検討会議を開催したいと思います。
本日も前回に引き続き,新型コロナウイルスの感染拡大防止のため,このような形でウェブ会議方式の開催となっております。委員の皆様方には御参加いただきまして誠にありがとうございます。現時点において,音声など不都合ないかと思いますけれども,何か途中でございましたら,お申しつけいただければと思います。
本日の議事は,議事次第にあるとおりでございます。
本日は,傍聴者,報道関係者の入室は認めない形で,後日,ウェブ会議の動画をホームページにて配信する予定でございます。
毎度の事務局からのお願いでございますけれども,このウェブによる会議を円滑に行う観点から,御発言に当たりましては,インターネットでも聞き取りやすいよう,はっきり御発言いただくなどの御配慮を頂く。次に,御発言の都度,できればお名前をおっしゃっていただく。そして,発言時以外はマイクをミュートにしていただく。そして,御発言に当たりましてはカメラに映りやすいように,このように手を挙げていただく。そして,資料を御参照される場合には,資料番号,ページ番号,ページ内の該当箇所を分かりやすくお示しいただく。最後に,できるだけ,いつも本当に時間が足りなくて申し訳ございませんが,多くの皆様方から御発言を頂くためにも,1回当たりの御発言はできる限り短く,二,三分程度にとどめていただく,そのような御配慮を頂けますとありがたく存じます。御理解のほど,よろしくお願いいたします。
それでは,金丸座長,よろしくお願いいたします。
【金丸座長】 皆様,お忙しい中,今日もウェブ会議でございますけれども,大学法人改革の議論に御参加くださいましてありがとうございます。本日もよろしくお願いいたします。
本日の会議は,冨山委員,宮内委員から欠席の御連絡を頂きましたので,委員15名中13名の御出席で開催いたします。
また今回,委員以外の有識者として,名古屋大学副総長である木村彰吾様に御出席いただきますので,御紹介させていただきます。木村様には,後ほど御説明を頂くこととしています。
それでは,議事に入らせていただきます。今回の議題1では,「内閣府における大学改革の議論について」と題して,まずは上山委員が座長をお務めの「大学支援フォーラムPEAKS」からの提言,特に大学の財務・経営の自由度の拡大方策を中心に御説明いただきます。
続きまして,名古屋大学副総長木村様から,「大学の現場から見た現行の会計制度の課題認識」について御発表いただき,経営体にふさわしい会計制度の在り方の議論につなげたいと存じます。
なお,木村様は,PEAKSの財務・経営ワーキンググループのメンバーであるとともに,文部科学省の会計基準検討会にもオブザーバーとして参画いただいておりますことを申し添えます。
また本日は,この議題に続けて,「ニューノーマル社会における自律的契約関係の在り方について」をテーマに,骨太な御議論をしていただく予定でございます。会計制度の在り方については,国と大学の関係性に大きく影響を及ぼす,また及ぼされるものであることから,2つの議題の議論はまとめて行いたいと考えています。
木村様の発表に続けて,事務局から「現行の国立大学法人会計制度の主な特徴や見直しに向けて考えられる論点」と,「自律的契約関係に関する論点」との両方をまとめて説明してもらい,残りの時間全てを自由討議の時間に割きたいと思います。
なお,本日御出席いただいている木村様は,重要な学内会議への御対応があることから,前半1時間のみで御退席されますことをあらかじめ共有させていただきます。
それでは,上山委員から御説明を頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。
【上山委員】 金丸座長,ありがとうございました。それでは,CSTIの方で行っている主な政策提言の中で,今日は財務・会計に的を絞ってお話をさせていただきたいと思います。
CSTIの方では,2年少し前ですか,大学改革担当室を設けて本格的に大学についての提案をしてきたところであります。今日はその中からPEAKSという団体,これは,大学支援のために Forum on Promoting the Evolution of Academia for Knowledge Societyという名称の頭文字を取った団体を作りました。そこの話を紹介するとともに,本日のテーマについてお話をします。
次のスライドを御覧ください。PEAKSのあらかたの姿はこういう形になっておりまして,全体会合とワーキンググループという形に分かれています。そのワーキンググループの中では,産学連携,大学IR,国立大学法人評価,財務・経営,国際戦略と書いてございますが,それぞれ現場の声を反映する形で,どのような方向があるのかということを大学の執行部からのボトムアップとして議論しているところでございます。
2ページ目を御覧ください。ここが幹事会のメンバーでございまして,今日この場にお越しいただいている方々もこの中に相当程度入っています。産・官・学,いろいろな方面からの人たちを集めてこの団体を作りました。
幹事会に加えて,3ページ目を御覧になっていただきますと,全体会議のメンバーとして多くの大学関係者,企業のトップの方々にも入っていただいているという現状でございます。このような団体を作りましたのは,CSTIのところで大学改革についての議論をしても,やはり現場の声を相当反映させなければいけないという思いからでして,産官学からいろいろな意見を聴取しているという現状でございます。
4ページ目を御覧ください。まず我々が議論しましたのはビジョンの問題であります。我が国における高等教育というのは,ヨーロッパ型とアメリカ型との混在のような形になっていて,したがって我が国独自の高等教育の在り方を考えないといけないということです。しかもまた,全国各県に国立大学を配置し,それぞれに公立・私立の大学を持っているという,ある種特殊な構造の中で高等教育を動かしていることを考えますと,全体としてのビジョンを我々は考える必要があると考えました。その中で出てきたのは,我が国の高等教育というのは非常にポテンシャルが高いということ。産業界もそれを認めているということ。大学における問題というのは実は産業界にもあるんだという共通感,意識,こういうものが議論の中から醸成されていました。
それに基づいて, 5ページを御覧になっていただきますと,高等教育のビジョンを策定し,それから各ワーキンググループを何度も回しながら政策提言を作っていったところでございます。
6ページは,我々には高等教育のグランドデザインを描きたいという意図がありまして,国・公・私をまたいだ地域ごとの大学の情報を集め,それぞれの役割を特定し,研究と教育の在り方の多様性を念頭に置きながら大学のビジョンを作っていこうという思いからこのようなツールを作っていることの例示です。
7ページ目のところは,国立大学法人評価の話で,今日は深くは触れません。しかし,運営費交付金の配分に向けて,今の大学評価のやり方でいいのかどうかということをかなり中心的に議論しております。
では,本題の財務・経営のところ,これはワーキングでいいますと産学連携のワーキングと財務・経営のワーキングのところから出てきたような議論を集約してまとめてみました。
8ページ目を御覧ください。CSTIとしては,2016年の段階で国立大学への民間資金の獲得を3倍増にするという国の方針に沿って,様々な政策を打ち出してきました。例えば2016年の11月には,文科省だけに限定されていた間接経費のパーセンテージを,30%まで全て省庁の公的資金に引き上げるという方針を実質化しましたし,それから12月には,3倍増を受けて,科学技術イノベーション官民投資拡大イニシアティブという制度を策定し,そして次の年の12月には,評価性資産の税制改革ということに踏み入れました。これによって多くの大学で株や土地などの寄附が相当伸びているということも認識をしております。また,19年の10月には,民間投資を拡大しているところに更に交付金を与えるべきだと考えて,CSTIのPRISMから20億円を切り出して,各大学の民間資金の獲得状況をつぶさに分析をして,それに応じてインセンティブ資金を回すという政策もやってまいりました。20年には,e-CSTIというデータベース既に政府内では公開され,大学間にも8月には公開をされますけれども,その中のごく一部に,この外部資金の獲得状況の見える化を明示的に出しております。それは例えば,イギリスやシンガポールは典型ですけども,民間資金の獲得額に応じて,例えばシンガポールの大学の場合ですと,1ドル民間資金を獲得すると1.5ドルの公的資金が付与される。イギリスも同じような制度を持っております。ですから,民間資金をどれぐらい獲得するかのインセンティブを高めていくためにもこういう政策をやっている。更にまた,今回,東京大学の方が打ち出しました大学債の発行も,これは明らかに従来の国立大学にないような民間資金由来のお金が大学の中に入ってくるという動きがはっきりと見えてきているという現状でございます。
次のページを御覧ください。後で文科省の方から資料が出てきますが,実は大学会計基準の問題は,私がCSTIに来た2016年の最初のワーキングで取り上げました。その頃から意識は変わっていません。この国立大学会計基準を変えるということに関しては当時から非常に強い抵抗がございました。一旦はその時点で諦めましたけども,単なる会計基準を変えるだけでは止まらない問題です。会計基準というのは要するに会計の見え方を変えるというだけの話であって,一番問題なのは,会計基準に附属している財務制度だということも当時から強く認識をしておりました。
ここに改善の項目として4つを挙げていますが,改善項目の1番,これは経営努力認定という制度です。国立大学は,毎年の運営費交付金のような公的資金を得て,それをどれぐらいうまく使ったかをチェックし,余った資金は本来は財務省に返さなければいけないという立てつけで作られています。しかしながら,多くの大学において,自助努力のところで民間資金からお金を得たり,あるいは経営努力をすることによって運交金を節約したりしている。その剰余資金というものが経営努力の結果と認定されて目的積立金という形でたまっていくという制度を持っています。この制度の問題は,経営努力認定を必ず毎年チェックを受けないといけないことと,目的積立金自身は,毎年ほぼ認められてきますが,6年間の中期目標の期をまたいでそれを確実に確保することが難しいということです。ここに財務制度の大きな問題があります。
したがって,改善の2番目ですが,財源の中でも,とりわけ民間資金由来のお金を内部留保のような形でずっと積み上げていくということが現状では非常に難しいことです。世界中の国は実は大学の裁量の経費を増やしていき,それを戦略的に用いるということを経営の柱にしておりますが,中期目標期間を越えてずっと使える内部留保の形がなかなかできていないということが大きな問題でありそれを改善する必要があります。
それから3番目として,先ほど申し上げましたように間接経費は30%引き上げることに成功しました。しかしながら,どの大学関係者もよく御存じのように,研究開発のプロジェクトを行えば間接経費は絶対30%に収まらないです。しかしながら,我が国においては30%という間接経費を一律に認めている現状の下で,間接経費の中身を極めて厳密に報告させようという制度を取っています。このことが大学の経営力をそいでいるということは明らかだと考えている。これが第3番目です。
第4番目は,これは会計基準の改定です。よく出てくるように,会計基準,財務諸表や損益計算書を見ても,なかなか大学の財務の動きが分からない。これは民間への説明責任としていかがなものかということが出てきているのです。
この4つの問題を私たちは考えておりますが,とりわけ重要なのは財務制度である第1番目の改善の問題だと思ってございます。
次のページを御覧ください。私たちが提案したいのは,本来の損益均衡というフレームワークから離れて,国からの負託,つまり公的資金で担保されている部分と,大学の自助努力による資金というものをきちんと切り分けて,目的積立金の制度は,あるいは経営努力認定の制度は,国からの負託のお金にのみかかる。一方で,大学が自助努力で得た寄附金や民間の研究費や,あるいは,これは少し議論があるかもしれませんが,公的研究費由来のオーバーヘッドの部分に関しても,自助努力で稼いだものとして経営努力認定の枠外で,資金の留保の安定性を確保するための資金として,別枠で切り離して財務の中に入れていくべきだと考えてございます。このある種損益均衡の方式,すなわち,国立大学というのは利益を得てはいけないものだから,たとえ民間の資金を得たとしても,それを利益として考えたり,そこから発生するものを費用として計上することはあってはならないという方式から,我々は離れていくべきだと考えているということです。
