薬学系人材養成の在り方に関する検討会(第14回) 議事録

1.日時

平成25年3月11日(月曜日)10時30分~12時30分

2.場所

旧文部省5階 文化庁特別会議室

3.議題

  1. 今後の薬学教育モデル・コアカリキュラムの在り方について
  2. その他

4.議事録

【永井(良)座長】  時間になりましたので、第14回目の検討会を始めさせていただきます。
 まず事務局から委員の出欠状況と資料の確認をお願いいたします。
【伊東薬学教育専門官】  本日欠席の委員は長野委員、正木委員、望月眞弓委員の3名でございます。
 お配りしている資料の確認をさせていただきます。議事次第に続きまして、資料1-1が薬学教育モデル・コアカリキュラム改訂案ということで2013年3月7日現在、薬学会から提出のあった資料で、AからGまでフルセットとなったものでございます。資料1-2がこの薬学教育モデル・コアカリキュラム及び実務実習モデル・コアカリキュラムの改訂、新旧対照表ということで、薬学会から提出されたものでございます。資料2-1が薬学教育モデル・コアカリキュラム中間まとめ案とございまして、ABの改訂案座長提出資料でございます。資料2-2がABのみの新旧対照表ということで座長案の新旧対照表でございます。資料3が薬学教育モデル・コアカリキュラムの基本理念と利用上の留意点について(中間まとめ案)ということになってございます。資料は以上でございますが、落丁等ございましたら、事務局までお申しつけください。
【永井(良)座長】  ありがとうございます。
 本日は、前回御議論いただきました薬学教育モデル・コアカリキュラム改訂について引き続き御議論をお願いしたいと思います。前回の会議以降に具体的な作業を行っていただいております日本薬学会から原案の提出があったということであります。この内容について、市川委員から御説明をお願いしたいと思います。
【市川副座長】  それでは、資料の1-1、それから資料1-2というものが7日の日に薬学会から原案が届けられまして、時間があまりなかったのでそのままメールで先生方に既に配付をさせていただいているものであります。この資料の1-1は全部のセット。A、基本事項に始まって下の薬学研究まで全部のセットがありますけれども、そのうちのABに関しては、これは薬学会の原案ということで、先ほどの説明があるように前回のこの検討会でそれを検討した案というのが資料2になって、これは後で御議論いただくということになります。それは座長案として作成したものということであります。
 それからCDEFGのそのEFについて先に述べておくと、このEFについては専門者委員会のほうでは1度これを精査させていただいて、そしてそれを薬学会の作成メンバーと一応調整するということで同意を得ておりまして、それを行った後にアンケート調査、全国へ配るということになるという予定でございます。
 ABについてはこの検討会で検討するということになります。それからCDGに関しては中間まとめ案というのがここにありますので、それを大学へアンケート調査を行うという手順になります。この薬学会の原案についてはその作業に当たられました太田委員から説明を受けたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
【太田委員】  まず具体的にはこの資料の1-1ですが薬学会でこのAからGまでを改訂案として提出するのが遅れてしまいまして大変申しわけございませんでした。ABは後に御議論いただくことになっておりますので、今回はCDEFGの中の特に今回出てきたEとFについて、これを見ていただく際に必要なガイドラインのようなものをお話しさせていただこうと思っております。
 従来、医療薬学教育というのは薬理とそれから薬物治療というのが現行のモデル・コアカリキュラムでは別々に立ててございまして、それによりまして非常に重複感が多いというような御指摘を受けていたところでございます。実際にアンケートの内容でもそういうふうになっておりまして、今回の改訂作業の中では、その医療薬学教育として薬理、薬物治療というのを整理統合いたしまして、一つのまとまりとして提出をさせていただいております。
 さらに新旧対照表を見ていただきますと、C15とか16とか、それから薬物動態とか、それから製剤化のサイエンスというような、製剤というようなものがばらばらに入っておりまして、これは学習する上においてもちょっと問題があるだろうという御指摘も受けておりましたので、今回E4というところで薬の生体内運命、それからE5で製剤化のサイエンスというところでかなりまとめて、これに関してもわかりやすくしたつもりでございます。
 それからC17に関しましては、医薬品の開発と生産というところでございますが、これは前回の御議論でも若干出てきたところではございますけれども、これはEのところとそれからBの法規範のところでも触れております。そういうことで、ここの項目はこれで見ますと消えているように思いますけれども、中に入れ込んであるということでございます。
 Eに関しては例えばE2、薬理・病態・薬物治療というようなところに(1)から(11)まで、かなりボリュームが大きくなっているような印象を受けますけれども、これは統合したことによることでございまして、その中では整理をされていると私どもは考えております。
 Fの薬学臨床教育についてですが、実はこのEとFの提出が遅れたというところには理由がございまして、Eで教えて、それでFの実習で実践する。その切り分けを最後まで議論していたということがありまして、EとF、特にほかの領域に関しても基礎系の領域の中でやっておいたほうが薬学臨床教育をやる上で必要なものというのはそちらのほうに入れております。例えば消毒というようなことに対しての理解というものは、生物のところとそれから衛生のところに入っていると思います。そういうような形でできるだけ有機的につながるような形を考えておりまして、EとFが遅れてしまったというわけでございます。
