○ はじめに
1.医師の配置やキャリアパス等について
[1]地域偏在や診療科偏在について
[2]医師のキャリアパスについて
[3]医師派遣等の支援システムの再構築について
2.医師の勤務・診療に関する環境整備について
3.地域枠の活用等による地域医療の充実について
4.基礎研究、イノベーションを担う医師(研究医)養成の充実について
5.国際貢献等グローバルな視点で活躍する医師養成の充実について
6.総合的な診療能力を持つ医師の養成について
[1]総合的な診療能力を持つ医師養成の必要性
[2]総合的な診療能力を持つ医師の養成のための方策について
7.医学教育の改革について
[1]カリキュラムの改革の必要性について
[2]各大学の特色ある教育
[3]一般教養のあり方
[4]診療参加型臨床実習の充実(基本的な診療能力の確実な修得)
[5]地域病院等と連携した教育の充実
[6]大学入学から卒後までを見通した教育の充実
8.今後の医師養成体制の充実について
[1]大学における指導体制の充実の必要性
[2]指導体制の充実の方法
9.今後の医学部入学定員の在り方について
○医学部の入学定員については、従来、昭和57年及び平成9年の閣議決定により抑制が図られてきたが、昨今の医師不足に対する社会的ニーズを踏まえ、地域の医師確保等の観点から、平成20年度より今年度まで増員が図られてきた。
○本検討会は、来年度以降の入学定員の中長期的な在り方について検討するため、昨年12月に発足し、有識者からのヒアリングも交えつつ、鋭意検討を重ねてきた。
○一方、本年4月には、規制・制度改革に係る基本方針が閣議決定され、「医師不足解消のための教育規制改革」が盛り込まれた。この中では、医師不足や地域偏在といった現状認識を踏まえ、医学部やメディカル・スクールの新設も含め検討し、今年度内に中長期的な医師養成の計画を策定することとされ、本検討会がその検討の場であることが前提とされている。
○本検討会において出された意見は、近年の少子高齢化や医療ニーズの多様化、社会経済情勢等を踏まえ、医学部入学定員の在り方や医学部新設の是非のみならず、医師の配置やキャリアパス、地域偏在や診療科偏在を踏まえた地域医療の充実、基礎研究及びイノベーションを担う医師の養成、グローバルな視点で活躍する医師の養成、総合的な診療能力を持つ医師の養成、医学教育の改革など、医学教育の在り方そのものに至るまで、非常に多岐にわたった。
○そこでこの度、これまで本検討会においてなされた様々な議論について、一定の方向性が示されたものや、引き続き議論を深める必要があるものを整理し、現段階での「論点整理」としてとりまとめたものである。
○この「論点整理」の構成は、今後の医学教育に何が求められるか、そのために何をすべきかという意見を整理した上で、医師養成の絶対数の増加について、既存の医学部の定員の増員を行うべきか、あるいは新設を行うべきかという点についての意見を整理している。
○今後、本論点整理を踏まえて、直ちに取り組める施策については、文部科学省や厚生労働省をはじめとする関係者において、必要な財政的措置や取組が進められることが望まれる。
○そして、医学部入学定員の在り方や医学部新設の是非など、本検討会として議論を行っていく点については、広く国民的議論を期待するとともに、政府の関係審議会等においても本検討会での問題提起に関連した議論が行われることが必要である。
医師養成係
電話番号:03-5253-4111(内線3682)