資料3 教職大学院定員確保に関するヒアリング概要

 平成21年度入学者選抜において定員未充足の教職大学院(全11大学)に対し、ヒアリングを実施(7月16日~8月3日)。おもに、入学者選抜に関する取組み、定員未充足の理由、定員充足に向けた改善方策等について聴取した。ヒアリング概要は以下のとおり。

1.21年度入学者選抜において実施した主な取組

○教育委員会等へ現職教員派遣の要請
○パンフレット、広報誌等の配布
○説明会、フォーラム、授業公開の実施
○新聞、雑誌等への広告掲載

【特色ある取組】

◎教職課程を有する近隣大学において出前授業を実施(愛知教育大学)
◎私立大学と大学間協定を締結し、学長推薦者に対し、筆記試験の免除を実施(鳴門教育大学)

2.定員未充足の主な理由

○教育委員会の財政事情により派遣者数の伸び悩み
○教職大学院の学修内容・成果についての理解が不十分
○教職大学院修了後のメリットが不明確
○都市部における教員採用数増加による進学者の減少
○授業料等の経済的負担が大きい(景気後退による進学辞退者の増加)
○現職教員が多忙なため、学修機会の確保が難しい(学校現場の理解が不十分)
○(21年度開設大学において)認可が12月であったため広報期間・募集期間が不十分

3.定員充足に向けた主な改善方策

○教育委員会に対し、派遣および修了者の処遇措置について要請
○説明会、フォーラム、授業公開の実施
○学部との連続コースの設置
○授業料免除・奨学金制度の充実
○パンフレット、広報誌等の配布

【特色ある取組】

◎教職大学院の修学システム、研究成果一覧等によるPR(兵庫教育大学)
◎学校経営コースの夜間クラスを開設(兵庫教育大学)
◎教員免許更新講習時における教職大学院案内ブースの設置(鳴門教育大学)
◎学内推薦入試(合格者は入学金・授業料全部免除)を導入(常葉学園大学)

4.まとめ

【全体の現状】

◇ ヒアリングを実施した11大学において、定員確保に向けて概ねの大学が積極的に取組んでいるが、現状認識や取組内容に関して大学によって差がみられた。

◇ 都市部における教員採用数の増加や現職教員の多忙化が進む現状において、十分な選抜機能が働くだけの志願者数を確保すること困難な状況がみられる。

 このような中で、入学者の質を確保するため選抜した結果、定員未充足となっている大学もあった。

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(高等教育局大学振興課教員養成企画室)