資料4 第99回全国大学獣医学関係代表者協議会について

平成25年10月22日

第99回全国大学獣医学関係代表者協議会

1.日時  平成25年9月19日(木曜日) 10時~13時
2.場所    岐阜大学サテライトキャンパス
 多目的講義室(大)【岐阜大学スカイウイング37東棟4階】
3.議題
一.来賓挨拶
 文部科学省内藤課長様、農林水産省荻窪課長補佐様、日本獣医師会藏内会長様、大学基準協会橋本様
二.報告事項
 1)国公立大学獣医学協議会報告(東大:尾崎先生)
 2)共用試験委員会報告(麻布大:政岡先生)
三.協議事項
1)第98回全国協議会の議事録承認(資料)
2)共用試験委員会報告(北里大:高井教授)
学生が動物病院等において参加型臨床実習を行うときにおこる違法性を棄却するために実施する学生の能力試験
vetCBT小委員会:7000の問題精選と次年度の新しい問題の作成依頼
vwtOSCE(客観的臨床能力試験)準備委員会:以下の4項目の試験を予定
 1.面接、2.犬身体検査、3.牛身体検査、4.無菌操作、皮膚縫合
 トライアル実施委員会:来年度2月にCBTとOSCEの試行を日獣大、麻布大で予定している。トライアル実施要項の作成CBTソフトを開発中
 議決:1.共用試験実施機構を設立する。
  2.試験の経費について(2,800万円概算)
 学生負担(受験料):18,000円×1,000人
 大学負担(16大学):基本額+学生数―945万円
 3.合否判定基準:60点以上を合格点とする。
 4.実施時期:各大学にアンケート調査、本試験+追試験の日程を決定
 4年次3月第1土曜日、5年次6月第2土曜日、8月第3土曜日
3)共通テキスト編集小委員会報告(帯畜大:橋本特任教授)
 コアカリキュラム:講義科目51、実習科目19
 コアカリ準拠共通テキスト:刊行済み16科目、33科目(26年度以内にほとんどが刊行)、計画中2科目
4)コアカリキュラム検討小委員会報告(東大:尾崎教授)
 新しい共通テキストをつくる過程で、モデルコアカリキュラムの項目と齟齬が生じている。次回はこの点をマイナーチェンジする。
5)動物診療施設小委員会報告(東大:辻本教授)
 参加型総合臨床実習のガイドラインの作成について
 1.違法性阻却のための農水省ガイドラインを受けて、大学側が統一的なガイドラインを作成する必要がある。小委員会で検討する。
 2.大動物と小動物の参加型臨床実習の在り方を検討する。
6)第三者評価小委員会報告(麻布大:政岡学長・東大:中山教授)
 経過説明:全国協議会は第三者評価に関する検討を日本獣医師会に依頼した。
 日本獣医師会の検討委員会から、今までの経緯も勘案し、大学基準協会に依頼するのが妥当という答申を頂き、全国協議会は昨年大学基準協会に獣医学教育の分野別第三者評価を依頼した。大学基準協会では、中山教授を委員長とする獣医学教育評価検討委員会を設置し、今まで3回会議を開き、さらにWGを組織し評価基準の作成作業を行っている。
 1.評価費用及び法的評価(法人評価など)と任意評価の違いを明確にすべきとの意見が出ている。
7)全国共同実習事業報告(岐阜大:北川教授・東大:杉浦教授(資料))
 現状報告:文部科学省事業:獣医学生のためのインターンシップ・プログラム(家畜保健衛生所病勢鑑定プログラム、国際獣疫事務局実習プログラム、http://plaza.umin.ac.jp/~vetedu/index.html)「公共獣医事に係る臨床教育の実施体制構築事業」来年度概算要求
8)広報委員会報告(山口大:佐藤教授)(資料)
 全国大学獣医学代表者協議会ホームページの活用http://plaza.umin.ac.jp/~vetedu/index.html