 Fに関してF1の薬学臨床教育基礎、それからF2、処方せんに基づく調剤、F3、薬物療法の実践、F4、チーム医療への参画、F5、地域の保健・医療・福祉への参画という形になっておりまして、これ全て薬剤師に求められる基本的な資質の中の10項目の中から薬学臨床教育で必要なところを抜粋いたしまして、それをF1からF5までのタームにしているということでございます。したがいまして、これを実践すれば必然的に薬剤師の基本的資質が身につくという構造になっております。
 それからもう一つ、このF1の薬学臨床教育基礎というところの(1)を御覧いただければと思いますが、早期体験学習と書いてございます。以前はイントロダクションのBの(2)に早期体験学習というのがありましたが、これは実践的なことをやるということが早期体験学習の趣旨でございますし、それから早期体験学習と書いてしまうと、こういうところにありますと、極めて方略のにおいがかなり強くするものなので、この薬学臨床教育の中に取り込んでいるということでございます。それから従来の事前学習に関してもこのFの中に入れてございます。
 そして、それでいろいろ見ていただいて申しわけございませんが、資料1-1のコアカリのSBOを見ていただければと思います。最後のほうに58ページ、薬学臨床教育と書いてあるところからでございますが、早期体験学習というのがまずここに固まっております。それからその次に臨床における心構えと書いてあるところに、1の次に「前」と書いてあって、片括弧がしてあります。これも方略を示すことにはなるんですけれども、現場での混乱を避けるために病院・薬局で実務実習履修前に修得すべき事項であるということを明示しておりまして、例えば臨床における心構えですと1、2、3がそれに当たりますし、臨床実習基礎ですと1、2、3、4、5、6がそれに当たります。それ以降も(2)でも前半のほうは実務実習履修前に修得すべき事項ということで整理をさせていただいているということでございます。それから原理のところでもう既に御議論をここでしていただいたことではございますが、薬局と病院の実務実習を以前は分けて書いてありましたけれども、今回病院、薬局という区別なく書いてございます。これも方略の要素をここから排除するということで整理をさせていただいたということになっております。
 ただし、病院でしかやれない実習あるいは薬局でしかやれない実習というようなことも当然あるわけでございますので、それに関しては適宜御判断いただくということでございます。これに関しては方略をほとんど抜きにして書いてありますので、これだけでコアカリとしてはいいかもしれませんけれども、実行上の問題としては前回の御議論にもありましたように、4月以降しかるべき団体とのすり合わせで具体的にどういう形になるかということをするべきであろうと私どもも思っておりますし、今、ここでコアカリの議論をする上には関係ないかもしれませんけれども、一応そういうふうに思っているということでございます。
 次に58ページのGIOを四角く囲ってあるその下です。※印として薬学臨床教育においては、代表的な疾患(がん、高血圧・糖尿病・脂質異常症)を持つ患者の薬物治療に臨床実習中に継続的にかかわること。さらに心疾患、脳血管障害、精神神経疾患、感染症等の薬物治療にもかかわることが望ましいというような形で、具体的にどういう疾患を実習で学んでもらいたいかということに対してのコメントというか付記をさせていただいて、こういう疾患群についてそれぞれの実習先で勉強をさせていただきたいということで、このような書き方にしてあります。
 細かいSBOに関しては、ここでお話をするのもなかなか大変かもしれませんのでとりあえずこのぐらいでよろしいでしょうか。
【市川副座長】  はい。
【永井(良)座長】  よろしいでしょうか。
【市川副座長】  はい。
【永井(良)座長】  どうもありがとうございます。今の御説明で御質問、御意見等おありの方、御発言をお願いいたしたいと思います。
 また後ほどでもよろしいでしょうか。ABを先に議論して、あわせて御議論いただきましょうか。では、前回、前々回の検討会で薬学教育のあり方について、特に医療人養成としての薬学教育のあり方について御議論いただいておりますけれども、まだ課題、問題点があるということでした。課題、問題点のその具体的内容につきましては、モデル・コアカリキュラムに位置づけて反映させるべきだろうということで、特に前回、改訂原案のABの部分に御議論をいただいたところであります。原案からの変更点等につきまして事務局から最初に御説明いただけますでしょうか。
【伊東薬学教育専門官】  それでは、資料の2-1と2-2を並べて御覧いただければと思います。まず骨格といたしまして資料2-2を先に御覧いただければと思いますが、前回改訂案ということで今、資料の1-1で薬学会案の原案が出ておりますけれども、それとの違いといたしましてA1という部分については最初に(1)として「医療人として」というものがつけ加わっております。そのSBOの数が7となっております。その次、薬剤師が果たすべき役割という部分。これが6個から8個ということにSBOの数が2個増えているという形になります。同様に動かしている、増えている部分があります。 A2といたしましては、生命倫理、医療倫理、患者の権利と三つ並んでいたものにつきまして、医療倫理と生命倫理について順番を入れかえたとともに研究倫理というものを一つつけ加えた形になって、四つの項目が立っております。またA3につきましては変更はございません。A4についても大きく変更、一つ増えておりますが変わっておりません。
