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獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議(平成23年度~)(第17回) 議事要旨

1.日時

平成26年3月14日(金曜日) 10時~12時

2.場所

文部科学省16F1会議室

3.議題

  1. 大学院教育の充実について
  2. 入学定員の在り方について
  3. その他

4.出席者

委員

伊藤座長、酒井座長代理、石黒委員、大井委員、尾崎委員、藏内委員、榑林委員、佐藤委員、菅沼委員、竹中委員、平井委員、政岡委員、村上委員、横尾委員、吉澤委員

文部科学省

牛尾専門教育課長、児玉専門教育課長補佐

オブザーバー

藁田農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課長、滝本厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課長

5.議事要旨

議事の概要:
事務局から配布資料についての確認があった後、以下のとおり議事が進行した(◯:委員、●:事務局・オブザーバー)。

 

(議題1について)
事務局より資料1の基づき説明があった後、意見交換があった。

○ P5の最後の段落について、具体的な地域名が出ているが、「地域ブロックごとに」くらいの表現にしてはどうか。
○ そのようにした方が普遍的と考える。共同獣医学課程と連合大学院の枠組みのずれについて記述されているが、文部科学省としてはどう考えているのか。
● 文部科学省としての具体的なプランがあるわけではない。まずは各大学でお考えいただくべきことであり、その上で支援なりを考えていくことになる。
○ お互いに手を挙げた者同士、一緒になったことの良さもあるとは思うが、地域や分野なりで整理できれば理想的。将来については、文部科学省でちゃんと考えるべき。
○ 国立大学のミッションの再定義において、この件はどのような議論がされているのか。差し支えない範囲で教えてもらいたい。
● 農学については現在全体のとりまとめをしているところ。各大学の強みは何かという観点で整理をしており、この件について具体的に組織をどうするかということは触れられていない。
○ 共同獣医学課程と連合大学院のズレを解消と書いてあるが、表現がネガティブ。具体的にどのような問題があるのか、そもそも解消しないといけない問題なのか。
● 共同獣医学課程と連合大学院をまたいでいる大学においては、学生が大学院に進学する際、教育の連続性に問題があるということが、国立大学で議論になっていると承知している。これまでの協力者会議で御意見があったので記載させていただいた。
○ 学部と大学院では勉強への向かい方が違う。学部では広い分野を勉強し、最も興味を持った分野の大学院に行く。学生の進路はオープンにするという意味でも、学部と大学院とは切った考え方をすべきであり、連続性がないことを理由にすぐさま問題とする必要はないのではないか。
● 学生の進路がオープンであるべきというのは大前提での上で、ただ、組織の構造上は課題である、という御意見だったかと思う。
○ 学生の進学を阻害する因子にはなっていない。
○ 否定的な文章に見えるので、書き方は工夫してもらえればと思う。
● 大学院については他大学出身者が多い。自分の興味に沿って進学していることの証拠と思われる。
○ 第14回の資料を見ても、学生は私立国立混合で自由に大学院に進学していると言える。
○ P3下段の専門医を養成について、全体の報告書をまとめる際には、大学院以外でも専門医養成システムを作る、ということを盛り込むべきではないか。
○ アメリカでは獣医学協会がそのような役割を担っている。
● 分野の全体として専門医システムを入れるということでいいか。
○ 卒後教育的な意味もある。