第98回 全国大学獣医学関係代表者協議会記録(案)
日時 平成25年3月27日(水曜日)10時~13時30分
場所 東京大学農学部3号館4階共管会議室「教授会室」
出席者(会長) 伊藤茂男
 (北海道大学) 稲葉 睦、橋本善春
 (帯広畜産大学) 古岡秀文、猪熊壽
 (岩手大学) 橋爪一善、板垣 匡、佐藤 繁
 (東京大学) 尾崎 博、辻本 元、中山裕之、九郎丸正道
 (東京農工大学) 田谷一善、下田 実、渡辺 元
 (岐阜大学) 杉山 誠、北川 均、海野年弘
 (鳥取大学) 澁谷 泉、竹内 崇、村瀬敏之
 (山口大学) 岩田祐之、佐藤晃一、森本將弘、田浦保徳
 (宮崎大学) 三角一浩、宮本 篤、川崎安亮
 (大阪府立大学) 久保喜平、玉田尋通、山手文至、笹井和美
 (酪農学園大学) 谷山弘行、林 正信、田村 豊、竹花一成、山下和人
 (北里大学) 高井伸二、宝達 勉、小山田敏文、渡辺清隆、佐藤久聡
 (麻布大学) 政岡俊夫、和田恭則、浅利昌男、村上 賢、土屋 亮
 (日本大学) 河野英一、杉谷博士、野上貞雄、上地正実、丸山総一
 (日本獣医化学生命大学) 今井壯一、新井敏郎、河上栄一、尼﨑 肇、神谷新司、小山秀一田﨑弘之、左向敏紀
 (特別出席) 文部科学省専門教育課 内藤敏也、児玉大輔
 農林水産省 消費・安全局畜水産安全管理課獣医事担当 荻窪恭明
 社団法人日本獣医師会会長 山根義久、専務委理事 矢ヶ崎忠夫
 公益社団法人大学基準協会大学評価・研究部 審査評価系主幹 橋本孝志
 (事務局)  東京大学:久和 茂(事務局長)、堀 正敏、内田和幸(広報)
 日本獣医生命科学大学 古山泰二、及川夏都美

                                                       以上73名

 

 

 開会に先立ち、配布資料の確認が行われ、本日の議事日程の確認が行われた。
 農林水産省消費・安全畜水産安全管理課獣医事班 荻窪恭明課長補佐、社団法人日本獣医師会山根義久会長、公益社団法人大学基準協会 橋本孝志主幹より来賓の挨拶、文部科学省高等教育局専門教育課内藤敏也課長による講演の後、議事に入った。

 

議事
 一.確認事項
 1.平成25年度各大学代表者一覧、各種委員会・ワーキンググループ等委員長・座長・幹事一覧及び出席者名簿の確認について
 平成25年度各大学代表者一覧に基づき連絡先等、各種委員会・ワーキンググループ等委員長・座長・幹事一覧及び出席者名簿の確認がなされた。

 二.報告事項
 1.国立大学獣医学協議会等報告
 ・北海道大学と帯広畜産大学、岩手大学と東京農工大学、及び山口大学と鹿児島大学の共同教育課程がスタートした。
 ・岐阜大学と鳥取大学が共同教育課程の協定を結んだ。
 ・大阪府立大学と大阪七る大学の統合に伴い、大阪府立大学に獣医学研究設立巡議委員会が設置された。
 ・文部科学省の国立大学改革強化推進事業(総額138億円)として、帯広畜産大学(基幹校)、北海道大学、山口大学、鹿児島大学の4大学による申請が採択された。
 ・共用試験と国家試験の関係について討議され、今後の重要課題として討議を継続することが確認された。
 ・私立大学では自己点検・自己報告にならい、国公立大学でもそれをやるべきだという提案があり、

  次回の協議会で討議されるとの報告がなされた。

 2.私立獣医科大学協議会報告
 ・国立大学が構築しているe-ラーニングを私立大学に提供できないのか検討されたが、管理ならびに必要経費の面から利用は断念せざるを得ないという結論となった。
 ・各私立大学が持っているe-ラーニングシステムでどのようなコンテンツが共有出来るのかを、酪農学園大学谷山学長を中心とした特別委員会を設立し、協議していくこととなった。
 ・拡大幹事会において、1参加型臨床実習への対応と各大学の取組、2附属動物病院の教育機能充実と課題、3獣医学教育研究会への取組への対応について協議した。
 ・次期モデル・コア・カリキュラムの改訂に向けて、私立獣医科大学協議会の中にも原稿のモデル・コア・カリキュラムをブラッシュアップする委員会を立ち上げた(委員長:日本大学の杉谷教授)
 ・動物看護師の統一試験実施により、動物科学系の教育課程での受験資格が無くなった。動物科学系を持つ3大学で、その対応について情報交換がなされた。
 ・共用試験に関連する機構の設立の件について討議され、機構の設立に際して係る経費は欧文の負担をすべきという見解でまとまった。しかし、経費に関わる事業内容の提示を求め、各大学の法人へ報告できるような資料の作成を要求することとした。