 また大きく変わったところといたしましては、Bの部分に来まして、B1として人・社会と薬剤師という項目を立てております。
 それでは具体的に載るものを2-1を御覧いただきながらと思います。1枚おめくりをいただきまして2ページ目でございますが、薬剤師の使命というものが一つ立っております。そこで括弧として医療人としてという項目を立ち上げておりまして、そこにSBOが七つ用意されております。読み上げますと、「常に患者・生活者の視点に立ち、医療の担い手としてふさわしい態度で行動する。」2といたしまして、「患者・生活者の健康の回復と維持に積極的に貢献することへの責任感を持つ」。「3.チーム医療や地域保健・医療・福祉を担う一員としての責任を自覚し行動する。」、「4.患者・患者家族・生活者が求める医療人について、みずからの考えを述べる。」、「5.死を通して、生きる意味や役割についてみずからの考えを述べる。」、「6.1人の人間として、自分が生きている意味や役割を問い直し、みずからの考えを述べる。」、「7.さまざまな死生観・価値観・信条等を受容することの重要性について、みずからの言葉で説明する」、というものが一つ加わっております。
 また次の薬剤師が果たすべき役割といたしまして、一つ目のSBOとして、患者・生活者のために薬剤師が果たすべき役割を自覚するというものが一つ新たに入っております。また従来の2番には薬剤師が医薬品の適正使用における薬剤師のと、ここの部分については3と4に二つに分けております。
 最後の8番ですが、これにつきましては文言の言いかえということになっております。
 次の医療安全と薬害の防止でございます。これについては1番として「医薬品の危険性を認識し、患者を守る責任と義務を自覚する」というものが一つ加わっております。また5番といたしまして、代表的な薬害や重篤な副作用の例についてというところで、「患者や家族の苦痛を理解し」という言葉が挿入されております。
 また薬学の歴史と考え方の部分ですが、2番として「薬剤の効果が確率論的であることを説明できる」というものが一つ加わっておるのと、その次のものも「薬物療法の歴史と、人類に与えてきた影響について説明できる」というものが加わりました。
 (2)でございますが、先ほど申し上げたとおり、医療倫理と生命倫理の順番が入れかわっております。
 (3)としまして研究倫理ということで三つのSBOが新たにつけ加わっております。「ヒトを対象とする研究において遵守すべき倫理指針について概説できる。」、「2.みずからが実施する研究に係る倫理規範について概説できる。」、「3.正義性、社会性、誠実性に配慮し、法規範を遵守して研究に取り組む」、というものが加わっております。
 また患者の権利という部分については「患者の価値観、人間性に配慮することの重要性を認識する」というものが一つ加わっております。
 (3)でございます。次の文の(3)、信頼関係の構築のコミュニケーションの部分でございます。これの6と7につきましては、これは順番を単純に入れかえております。6番がまず傾聴し伝えるという、聞くという部分が先に入り、その次に聞いたことについて伝えるという形で順番を入れかえるという変更でございます。
 それから(4)でございますが、2と3という部分でございますけれども、2に一つのSBOになっていたものを2と3に、二つに分けております。
Bの薬学と社会という部分については1、人と社会と薬剤師というものを新たに立て、GIOとして、人と社会にかかわる薬剤師として自覚を持って行動できるようになるために、人の行動や考え方、社会の仕組みを理解し、人・社会と薬剤師のかかわりを認識するというGIOが一つ立ちました。
 またSBOといたしまして新たに五つが立っております。「1.人の行動がどのような要因によって決定されるのかを説明できる。」、「2.人・社会が医薬品に対して抱く考え方(思い)を理解する。」、「3.人・社会の視点から薬剤師を取り巻くさまざまな仕組みと規制について考察する。」、「4.薬剤師が倫理規範や法令を守ることの重要性について討議する。」、「5.倫理規範や法令に則した行動をとる」というものでございます。
 また(2)以降でございますが、薬剤師と医薬品に係る法規範の部分では、薬剤師と医薬品等に係る法規範という最初の部分で3番、5番、6番につきましては、その法律の規定について説明できるとあった部分について、その規定とその意義について説明できるという形で変更をしてございます。変更した部分については以上でございます。
【永井(良)座長】  はい、ありがとうございます。井上先生、市川先生から何かこのあたりの考え方等について追加で御発言おありでしょうか。
【市川副座長】  前回ここで御議論いただいた1番は、このABに関してのポイントでした、患者さんの語るところ、あるいは患者さんに寄り添って働くという姿勢が今までのABの表現ではあまり見えてこないという点が非常に強く指摘されました。
 それからあとはチーム医療ということに対して、薬剤師がどういう姿勢、気持ちで他職種と共同していくかというところがわかるようにする。
 それから第3点としては、生命あるいは倫理、そういうことに対しての薬剤師のあり方や対応の仕方があまり見えていない点でした。
 そういう三つのポイントを非常に強くここで御議論いただいたということで、先ほどありましたようにAの最初のところに新しい項目として医療人としてという項目を設定したということです。今まではすぐ薬剤師が果たすべき役割というところからぱっと入っていましたので、学生の目からもそれはまず医療人としてという姿勢をしっかり学んだ上で、それからその次に入っていくというほうが素直であろうということで改正したというところです。
