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資料2-1 「これまでの議論の整理~教育改革の進捗状況と獣医師養成の在り方について~」(抜粋)

「これまでの議論の整理~教育改革の進捗状況と獣医師養成の在り方について~」(抜粋)

 

2.公務員・産業動物分野の獣医師の育成に向けた今後の獣医師養成の在り方(入学定員の在り方を含む)について

(1)獣医師の職域ごとの状況                        

需給の予測を行うための前提となる要素があまりにも多様であることから、正確な予測を行うことは困難であるものの、伴侶動物分野については需要が概ね満たされた状態、産業動物分野はバランスが整いつつある一方で、公務員については欠員を抱える地域がある、ライフサイエンスを支える研究者の層が薄い、といった認識については、本会議としておおむね共有。

【伴侶動物について】
◯ ここ数年、獣医師数は横ばいで推移する一方、伴侶動物のうち犬・猫の飼育頭数は平成20 年をピークに既に減少に転じているというデータがある。これに加え、動物看護師の定着等による獣医療の分業化が進めば、今後、伴侶動物獣医師の需要は減少していくことが予想される。

【産業動物獣医師について】
◯ 全国的に見れば、平成22 年以降は毎年必要な人員が概ね確保され、全体としては就職を希望する学生を選抜できる状況にある。一方で、詳細に分析すると、獣医師の採用に困難を抱えている都道府県もあること、そのような都道府県で欠員が生じている場合は退職者の再雇用で対応している現状がある。

【公務員獣医師について】
◯ その確保に苦労する地域がある一方で、特に大都市部においては毎年安定的に確保できているなど、地域間で大きな差がある状況である。
こうした状況を踏まえ、各都道府県等においては、追加募集の複数回実施、獣医師養成確保修学資金貸与事業の活用等の工夫が行われている。
◯ 公務員獣医師の地域偏在の原因について、各地方公共団体における獣医師の処遇の問題を指摘する意見もあった。

【研究職獣医師について】
◯ 委員からは、医薬品の開発現場からの需要は引き続きあるという見通しが示された。その一方、製薬企業の毒性試験において獣医師の占める割合は全体で1割程度ではないかとの発言もあった。
◯ また、獣医師には、食の安全の確保等レギュラトリー・サイエンスの担い手としてや、再生医療等において基礎と臨床治験の架け橋となるトランスレーショナル・リサーチの担い手としての期待があるとの意見もあった。
(2)今後の獣医師養成の在り方                       
【抑制方針について】
○ 獣医師の養成が無制限に行われることは、その質を確保するという観点から望ましくない。

【定員の在り方について】
○ 大学の新設や定員増に対応する教員数を確保するために、最前線で活動する臨床獣医師が大学に異動するような事態が生じると、地域の獣医療の提供に支障を来すおそれがある。
○ ライフサインス分野での積極的な展開を前提として、入学定員の増を考えるべき。
○ 教員の確保や教育水準の向上への取組が途中段階のまま学生定員を増やせば、教育の質が低下することは避けがたい。
○ 将来的に各分野の獣医療の需要が減少することが予想される中、現在の獣医師の需給状況を前提として議論を進めることは適当ではない。
○ 問題とすべきは「獣医師不足」ではなく「獣医師の地域偏在が生じている現状」であり、既存大学に特定地域・特定分野の獣医師になることを条件とした受入れ枠を設けることも考えられる。

【獣医系大学の地域偏在について】
○ 新たに獣医系の大学が立地することで、地域の二次診療の拠点、現役獣医師の卒後教育の拠点としての機能が期待される。
○ 口蹄疫のような事案が発生した際に、大学が司令塔となって、その地域で活躍する公務員獣医師や勤務獣医師を束ねて危機対応にあたることも可能。
○ ライセンス教育である獣医師養成についての議論は特区制度にはなじまないため、全国的見地から行うのが前提である。
○ 都市部の大学は、自地域から多くの入学者を受け入れ、自地域へ多くの獣医師を送り出している。一方で、地方の大学は、自地域以外から多くの学生を受け入れ、自地域以外に多くの獣医師を供給している。新たな獣医系大学を設置しても、獣医師の地域偏在の解消にはつながらない可能性が高い。

お問合せ先

高等教育局専門教育課

-- 登録:平成26年07月 --