三.協議事項
 1.第97回全国大学獣医学関係代表者協議会記録(案)の確認について
 伊藤会長より、第97回全国大学獣医学関係代表者協議会記録(平成24年9月13日開催)の確認が行われ、承認された。

 2.コアカリキュラム検討小委員会報告
 尾崎委員長より、次のとおり報告があった。コア明かり委員会ではメール会議で次のことを確認した。
 1)現在インターズー社から定価1,000円で販売されている冊子体「獣医学教育モデル・コア・カリキュラム」の扱いについて
 平成24年度版「獣医学教育モデル・コア・カリキュラム」を無料で公開してほしいとの要望が絶えないことから、閲覧はできるが印刷はできないPDFファイル形式でホームページ上に公開することとした。
 2)「獣医学教育モデル・コア・カリキュラム」の電子書籍版販売について
 共通テキストが電子化される中で、「獣医学教育モデル・コア・カリキュラム」の電子化も必要であることから、価格設定なども含めて今後委員会の中で討議していくこととなった。
 3)モデル・コア・カリキュラムの小改訂について
 コアカリ準拠の教科書の編集作業過程で生じているコアカリの小改訂については、新規項目の追加など大幅改定でなければ認めることは、すでに通知済みである。今後、各担当者に改訂の箇所を確認してそれらを追記・修正した段階で、コアカリの小改訂版を無料PDFあるいは有料電子図書で公開していく予定である。

 3.共用試験委員会報告
 1)共用試験委員会活動報告について
 本委員会活動は科研費を原資としているため、新たに平成25年度の活動目標などについて詳細に検討し、関係代表者と協議の上あらたに科研費への研究費申請を行っていく方針とした。
 2)vetCBT問題内容検討部会報告について
 WEBでの問題を精査するための「vetCBT問題精選システム」の開発が完了し、全国の獣医系教員150名によってスタートする精選作業についての詳細が報告された。システム上新たに出て来る問題点については随時修正していくこととなった。
 3)vetOSCE準備小委員会報告について
 (1)各大学のvetOSCE担当者を選出し、第1回担当者会議を開催する予定であることが報告された。
 (2)vetOSCEの準備
 vetOSCEは実習であり、いきなり試験を行うと厳しいため、事前に各大学が同じ内容での学生実習を行った後受験することが望まれるが、事前実習の準備は当面各大学で準備することが確認された。具体的に下記の内容について討議・決定した。
 1)医療面接
 医療面接の項目を立てた。はじめはDVDで対応するが、いずれは模擬クライアントによる医療面接実習が望ましいことから、その準備をスタートさせることで意見がまとまった。
 2)実技試験
 イヌ身体検査(視診、触診、聴診)、採血時の保定、ウシ身体検査(視診、触診、聴診)、検温、聴診、無菌操作(手袋、ガウン装着)、皮膚縫合・結紮等各大学で行っている実習内容を試験することに決定した。実施形式については今後検討していく。
 3)vetOSCEの準備
 面接、犬身体検査、無菌操作・皮膚縫合の4室とし、効率を高めた。面接、身体検査1、身体検査2、無菌操作か皮膚縫合のいずれかを選択することとした。現在、全国で必要な総室数(総レーン数)、実施に必要な人員数、模擬クライアント数、シミュレーター(イヌとウシ、縫合様など)などについて討議を重ねている。資料7最後に掲載している医学で実施しているバイタルサイエンスベビーはウシやイヌのシミュレーター作製のベースとなるものであり、これをもとにしたシミュレーター開発を考案している。
 4)獣医学共用試験CBTシステムの開発について
 資料10に基づき、CBTシステム(問題収集・問題精選・試験実施の一連のCBT実施に使用するシステム)の現状と今後の開発工程について説明がなされた。試験実施に用いるシステムについては、e-ラーニングを原型として開発していく方式を採るか、CBT試験に特化した仕組みにするか、今後討議を重ねて決定していく必要がある。
 5)広報小委員会
 広報委員会より、教員から寄せられた質問、意見を纏めた「獣医学教育共用試験Q&A」を、HPに見やすくわかりやすい形で更新している旨、説明された。