 Bの項目に関してもやはりここで御議論いただいたとおり、法規制というのはぽんと最初に出るんじゃなくて、なぜ法規制が必要になってくるのかという基本的なことをしっかり学んだ上で、ちゃんと履修をすべきであるという姿勢で、Bのほうの最初にそれを入れたということで、新たな項目が一つ設定されたということであります。私のほうからはそういうことです。
【永井(良)座長】  井上先生。
【井上副座長】  特には、結構です。
【永井(良)座長】  私が意見を申し上げたのはAの、今の医療人としてのところと、もう一つ、その下に2ページの資料2-1の2ページの下です。【薬学の歴史と未来】とあったのですが、なかなか未来というのも難しいので、むしろ薬学の考え方というような視点が必要ではないかということで、特に「薬剤の効果が確率論的であることを説明できる」と、私が追加をお願いいたしました。全体としてメカニスティックな決定論的なトーンになっていますけれども、やはり現実には確率論的になるということをぜひ理解しておいていただきたいということです。
 それから3ページ目の1番上の薬学の歴史とも重なりますが、薬物療法の歴史と人類に与えてきた影響という、非常に広い視点で語れるということも大事ではないかと思って、意見を申し述べさせていただきました。
 いかがでしょうか。全体を通しまして、先ほどのCDEまで含めて御議論いただきたいと思います。
【太田委員】  よろしいでしょうか。
【永井(良)座長】  はい、どうぞ。
【太田委員】  今回ABがこのような形で変更になったというので非常に、特にBが医療人のあるいは生活者、患者に対する考え方というのが前面に出てきた。それで法規範というのがそれを達成するための法規範なんだとなったところが、私、読んでいて非常に納得のいくところだと思いました。
 それでちょっと御議論いただきたいのは、2ページの医療安全と薬害の防止というところですけれども、これ、1と2が態度とそれから知識で、もちろんそこは違うんですけれども、内容がかなり重複する可能性があるというところで、例えば1を医薬品の有効性と安全性を認識しとするか、あるいは例えば医薬品のリスクを認識し、患者を守る責任と義務を自覚するとともに、医薬品に係るリスクマネジメントにおいて薬剤師の責任と義務を説明できると。態度と知識というような形でまとめるというのはいかがでしょうかということでございます。ここで医薬品の危険性というのがかなり色濃く出ているのは、私としてもそれはいいかなとは思うんですけれども、重複感があるということでこのような案を出させていただきました。
【永井(良)座長】  1と2を統合するようなまとめですね。
【太田委員】  はい。
【永井(良)座長】  もう1度具体的におっしゃっていただけますか。
【太田委員】  「医薬品のリスクを認識し、患者を守る責任と義務を自覚するとともに、医薬品にかかわるリスクマネジメントにおいて薬剤師の責任と義務を説明できる」。
【永井(良)座長】  いかがでしょうか。
【市川副座長】  そうですね。今の変更でも一応私も理解できます。最初のこの危険性という言葉を使ったのは、まずもって医薬品に関してはその使用方法を間違えたらやはりいけないんだということを、最初に薬学へ入ってきた学生にそのリスクを非常にはっきりと認識することが大事ではないかという意味で、危険性を認識し患者を守る。だから患者を守る責任と義務が発生してくるんだというSBOが最初にあって、それからリスクマネジメントのSBOという順に全体を理解していくという手順でもいいというように理解しておりました。
 ただし安全性とか有効性というキーワードは大切で当然各SBOの前提に入る。有効性に関しても医薬品は当然そうなんだけれども、しかし、大事なことは一歩誤ったら危険ですという表現がなされたのです。でも今のように有効性を入れるというのもよろしいのではないかと思います。
【竹中委員】  よろしいでしょうか。
【永井(良)座長】  はい。
【竹中委員】  リスクという言葉と危険性という言葉がどんなに違うかということは、なかなか難しいかと思うんですが、危険性と申しますと何か薬が全て危険であるような感じを受けます。リスクにしていただきますと、リスクをきちっと理解するに受け取れて、薬が全部危険であるという、変な議論に陥らないことができるのではないかと思います。リスクという言葉を使ってはいかがですか。
【永井(良)座長】  リスクといえば反面、ベネフィットというのが抱き合わせで入っているということですね。
【竹中委員】  はい、そうですね。おっしゃるとおりです。
【永井(良)座長】  じゃあそこは1と2を統合するということで。
【井上副座長】  いや、でも必ずしも統合しなくても。
【永井(良)座長】  しなくてもよろしいのですか。
【井上副座長】  医薬品の危険性というのを、医薬品のリスクを認識しというふうにして。やっぱりそこを強調するという意味でいうと、これは二つは別々のほうがわかりやすくないですか。ちょっと長くなるし。
【北田委員】  よろしいですか。私も同意見です。1と2はちょっとニュアンスが違う書き方かなというふうに思います。2番のほうは実際に薬物治療を受けている個々の患者への具体的な薬学的管理が考えられるのに対して、1は一般論的な意味合いが強い表現ではないかと思われます。ちょっとイメージが、ニュアンスが違う文章のように思いますので、一緒にするのはどうかなという気が、ちょっと個人的にはいたしますけれども。
【太田委員】  別に二つ分けるのでも。