○ 現場の獣医師が学位を取れるシステムがない。大学院に縛っているのは学位の為ということもあるが、臨床獣医師に広く学位を取ってもらって、現場に戻って、その後また学術の場で後進の育成に向かってもらうという形ができればと思う。
○ P3上段について、大学基準協会で第三者評価基準を作っているが、附属病院の研修担当をみなし臨床教員としてもいいのではという議論がある。臨床系の大学院生の養成は重要な課題。
○ 宮崎大学では臨床の社会人の受入れも積極的に行っている。臨床の指導教員を大学院の中で養成できるのではと思っている。
○ 大学の中で専門医を養成するためには、臨床系の教員の数がネックになるのではないか。
○ 宮崎大学では修士課程を4月から開始する。修士課程の意義として、アジアでは獣医学課程が5年の場合が多いため、現地での学部卒業後に直接日本の大学院に進学できない。また、畜産系の学生については、早い段階から防疫を勉強できることが重要と考えている。広く農学分野から入ることができるもので、実験的な試みではあるがやっていきたい。
○ 獣医学の全体の中で畜産・防疫に特化したところだと思う。
○ 宮崎大学の新たな修士課程は画期的。ライフサイエンスを振興していくに当たって、獣医学だけでなくいろいろな分野から学生が入りライフサイエンスを担っていく枠組みができたということ。とりまとめの報告書にもしっかり盛り込むべきだ。
○ P5上段のTA制度の記述について、経済的支援の側面だけでなくキャリアステップの意味合いでも重要であることを加筆すべきではないか。
○ 大学院教育の形態として、従来型の研究中心のスタイルからスクーリングを大幅に取り入れた欧米型のスタイルにすべきとの議論があったはずなので盛り込むべきだ。
○ 同感。大学院教育のプラットフォーム化について議論したので盛り込むべきだ。北海道大学で伊藤座長を中心に進めている内容なので、そのことを踏まえて記載してはどうか。
○ 大学院の30単位のうち、20単位程度は論文とその関連で消えてしまう。
○ 連合大学院では学位論文関係の講義は表面上ない。
○ スクーリングで10単位を組み込むのは結構大変。大学内の人間だけではなかなか難しい。一方で、スクーリングについては、教育が受けられるということで、ほとんどの留学生は受講する。宮崎大学の修士課程についてもスクーリングが多いという意味では、感染症対策という大きな枠組みの中で動いている、ということと思う。
○ 社会人も多いので、夜間も使いながらやっている。教員が獣医と医学の両方から来ているので、分担できている。
○ 一人の大学院生にどのくらいの教員が付くのかということもある。
○ 各大学院はそれぞれ特徴があり、共同教育課程で培っている遠隔講義等のシステムを利用すれば、獣医全体でいい教育ができるのでは。
○ 連合大学院では幾つかインターネットで講義を実施している。一方で、教員が動くのは負担ではあるが、顔と顔を合わせることも大切なので、遠隔講義だけというわけにはいかない。
○ 共同教育課程ではインターネットのシステムはかなり整っており、学生の移動、教員の移動、インターネットによる講義を組み合わせてやっている。それを大学院にどう取り込むかということ。
○ 大学院を出たあとにふさわしい職種が用意されているかどうかは、学生が大学院への進学を判断する際の材料となる。例えば、公務員では獣医師の処遇が医師に比べて低い。特に大学院修了者については処遇の改善を図るべきであり、このことを報告書に盛り込むべきだ。
○ 医師の場合、学部卒と院卒で処遇が変わるのか。
○ 医師の場合は学部卒と院卒ともに医療職(一)とされている。
○ それでは獣医師の場合も仕方ないのではないか。
○ 獣医師の場合はそもそも学部卒の処遇が悪いので、大学院卒がそれと同じであるのは一層深刻な問題ということ。
○ 民間では学部卒と大学院卒に給与の差はない。ただ、将来あるポジションに就く際に、Ph.Dを持っている意義が非常に大きく出てくる。