11ページ目を御覧ください。これは,国立大学特有の問題として,内部留保というものを積み上げることができないということを示しているものです。例示的に示した私立大学には独特の会計基準がございますけれども,それと比べて見ますと,2004年の国立大学の法人化以降,国立大学は公的資金で得て,そして積み上げてきた例えば機材や建物のような施設やファシリティーに関わるものでございますけれども,その減価償却費を費用として積み上げることができていないために,ある機材が10年なりたったときにその価値がなくなったとしても,それをずっと会計上は確保していかなければいけない,その部分の赤字が積み上がってきているということでございます。
一方で私立大学の方は,減価償却を積み上げ,それを費用として大学の損益から抜いていくことができますので,その分だけある一定の年限が来たときに,その施設の価値がなくなったときにはリプレイスしていくことができるという立てつけになっております。これは非常に複雑なんですけども,大学の場合は収益が発生しないという前提に立っていますので,減価償却費の費用を損益計算上には計上せず,損益外の減価償却累積額という形で積み上げている。一方で,これを将来やがては国が必ず補塡してくれるものであるという前提の下で,この損益外の減価償却というのがずっと積み上がっていく。これが国立大学の会計の独特の性格であり,それが外部の人に大学の動きを見えにくくしているということが問題だということでございます。その意味で,財務構造上,減価償却費相当をちゃんと財務の仕組みの中で資金留保として確保できるような方式に変えていくべきだと我々は考えております。
12ページを御覧ください。もう一方で,間接経費の執行・運用の柔軟化というテーマです。3番目の点ですが,これは先ほど言いましたように,全省庁申合せで間接経費を30%までやっと確保することができました。これはどの大学でも,実際に例えば企業との共同研究をやった場合,絶対に間接経費は30%では収まらないんですね。アメリカの大学の場合は大体60%を超えています。この間接経費が30%と固定されていることにも問題がありますけれども,第一段階としては,間接経費をまず確保するために30%まで引き上げるという政策を我々はやってきました。一方で,例えば海外のように60%の間接経費と計算しているときには,間接経費の中身を管理会計によって完全に特定してその数値を出していますので,その意味では,そこまでいけば間接的の中身を厳密に特定して計算しなければいけないということが出ますが,30%という固定のレートである限り,この間接経費の使途に関して,現状のような極めて細かい証拠書類を出させたり,あるいはそれをe-Radに報告させるようなことは,ある程度は解放してあげるべきじゃないかと考えております。
さらにはまた,間接経費の中で設備更新のための積立ての経費という項目がございません。したがって,間接経費を積み立てて将来的な施設のリプレイスに使えるような現金がたまっていかないという現状があるわけです。ですから,この間接経費の中にそのようなものを入れるとともに,間接経費の使途を緩やかにし,そして,そこから生まれてくるお金を大学全体の戦略的経営に使えるような形にすべきだと考えております。
13ページを御覧ください。したがって,こういうところから出てくるのは,ここに書いていますが,大学の会計基準を,新たな戦略的経営を行っているような大学の財務の見え方に合わせて変えていくべきだと思っております。というのは,国立大学には多くのステークホルダーがいて,そのステークホルダーに対して財務諸表を用いて説明をしていく責務があるわけですから,そのときに,今のように,これまで申し上げてきたような財務の動きが全く分からないような会計基準だと,これは責任を果たすことができないという意味で,ステークホルダーに対する情報提供を改善するためにも,国立大学会計基準の見直しが必要だと思っております。この点は,今まで文科省と議論をしてきましたが,文科省もほぼのんでくださっているところだと思います。
実は4年前にこの話をCSTIの財務会計のワーキングでやったときに,企業の方たちも随分呼んで話をしましたが,企業においても会計にはのってこないような非財務の情報がある。例えば社会貢献であったり,ESG投資のようなところですが,こういうものにどれぐらい自分たちの企業が関わっているかということを非財務情報としてのせていくということが当たり前になってきているんだという話がございました。国立大学は,一般企業よりもはるかに大きな公益性を持っている組織体でありますから,この非財務情報を会計情報の中に入れていくということはやっていかなければいけない,東京大学がそのようなことを考えていると聞きましたので,全く正しい方向だと思います。
しかしながら,この非財務情報というのは,厳密な数値で幾ら幾らとして計上することはなかなか難しい情報です。それでも,その情報を数値ベースではなくて,非財務情報として公共性のある活動をやっているということを財務諸表の中で論じていくということは必要だろうと我々は考えております。
14ページを御覧ください。その意味で,国立大学会計基準への提言というのは,今までずっと申し上げてきましたけども,多様なステークホルダーにアカウンタビリティーを果たし得るような会計基準に変更が必要だということであります。
15ページを御覧ください。国立大学法人会計に係る論点の整理といたしましては,少し繰り返しになりますが,現状行われている損益の均衡会計,必要な費用に国からの収益が見合っていることを示す会計というものの考え方を,決して完全には捨て去れませんが,会計基準の中ではこの損益均衡会計というものから離れていくべきだと思っております。全体としては,企業でも採られている損益の会計,収益に対してどの程度の費用が生じ,その差分として損益が生じているのかを示す会計というものに収れんしていくべきだとは考えておりますが,一方で例えば,何年かに一度,大学に対して,損益外として新しい建物を造るための費用というものが付与されることがあります。これは国立大学の施設を維持していくために絶対欠かせないものですから,この損益外については,以前と同じように,国から由来の損益均衡の会計の考え方に準じた処理をしていくべきだと思います。一方で,民間の資金提供者,法人の債権者というところは,大学が自助努力として稼いできているものですから,企業会計と同様に損益の会計とし,全体の見える化としては,これはアカウンタビリティーと考えても,損益の会計というものに一本化をして,そして対外的な見える化に資する方向性を模索すべきだと思っております。
そのときに大きな問題は,国由来のお金に関しては経営努力認定を受け,そしてそれで確保することができたお金を目的積立金の形で毎年繰り返している。しかしながら,これはあくまで税金由来のお金でありますから,6年ごとの期をまたぐことについては様々な判断が財政当局にあるでしょうが,そこのところは税金由来のお金として整理をする。一方で,民間由来のお金というものは,あくまで大学の自律的経営を促す観点から,6年の期をまたいで財源の繰越しや積立ての柔軟化を認める,こういう方法を採用すべきだと考えているところであります。
16ページを御覧ください。まとめになりますが,一番の問題は,会計基準そのものというよりは,目的積立金制度に代表される従来の財務制度の問題だと。そして,それを経営努力認定の中で,国由来の金も民間由来の金も全部ごっちゃにして,その経営努力認定の中で判断を受けるというやり方であります。これを根本的に変えるべきだと思っております。恐らくこの点は,例えば大型の研究大学のように,民間由来の資金を多く取れる大学と,もっと小さな大学,ほとんどが公的資金でしか経営を行うことができないような大学との間で若干の温度差が生じるということも認識をしておりますが,原則としては,この目的積立金制度という財務制度を今の時点では変えるべきだと思っています。
2番目は,先ほど申し上げましたけども,間接経費の執行は柔軟化すべきだと。ここから生まれてくるお金を戦略的な経営の資金として積み立てていけるような方向を打ち出すべきだということ。
それから,競争的資金におけるルール等の統一について,できる限り簡素化してファンディングエージェンシールールを統一化すべきだ。実は,ファンディングエージェンシーごとに応じてこのルールが若干違っております。このことが,例えば現場にとってはより厳しいルールに合わせる形で,この間接経費,競争的資金の使用の仕方について合わせていきますので,これを簡素化する形で全てのファンディングエージェンシーについて統一化すべきだと思っております。
4番目は,このような考え方の中から出てくるのは,国立大学会計基準の改定でございます。思想は,民間資金由来のお金を,6年間の期をまたいで,内部留保の形で何のチェックも受けることなく大学が保持できるような形。しかもそれを企業会計に形で,損益均衡じゃなくて損益会計として見えるような形で統一すべきだと考えているわけでございます。
我々が得た大体の方向性というのはこういうことでありますけども,恐らくは文科省との間で議論になりますのは,第1番目の目的積立金という制度の在り方であろうということも認識をしておりまして,現場を預かっている経営者の皆様,大学の総長・学長におかれましては,大学経営をやっていくときに,裁量的な資金がなかなかない,そして損益外の巨額な減価償却の積上げ,恐らくこれは東大だけでも1,000億をはるかに超える金額が積み上げられていますが,それが現金もなしに帳簿上だけ積み上がっている。もしそれを資産見返金という形で余剰金から補塡していかなければ,大学の財務は真っ赤になってしまう。この問題について相当認識をされていると思いますが,我々の提案というものは,公的資金由来のお金と民間資金由来のお金をきれいに分けて,そして経営努力をその民間資金由来のところで大きく拡大をさせていく。しかもまた,損益会計によって外部の人間にも見えるようにしていくとの方向を取るべきだと考えているところでございます。
私の説明は以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
【金丸座長】 上山さん,ありがとうございました。
それでは,木村様から御説明を頂きたいと思います。木村様,よろしくお願いいたします。
【木村東海国立大学機構名古屋大学副総長】 名古屋大学の木村でございます。よろしくお願いいたします。私は管理会計の研究者だったんですけれども,ここ数年ずっと大学の執行部で管理会計を含む財務の実務を担当しております。今日は大学の現場から見た現行の会計制度の課題認識というテーマを頂きましたけれども,実際に認識する課題は山積みでございますので,資料のサブタイトルにございますように,お金が足りないと言いながら,損益計算書では利益が計上されるということについて少しお話をしたいと思います。
では初めに,大学の実態としての財務の予算について紹介したいと思います。スライドの2枚目を御覧ください。大学では,資金ショートを回避するように常に収支予算を考えています。すなわち,収入見込額,学生納付金,附属病院収入,間接経費などの自己収入,それから運営費交付金,これらを所与として,当該収入で支出可能額を算定して支出予算を編成しています。支出予算の執行に際しても,資金ショートを防ぐように保守的に執行されています。ですから,ここの部分については全く現金主義でございます。その結果,資金ショートへの備えがないという状況がありまして,もし資金ショートへの備えがあれば,複数年度にわたる資金繰りの中でリスクを取った思い切った経営ができるかもしれません。しかしながら,現状の制度の下では,それはままならないということでございます。
それから,人件費や業者への支払に比べますと,施設設備などの固定資産の維持管理への支出がどうしても後回しになってしまっているというのが財務の現状でございます。
このようにして配分した予算で教育・研究を行っていくわけですけれども,これをビジネスモデルとして見た場合,財務的な視点で言えば,教育・研究という役務を提供していても,十分な対価を得ているということではございません。
スライドの3を御覧ください。こちらは,大学が教育というサービスを提供していても,直接の受益者である学生の皆さんからは,授業料のコストをカバーできるほどの授業料を頂いていないということでございます。これを矢印の太さで表してみました。ちなみに,スタンフォード大学の場合,授業料のコスト,教育のコストというのは学生納付金の2倍かかっているということでございます。
スライドの4を御覧ください。こちらについては研究を示したものですけれども,産学共同研究や受託研究を除けば,研究成果に対する直接的な対価というのは頂いておりません。優れた研究業績を上げようとすれば,先行研究を越える学術的貢献が必要となりますが,そのためには,先行研究を越える経営資源の投入,あるいはライバルに負けないだけの経営資源の投入が必要になってきます。ここの部分が,教員の人たちにはお金がないと感じさせるところかと思います。大学経営の立場からは,当該研究あるいはその研究成果をマネタイズする財務戦略が重要になってくるかと思います。
以上を踏まえまして,大学の現場から見た現行の会計制度の問題を述べたいと思います。