【永井(良)座長】  では、ここは危険性をリスクにかえるということで、1と2はそのまま分けて記載することにいたしましょうか。
 そのほか、いかがでしょうか。
【太田委員】  よろしいでしょうか。
【永井(良)座長】  はい、どうぞ。
【太田委員】  極めて細かいところで恐縮ですけれども。Bの(1)の人・社会と薬剤師というところがありますが、これ薬学会が作成したほかのこういう両括弧で中点、中ポチというのは、結構使われているんですけれども、そのときはもう完全に前と後の言葉は同等であるというところで使っているんです。言いかえとして使っているようなことが結構多いんです。この場合、意味範囲がかなり違うというところがあるので、これに対して例えば、このGIOに書いてある、【人と社会にかかわる薬剤師】というような形のほうが、ほかとの整合性としていいのではないだろうかと思って、それを提案させていただきます。
【永井(良)座長】  いかがでしょうか。中点というのはあまり使わないほうが本当はよいですね。
【井上副座長】  単純に「人と社会と」というふうにかえるとしたらば、(1)番は「人と社会と薬剤師」と「と、と」となって、この辺はちょっと直すことになるんですかね。
【永井(良)座長】  「人と社会にかかわる薬剤師」というふうに。
【井上副座長】  変えるわけね、はい。
【永井(良)座長】  具体的にかみ砕いて書くということですね。
【井上副座長】  永井先生が直されたこの薬剤の効果が確率論的であると説明できると、あまり今まで薬学でこういうような視点であれしたことがないので。戸惑いも多少感じる。どういうことを教えればいいのかとか。いろいろな点であまり今までは考えていなかったことで非常に重要だとは思いますので、どういう形で。
【永井(良)座長】  これは統計解析でも、集団については有効であっても、個々の患者については無効のこともあれば毒にも薬にもならないこともあれば、時には無効、有害なこともあるわけですね。ですから薬剤師さんが患者さんに向かったときにまさに何で効かないのかとか、何で有害事象が出たのかという問題に直面します。そこをきちっと説明できるかどうかということでもありますし、それから薬剤の経済学に及んだときに確率論的に統計的に有意差が出ることを全部行えばよいのかという話にもなります。ですから、そういう極めて現実的なところでどう対応するか。しょせん、これは確率論だということです。それは例えば検査値がよくなるということについては決定論的な効果が出るのだと思いますけれども、長期予後であるとか、重大なイベントの防止とかいうことになると、確率論的になります。ですから薬学の科学としてもそういう理解が大事ですし、実践としても、さらに周辺の人や社会とのかかわりの中でも非常に重要になってきます。ややもすると学術の理論があまりにも決定論に行き過ぎているということが大きな問題を起こしているのではないかという、そういう考え方からですが。現実は決定論だけではいかないということを一方で教えておいていただきたいと思います。
【井上副座長】  僕らからすると、うんと将来、つまりもう徹底的にサイエンスが進んで、もうそれぞれ人たち、人間のそのものが全て理解できればおそらく確率論というのは必要なくなる。でもそんな時代は来ないから。
【永井(良)座長】  そうですね。そういうことです。
【井上副座長】  やはり確率論的なことが必要なんだと、そういうことですね。
【永井(良)座長】  こういう考えを述べる人はややもするとアカデミアから排除されます。そこでますます決定論に傾斜するようなところがあるのではないかということ思います。こういうことを考える人も、人材育成のなかで大事にしていただきたいということです。
【井上副座長】  わかりました。
【竹中委員】  ちょっとよろしいですか。私、教育したことのない者が、そうすると薬学教育の現状ではこの確率論というような言葉を使うと、先生方になかなか理解できずに教育がしにくくなる面を先生は恐れてお話しになったんでしょうか。そうならば、何か今、薬学教育の中でそれと同じような同義語で使っているような言葉というか、何か表現があったらそれをうまく入れていただければ伝わるんじゃないか。その懸念はなくなるんじゃないか。こう思いまして。すみません、私知りませんので。ちょっとそんなふうに思いました。
【生出委員】  2ページの医療安全と薬害の防止のところなんですが、新しい項目立てて4番と5番の薬害の例と重篤な副作用について5番では並列で書かれておりますが、薬害と副作用は全く違うよとよく言われているので、これを何とか別々に項目を、例えば薬害の例について、患者や家族の苦痛を理解しというふうに4のほうに持っていけないかと思いまして提案します。
【永井(良)座長】  4と5をこれも統合したほうが。
【生出委員】  いや、薬害と重篤な副作用を別々にしたほうがいいと思ったんです。
【永井(良)座長】  そうですね。むしろ患者や家族の苦痛の理解を薬害に限定するかどうか。
【市川副座長】  そうですね、そういうことです。もしそれを限定すれば上に入れればいいと。一つはそうですね。両方とも入れてしまうと。上のほうには、「について」の後に「患者や家族の苦痛を理解し」というのを入れて、下のほうは、「重篤な副作用の例について、患者や家族にこれらを回避するための」という文章を、それを入れてもいいですね。
【永井(良)座長】  下は薬害を、5は削ると。
【市川副座長】  削ってしまう、はい。代表的な重篤な副作用とする。
【永井(良)座長】  いかがでしょうか。
