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資料1 柔軟な「所得連動返還型奨学金制度」の主な論点について

※本資料は、社会保障・税番号制度(以下「マイナンバー制度」という)の導入を前提として、現行の「所得連動返還型無利子奨学金制度」からより柔軟な「所得連動返還型奨学金制度」(以下「新制度」という。)を導入するに際し、勘案すべき論点をまとめたものである。

スケジュール

(平成25年5月 関連法成立・公布)
・平成26年度
○制度設計
●システム構想の策定
・平成27年度
○各学校へ周知
●システムの基本設計・開発、平成27年10月から開始される総合運用テストへの合流
・平成28年度
○予約採用(平成29年度採用生)から新制度適用
●システム詳細設計・開発・試行
(平成29年よりマイナンバー制度の情報提供ネットワークシステムの運用開始(平成29年7月を目途に地方公共団体等との連携開始予定))
・平成30年度以降
柔軟な「所得連動返還型奨学金制度」による返還開始予定

テーマ1 対象となる奨学金

有利子奨学金を対象とすることについて

◎メリット:
・貸与を受ける学生全員が返還しやすい制度を利用できるため、奨学金の種別による不公平感がなくなる。

●デメリット:
・有利子奨学金の原資は財政融資資金でまかなっているが、新制度は卒業後低所得な者からの返還が減ることが予想されるため財政融資資金は償還確実性を求められることとの両立が求められる。更に民間資金の調達に支障が生じる恐れがある。
・本人の所得が少ない場合、毎月の元金の減り方がこれまでよりも少なくなるため、利息負担が増える。

論点1 有利子奨学金を対象とせず、無利子奨学金のみを対象とした場合、社会的にどう説明するのか。

論点2 低所得者は、返還月額が少額になり、返還期間が長期化することになる。その際に増加する利息分を国が負担するべきか、又は返還者の負担とするべきか。
   ※減額返還制度において増加した利息分は国が負担している。

テーマ2 対象者

新制度への移行について(全員への適用を必須とするか)

◎メリット:
・全員に適用した場合、現行と同様、返還制度が一つであるため、利用者にとって分かりやすい。

●デメリット:
・返還段階にある者のマイナンバーの把握するための方法が、本人からの情報提供が基本となった場合、全員の把握が困難になるおそれがある。

既に返還を開始している者を対象とすること

◎メリット:
・ 導入時点で奨学金の返還に困っている者についても新制度の恩恵を受けられる。
●デメリット:
・新制度導入時点で返還段階にある者については、契約変更が必要となる(平成24年度末返還者数:約300万人)。

制度導入後の新規貸与者から適用すること

◎メリット:
・新制度の対象者全員のマイナンバーを確実に把握できる。
・新制度導入時点で返還段階にあれば新制度を適用しないため、契約変更をする必要がない。

●デメリット:
・新制度導入時点で返還者となっていれば新制度の恩恵を受けられないため、経済的に厳しい返還者の延滞状況が改善されない可能性あり。

論点3 制度開始後の新規返還者のみ対象した場合、既に返還中の者は、当該制度の恩恵を受けることができず、経済的困窮者を救済する趣旨が達成できない懸念がある。一方で、既に返還中の者のマイナンバーを把握するためには、本人からの情報提供(又は申請)が必要になるため、既に返還中の者については申請者のみを対象とすべきではないか。

論点4 収入等の確認が困難である者(海外居住者等)は、マイナンバーから情報を把握することが困難であるため、別の方法による情報把握が必要ではないか。

テーマ3 返還開始のしきい値

※現行の返還猶予制度の適用基準は本人年収が300万円以下。

返還開始の所得金額の設定

◎メリット:
・一定金額以下の所得であれば返還しなくてよくなるため、将来の返還への不安が払拭される。

●デメリット:
・しきい値の設定次第では、返還額がゼロとなる奨学生が多く発生し、奨学金事業全体の存続が危ぶまれる(事業を存続するための財政措置が必要)。
・「しきい値以下の所得であれば奨学金を返さなくてもいい」という理解をされるおそれがある。

論点5 マイナンバーから収入等の状況は把握できる予定であるが、支出について把握することが困難であるため、市町村民税の非課税世帯等の情報を活用し、可能な限り経済状況を把握するよう努めるべきではないか。  

テーマ4 継続返還した者に対する免除

※諸外国では20年~25年継続して返還した者に対しては残債務の返還を免除

継続返還期間の設定

◎メリット:
・事実上返還できない者に対して必要以上の回収コストをかける必要がない。
・きちんと返還を継続した者に対して免除することで返還のインセンティブ(一種の報奨金)を与える。

●デメリット:
・「きちんと継続して返還しているか」の見極めが難しく、運用次第で返還しない者によるモラルハザードが生ずるおそれがある。
・継続返還年数の設定次第では、返還免除となる返還者が多く発生し、奨学金事業全体の存続が危ぶまれる事業を存続するための財政措置が必要)。
・高収入が見込まれる高年齢者の残債務を免除することになる可能性がある。

論点6 今年度から社会人の学び直しに対応して無利子奨学金の重複貸与制限を緩和しており、返還者の高齢化が進むことと、返還期間に上限を設けることの整合性が取れるのか。

その他のテーマ

論点:返還月額の設定

論点7 マイナンバー制度からある年度の情報を取得できる時期は、その翌年度中頃と見込まれ、機構における処理期間を数か月見込むと、返還月額への反映は2年程度遅れることも想定されるため、それを踏まえた制度設計をするべきではないか。

お問合せ先

高等教育局学生・留学生課

-- 登録:平成26年05月 --