次のスライドを御覧ください。スライドの3,4で示されるような教育・研究活動を損益計算書上で適切に表現して,ステークホルダーへのカウンタビリティーを果たせないかということです。言い換えれば,教育・研究ではコストをかけているのに十分な対価を得ていないので,教育・研究という事業が赤字であるということを示したらどうかという提案です。一つのアイデアとしては,教育・研究という大学の本業の損益を営業利益として算定して,大学の場合にはここが営業損失になるわけですけれども,それに加えて,経常収益,例えば運営費交付金収益や寄附金収益,余裕金の運用益など,今,上山先生がおっしゃるような財源の多様化で担保される収益,これを加算し,経常費用を差し引いて,大学全体の経営成績としての経常利益を算定するという区分計算が考えられます。この区分計算の方式は多くの民間企業の損益計算書と同じフォーマットになりますので,産業界の方にも分かりやすいと考えております。
次にもう一点は,現金の裏づけのない利益の対応をどうするかということです。現金の裏づけのある利益,現金の裏づけのない利益という表現は,産業界の方を惑わせているようですけれども,端的に言えば,勘定あって銭足らずという状況でございます。この対応には2つのポイントがあると考えていまして,1つ目は,先ほど来上山先生が御指摘のような会計処理の見直しです。損益計算書が企業のPLと同じように見えていても,国立大学法人会計基準では,損益均衡を前提とした会計処理が行われています。この損益均衡を前提とした会計処理というのは発生主義会計なんですけれども,ややもすると損益が均衡になるように裁量的に会計処理を要求している部分がありますので,この影響を緩和するような会計処理の見直し,ひいては基準の見直しというのが必要になるかもしれません。
もう一つのポイントは,勘定あって銭足らずに対応するための内部留保の拡充です。経営体あるいはゴーイング・コンサーンとしては,将来の支出への備えとその投資が不可欠になります。その財源として,大学の中の内部留保というのは重要であり,これを可能にする制度設計が必要になります。これは目的積立金の緩和ということでもいいですし,あるいは引当ての処理でも構いませんが,将来の支出と投資の財源の担保ということになります。
更に言えば,この内部留保がたまる前に資金が必要となることもあって,その場合には借入れや法人債発行による資金調達も重要な財務戦略だと認識しています。リスクを取って資金調達と教育・研究事業への投資を行うということが,これからの大学経営に求められるのではないかと認識しております。
以上でございますが,限られた時間でやや雑駁な説明になってしまって申し訳ありませんが,現場から見ると,このようなことがあるということでの説明でございます。どうもありがとうございました。
【金丸座長】 ありがとうございました。
それでは,事務局から議題1及び議題2に関する論点資料の御説明をお願いいたします。
生田さん,木村さんへの質問時間を取りたいので,コンパクトにお願いします。
【生田高等教育局視学官】 はい,なるべく短めに資料1-3と資料2を続けて説明させていただきます。
まず資料1-3の方は,会計制度,会計基準の論点でございます。まずそもそも論として今回こういったことを取り上げておりますのは,国立大学は経営体としてこれから進化していかなきゃいけないという側面と,国に対しての負託に応えていく両側面を持っているということから,これらをどのように適切に財務的な視点から表していくべきかということ。それと,先ほど上山先生のお話にもありましたように,大学という無形資産が多いといった特徴のある組織の価値をどういった形で財政的な部分から表していくのか,そういったことを御検討いただければと思っております。
資料2ページ目のところは,今の独法の会計基準,もともと国立大学法人の会計基準は独法の会計基準を原則としておりますので,それと営利企業との主な特徴の違いを並べたものでございます。全ては説明しませんが,先ほど来話がありますように,国立大学法人,独法の方は,利益の獲得を目的としていない。それと,独自の判断では意思決定が完結し得ない部分がある。そして,特に国立大学の場合は,固有かつ多額の自己収入といったものを有する,こういったところが営利企業との違いという意味では表れてくる部分だと思います。そして,それが会計処理上どのような特徴として表れているのかが,下にございますように,主にまず損益外処理,先ほど損益内,損益外という形で,いわゆる国由来のところが損益外という形で,特に減価償却の累計が計上されているという話でありましたり,丸2,丸3,丸4は同じような話でございますけれども,運営費交付金ですとか,固定資産を購入したとき,それから寄附金が収入として入ったとき,いずれも負債に計上される,そして,使うたびに収益化が行われている,この辺もなかなか企業会計と違うという意味では分かりにくいと言われる所以かと思っております。
そして最後の丸5番,引当金の処理,これも,普通であれば企業会計であればフルコストの情報というものが開示されるのに対して,いわゆる国費で充当が基本となっている賞与の引当金等々につきましては,それを計上しないという処理がなされている,このような特徴を持っているものでございます。
次の3ページ目,4ページ目がそれぞれ論点として提示させていただいております。まず3ページ目の方,これは先ほど上山先生,木村先生からもアカウンタビリティーというお話がございました。それに対応した内容になってございます。かいつまんでお話し申し上げますと,真ん中矢印の下のところ,いずれにしても,産業界の目線からも理解しやすい財務諸表をどのように作っていくことができるだろうか,それが今後考えていかなきゃいけない,要は多様なステークホルダーから正しい評価を受けるために必要なことではないかと思っております。
少し小さい字ですが,具体的な検討事項に書かせていただいておりますのは,例えばですけれども,その損益計算書上に,先ほど来御指摘があった損益外の減価償却も含めた表記を行うことで,よりアカウンタビリティーを持たせるといったことや,あと,現状,財務諸表に添える形で事業報告書といったものも出していただいておりますけれども,これがいわゆる非財務情報と財務情報の連結になっているはずなんですが,なかなか中身を見ても実態が分かりにくい,この辺を見直していくといったことが考えられるのではないかと考えてございます。
次の4ページ目,こちらも先ほど上山先生,木村先生から御提案のあった内部留保に関連する話だと思いますが,いわゆる将来資金を大学の判断によって積み立てて,更なる発展に向けた活動に大学自身が充当できる,そのような国立大学自らの判断で戦略的に資金をためて活用できる仕組みが必要なのではないか,そのような問題意識を持っております。これも具体的な内容として少し小さな字で書かせていただいておりますが,現行においても,先ほどお話ありましたが,目的積立金や,また別途,修繕引当金がございます。特にこの目的積立金,上山先生からも少し言及ございましたが,更に下の米印のところ,国立大学においては,これは独法制度に目的積立金制度というのがございますけれども,ほかの多くの独法とは異なって,いわゆる自己収入が多いといった形で,国立大学は経営努力認定をがちがちやるということではなくて,かなり経営努力認定が認められていると。例えば第2期から第3期に行くに当たって約500億円以上のものがそのまま目的積立金の承認を受けている,要するに期またぎはできているといったような状況ではございますが,上に戻りまして,承認されるまでにやはり手続がございますので,大学側の現場としては,不安感があるといった声も聞いているのは事実でございます。
また,修繕引当金も,別の意味ではございますけれども,柔軟性に欠けるといった御指摘も受けているところでございます。ですので,こちらについても事務局としても,こういった制度は制度としてございますが,大学自らの判断で減価償却などをためるようなことができる仕組み,そういったものを検討することが必要かなと考えてございます。
なお,こういった観点について,一番下の四角のところに書いてございますように,現在,様々な詳細な制度設計については,専門家によります会計基準等検討会議といったものを文科省の方で回しておりまして,ここで更なる検討をして,関係省庁とも調整をしていきたいと思っておりますし,更にそこに注書きで書いてございますように,間接経費,これは先ほど上山先生からも様々な問題提起がございましたけれども,そちら側の制度側の整理がされ次第,これについても,当然例えば積み立てて大学の判断で使えるようにするとか,そういったことも必要なのではないかということについては事務局としても認識している部分でございます。以上が資料1-3の説明でございます。
続きまして,早口で恐縮でございますけれども,資料2について説明させていただきます。こちらが自律的契約関係の在り方の論点ペーパーとしております。
2ページ目は,大前提として,これは骨太に書かれているものを書いてございます。我々のゴールとして,拡張する機能を最大限発揮できる真の自律的経営にふさわしい関係性,これが何だろうかということをこちらで御議論いただきたいと思っている内容でございます。
3ページ目は,今までのこちらでの検討会議での主な委員の発言を掲載させていただいております。説明は省略いたします。
4ページ目,こちらからが内容に入ってまいります。過去の本検討会議での議論,主立った方向性が出ていたかと思いますが,そこを少しまとめたものがこの4ページ目でございます。機能が拡張することで,いわゆる大学自身の多様化が更に進んで,そして経営の幅も拡大する,そういった意味において,経営の裁量を確保するために,エンゲージメント型,これは前回,大野総長からの御提案の中に使われていた言葉を使わせていただいておりますが,エンゲージメント型の大学経営というものをスローガンとしてはどうだろうか。まあ,エンゲージメント型が何なのかというのは,正にここの会議でも御議論いただければと思っておりますが,イメージとして,今まで管理というものが中心だったものが,やはりちゃんとした契約上の関係といったものを想定しております。
その中身として2つかなと思っておりまして,まず1つ目は,裁量の余地を大学にもたらすためには,事前管理から事後チェックを基本とする,これはもちろん法人化のときから言われてはおりますが,新たな法的枠組みの構築が必要なんじゃないかと考えてございます。ただその場合は,多様なステークホルダーとのコミュニケーションができることが大前提であり,そのためには,大学自身のパフォーマンスの見える化,そして徹底した情報公開による透明性の確保,そして,評価の多元化,いわゆる国だけの評価ではなくて,社会や市場からの視点を含めるといったことを前提として,多様なステークホルダーとコミュニケーションができることが必要なのではないかと考えてございます。
2つ目としては,裁量拡大を行っていくためには,当然持つべきものがないと駄目,その手段として,それを確保するための規制緩和が幾つか必要ではないかと考えてございます。こちらについては,今までぱらぱらと毎回1個ずついろいろな規制緩和をしてまいりましたが,そちらを少しまとめさせていただいているものでございます。
5ページ目,こちらから今の4ページ目の丸1のところに相当する内容でございます。新たな枠組みとしてどのようなことがあるか,まず中期目標・中期計画でございます。中期目標につきましては,こちらから事務局としての提案になっておりますけれども,まず,国立大学法人に国が求める役割ですとか機能,こういった大枠を,大綱的かつ基本的な事項として示すのにとどめてはどうかと。現行では,1法人1つずつ各法人から原案を頂いて,それを文科大臣が指示するといった形になってございますけれども,そういったイメージよりは,ある意味,国立大学法人に国として交付金を支出しておりますが,その論拠としては,どのような機能,役割といったものを求めているのかということを大方針として示すようなイメージでございます。
中期計画の方は,一方で国が示す基本的な事項を踏まえつつ,自由な形式,今ではフォーマットがあるとか,かなりの大量のページがあるとかいろいろなことを言われておりますけど,自由な形式で,様々なステークホルダーに対する宣言といったような内容としてはどうかと考えてございます。なお,国が示す中期目標については,場合によっては名前についても御議論があるかもしれませんし,また,出し方として,例えば法人全体という考えが究極的にはございますが,一方で指定国という出し方もあるのかなと。いわゆる指定国というのは,国として指定している法人でございますので,そういったところで,指定国全体に対する大きな役割,機能というものを国として示すやり方があるのではないか。若しくは,大学の持つ類型ごとにそのようなものを示すという方法。そして最後は,現行の中期目標よりももう少し大枠化してそれぞれの法人に,いろいろなパターンがあり得るかと思います。そちらについても御議論いただければと考えてございます。