【高柳委員】  先ほど竹中先生がやはりおっしゃった確率論的な言葉ですけれども、やっぱり何かちょっとやや抵抗があるというか。それに反して今、確率論的じゃなくて個人個人のあれに合わせた分子標的薬、あるいはテーラーメードとか、そういう治療が進展してきているわけですけれども、それまではもちろんやはり確率論であることは間違いないわけですけれども、何か別のやっぱり表現がないかなという感じはしますね。
【永井(良)座長】  今のテーラーメードも確率論なんですね。効く人と効かない人が出てきますね。
【高柳委員】  そうですね、ええ。
【永井(良)座長】  そもそも個別医療とかいいますけれども、N=1になったら再現性がないから科学として成り立たないと私は思うのですけれども。サブグループ化ということなのですね。
【倉田委員】  済みません、医療安全のところの先ほどの薬害と副作用のところはどういうふうに正式に文章がなるのか教えてください。患者や家族の苦痛を理解し、それらを回避するための手段を討議するというのは、これは薬害のほうでも言えることだと思うので、それはそちらに入れていただきたいと思うんですが、そうすると重篤な副作用もまた同じ文章を入れなきゃいけないなとも思って。どういうふうになりますでしょうか。教えてください。
【永井(良)座長】  両方に全部を入れると。
【市川副座長】  ええ、先ほどは、両方に入れてしまうと言いました。
【倉田委員】  そうですよね。
【永井(良)座長】  薬害と副作用は分けて書き、それから原因、社会的背景あるいは患者・家族の苦痛、全部両方に書くと、そういうことです。
【倉田委員】  はい、わかりました。納得しました。ありがとうございます。
【竹中委員】  よろしいですか。
【永井(良)座長】  はい。
【竹中委員】  その際、ここの、1、2、3、4の順番を少し考えてみられては。副作用の次に医療過誤、それから薬害の順番に行くのはどうでしょうか。今は1番最後のところに重篤・副作用がありますが、重篤・副作用を2番目か3番目のところに入れて、順番につながっていくような形に御検討いただきたいと思います。
【永井(良)座長】  むしろ最初に副作用についてまとめて、最後に薬害ということでよろしいですか。
【竹中委員】  はい、そうしていただけるといいですね。
【永井(良)座長】  確率論的という表現、ストカスティックということですね。
 はい、どうぞ。
【平井委員】  前回ちょっと休んでしまって大変失礼いたしました。前回の先生方のその発言録を読ませていただいて、非常に重要な議論がなされて、その場にいなくて非常に残念な思いをしたんですけれども、そのときにこういう形で変わってきて、薬剤師の責任と自覚という言葉が非常に強調されるようになったのは、とても重要なことで非常にありがたく思っております。
 それでその確率論的というところも私もちょっと十分理解ができてなかったんですけれども、一つにはこれ個人的な理解なので教えていただきたいんですけれども、EBMというのがありましてそのEBMでずっとこう、例えば大規模臨床試験、あるいは疫学的な調査から決定していくという。それが進みますと結局大多数で有効であるということしか認められないみたいな風潮がちょっとあったけれども、それではだめだということで、やはり個々人のその状況に合わせて個別化医療ということになるかと思うんですけれども、そこに一つにはこの患者さんあるいはそれを受ける人、個々人の価値観といったものも組み込まれるべきだというようなお話もちょっとありまして、そういったことを全部含めての確率論的という言い方なのかなと、ずっと私は解釈していたんですけれども、そうではないんですか。
【永井(良)座長】  起こっている事象として薬を投与したときに集団としては有効ではあっても、個人個人は違うということです。ですからEBMというのはこの前も私発言しましたが、大規模臨床試験に基づいてということではないのですね。
【平井委員】  じゃないです。もっともっと。
【永井(良)座長】 価値観とか経験も含めての話だということですね。
【平井委員】  ただ何しろそのおっしゃるとおりなんですけれども、何となくそのEBMというのがそういうような形で広まってしまったというのがあって、見直しというかそれではそうじゃないんだよというような話になっているんだと思うんですけれども。
【永井(良)座長】  一つにはそこに確率論の話が入ってくるわけで、100%これすれば絶対よくなるというのだったら、価値観は入りにくいと思うのです。経験も現実には1,000人中30人に起こることが15人になるという話だから、価値観がそこに入ってきますし、経験も入るわけです。そういう意味での確率論です。そこをどう日本語で表現するか。
 でも外国ではよくストカスティックということでよく言いますよね。ディターミニスティックではないということです。
【井上副座長】  説明を伺うと、極めて的確な表現であることは確かなので。説明会とか何かで薬学の人たちにこういうことを意味するんだということをきちっと説明すれば、それは納得はできるんじゃないかなとは思いますけれども。あえてこれ、やさしい言葉に置きかえちゃうと何だかかえってわからなくなっちゃうかもしれないなと。
【永井(良)座長】  科学者からしたら、全てディターミニスティック(決定論)でありたいのですね。若い人もそこに憧れるし、業績もそこで評価されます。でも現実は違うのです。そこに気をつけていただきたいということです。
【望月(正)委員】  はい、いいですか。
【永井(良)座長】  はい。