 4.共通テキスト編集委員会報告
 資料4に基づき、現時点での共用テキスト作成状況について説明された。既刊が9教科、編集進行中が41教科、編集計画中が1教科、合計51教科が同時進行中である。
 ・刊行済みの共通テキスト:獣医解剖・組織・発生学、獣医生理学、獣医生化学、獣医疫学、動物行動学、臨床行動学、魚病学
 ・4月中に刊行予定のテキスト:獣医薬理学、獣医毒性学。
 ・出版社:朝倉書店が6教科、インターズーが3教科、学窓社が3教科、臨床系が多い文永堂が18教科、近代出版が4教科、緑書房が7教科
 ・電子図書の発行について随時準備を開始している。すべての出版社が電子図書の発刊に同意している。

 5.動物診療施設委員会報告
 1)全国大学動物診療施設運営協議会規程の改正について報告があり、全国大学動物診療施設運営協議会の開催を年1回にすることとした。 

 具体的には、全国大学動物診療施設運営協議会(秋)と全国大学動物診療施設長(病院長・センター長)会議(春)としていたが、施設長会議を廃止して運営協議会を年1回開催していく。次回、岐阜大学主催の学術会期間中に第65回全国大学動物診療施設運営協議会を開催予定である。
 2)役員改選について
 前会長佐々木先生から辻元(東京大学)が今年度から引き継ぎ、副会長として小山(日獣大)、西村(東大)が着任した。
 3)学部教育における参加型臨床実習ガイドラインの全国的な進捗状況について
 参加型臨床実習と動物診療施設は密接な関係にあることから、ガイドラインを纏める作業をしてきた。水準1、水準2、水準3のそれぞれの水準に関して具体的にどのような内容ができるかを各大学が討議し、各大学が各々ガイドラインを作成し、それを相互に閲覧できるようにした。
 4)参加型臨床実習の実施に当たっての問題点について
 論説として「獣医学教育における参加型臨床実習について」(日本獣医師会雑誌)を公表し、全国大学動物診療施設運営協議会の中で討議した参加型臨床実習についてまとめた。以下、全国大学動物診療施設運営協議会でまとめた現段階の問題点を列記する。
 (1)全大学で臨床実習教員数が不足し、さらに診療施設が狭隘であるため、参加型臨床実習をすべて診療参加形式で実施することは現状では難しい。
 (2)多くの大学の動物病院では二次診療が主体になっているため、学生実習に必須な一次診療に関する実習が難しい。解決策として、一般の開業獣医師として協力して行うか、大学自体が一次診療を行う部門を持つということが考えられる。いずれにしても地域の獣医師会との連携が必要となる。
 (3)産業動物診療の教員数が不足しているとともに、産業動物実習を実施するフィールドを持たない大学が多く、産業動物実習が出来ないのが現状である。また、NOSAIでの実習を行っている大学が多いが、NOSAIは元来大学教育の責務を持つ組織ではないことから、大学教員がNOSAI実習に参加する必要がある。
 (4)大学が責任をもって教育を行うために、国が参加型臨床実習の実施拠点を形成すべきである。
 (5)平成28年度の参加型臨床実習の実施体制確立のため、各大学がそのためのシステム(組織、人員及び施設)を整理しておく必要がある。

 6.第三者評価委員会報告
 資料5「第三者評価小委員会報告」「大学基準協会獣医学教育評価検討委員会名簿」に基づき、次のとおり報告があった。平成24年

 11月30日付で大学基準協会から、協会内に獣医学教育評価検討委員会を設置する旨の通知があり、今後、全国協議会における第三者評価委員会の再構成を図り、大学基準協会に設置される評価検討委員会との情報交換に努める。再構成を図る委員は各大学の代表者もしくは代表者が推薦する委員をもって構成する予定である。当面はメール会議により討議を進めていくこととなった。

 (大学基準協会に設置された獣医学教育評価検討委員会について)
 ・委員会の委員数は15名とし、委員長には東京大学中山裕之が就任した。
 ・全国獣医系大学の中から大学基準協会正会員校6大学から各1名を選出した。
 ・専門分野別評価については担当の理事を配置する。
 ・全国協議会からは、日本獣医学会、日本小動物獣医学会等様々な関連学会に所属している教員3名を選出した。
 ・動物衛生研究所、国立感染症研究所、日本生物化学研究所からも1名ずつ選出した。」
 ・文部科学省と農林水産省の担当の職員を1名ずつ選出した。
 ・獣医師会の中に設置された第三者評価委員会、文部科学省の獣医学教育改善・充実に関する調査研究協力者会議からもそれぞれ1名ずつ選出した。
 ・委員会は4月以降月1回の予定で開催して、第三者評価の目的、評価方針、評価基準、評価の体制、それらのプロセス等について、現在実施している薬学、公衆衛生学の評価、海外の評価の内容等を参考として進めていく。