続いて6ページ目でございます。6ページ目は評価に関する話でございます。こちらについても,先ほど来いろいろな話が基準のところでもございましたけれども,これから国だけではなくて様々な多くのステークホルダーを相手にしていく,そういった形に国立大学が変わっていくということを考えますと,国立大学法人の行う自己評価の充実強化というものが必要なのではないか。つまり,ガバナンスコードをせっかく作っておりますので,それに対する適合状況を積極的にステークホルダーに公表していくとか,社会や市場などからの視点をどんどん取り入れることで自己評価の充実を図ることができるのではないかと。それを前提として,その次の四角,毎年度の年度評価,ここは国が行う年度評価を想定しておりますけれども,そういったものは廃止するということもあるのではないだろうかということを御提案させていただいております。
3つ目,教育・研究活動に係る評価,こちらは,これも本当に評価が様々あって何とかしてくれという話をたくさん頂戴しておりますけれども,例えばですけれど,学位授与機構による徹底したピアレビュー結果,これはかなり時間をかけてしっかりやっているものでございますので,これを他の評価の仕組みにも活用していくということで,効率化を図るということができないだろうかということも考えてございます。
最後に,法人評価の結果の反映,これは下に附帯決議というものがございますが,ある意味,社会や市場を相手にするということで,資金調達額として直接的にフィードバックされるのではないかとも考えてございます。
続いて7ページ目でございます。こちらは少し話が変わりまして,内部統制,ガバナンスに関する部分でございます。この内部統制に係る組織の在り方,これも当然,自由裁量の余地をもたらすという意味におきましては,ある意味法定化する部分は大枠にとどめるということでどうかと思っております。例えばでございますけども,様々な経営協議会ですとか教育・研究評議会といった会議体がございますけれども,その構成員の要件,役割といったものは法律で書きますけれども,そのほかの事項,例えば総数ですとか任期などにつきましては,法人側の経営判断に委ねて,逆にその妥当性や効果というものは中期計画を通じて法人自らが責任を負い,それを認可する,そういった形にしてはどうかと考えてございます。ある意味,大学自身が主体的に最も自分たちにとって優れている形態を考えることになるのではないかと考えております。
その場合でございますけれども,市場も含めて高い,ここでいう外部性というのは,国以外のステークホルダーとの関係性を多く持つ指定国立大学法人のみの特例とすべきか,または,こういった内部統制に関わる組織については全法人を対象としてもいいのではないかといったことも論点かとは思っております。
最後,多様なステークホルダーからの目を是正機能として有効化させる,そのための仕組みも当然セットとして必要だと思っております。
次の8ページ目でございますけれども,これは,先ほど7ページ目で申し上げました内部統制をある意味大学側に委ねるという中で,外部のステークホルダーに対して学内が客観性の高い内部統制であるということをしっかり見せていくことが必要ではないか,そういった問題意識から御提案をしている内容でございます。
2つございまして,1つは学長選考会議の牽制機能でございます。こちらについては,今現実問題として,どの大学も学長選考会議に現学長,理事が関与されていないかと思いますが,現在の法人法上では,現学長や理事が関与できるという形になってございますので,これを外から見える形でも,法律上で関与しないということにしてはどうかというのが1つでございます。
2つ目としましては,学長選考会議が選考した学長等の業務執行の状況についてフォローアップを行っていく機能も法律に書いてはどうかと。ちなみにこれは,ただ新しく書くという意味合いというよりは,もともと平成26年の法改正のときの施行通知の中で,同様のことを国立大学法人に対して国が求めておりますので,逆にそれを法律に明記をするということにとどまる内容ではございますけれども,それもある意味外の,国ではない外部のステークホルダーに対する透明性というものを確保するために行ってはどうかという御提案でございます。なおその場合は,名称も学長選考会議だけでは誤解を生じますので,何らかの形で変更してはどうかというのも併せて提案させていただいております。
2つ目は監事の役割でございます。これは本当にガバナンスコード策定の議論のときからも出ていましたが,監事の機能というものをどのように実質していくのかということが,外から見えるという意味でも重要かなと思っております。監事の役割,例えばその常勤化も一つの案かもしれませんが,選考過程のプロセスの見直しですとか,若しくは,学内で監事をどのようにサポートするのか,これを法定化する若しくは何らかの形で担保していくといったことが必要なのではないかという御提案をさせていただいております。
ここまでが先ほど4ページ目で申し上げました丸1番の大きな枠組みの話でございます。
次に,9ページ目以降が,こういった裁量を実際になたを振っていくための手段として幾つかの規制緩和を並べさせていただいております。まず,9ページ目は,定員管理の関連です。これは第4回,第5回で御議論いただいております。ここに四角が2種類,黒いものと白いものがございますけれども,黒いものについては,基本的な方向性を既にこの検討会議で御決定いただいているものだと認識しております。一方で白い四角のところは,必ずしも結論までは御議論が達していなかったかなと思われるものをあえて色分けして書かせていただいております。簡単に申し上げますと,1つ目にありますように,学位の分野の変更がない場合の学部・学科の再編を伴う定員変更の手続,設置審プロセスとか中目・中計の変更認可といったものの簡素化ですとか,STEAM人材育成やグローバル化対応などを促進するために,学部の定員管理の弾力化,ここで言っているのは地方大学の定員ですとか卓越した留学生の定員といったものを想定しております。
それに加えて,優秀な留学生をどのように戦略的に獲得するかといった観点から,外国人留学生の授業料の設定など,などというのは,多分授業料設定だけに限らず様々なツールがあると思いますので,ジョイント・ディグリーとかも前回御議論いただきましたが,そういったもろもろの弾力化というのがあるのではないか。
そして事後的なクオリティー・コントロール,この問題提起はたしか第4回,第5回であったと思うんですけれども,いわゆる事後チェックとしたときに,教育の質低下をどのように事前にキャッチして,それを大学内で自律的に是正していくことができるか,そういった仕組みをどうインストールしたらいいのかといったような問題意識をここで書かせていただいております。
最後のニューノーマル社会の定員定義については,リアルとオンラインのハイブリッド,そういった環境が変わる中で,従来ですと物理的な定員管理を行っているものの変更というのが今後行われるのではないか。この別途検討というのは,別の会議体で国・公・私を通じた御議論がなされると考えてございます。
10ページ目の機能の外部化,これは第3回で御議論いただいております。オープンイノベーション機能ですとか共同研究機能については,新しく出資可能対象として追加するというものが御決定いただいていると思います。さらに,例えば現状は指定国に限られておりました研修,コンサルをほかの全法人に拡大するといった話ですとか,また,教育・研究に関するノウハウを生かす事業,具体の中身については今後検討かもしれませんが,こういったものを出資可能なものとして追加をする,ここら辺も御議論があったかと思います。更に申し上げますと,ベンチャー・キャピタルではなくて,直接大学がベンチャーに出資をするですとか,現状ある子会社を束ねるホールディングス・カンパニーへの出資といったものについてどう考えるかというのが残っている論点かなと思っております。
続いて11ページ,これが大学債,財源の多様化の第2回で御議論いただいた内容でございます。政省令改正は行っておりますが,更にというところで2つございます。固定資産以外への拡大,それと償還期間,そしてリファイナンスも含めて更に広げていく,そういったところの論点が今後あるかなと考えてございます。
最後に12ページになります。こちらは今まで御議論いただいていない新しい内容でございます。タイトルにございますように,金融商品による共同資金運用の簡素化の御提案でございます。現状,国立大学法人については,一定の収益性の高い金融商品による資金運用というものが認められております。ただしその場合は,指定国以外は認定を受けるのが前提となっております。もちろんこれは一法人一法人で認定を受けて,運用を図って現在行われているんですけれども,ここでの御提案は,複数の大学で運用を共同化するときに,ある意味効率化を図るため,基幹大学のみが代表で認定を受ければ十分ではあるというふうにしてはどうかと。これによってより一層共同資金運用というものが促進されるのではないかと考えている御提案でございます。
以上,駆け足ではございますが,説明は終わらせていただきます。
【金丸座長】 ありがとうございました。それでは自由討論の時間に移りたいと思いますが,もうそろそろ木村さんが退室なさる時間が迫っておりまして,皆様の中から,木村さんに特にこれだけは聞いておきたいというような御質問があれば,先にお願いいたします。どなたかいらっしゃいますか。星先生お願いします。
【星委員】 どうもありがとうございます。木村さんへの質問だけに絞った方がいいですか。
【金丸座長】 そうですね,あと一,二分しかいらっしゃらないので。
【星委員】 分かりました。木村さんの視点はすごく重要な点だと思いました。一番重要で時々忘れがちなのは,会計を使っている人,経営側にいろいろなものを見える化して,経営をやりやすくするために会計は重要だという点で,この検討会議でも,その視点を重視していかなきゃいけないと思いました。
それから,これは細かいところですが,学生がカスタマーという形で絵が描かれていますが,厳密に言うと違うのではないか。学生はインプットで,それを教育訓練して社会に送り出すというのが大学の重要な役目だという視点から会計も含めて,大学のやっていくべきこと,産業界との関係などを考えていくべきだろう。
【木村東海国立大学機構名古屋大学副総長】 ありがとうございます。今,星先生がおっしゃるインプットとしての学生,それからプロダクトとしての卒業生という視点は,確かにこの絵の中には入れていませんので,それもちょっと検討したいと思います。ありがとうございます。
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは,木村さん,お時間でございましょうか。
【木村東海国立大学機構名古屋大学副総長】 はい,私,今から経営協議会で会議に出席することになっておりますので。
【金丸座長】 分かりました。すみません,お忙しい中,御出席賜りましてありがとうございました。ちょっと時間が足りなくて申し訳ございません。
【木村東海国立大学機構名古屋大学副総長】 すみません,失礼します。
【金丸座長】 それでは,議事を進行させていただきます。
それでは次に,本日資料を提出いただいている大野総長,五神総長から御発言を頂きたいと思います。その後,自由討論に移らせていただきます。
それでは最初に大野総長からお願いいたします。
【大野委員】 ありがとうございます。最初の上山先生,木村先生のところに関しては,正にそのとおりということでお伺いしておりました。私の資料としては,エンゲージメント型の大学経営ということを前回申し上げましたので,どういうものをイメージしているかを,資料を使って御説明させていただければと思います。
資料の8ページに進んでいただけますでしょうか。下の図がそのイメージを表しています現行の部分は,これは松本委員の図を少し意識して書きましたけれども,それに対してエンゲージメント型というのが右側になります。やはり多様なステークホルダーとのエンゲージメントに基づく戦略的経営というのが,これからの世の中に人材を供給し,知を紡ぎ出すことに対して重要と考えています。その中で,タイムリーに価値を創造して社会にお渡しし,その社会から相応の支援を得ることで大学自身も強く発展していくというビジネスモデルに変わっていきたいと考えています。そのための法的枠組みを実現していただくのがよろしいかと思います。
次のスライドをお願いします。具体的な方向性については,「多様性を確保する」と一番上にございます。しかも,評価の簡素化,これは多数の多様なステークホルダーに対して対話するということはリソースが必要ですけれども,今かけている評価対応のリソースをそこに充てることによって,我々国立大学法人は進化ができるのではないかと考えています。
具体的な改革案としては,そこにありますような中期目標・中期計画に関しては,簡略でストーリーを重視した公約にするべきだと思っています。中期目標は数項目とする,法改正が必要な将来的な課題として,最終的には中期目標も大学が主体的に設定する方向に行くことも検討するのかなと思います。また,中期計画については,余りたくさんのものを出さない,また,国による認可というのは廃止してはどうかと思います。例えばこのようなコロナの時代に急遽いろいろなことやりたい,やらなければならないとなります。そのとき,中期計画を変えるには文部科学大臣の認可が必要では機動性がありません。我々がステークホルダーと対話をしながらタイムリーに物を変えられることが重要に思います。