【望月(正)委員】  そのような確率論的であるということに関連してできたのは、レギュラトリーサイエンスと思っていました。前回レギュラトリーサイエンスがなくなったと発言したのは間違いでありました。確かにB2の法規範のとして入っていますが、ただ法規範とレギュラトリーサイエンスはやや違うと思います。レギュラトリーサイエンスの検討の結果、できたものが法規範であって、でき上がったものだけを薬学教育で学ぶのではなく、そのでき上がる課程を学ぶことを薬学教育のモデルコアの中に入るべきかと、私は考えます。でき上がったものを法規範として、しかも大幅に縮小したSBOに入れております。レギュラトリーサイエンスの考え方をどこかに入れるのが有用かと思います。その中に例えば確率論的な考え方も含まれるのかもしれないと感じました。
【永井(良)座長】  その辺はぜひ少し強調したいところです。レギュラトリーサイエンスは未来にも関係してくるわけですが。どうでしょうか。これは薬学の一つの研究フィールドでもあるわけです。するとむしろAにレギュラトリーサイエンスというような言葉を入れたほうがよろしいのですか。Bはでき上がったものについてどうするという話ですね。科学としての薬学の中に、確率論ということも含めてその部分が必要のようですね。ただレギュラトリーサイエンスという言葉を一言でうまく説明する概念が必要ですね。
【望月(正)委員】  みな人によって全部違う意味をとってレギュラトリーサイエンスと言っている気がします。そのあたりをリードするような考え方をここでもう1度考えていただけるとありがたい。
【永井(良)座長】  むしろAの薬学の歴史と考え方の最後の5の将来の薬剤師と薬学が果たす役割、このあたりを5番を少し変えて、レギュラトリーサイエンスという領域が必要である、そこを理解しておかないといけないというようなことを書くことはできないか。ここは歴史的なとか、考え方になっていますが、未来の話でももうないですね。レギュラトリーサイエンスは現実の問題ですね。
【橋田委員】  すみません、よろしいでしょうか。
【永井(良)座長】  はい。
【橋田委員】  レギュラトリーサイエンスに関しましては、一昨年に学術会議の薬学委員会から薬学におけるレギュラトリーサイエンスの役割という内容の提言を出しております。本提言では、「科学技術の成果を人と社会に役立てることを目的に、根拠に基づく的確な予測、評価、判断を行い、科学技術の成果を人と社会との調和の上で最も望ましい姿に調整するための科学」というように、まずレギュラトリーサイエンスにつきまして大きく定義をして、続いて薬学においてはどういう役割を担うか、どういう意味があるかということを議論しております。例えばこれをベースにして、教育の中に導入していただくということは組み立てとしても可能だと思います。
【永井(良)座長】  つまり基本事項というよりもむしろ教育とか研究の方向性の中に入れていく。
【橋田委員】  はい。物の考え方と研究の方向性ですね。
【永井(良)座長】  この基本事項に入れたほうがよろしいと思いますか。
【橋田委員】  はい。やはりまずレギュラトリーサイエンスの言葉を入れていただくということはあってもいいと思いますけれども。いかがでしょうか。
 次のBの法規範という言葉で実はそういう概念をかなりオーバーラップした形で受けていただいているんです。でもないのでしょうか。Bのところで。その辺の整理というか、1度御説明をいただけたらいいと思うのですけれども。
【永井(良)座長】  基本事項に入れるとしたら、やはり薬学の考え方ですね。そこに何か。歴史が少し上がっています。その次に4と5の間にそうした一言を入れるというのはどうでしょう。
【橋田委員】  はい。
【永井(良)座長】  何か橋田先生がうまくこう一言、1行ぐらいで。
【橋田委員】  そういう言葉をどうお考えなのかです。レギュラトリーサイエンスという言葉をまず使うかどうかというところも、おそらく御議論をされたのだと思いますので。
【永井(良)座長】  望月先生、いかがでしょうか。
【望月(正)委員】  法規範という言葉でまとめると、でき上がったものだけで、こういう法がある、規範があるということになります。やはりそこに至るサイエンスがレギュラトリーサイエンスだと思うので、言葉としてはレギュラトリーサイエンスでしかないと思います。
【永井(良)座長】  するともう簡単に薬学のレギュラトリーサイエンスの重要性について理解できるとか、説明できるとか。
【望月(正)委員】  入れて、後でもう少し展開できる場所があると1番よいということです。
【永井(良)座長】  薬学におけるレギュラトリーサイエンスの重要性を理解できるということをこの4と5の間に入れて、そして未来についてもうちょっと語るという。いかがでしょうか。あんまり膨らんでくると、教えるほうが大変そうですが。
【井上副座長】  望月先生がおっしゃるようにレギュラトリーサイエンスというのの捉え方が、薬学の中でも今の段階というのはかなり非常に多様な捉え方をしているときに、レギュラトリーサイエンスってこんなところにレギュラトリーサイエンスの重要性を理解できるなんていうのは、入れるというのはちょっと早過ぎるというか。何かもうちょっと別の表現ができないですかね。やっぱりレギュラトリーサイエンスという言葉で何かくくっちゃうと、やっぱりそれがそれ自体がよくわからないのにという感じはどうしてもするんですけれども。
【望月(正)委員】  10年先を考えたときに、レギュラトリーサイエンスという言葉がどう変わっているか知りませんが、その考え方、サイエンスとしての位置づけは多分でき上がると思います。学術会議でもう使っているのでしたら堂々とした言葉かもしれません。厚労省の会議ではどんどん出てきます。結局は橋田先生にお任せしたほうがいいかもしれない。
