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学校法人のガバナンスに関する有識者会議(第4回) 議事要旨

1.日時

令和2年7月16日(木曜日)15時~17時

2.議事要旨

学校法人のガバナンスに関する有識者会議(第4回)での主な御意見
(総論)
○ 会社や公益法人のガバナンス改革も参考とした上で、評議員会の機能、評議員・役員の選任、理事会の執行・監督など、学校法人にふさわしい在り方を考えたらよい。
○ 学校設立者は発言権を株式で確保することができず、解任されれば全てを失う。不祥事の防止・対応という点で、評議員会の牽制・監督機能を強めることは賛成するが、理事会が意思決定の責任を負う枠組みまで変えるべきではない。
○ 議決権を硬直的にとらえる必要はなく、会社法でも、株主総会と取締役会の関係は実態として運用に幅がある。適任者の選任に関するコーポレート・ガバナンスの議論は、株主の有無にかかわらず、私立学校にとって重要。
○ 評議員会には、学校の社会性・公益性を担保する利害調整の役割を持たせる一方、理事会には、採算も勘案した上での組織の持続可能な運営の最終責任を持たせる、という前提で議論してはどうか。
○ 意思決定機関としてではなく、マネジメントに対する規律としてのガバナンスの強化の観点から、評議員会の人選の在り方や機能を整理し直し、監事の選任も行うようにしてはどうか。
○ よい組織運営を踏み外さないようにする原則に立って、評議員会の位置付けを明確にし、一定の権限を与えるべき。
○ 学校法人のあり方を他の公益法人に合わせて大きく変えるのではなく、監事・評議員会のチェック機能の強化や同族制限など、これまでの取組の中で強制力がなく掛け声倒れに終わっている部分について、ルールとして強化する発想で議論してはどうか。

(評議員会の在り方)
○ 評議員の適格性や選任方法の考え方を整理することが必要。
○ 教育面や学生納付金の観点で最大のステークホルダーである学生の利益を反映できるよう、評議員会の構成に配慮が必要。
○ 不透明な一本釣りや後任指定ではなく、能力のある人が役員に選ばれ、ステークホルダーが納得感を持って最終確認することを目指して、評議員会の仕組みを考えるべき。例えば、株主のない保険業の相互会社では、保険契約者の代表が総代会で投票する。
○ 評議員として卒業生や教職員が想定されるが、限られた利益集団だけに権限を与えることにならないよう、外部専門家などの透明性が必要。

(理事会の在り方)
○ 理事会のモデルとして、モニタリングボードの方向を目指すか、マネジメントボードとして機能していくべきかを議論すべき。
○ 例えば常任理事会など、日常的な意思決定や執行をもっと明確にし、理事会が最終的に責任を負う全体の仕組みが重要。
○ 重要な決定のマネジメントの上に執行のモニタリングを行う監査役設置会社の取締役会は、各学校の特質に応じた理事会の体制を考える上で参考になる。
○ 監査役設置会社についても、マネジメントボードからモニタリングボードへ脱却することが目指されている。
○ 理事会が執行と監督を一緒に担う場合でも、独立性のある役員が入り、ステークホルダーの意見も反映し、できるだけ客観的に監督することができるような機関とすべき。

(監事の在り方)
○ 監事について、もう少し身分保障を位置付け、これまでの改正を踏まえた重い責任と役割を果たさせるべき。
○ 監事をしっかりと機能させるには、個別に権限を考えるのではなく、機関全体の制度設計の中で考えるべき。
○ 内部通報の仕組みは、内部統制の観点から、規模にかかわらず整備していくことが必要。運用に当たっては、特に情報提供者の秘匿が重要。
○ 法人の組織体として、会計記録の妥当性については、専門性を有する会計監査人のお墨付きを得ることで、執行に当たる役員の説明責任を実質的に解除することが必要。
○ 妥当性のない支出や私的流用などを抑止するコンプライアンスのため、会計監査人の設置し、監事と一体で監査を強化することを目指すべき。

(規模・学校種による違い)
○ 世界に伍して戦うことを目指す大学には、大胆にアクセルを踏み、問題があれば止まって考えるようなモニタリング型のモデル、自分たちや地域のために役割を果たす学校には、ブレーキを踏む権限を強化するようなマネジメント型のモデルが必要。
○ 大規模な大学のガバナンスをまず議論した後に、小規模な大学、幼稚園等の他の類型について簡略化・緩和の修正を検討していけばよい。
○ 簡略化の類型の基準については、必ずしも資本や売上高などではなく、受益者である在学者数を用いることが考えられる。
○ 法人の規模などに応じ、不正リスクの所在、執行の分離、監督・けん制の在り方のチェックポイントについて、監事がアドバイスを得られるような仕組みの検討が必要。
○ 公共性を背景とした補助金や税制優遇について、私学関係者は襟を正す必要がある。

(その他)
○ 「寄附行為」「理事長」の用語は歴史的に重みがあり創業者の苦労を象徴しており、短絡的に公益法人に合わせるべきではない。