次に,下から2つ目のポツの法人評価についての一番下のチェックのところです。評価結果に基づく改善の勧告と所要の措置,つまり法人を廃止するところまでを含む伝家の宝刀というのは持っていただいて,我々は「まな板のコイ」として評価をしていただく構成は維持するのだと思います。また,運営費交付金については,現在も既に客観的指標の適用で,来年度は1,000億円分が上下される方向と聞いています。その評価指標に関しては,これから改善すべき点がありますが,こういうところが上下するのであれば,それ以外は基盤的経費として定常的に配分し,あとは今お話ししたようなステークホルダーとの対話をしっかりすればよろしいのではないかと思います。
10ページをお願いします。これは改めて図にしただけでございますけれども,右の図でお分かりのように,運営費交付金を我々は頂いていますが,これを基盤として社会との共創を拡大していく,それによって財源の多様化もし,大学も発展していくというようなステークホルダーとエンゲージする大学のイメージを表したものであります。
11ページ,最後です。それ以外にどういうことがあるかですが,1番目,2番目の卓越留学生,出資範囲の拡大は,もう既に何回かお話をしておりますので,ここでは大学設置基準だけを御説明します。今回のコロナで我々が対応している中で,少なくとも今十分成果の上がっている大学に関しては,設置基準をもっと大綱化し細かい形で大学を縛らず,新たな経営にふさわしいものに変えていくべきと考えます。なお,地方国立大学も,地方自治体なども含めたエンゲージメント型に変わっていけるのではないかと思います。
最後は,ここまでの議論で余り出てこなくて,我々が日頃悩んでいるので付け加えさせていただきましたけれども,労働法制との兼ね合いがいよいよ大変になってまいりました。これは,海外とオンラインでつながるというときに,夜の10時以降から朝の5時以前の会議を設定したり,場合によっては授業もしたりする可能性も出てきました。ところが,裁量労働制であったとしても,午後10時から朝5時までは割増料金を払わなければいけないというのが現在の体系です。そうした労働法制と教育・研究というものがマッチしているのか,これから早急に対応が必要と考えております。
私からの発言は以上でございます。どうもありがとうございました。
【金丸座長】 ありがとうございました。それでは,五神総長,お願いいたします。
【五神委員】 五神です。よろしいでしょうか。ありがとうございます。2ページを御覧ください。正に今我々はコロナ禍の最中にいるわけですが,これによって,大学に限らずあらゆる組織の経営モデルが変わる,パラダイムシフトあるいはリセットと言ってもいいかもしれない事態が生じています。世界中の大学が頭を抱えつつも,いろいろな戦略を立てています。例えば東大では,今5,000の講義が全てオンライン化し,夏学期の定期試験もオンラインでやるというようなチャレンジをしていて,それがワークしている状況です。ある意味でこれは,Society5.0に向けたデジタルトランスフォーメーションがこの数か月の間に10年分以上急加速したとも言える状況になっています。これは明らかにチャンスにもなり得るはずです。日本の場合は後発で後れているので,状況がリセットされるというのは都合が良い部分もあります。そういう状況になっているので,今この転換を真剣に進めなければなりません。
今度の成長戦略にも,例えば機能を拡張した大学をフルに活用して,日本の転換を加速という趣旨の文言が入っていますが,これは非常に重要なことだと私は思っています。日本は,知識集約型社会に向けた,あるいはSociety5.0に向けた転換がなかなか進みません。大学を経営体にするということにおいても,無形の価値をどう経済活動の中に合理的に入れていくかという課題を克服することが前提となるわけです。その大学を経営体化するプロセスにおいて,無形のものを適切に価値付けし,それを大学の外側にも波及させていく,その突破口にすることこそが意義があるのだと私は捉えています。
経営体というのは,活動の規模が成長していく,持続的に発展していくべきものだと私は思っています。ところが,国立大学法人の例えば運営費交付金のルールとか,いろいろな中目・中計の形などは,そういう成長が前提として備わっていないのです。つまり,国から与えられるものをどうマネージ,運営するかという枠組みの下で制度が作られています。ですから,2015年6月に文科大臣から言われた,経営体になりなさい,運営から経営へ,という言葉を私は大変大きなメッセージだと捉えたのです。それを真面目に受け止めて,活動を拡大させることができる形を求めて,大学改革を総長として主導してきました。大事なことは,公共財としての活動を拡大することであって,民業としての営利を追求する中での拡大ではないのです。
例えばアメリカでは,NPO,NGOの理事長が年俸1億円ということもあるわけです。つまり,そうした公共財的な主体が経済体として認知され,利益追求ではないけれども経済において重要性があると認められているとも言えます。そういう経済体は日本にはありません。NPO,NGOの活動はボランティアに近いと思われていて,理事長であっても年俸300万円ぐらいという状況です。そういう環境の中に大学を本気の経営体にするというモデルを生み出すことによって,市場原理主義のひずみが目立っている経済の形,現行の資本主義を改良するきっかけになるのではないかと考えたのです。例えばITなど,無形のものを業とすることがより重要になってくる中で,ESG投資に象徴されるように,社会への貢献と結びつけて経済価値を評価することが必要になってきています。それを民の側と公の側の両側から攻める形で経済モデルをよりよいものに転換するチャンスとも言えるのです。それが今コロナで加速しなければいけないという状況になっているので,好機なのです。そういう意味で,機能を拡張した大学をフル活用して日本の転換を加速するということは,この中間取りまとめにも是非大きく掲げていただきたいと思います。
無形のものの価値,値付けは,できるものについては値付けがされていますが,それが公正でフェアだとはとても思えません。知財とか広告料とかいろいろな無形のものがマネタイズされていますけれども,その値付けは社会にとっての重要性と正しく相関しているのか疑問です。その隙を突いて大もうけするようなところが,早い者勝ち的に急成長したとも言えるのです。そこをどう修正するかという中で,大学のような公共財そのもので,しかもその主たる価値が無形というセクターをどのように経済活動の中に位置づけ,どう動かしていくかということが,大学の経営についての議論の本質であり,その文脈で書かれていかなければいけません。そういう視点で見たときに,本質は,会計基準の議論以前の問題であって,つまり大学の価値をどのようにしてマネタイズするかということをきちんとおさえておかないと,経営体になるという議論は空論になってしまいます。大学の知的な活動が生み出す無形のものを経済的な価値に転嫁するためのツールをどう作っていくか,文科省が与えてくれないと文句を言っていてもしようがないので,私たちは,自分たちで発想し,クリエートしていくという問題認識で取り組んで来たのです。
3ページを御覧ください。そういう中で大学が,自分たちの活動の価値はよく分かっていますから,今説明した意味で経営体化しようということで進めてきました。与えられる運営費交付金などのほか,プラスアルファで自助努力でやる部分というのは,今まではおまけみたいなもので,そこの部分の取扱いが多少ずれていても余り大きな影響はありませんでした。むしろ,運営費交付金をきちんと使っているかどうかの管理の方が重要だったわけです。しかし,東京大学においては,そこのプラスアルファの部分が大きなボリュームになってきたので,本当の意味で経営体としてきちんとガバナンスをしなければならなくなった訳です。そのために会計基準はどうあるべきかということも大きな問題になっています。例えば今計画している債券発行にしても,債券を買おうという人たちに対して大学の経営がどうなっていくのか,どういうふうに成長拡大していくのかということを見せないといけません。しかし,そのためには現行の法人法の定めによる財務諸表は役に立たないのです。これは前から言っているとおりであります。
そうなってきたときに大事なことは,国がやるべきことを国の責任で,予算をきちんと確保するということです。それは大学と国の基本的な信頼です。その信頼関係がないと,プラスアルファの拡張の部分の経営などとてもできません。その国の責任で担う部分については,きちんと投入目標を示し,きちんと安定的に確保するべきです。
それから,法人化のときに,国立大学あるいは公務員であったわけで,それを引き継いだものが今でもたくさんあるわけです。しかし,その引き継いだ部分が,今経営体として活動するには足かせになっているものも多いし,それどころか負の遺産になっている部分も多いのです。その部分の規模が大きいので,今できる経営努力の成果がそこに吸い取られてしまうこともしばしばあります。それでは経営努力の甲斐はなく,経営体として成長することはできません。そこもきちんと見直す必要があります。
国との自律的契約関係については,国立大学法人において国が担うべき役割を国からの付託によって行う事業,現状ではほとんどがまだそういう状況ですが,それについては,きちんと国との対話,成果についての評価が必要であるということです。
機能拡張の部分については,ステークホルダーが多様化していくわけですから,そことの対話・評価が透明で客観的に行われる必要があります。そういう意味で,真の経営体として機能するための経営環境整備は,是非急いで進めなければいけません。ポスト・コロナになってしまったら勝負がついてしまうので,ウイズ・コロナの今のうちにやるのが一番効率がよいのです。正にこの中間取りまとめに明確化することによってやるべきことをさっさと進めなければ,とても間に合いません。
戦略的に,長期的に活用できる資金を確保するということは極めて重要です。大学債は,1つの手法として,規模感のあるものとして先行投資資金を調達できるというのは極めて大きな変化であると思っています。あるいは競争的資金や産学共同研究などのオーバーヘッドについて,実は間接経費は今のところは直接管理経費のような位置づけになっていて,大学が完全に裁量権をもつ自由な資金とはみなすことができない仕組みになっているので,これは急いで改めるべきです。
4ページを御覧ください。そういう意味で,今回政省令改正によって実現するコーポレートファイナンス型の大学債発行は,大学を本当の経営体にするためのパラダイムシフトをもたらす重要なきっかけになるだろうと思っています。政省令改正をしていただきましたが,オックスフォード,ケンブリッジなど海外では普通である,資金使途の制限のない債券はまだ発行できません。建物と土地しか駄目というのは非常に大きな制約です。年限も,債券市場から見ると40年債というのは実は超長期ではなく,普通の長めのものということになってしまうので,この制限についても撤廃することが必要です。
それから,財源多様化について,現在の状況では償還財源を積み上げなさいと言われたときに,東京大学はいろいろな活動がありますから,数百億規模の債券発行に対する償還を説明できますけれども,間接経費が償還財源に計上できないという大きな問題があります。直接管理経費なので償還財源にはできないという解釈になっているそうですが,これはほかの大学に大学債券発行のスキームを展開していくに当たって大きな制約になりますので,是非改善をお願いします。
次のページを御覧ください。大学の経営裁量という意味では,やはり重要な資産,資源として,各大学とも土地があるわけです。東京の場合には容積率がかなり厳しくて,スライドにあるこの草むらは東大の敷地なのですが,隣接地で空いているにもかかわらず,容積率制限でここには何も建てられないのです。これはとてももったいないことです。知識集約型の産業というのは,閑静な住宅街,文教地域でも全然住民には迷惑をかけないのですが,今の土地用途規制は,産業的なものというと,工場のようなものをイメージしたものになっていて,その点でずれがあります。
それから,現在,具体的に大規模な数千平米ぐらいの土地を活用しようという計画が具体化していますが,そこで問題になるのは税の問題です。例えば大学の活動を社会実装する上では収益が出るような事業体と一緒にやることが必須ですが,収益活動を行うと固定資産税がかかり,そうすると,それを活用したことによってむしろ,税金の分赤字になってしまいます。このような状況では土地の活用が進まないので,この税制の改革も極めて重要な視点になります。