 7.大学院制度小委員会
 文部科学省の「獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」において獣医学大学院教育について議論が始まることで本省員会が発足したが、まだ本格的な議論は始めていない。協力者会議での討議内容を考慮し今後委員会を進めていきたい。

 8.全国共同実習事業報告
 資料6「口蹄疫等家畜伝染病棟に対応した獣医師医養成環境の整備事業(文部科学省支援)(感染症・公衆衛生分野)」に基づき、H24年度の実施状況について説明された。
 (1)平成24年度実施状況について
 動物衛生研究所、日本中央競馬会、動物医薬品検査所、東京農工大学の国際家畜感染症センター、国立感染症研究所、動物検疫所、国際獣疫事務局の東京事務所の7か所で実施した。主に5年生を中心とした合計43名の学生が参加したが、大学間で参加人数に差があるので、今後も募集の情報提供に協力してほしい旨の報告があった。
 (2)平成25年度実施計画について
 平成24年度の7機関に加えて、農林水産省消費安全技術センターで資料関係のプログラムを実施する予定である。また、九州・関東・東北地域の家畜保健制聖書に協力していただき、病勢鑑定を中心とするプログラムの実施を検討している。

 資料7「平成23年度口蹄疫等家畜伝染病に対応した獣医師育成環境の整備事業審査結果【分野①】産業動物臨床分野の全国的な臨床実習システムの構築」の基づき報告があった。産業動物臨床実習はNOSAIの実習が主であるが、北海道を除くNOSAI全国の下記臨床実習プログラムを導入し、平成24年度夏期臨床実習を実施した。近年dのの当初募集申込者数は140名で、最終的な実習参加者は119名であった。

 教育効果を上げるため、別紙様式5の実習日誌と実習実施項目チェックリストを書かせ、実習終了後に修了証書を発行した。

 詳細をは資料を参考のこと。NOSAIからの要望として、NOSAI職員の実習指導のための資格の認定、大学からの教員の同行などが挙げられ、学生からは移動費・宿泊費の負担が大きいことや、複数の診療所での実習希望などが挙げられた。
 (今後の取組について)
 1.産業動物臨床実習に関するフォーラムの開催について(3月29日(金曜日))
 ちばNOSAI連の菅澤氏に「獣医学生実習受入の現状と今後の方向性について」と題した講演をしていただき、問題点等について議論する。
 2.NOSAIにおける産業動物臨床アドバンスt実習システムの構築・運営について
 NOSAI夏期臨床実習にはスタンダード編とステップアップ編があるが、今後実習内容を導入実習、基礎実習、参加型実習、アドバンス実習に整理・区分し、NOSAI実習のステップアップ編を企画し、今年度から7つのNOSAIを対象として始めることとした。

 なお、今年実施した内容はスタンダード編として今後も継続していく。
 3.NOSAI職員による大学での出前授業システムの立ち上げ
 4.指導獣医師認定システムの構築
 本実習システムを充実したものにするためには、NOSAI職員に指導獣医師としての認定制度を導入することが望ましい。

 今後、農林水産省、全国協議会、関連獣医師らと協議を重ねていく。
 5.コア・カリキュラムの導入に伴う参加型臨床実習の一環として、本NOSAI実習に学生全員が必修科目として参加できる体制を構築する必要があり、今後も全国協議会とNOSAIが中心となり討議を重ねていく。

 9.事務局広報委員報告
 全国協議会のHPはコアカリ、共用試験、共用テキスト、産業動物関連の全共同事業など関連するあらゆるHPとリンクを貼っているので、各関係者からは常に最新の情報を事務局広報委員会の方に連絡してほしい旨の要望があった。関連教員のみならず、獣医系学生も含めて獣医学教育に関連するあらゆる取組や進捗状況、最新情報が用意に一同に閲覧できるHPの構築を目指している。

 10.平成24年度決算について
 事務局庶務・経理より、平成24年度決算の報告があり承認された。

 次回開催は、平成25年9月19日(木曜日)午前0時から午後1時まで岐阜大学で開催される旨、確認された。

以上

お問合せ先

高等教育局専門教育課