平成28年度「検討会」における論点整理(案)
1.検討会の目的
「第一次まとめ」及び障害者差別解消法の施行を踏まえた、高等教育段階における障害のある学生(以下、障害学生)の修学支援の在り方について検討し、その検討結果を「第二次まとめ」としてまとめて、公表する。
2.検討の対象範囲
○ 第一次まとめからの記載事項の継続性を考慮し、基本的にはその対象範囲を踏襲してはどうか。
第一次まとめにおける検討の対象範囲は、高等教育段階における障害のある学生の修学支援に関するものであり、それぞれの言葉の範囲は以下のとおりである。
・ 「学生」の範囲:我が国における、大学等に入学を希望する者及び在籍する学生とし、学生には、科目等履修生・聴講生等、研究生、留学生及び交流校からの交流に基づいて学ぶ学生等も含む
・ 「障害のある学生」の範囲:障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にある学生
・ 学生の活動の範囲:授業、課外授業、学校行事への参加等、教育に関する全ての事項
○ 他方、第一次まとめでは対象外とされた、「教育とは直接に関与しない学生の活動や生活面への配慮」については、今後の検討の参考になるような進んだ取組や支援・配慮事例(例:通学や学内介助(食事、トイレ等)に関するもの)をまとめるようにしてはどうか。
3.第二次まとめの記載事項
○ まず、以下の2つ項目を中心に整理してはどうか。
・ 第一次まとめにおいて関係機関が取り組むべきとされた事項の現在までの取組状況と更なる課題
(第一次まとめにおいて関係機関が取り組むべきとされた事項)
(1)短期的課題
各大学等における情報公開及び相談窓口の設置
拠点校及び大学間ネットワークの形成
(2)中長期的課題
1)大学入試の改善、2)高校及び特別支援学校と大学等との接続の円滑化、3)通学上の困難の改善、4)教材の確保、5)通信教育の活用、6)就職支援等、7)専門的人材の養成、8)調査研究、情報提供、研修等の充実、9)財政支援
・ 国公立大学における「国等職員対応要領」や私立大学における文部科学省「対応指針」を踏まえた対応等、障害者差別解消法施行後の状況と課題
○ これらの状況と課題を踏まえ、重点的に検討すべき事項を絞り込み、それらについての考え方を整理してはどうか。
(検討すべき事項の例)<
・ 「合理的配慮」に関する考え方の再確認
(1)合理的配慮と基礎的環境整備の考え方
(2)合理的配慮の内容の妥当性と合意形成プロセスに関する考え方
(3)過重な負担の考え方
・ 初等中等教育段階と大学等との接続の円滑化に関する考え方
・ 教育方法に関する考え方
・ 就労支援の在り方に関する考え方
・ 大学間連携を含む関連機関との連携の在り方に関する考え方
・ 具体的な取組を促進する方策(関係者のネットワーク構築を支援するような方策等)
○ さらに、「一億総活躍社会」の実現に資するために、文部科学省が優先的に推進すべき取組は何かを整理してはどうか。
文部科学省高等教育局学生・留学生課