6ページを御覧ください。国立大学時代から引き継いだ負債や矛盾の解消ということも,自律的な経営の部分が拡大していけばいくほど極めて重要になってきます。一番重要なのは,例えば教職員が国家公務員から承継されたということでポストには座布団がついていて,座布団に乗っている人が退職する場合,退職金が精算され,国から特殊要因運営費交付金として措置されるという制度になっています。ですから,各大学にとって,座布団の枚数を管理することが非常に重要なのです。しかし東大では,座布団の枚数を数えるポスト管理だけではなくて,むしろ人件費として管理する方式を交ぜていくということをここ数年進めてきました。それがかなり進んだことによって,例えば新規の新しい分野のために,教授あるいは若い助教を配置するということもずっとやりやすくなっています。こうした改革を更に進めていくためには,この退職金の部分をまとめて基金化して各大学に措置する,引き当てるというような大胆なことをやる必要があると思います。
それから施設整備に関しては,老朽建物を整備不良のまま引き継いでいますので,負の遺産の部分が経常費を圧迫しています。そこの部分が,損益均衡の会計処理の中で除外されているということが,バランスシート上はよいことになっているのですけれども,それはもう経営の意味をなさないような影響力を持っているので,そこは正常化しなければいけないということになります。
それから7ページで,会計基準については,上山先生とかなりインテンシブな議論をさせていただいて,私たちの考えとそんなにずれていないということなので,一緒に是非進めていきたいという状況になっていますが,機能を拡張した部分とそうでない部分は,やはり質が違うので,ここは2階建て的な考え方が必要になるだろうと思っています。つまり,国が国の責任としてやることを大学に委託している,あるいは大学と一緒にやろうという部分についての,今の運営費交付金などの管理の基本的な考え方の部分と,自助努力によって世界のいろいろなステークホルダーからお金を集めながらやっていくという部分を,ある程度明確に分離することが,大学の経営拡大,つまり経営ということは予算規模を持続的に拡大していくのが経営の基本だと思っているので,それを前提とするならばそれが不可欠だというのが,経営を実際に始めてみた実感であります。
8ページは,具体的にどんなことをやるかということで,まだ十分に整理しきれていない部分もありますが,例えば科研費は今預り金として別扱いになっていて,決算には出てきません。大学経営という意味では,研究大学にとっては科研費の収入は極めて大きいので,決算に含めることは重要だと思います。
それから9ページは,先ほど上山先生のところで少し紹介していただいた東大の統合報告書の中で,債券発行などの中で切実になっている,本当に説明できる財務諸表をどう作るかという中で,今まとめているものの御紹介です。今年秋発行の統合報告書にきちんとしたものを出す形になっていて,その2階建て的な書き方が不可欠だということが実感です。
10ページを御覧いただきたいと思います。ポスト・コロナに向かって大学の経営がリセットされるという中で,ニューノーマルというのは,やはりリアルとオンラインの組合せをどういうふうに賢くやるかが勝負になります。そういう意味で見ますと,日本は世界から見てもかなりアドバンテージがあって,いろいろな連携のオファーが海外からあります。その中で具体的にお願いされていることは,海外の大学からリモートで,つまり日本に来るのではないけれどもきちんと単位が出せるような授業も持ちたいし,学生の研究指導もしたいというようなオファーがあります。そういうものを専任教員として学生の教育指導に当てることが出来るような仕組みを,これは労務管理的な発想ですとなかなか解がないのですが,そこは何とか克服していくべきだと思います。
11ページのところは,前回も出した大学設置基準の見直しのところで,資料を若干改良しましたので,後で御覧いただければと思います。
12ページのところが,今のリモート・クロスアポイントメントのポイントで,ウイズ・コロナの中で今大学経営をどういうふうにアグレッシブに進めるかという意味では非常に重要だと思います。実際に日本に来なくてもいいのであれば,本当に名だたる一流の先生たちが日本の大学で,教育に参加したり研究に参加したりしたいという希望が実際にあるのです。それを実現しようということです。海外の場合は労働法制が国ごとに違うので,かなりややこしいのですが,現在具体的に検討している方法は,バイアウト,講義を買うという形の契約で,実質的にはこちら側の制度を整備することで単位が出せるようにしようということで,この形であれば法改正等を待たずとも,恐らく運用のレベルでできそうです。国内のリモート・クロスアポイントも極めて重要でして,これによって,世界から見たときに最強チームを作ることができます。それはもう既に制度的にもそう難しくないので,すぐに進めるべきです。
最後,13ページのところに金丸座長の提案というのを再掲してありますので,是非この方向で進めていただきたいと思います。
少し長くなりましたが,以上です。ありがとうございます。
【金丸座長】 ありがとうございます。残りの時間は,いつもどおりでございますけれども,少なくなってしまいましたけれども,それでは自由討論に入りたいと思います。どなたか御発言いらっしゃいますでしょうか。では,松本さんお願いします。
【松本委員】 お話ありがとうございます。まず,この検討会議での議論というのはどこまでやるべきなのかということについて整理していただければありがたいです。先日出されました骨太の方針で,この検討会議についての記述がございました。そこで明らかに異質なものが検討会議の段落の中に一緒に入っております。資料には便宜上①,②と付けておりますが,②の戦略的経営を促す財務会計の在り方等について具体的な検討を行う以降についてもここでやるべきなのか。つまり,先ほど生田さんからの文科省からの資料にありましたように,もう既に会計についての検討会議が別にあるのに,重ねてここでやるべきなのかという疑問があります。
二つ目,エンゲージメント型の云々ということをキャッチとしたいお気持ちは分かります。大野先生の御意見は拝聴していてなるほどと思うところですが,それをこの検討会議の同意を得て,エンゲージメント型の大学経営と表記することについては疑念があります。言葉をきちんと定義しないままに走り出しちゃって大失敗したのが,正に「国立大学法人化」という言葉です。法人化という言葉で,独立した自律的な存在というふうに誤解させてしまった。でも実際は,日本という国の下の国営企業になってしまったという現実があるので,言葉だけ先に決めてしまうのはいかがなものかと考えます。
それからもう一つ,文科省資料9ページの定員管理です。一定の場合,手続を簡素化するという話について,決定したというのが記録にはないですが,これは今の状況,現在の手続上はそうなっているというだけであって,自律的契約をした大学については,定員管理についても自由にやってくださいという話だったように記憶しています。外出し云々,外国人留学生であるとか社会人とかどんどん外出しをしていきましょうというような話は確かにありました。外出しをするだけか,ではどこまでが外でどこからが内なのかが何も決まらないうちに,あたかも決まったように出されることについては大変疑問があります。
何度も申し上げたように,学生の定員管理が教育の質的向上につながっていない,何の役に立っているのか分からないというのが疑問として拭えていません。教育の質的向上につながっていないから,文科相の諮問機関,中教審が何度も何度も大学教育の質的向上について言及していることは御承知のとおりです。定員管理というのが何の役に立っているのか,一度もこの会議の中で明らかにされていないのに,まだそこを縛る正当性はどこにあるかという疑念があります。
そもそも大枠が決まっていないのに,こういった学長選考会議を学長選考経営会議(仮称)に変更するであるとか,監事の機能・権限の実質化とか,,総論もできていないのに各論にいきなり入ってくるという議論の進め方にすごく疑問があります。何度も申し上げていることです。学長選考会議について言えば,学長選考会議の権限をどれほど強くしても,任命・解任権者が文部大臣にある限りは,現実的には全く意味がありません。北海道大学の学長選考会議が,去年の7月に解任の申入れを行って,今年の6月30日に大臣が解任を決定しています。選考会議の権限を強化することによって,大臣から学長の任命と解任の権限を剝奪する,若しくは離すということがセットだったら分かるんですが,そうではなくて,学長選考会議というものの権限だけを強化し,更にプラスアルファをすることの意味が分かりません。
それから監事についても,国がきちんと見ているよということをおっしゃりたい気持ちは分かるし,それは重要なことだと考えます。でも,監事が機能していないのは,権限の問題なのか,非常勤だからなのか,監事にそもそもふさわしくない人を充てているのか,監事の任命システムに問題があるのか。大学側のリストに基づいて大臣が任命している形ですから,監事が職責を果たせるような学内組織になっていないのかといった現状分析を何もしないままに,権限だけを強化するというのが,全く論理的には私には理解できません。
以上,いろいろあるんですか,まずここの会議というのは何をするべきところなのかというところも含めて,もう一度御見解を頂きたいです。
【金丸座長】 それは文科省への質問と思っていいですか。
【松本委員】 そうですね。
【金丸座長】 それとも,座長の私がどういうふうに理解しているのかということですか。
【松本委員】 はい,では座長にお願いします。
【金丸座長】 松本さんからいつも熱心な意見を伺っています。ありがとうございます。今の御指摘のようなことを踏まえながら,私はこの国立大学の未来の新天地の設計を,詳細には時間の関係で行かないまでも,大筋をこの会議で私は決めることだと,あるいはそれを提言することだと思っております。そういう意味では,学長,総長の皆様も意欲的に参画をしていただいて,建設的な意見をこれまでも承っております。
それから,文科省のこれまでの行政の過去に対していろいろな御指摘とか御批判が,私よりも詳細を御存じなのでおありだと思いますけど,私はどちらかというと,過去にこだわるより未来にこだわりたいと思ってございまして,先ほどの任命権であるとか,あるいはそのことも含めて,新たな自律的契約関係そのものの中身がどうあるべきかということを今正に議論しているところだと思っておりますので,是非,新しいデザインのところで,より建設的な松本さんの案,その北大の学長について,私は週刊誌報道ぐらいしか存じ上げませんので,そのことを少なくともこの場で議論してみても,余り有意義ではないんじゃないかと思っています。
それから,今日の議論は,自律的関係というのは最重要なテーマでありますけれども,様々なことが複雑に因果関係があって含まれているものですから,これは前の会議でも申し上げましたとおり,忘れるんじゃなくて横に置きながら,規制緩和できることからやっていこうとやってまいりましたので,そういう中で今日,自律的関係という本論の議論にようやく入ったんだと思ってございます。
それから会計制度にまつわるものは,いずれにしても自律的な,しかも先ほど五神総長がおっしゃった,経営体として発展性を持ったということは,それはお金なくしては成り立たない話ですから,外部資金をいかに調達するか,社会から評価を得て,そのお金を税金の投入に加えて民間から人材を輩出した結果として企業が栄えて,その中から支持,サポーターとして,あるいはもっといい循環を生み出すために,もう一度企業サイドとか私たちが,私なんかは起業家ですけども,例えば大学にフィードバックをするというようないい還元ができればいいと思っております。そういう意味では,今回から次ぐらいに中間取りまとめを,私はまだ全く先入観は持っておりませんが,今まで議論させていただいた中で,私自身と文科省とすごいギャップがあるなと思っている項目は,今のところ余り感じていないものですから,これからそのギャップが顕在化するのか,それとも,皆様の御意見を承ったものですから,私は最大のインプットを頂いたと思っておりますから,そんなに逸脱をしない形で中間取りまとめに邁進させていただこうと思っております。
それから中間取りまとめ以降は,私自身気になっている点とかも残りの期間の中で更によい案にできるように,私も少ないながらも貢献してまいりたいと思ってございます。
松本さん,答えになっているでしょうか。生田さんは何かありますか。
【生田高等教育局視学官】 ありがとうございます。正に座長から今,大変力強いお言葉を頂いたと思っております。いろいろ,松本委員から頂いたコメントとか,認識の確認とかであれば,後で,多分この会議体はあと30分弱しかないですので,ほかの多くの委員の御発言を頂いた方が建設的じゃないかと思いますので,クラリファイに関する部分は後ほど返事をさせていただきたいと思います。我々も何かこうしようと決め付けて議論しているわけではございませんので,あくまでも,例えばエンゲージメント型も,逆にここの場で御議論いただいて,いい定義を作っていただければと考えてございますので,引き続きよろしくお願いいたします。
【金丸座長】 小林委員,お願いします。