 

(議題2について)
事務局より資料2に基づき説明があった後、意見交換があった。

○ P1上段について、定員のより厳格な管理とあるが、現状の1.2より厳しくするということか、現状を維持するということか。また、これは文部科学省としての考えか。
● 定員管理の厳格化については、教育水準の改善・向上という観点から必要であると、本協力者会議で昨年から議論されてきている。
国としては、獣医学科に限らず一般的な話として、適切な定員管理を推進するために支援にメリハリを付けている。特に獣医学は総定員を管理している分野であるので、より頑張ってほしい。
○ 1.05とか、1.10とか、具体的な目標値はあるのか。
● 獣医系大学全体の努力の方向性ということで記載されているのであって、具体的な目標値については、今後の議論による。
○ P1下段の獣医師国家試験の目的は、あくまで獣医師に求められる知識と技術の有無の確認であるとの記述は、当たり前過ぎるので削除すべきだ。

○ どのレベルでどのように厳格な定員管理をするのか、医学・歯学並みに厳格化するならばなぜそうするのかの理由について、この場で議論すべきではないか。
○ 教育の質的向上の観点から厳格な定員管理は重要。
○ 厳格な定員管理は大学教育の原則であり大前提。ただ、国立と私立では定員管理の問題は多少違うものとして考える必要がある。私立の場合は定員超過率が私学助成に反映されるが、国立の場合は運営費交付金に反映はされるのか。
● 大まかに言うと、国立の場合は、定員超過分授業料収入が増えるので、それを受けて運営費交付金が減るという仕組みになっている。
○ 医師であれば養成を始めて10年は戦力にならない。獣医師が育つまでの期間と、社会変化とのタイムラグを考慮する必要がある。需給の見通しがあるのであれば、定員管理の問題も考えられる。
○ 定員管理を厳格化するための手立てについて議論が必要。私学助成の単価基準についてや、国立の場合の手立てについても議論していくべきだ。
○ P2-1の需要減の要因について、国内の視点から家畜飼養頭数の減少とあるが、TPPの今後状況によっては、畜産農家は大打撃を受ける。そうすると獣医師の職はなくなる。そういった国際的な観点も入れてほしい。
○ 定員管理について、国立は国費で賄われているのだから、1.0でやるべきだ。ただ、これまであいまいな雰囲気がある。国立についてもしっかり書くべきだ。
○ 定員について、医学部の場合は臨時定員の増で対応していたと思うが、どの省庁の判断があり、規定としてはどのような位置づけで設けているのか。
● 医学部の定員については、今は医師の需要が増えているが、そのうち減ることも視野にあり、恒常的なものではないとの考えで、厚生労働省と文部科学省の判断で臨時定員として増やしている。告示の改正で対応している。獣医学部についても、臨時定員が問題になれば、当然農林水産省とも相談することになる。
○ 獣医師を育て上げるのに10年はかかるので、10年、20年後の需給を見直した上での議論がなければ、現場では医学部・歯学部並みの厳格な定員管理の必要性を説明できない。
○ P1下段の地域の危機管理の支援機能について、ここに書くほどの支援ができるのか。大学は本当に二次診療、高度医療の拠点になっているのか。二次診療については、地域の診療機関の方が進んできている。
○ 危機管理の支援機能としてはあり得るのではないか。宮崎県で口蹄疫が発生した際は、宮崎大学・鹿児島大学に支援してもらった。ただ、大学の分布を踏まえると全国的にできるかどうかというのはある。
○ 10年先のことについては、変化要因がありすぎるため本協力者会議において議論することは難しいのではないか。農林水産省で行った予測においてもいろいろな要素が入っている。本協力者会議においてはこれまでの議論を通じて、現状と近々の状況についてまとめることができているのではないか。
○ TPPは獣医師の大きな需要減につながる。政府の戦略等では成長分野の研究の振興が大きく打ち出されているが、これまで獣医学からは余り研究者が入ってきていないことを考えると、今後の需要についてはかなり厳しい状況になるのではないか。
○ それぞれの団体がどのような取組をしているかというについても触れるべきだ。
○ 定員について考える際は、5年後10年後に日本社会がどうなっているかを考える必要がある。これは教育の中身をどうするかということと密接な関係にある。今のままの獣医師では需要は非常に厳しい。獣医学教育の向かう方向についてメッセージがなければならない。その上で定員の話があるべきだと考える。
○ 学部6年間はライセンス教育をし、大学院においてライフサイエンス等社会から新たに求められる部分に対応する、という整理をしてはどうか。
○ 学部6年でライセンス教育を受けたあと、獣医学以外のライフサイエンス分野に進むことが大事なので、そうさせるためにはやはり学部時代にライフサイエンスの視点を取り入れた教育をしておく必要がある。
獣医学部を出る人の進路が獣医師だけでいいのか。獣医学は本当に貴重なカリキュラムセットで、他の学部ではできない。獣医師の養成という観点のみから定員の在り方を議論しない方がよいのではないか。
○ TPPにより需要は減少するが、人材養成の念頭をライフサイエンス分野にシフトしていく必要もある。
● 獣医学教育の改善については工程表を作って進めてきているところであるが、ライフサイエンス分野を志向することは教育改善の方向性と矛盾するものではない。
○ 本協力者会議では、学部教育の目的はライセンス教育であるということで確認している。

(以上)

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高等教育局専門教育課

-- 登録:平成26年07月 --