【小林委員】 二,三点申し上げたいと思います。1つ目は懸案の会計制度の問題です。五神先生の資料の9ページで「東大オリジナル財務諸表」を見せてもらっているんですが,正に2階建てというか,国からの拠出の部分と,民間資金なり自前の基金なりといった部分の2つに分けて,比較的以前より分かりやすいスタイルにするというのは大いに結構じゃないかと思います。だから,戦略的にはこうやってまずはできるところから,2階建てに分けたようなスタイルでスタートして,最後はやはり運営費交付金的なものも,先ほどからずっとお話があったような目的積立金的なものも,償却の問題も含め,より現実的な,単年度主義ではない方向に持っていくことが重要だと思います。そして最終的には,国であれ民間であれ,どこから資金が入ろうが金は金なので,民間企業的,ひいてはIFRS的な,そういう普遍的な会計制度に持っていく。これは時間がかかることかもしれませんけど,そういう方向に変えていくのがやはり正解なのかなという感じがします。上山先生も正に同じことをおっしゃっているかと思います。
それと,改めて感じるのは,大学の会計における医学部,附属病院の位置づけというのはやはり特殊だということですね。僕らが見ていてもどういう仕分けになっているのかよく分からないんですけど,この辺の御検討も是非お願いしたいなと思います。
あと,間接経費の問題。日本は30%で海外は60,50%というけれども,我々民間サイドから大学に研究委託する場合,もうこれは20年ぐらい前から,アメリカだと30から50%,日本だと10%ぐらいが相場でした。先日何かの会議で名古屋大学がたしか20%ぐらいまで引き上げてこられて,しかし30%でもまだ少ないというふうに伺ったかと思うんですけど,民間の立場から見れば,ある直接的な成果を得ようとして間接経費30%というと相当に取られているなというイメージも正直ないわけではないんですが,現状がどうなっているのか改めて知りたいなと思います。
最後にもう一つ。民間企業でも財務と非財務を統合して報告するという方向が強まっていて,今やたしか上場会社500社以上が統合報告書を発行しているんですが,是非大学もそういう新しい形の情報開示,定量的な財務の部分と,インタンジブルな非財務の部分を組み合わせて価値をどう表現していくか考えて頂きたいと思いますので,これはやはりガイドライン等を是非作るべきかなと思います。
以上です。
【金丸座長】 ありがとうございます。山極総長,お願いします。
【山極委員】 どうもありがとうございます。さっきの松本さんの意見に一言言っておくと,役人は反省しないから,過去の失敗を突いても駄目ですよ。未来を向かせないと。
【松本委員】 そうですか。分かりました。
【山極委員】 もうCSTIで何度も文科省の役人を呼んで追及してきたんだけど,絶対反省しない。それは無理です。今僕がいいなと思っているのは,文科省がやろうとしていることと,我々が考えている将来像が割と擦り寄ってきたという感じがするんですね。このコロナを契機に,先ほど五神さんがおっしゃったように,産業界も大学も周回遅れだと見られていたのが,一気に挽回できるような時代になったかもしれない。それをうまく好機として捉えなくちゃいけない。例えば今,イギリスの大学は破産しかかっています。それは,授業料を上げて留学生に頼ってきたから。でもそれが今,留学生がどんどんイギリスに行かなくなって大変なことになっています。そういう大学経営をしてきたことが今裏目に出ている。日本はそれほど大した数の留学生はいないし,しかも国立大学は授業料をあまり上げていませんから,それがこれから強みになる。留学生は日本人学生とほとんど一緒の授業料,あるいはこちらが授業料を免除して日本に呼び寄せている段階ですから,そういう中で,一体日本の強みを生かして何ができるか。そういうことを,例えばオンライン授業を組み合わせてやってもいいし,それから研究者との連携,今移動のコストもなしにかなりコミュニケーションが取れているわけですね。ですから,そういうお金と時間というのをセーブしながらいかに連携ができるのか,その研究連携をするための資源は一体どこに誰が持っているのかということを勘案しながらやっていける時代なんですね。それを実質化するのが,今急ぐ日本の実態だろうと思うんです。
大枠とおっしゃるんだけれども,その大枠に関しては,大野さんも五神さんもおっしゃったように,大学が自律的な経営体としてやっていくための基本条件を作りましょうということではかなり一致していると思うんですね。ただ,どの大学をといったときに,ある程度そのカテゴリーについては議論の余地があるかもしれない。指定国なのか,あるいは研究型大学なのか,地方大学も含むのか,そういったことをどういうふうに定義していくかということが問題かもしれない。
それから,今日,星さんがちょっとおっしゃっていた,木村さんのプレゼンの中で,教育という問題,つまり学生から支払ってもらった授業料をどういう形で返すのかという話が,研究と同レベルに捉えられていると困るわけですね。大学というのは,教育と研究と社会貢献というミッションがあるんだけど,それぞれのコストの作り方,そして成果の上げ方が違います。それを財務諸表でどういうふうに表現していくのか。これまでは,正に今日問題になっているように,損失を出さない形でバランスを取った形でやっていたから,外からは分かりにくいし,内から見たってよく分からないんですよ。でも,それを様々なステークホルダーを意識したエンゲージ型の契約ということで,財務諸表を作って行くのだとすれば,これから議論しなくてはいけないのは,どういうことが財務会計に表れていいのか,どういう形でそれを表すのか,それがステークホルダーにとってどう見えるのかという議論だと思うんですよね。そこをやはり細かく討論していかないと,大枠ではほとんど異論はないと思います。今正にやれるところからやっていこうというところに来ているんですけど,もう一度中間報告では大枠のところを座長に確認して文科省ときちんと一致していただければ,やれることがもう見えてきたという段階なんじゃないかなという気が私はしております。
【金丸座長】 ありがとうございます。それではどなたか。星委員,お願いします。その次に濵口さんへ行きます。
【星委員】 ありがとうございます。3点ぐらい簡単に言いたいと思います。1つは,松本さんがおっしゃった自律的契約関係ということ。金丸さんも山極先生も言及されましたが,それに関する大枠の合意ができているなら,各論に進む前にそれをはっきりさせるというのが大事だと思います。
その点から,今日の話を聞いていると,大学を自由にさせるのはいいんだけれども,自由にさせ過ぎても何か問題があるかもしれないので,それを国として監視しなきゃいけないというようなアプローチになっているような気がする。大学の最終的なステークホルダー,最終的に役に立つところというのは社会で,それは国にとっても同じことだから,大学と国というのはむしろ国が大学を見張るというのではなく,パートナーとして協力して社会に貢献するという捉え方の方が良いのではないか。五神先生の言葉を借りれば,「日本の転換を加速する」ために国と大学が協力するときに,大学が何をするか,国は何をするのかを決めるというのが契約関係で,それは当然社会に対して明確にしなきゃいけないと思うし,それを全体として評価するという形の方がいいのではないか。
2番目は会計財務制度です。これも上山先生をはじめとしていろいろな問題が指摘されて,そういったところから改革していかなきゃいけないということはそのとおりだと思います。更に今,山極先生がおっしゃったことは非常に重要で,内から見ても分からないというのが,外から見て分からないよりもっと重要な問題だと思います。先ほどの木村さんのプレゼンテーションのときにもちょっと言いましたが,戦略的経営のために経営をする側が使えるような会計というのを作っていくのが一番重要だと思います。
そのときに,多分2段階あって,最初は民間で使われているような会計制度を大学が採り入れることによってどれぐらいまでできるのか。その先は,五神総長をはじめとしていろいろな方が指摘したように,民間でもよく分かっていない無形資産とかいうのを,特に市場で取引が行われていない無形資産というもののフェアバリューというのをどうカウントするかとかという話がありますから,そこは新しいものを作っていく必要があるという,そういう2段階で分けて考えればいいかなと思います。
3点目は,五神総長がおっしゃっていた国立大学に2つの部分があるという点。過去からの遺産とこれからのところを分けなくてはいけないという話を聞いて,90年代の中国の国営企業の改革を思い出しました。90年代以前の中国の国営企業は,社会保障も含めて社会的なこともやっていたわけですが,それを事業体と社会的なものに分けたという経緯があります。詳しくは見ていないのでよく分かりませんが,もしかしたら参考になるかなと思います。
以上です。
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは濵口さん,お願いします。
【濵口委員】 手短に2点ちょっとお聞きしたいというか,考えていただきたいことがあります。1点目は,五神総長の資料の中の2ページ目の下のところの枠で成長戦略フォローアップと書いてありますね。この中で,大学の機能強化が知にシフトする,付加価値の源泉が知にシフトすると書いてありますね。今までの議論で自律化して知を財として使うというところでは皆さん合意していると思うんですけど,具体的には,この付加価値をどうキャッシュフローにするかということが余り具体的にデザインされてないように思います。私は医学部でしたので,病院の場合はこの点がはっきりしています。治療行為をやる対価としてのキャッシュフローがちゃんとあるんですね。星さんが言っておられた,学生は卒業時点ではプロダクトと言えます。ところが,プロダクトを例えば企業に就職させたときに,大学には何のフィードバックもないわけですね,キャッシュの。例えばの話ですけど。それから,いろいろな地方団体とか企業に大学の人材がアドバイザーとして行っていますけれども,大学自体の場とそこで得られた知財を基にして大学の関係者がアドバイスをしているにもかかわらず,大学にはキャッシュが戻ってこないですね。ほとんど無償の存在として大学がある。公的な財であるからそれをやってきたとは思うんですけども,その提供している相手が特定であれば,公的である存在と,極めて私的な企業であるとか,地方団体であるとか,公共団体といったところとの関連というのは若干の不整合があるに思うんですね。言い換えますと,そこからキャッシュフローを取れないのか。更に具体的に言うと,人材派遣業的な機能というのを大学は持てないのだろうか。人材派遣をしたら,それに当然フィードバックをもらえるわけですから,そういうことが設計できないと,自律化させるにしても,今のところは国からのお金と,それから授業料以外に資金が獲得できないですね。共同研究で確かにやっていますけど,間接経費しか大学本体には入ってこないわけです。あとは全部教授とか研究者の個人に入っていく研究費ですから,本体に入ってくるお金がないですね。ここの設計もう少し議論した方がいいと思うんです,私個人としては。
もう1点目は,自律的な経営に持っていったときに,チェックポイントをどうするのか,チェック機能をどこに持たせるのか,ここはかなり大きな問題だと思うんですね。山極先生は,総長になったときに罷免するシステムを作ったと言っておられるけど,自律化されたら,ますますある種リスクは出るわけですね。リスクが出たときにそれをどうやってミニマイズするか,ある種コントロールするかという機能を,大学以外のところに自律的な存在でチェックさせるようなものが必要に思うんですけど,今まではそれは文部科学省あるいは国がそういう評価でやってきたことになります。ここを外したときに,もっと自律的に,大学にきちっとフォローアップできる存在でありつつ,しかもチェックができるようなものをどう設計するか,これはかなり大きな課題のように思うんですけども,皆さんの御意見を,この2点について聞きたいなと思ってずっと聞いております。
以上でございます。
【金丸座長】 五神先生,お願いします。
【五神委員】 前半の部分ですけれども,正に私が言っていた経営体になるということはそういうことで,知的なもの,無形のものが正当な形でマネーフローを生み出すようなものを,各大学が個性を生かしながら開発していくということが経営体になることそのものだと考えています。例えば東大でいきますと,台湾の半導体のメガファウンドリーにつながるゲートウエーを作ることによって,多くの日本企業が最先端半導体の試作ができるようになり,この過程で大学の新しい収入が生み出されます。あるいは,IBMと連携した量子コンピューターの新しいコンソーシアムもそういう形になって,大学に新しい形でお金が入るようになりました。
何よりも今は,データを活用するために,生のデータのフォーマットを合わせるなどして,使えるデータセットを作る必要があります。これは大学が得意な分野であって,無形ではあるけれども将来非常に高い価値が出るものです。だからそこを例えばSINETなどを活用しながら,全大学がいろいろな分野の強みを生かして,新しい産業の資産として,今仕込んでおくという作業に参加できるチャンスなのです。そこには新たなマネーフローが生まれます。だから今チャンスだと言っていて,これは大学の収益は,授業料と病院診療報酬しかないという昔の大学のイメージの中からは出てこない話なので,そこについてここで議論し,それをやるのにふさわしい形に変えていこうということを是非やっていきたいなと思っています。
以上です。
【金丸座長】 ありがとうございます。濵口さんの後半の話はちょっと宿題として受け取らせてください。
篠原さん,お願いします。
【篠原委員】 ありがとうございます。生田さんから御説明いただいたお話は,大枠でこれまでの議論と合っていたと思っております。若干気になったのが,毎年度の評価を廃止する代わりにステークホルダーとの対話を強くしていくと。これは本当にそのとおりだと思いますけれども,ステークホルダーとの対話といった場合には,何をもって対話するかというと,多分エンゲージメントの内容と,その時々のモニタリング結果のようなものだと思います。その場合に,大学の中でモニタリングの機能をどこが担うのか,はっきりさせておかなければいけないと思います。経営協議会なのか,若しくは教育の中身については教育研究評議会なのか分かりませんけれども,いずれにしても,しっかりしたところでそれをモニタリングしながらステークホルダーと対話していくということが大事だと思いますので,モニタリングの機能のようなものも考えていただきたいというのが1点目でございます。
2点目ですけれども,中期目標・中期計画についても,一番大切なことは,1つは,さきほど大野先生がおっしゃったとおり,分量を少なくするということですけれども,もう一つの大事なことは,中期目標・中期計画で大学の特徴が明確に出るような仕組みを作っていくことだと思っております。それに加えて,前回も申し上げましたけれども,やはり経営陣の任期と計画期間というのは連動しなければ実効性が上がらないのではないかと思っております。いわゆるエンゲージメント型といったときに,モニタリングとも絡みますけれども,モニタリングされるということを意識したようなエンゲージメントの項目をピックアップしていく必要があるのだろうと思っております。
生田さんから,中期目標・中期計画について全ての大学共通にするのか,指定国だけにするのかという議論がございました。これからの議論かと思いますけれども,全ての大学一律というのはやはり何かおかしいと思っていまして,例えば類型別に分けるとか,指定国とそのほかに分けるといったような配慮が要るのではないかなと思っております。
それと,7ページの新しい仕組みの中で,全ての大学が一斉にスタートするのか,一部からスタートするのかということがございましたけども,まずはスモールスタートして,その結果を見ながらフィードバックをかけていくことが大事ではないかと思っています。
最後に,小林さんからもお話がございましたけども,間接費30%というのは高いなと思うのです。なぜ高いと思うかというと,どう使われているか分からないからだと思うのです。30%が高い,安いということの議論をしていくためにも,我々産業界から見たときに,間接費がどう使われているのかということが分かりやすい仕組みというのは必要だと思っています。
私からは以上です。
【金丸座長】 ありがとうございます。そのほかの……。
【生田高等教育局視学官】 金丸座長,柳川先生が。
【金丸座長】 すみません,柳川さんが。
【生田高等教育局視学官】 あと曄道先生が手を挙げていらっしゃいますので,お願いします。
【金丸座長】 すみません,では柳川先生からお願いします。
【柳川委員】 ちょっと時間がないので手短に3点ほど。
1つは,もうとにかく座長がおっしゃったし,皆さんおっしゃったように,この機会なので,文科省を併せて前向きに大きく変えていくということを我々でしっかり考えていきたいと思っているということです。
1点目ですけれど,会計基準の話は,できるだけ民間の仕組みに合わせていくべきだと思います。なぜかというと,2点あるんですけど,1つはやはりこれはコミュニケーションの制度なので,産業ごとに違うと比較ができないわけです。産業ごとにいろいろ事情が違うんです。どこからお金を得ているとか,産業ごとの規制があるとかいろいろ違うんですけど,そういうところで一々全部違う会計制度を作っていたのでは,産業間の比較ができないので,上山先生からお話があったように,そういうことでかなり今まで長くしっかり議論されてきたことがよく分かりましたので,難しいことはあるんだと思いますけど,ゴールとしては,やはり民間に合わせていくということで,細かい違いのところは特例的なところでやっていくというのが1つ。
それから2点目は,これは小林委員の方からもお話あったように,民間の側も,今非財務情報をしっかり表すということで統合財務諸表みたいなことをやり始めているので,ある意味で民間が目指しているゴールと国立大学が抱えているある種の非財務的なことの価値をしっかり見るみたいなことは,実は同じゴールを目指しているので,そこも平仄を合わせる形でやっていくということが,今すぐじゃなくてもいいんですけれども,やはりそれが目指すべき方向なんだということはしっかり打ち出すべきなんじゃないかと思います。
それと関係するんですけど,自律的契約関係の話は,結局,多様なステークホルダーとどうやってしっかりとしたコミュニケーションを取っていくかということなんだと思います。その評価があってこその自律でありますので,そうすると,やはり多様なステークホルダーにしっかり分かってもらうということが重要なので,先ほど成果の簡素化という話がありましたけど,単純に易しくすれば,簡単にすればいいという話ではないと思うんです。それは我々は楽になりますけど,もし本当に外部のステークホルダーなり評価者がそれが大事だと思うのであれば,時間をかけて細かいものを作らなきゃいけないんです。ただ,今の問題点は,複雑になってたくさん書いているんだけど誰も見てない,外のステークホルダーが誰もチェックしていないというところが大きな問題なので,やはりいかにステークホルダーの方がきちっと評価できるようなものを出すか。ステークホルダーの人が一体何を望んでいるのか,それは細かい一々の箸の上げ下ろしではなくて,もうちょっと大きなミッションであるとすれば,そのミッションがきっちり実現できるかが伝わるというふうにする必要があるんだと思います。
もう一点,ですから,そういう意味では多様なというときはやや少し気をつけた方がいいキーワードではありまして,こういうときには,企業側なり経営体は,多様なステークホルダーがいるからということを言い訳に,Aさんの言うことは実現できなかったけど,Bさんの言うことは聞いていますみたいなことになりがちなので,それぞれの多様なステークホルダーがきちっと納得できるようなゴール設定,評価の仕方というのを考えていく必要があると思います。
すみません,短くするつもりでしたけれども,以上でございます。
【金丸座長】 ありがとうございます。それでは曄道さんお願いします。
【曄道委員】 ありがとうございます。2点簡潔に申し上げます。
まず1点目は,大野先生が御指摘をされた制度設計のところ,9ページにございますけれども,ここで挙げられている中期目標・計画の簡略化,それから評価の簡素化,これは徹底的に行うべきであろうと思います。先ほどから財務等の検討が行われていますけれども,ここにかかるエネルギーというのは,これは私大もそうなんですけれども,非常に大きなエネルギーがここに投じられていまして,このことの改革なしには,恐らく,そのステークホルダーに対するいろいろな説明とか,そういったことに十分な配慮を行うということ自体も難しいのではないかなと考えます。
もう1点は,五神先生が出されている大学設置基準の見直しのところのニューノーマルに向けてというところの加速感がなかなか今表面に見えてこない。例えば学位の授与の要件であるとか,収容定員もそうですし,それから校地面積であるとか,リアルとオンラインという世界にもうなっているわけですね。なっているんですけれども,これがどういうふうに変わろうとしているのかということを抜きに定員管理の問題とかを議論するというのは,本当は難しいことなのかなと。是非,本日でなくて結構ですので,文科省からも,こういったことにどういう取組が今後行われて,どういうスケジュール感を持っておられるかということをお示しいただければなと思いました。
以上でございます。
【金丸座長】 ありがとうございます。では松尾先生,お願いします。
【松尾委員】 ありがとうございます。私は皆さんの御意見に賛同するということだけですので,手短に述べますけれども,上山先生,五神先生がおっしゃったように,国からの負託部分と大学の自助部分というのをきちんと分けていって,大学の自助部分については積み立てられるようにして裁量の余地を増やしていくというのは,とてもすばらしい方向だと思いますので,僕は大賛成です。
更に言えば,濵口先生がおっしゃったように,共同研究の中で,結局大学の経費にしか使えない,利益が出せないというような構造もやはり何とかすべきで,高い金額を払ってくれるということは付加価値があるということですから,社会に対して貢献しているということだと思いますので,そこの仕組みも併せて検討していくべきかと思います。
それから,生田さんがおっしゃった中で,ベンチャーそのものへの出資に関して,それからホールディング・カンパニーへの出資,これはいずれも僕は是非やるべきじゃないかと思っています。やはりベンチャーに対する出資,ハンズオンをすることが別にできなくても,研究開発の新しい技術が生まれる場にいるということは非常に大きな価値なので,それだけで僕は出資のパフォーマンスは出るはずだと思っていまして,ですので,これは是非やるべきじゃないかなと思っております。
以上になります。
【金丸座長】 ありがとうございます。あれ,どなたかいらっしゃいましたでしょうか。よろしいですか。
時間が毎回超過いたしまして申し訳ございません。本日はまたたくさんの御意見を賜りました。今日は前半の会計制度の在り方,財務制度の在り方について,ただ,その制度の改正についても,自律的契約関係の在り方というのを大枠の中に位置付けられるというふさわしい会計制度の在り方について御議論いただいたんだと思ってございます。
その中で,事務局からも御提案がありましたような,あるいは皆様の御意見にもありましたように,中期目標とか中期計画の在り方の抜本的な見直し,外部の視点を含めた評価の多元化と,評価そのものの負荷軽減,年度評価の廃止,そして内部統制に関して,決めたとしてもその大枠ぐらいを法定化するような方向性とか,一定の裁量を大学に委ねつつ,外部のステークホルダーに関して学内のチェック機能を明確化するような在り方についても議論になったところでございます。
文科省も含めて,これまでの議論の中で皆様からも感想として承りましたけども,大きな方向性については,そんなに大きなギャップは今のところないんじゃないかと思っておりますので,中間取りまとめに座長としてリーダーシップを発揮してまいりたいと思っております。
それから会計制度についても,皆様から頂いた意見の中でそれほどギャップがあったとは思ってございませんので,この会議体ではない会議体で専門家の皆様がお集まりになって,今日のような意見も反映してもらいながら,何か御検討していただくようなことがあれば,それはそれで進めていただければと思う次第でございます。
そして最後,皆様からは特別御意見がなかったんですけども,事務局から提案があった,裁量拡大を可能とする手段の確保に向けた規制緩和事項の中の,新たに金融商品による共同資金運用の簡素化の提案があったんですけれども,この提案に関しましては,規制緩和の内容について,認定基準の変更について,その具体化を速やかに行っていただきたいと思いますが,この点については,皆様いかがでございましょうか――よろしゅうございますか。ありがとうございます。
それでは,事務局におかれましては,必要な制度改正を見据えて,本日の議論を踏まえた中間取りまとめに向けて準備を進めていただきたいと思います。
それでは,時間も過ぎてございますので,本日の議論は以上とさせていただきます。
今後の日程等について,事務局から説明をお願いいたします。
【生田高等教育局視学官】 本日も活発な御議論をどうもありがとうございました。今日のこの会議の模様につきましては,後日,動画をホームページに掲載させていただきます。恐らく,木曜日までには掲載できるのではないかと考えておりますが,その際に,また事務局の方から委員の皆様方にも御連絡をさせていただきたいと思います。
そして,次回の第7回でございますけれども,月1回やっておりますので,次回は8月の最後の日,31日のまた16時からということで予定をさせていただいております。次回は,今日も比較的そうだったと思うんですけれど,議論の取りまとめ,中間のまとめに向けての御議論ということを予定しておりますので,よろしくお願いいたします。
以上でございます。
【金丸座長】 人事異動の御挨拶とかはいいんですか。よろしいですか。
それでは,本日はどうもありがとうございました。第6回会議を終了いたします。

―― 了 ――

お問合せ先

国立大学法人支援課