【竹中委員】  よろしいですか。法規制をきちっと学生さんに教えておいていただくことは非常に大切と思っています。法規制にはいろいろな事例があって、それらをサイエンティフィックに分析して、レギュラトリーサイエンスが発展してきました。法規制だけで全てが解決するとは限りません。レギュラトリーサイエンスということがもう現実に行われております。レギュラトリーサイエンスという言葉がこれほどポピュラーになった現在ではぜひもっと大きい項目の中ぐらいのところに入れておいていただけたらと思っております。
【永井(良)座長】  むしろ大項目として一つ立てる。
【竹中委員】  はい、そのぐらいの私は重要なキーワードだと思っております。
【永井(博)委員】  よろしいですか。
【永井(良)座長】  はい。
【永井(博)委員】  私もBに入れる方がよいように思います。Aに入るのは唐突な感じがいたします。レギュラトリーサイエンスが法規制の問題だけではなく、基礎的なサイエンスの問題も含みますので我々の理解のためにも、学生への理解を深めるためにもBに入れた方がよいように思います。
【永井(良)座長】  Bが薬学と社会といっていますから、そこの一つの項目になりますでしょうか。(1)、(2)は薬剤師の話になっています。
【竹中委員】  そうですね。
【永井(良)座長】  薬学の話が必要だと思います。
【竹中委員】  それだったら合いますね。
【永井(良)座長】  この(2)が薬剤師と法規範、少し狭い領域になっていますね。薬学とその法規範の話があっていいわけです。(2)が薬剤師だけではなくて、薬学及び薬剤師と医薬品等に係る法規範としておいて、そこにレギュラトリーサイエンスを薬学として推進しないといけないというニュアンスを盛り込むのはいかがでしょうか。
【永井(博)委員】  そうですね。
【永井(良)座長】  むしろ番に、その(2)のトップに、レギュラトリーサイエンスを置いて、そして現場ではこういうふうに対応しなさいという。
【井上副座長】  あえて「薬学と」にしなくても、取っちゃって医薬品にかかわる。
【永井(良)座長】  法規範にしましょうか。
【井上副座長】  ええ、としても。
【永井(良)座長】  薬学と社会が大項目に立っています。そして薬剤師と医薬品等に係る法規範の1番に、薬学におけるレギュラトリーサイエンスの重要性を理解できる。そして次に薬剤師にかかわる法令で、GIOの中にレギュラトリーサイエンスをきちっと理解、教育して理解できるようにしましょうという。
 望月先生、いかがでしょうか。
【望月(正)委員】  いいと思います。例えばこの法規範のところに医薬品の品質、有効性及び安全性の確保にかかわる法規範とその科学的根拠と、いうようなのを前にもっていくと、レギュラトリーサイエンスという名前を敢えて出さなくても出ると思うんですけれども。あくまで科学的根拠を目指すのがレギュラトリーサイエンスの考えだと思うので。ただ法規範で終わると、こういう法律がある、法規則があるで終わってしまうので、それではあまりに寂しい。
【永井(良)座長】  係る法規範と科学的根拠と。
【望月(正)委員】  とその科学的根拠ですね。
【永井(良)座長】  とその科学的根拠。
【望月(正)委員】  それに沿って本文もやや直していただければある程度のことはいえるかと思います。
【竹中委員】  レギュラトリーサイエンスをどうするんですか。
【永井(良)座長】  その次に、1にレギュラトリーサイエンスを理解できるという。
【竹中委員】  タイトルはね。
【永井(良)座長】  いかがでしょうか。よろしいですか。じゃ、そこはそのように。
【市川副座長】  レギュラトリーサイエンスが(2)のGIOの下の最初の小見出しというか、その黒いところになるということですね。
【永井(良)座長】  はい、1番に。
【市川副座長】  そこには一つSBOとしてはレギュラトリーサイエンスを説明できるとか何かそういうことを一つだけ入れておくということで。
【永井(良)座長】  法規範のところも、「その科学根拠」というタイトルを入れると。サブタイトルですね。
【市川副座長】  ええ、そうですね。GIOの中に入れると。
【永井(良)座長】  GIOのところもそういう法規範とその意義だけではなくて、その。
【市川副座長】  及び科学的。
【永井(良)座長】  意義とその科学的根拠について学ぶということにいたしますか。その意義の中に科学的根拠ということも入っていたのかもしれません。
【市川副座長】  結構これ大きなSBOになるような感じがします。科学的根拠、全部の法規制に対して科学的根拠が説明できなきゃいきませんということにならないのかなというのが気になったのです。
【生出委員】  済みません。
【永井(良)座長】  はい、どうぞ。
【生出委員】  このレギュラトリーサイエンスというものの中身については、これ第何回だろう。第7回の資料で橋田先生から出された専門薬剤師の必要性と今後の発展の2008年8月28日のところで出されているこの定義を全体に共有すればいいということになりますかね。レギュラトリーサイエンスと薬学教育に関しては、ここに書かれていることを薬学教育者の間で共有すればいいということになるんでしょうか。横書きのやつです。
【伊東薬学教育専門官】  第8回の資料5ではないかと。
【生出委員】  23年6月10日の検討会の資料です。それの何ページ目ぐらいですか。
【北澤委員】  今、資料を見つけたんですけれども、これを読むとレギュラトリーサイエンスというのは結構幅が広くて、疫学、生物統計、データ管理、医療倫理なども含めるような感じで、全体的にレギュラトリーサイエンスと、ここでは言っているように読んだんですけれども。そういう意味でよいのですか。
 レギュラトリーサイエンスという言葉は私もよく聞くんですけれども、どういう意味なのかというのがいまいちよくわからないので、ちょっと教えていただければありがたい。
【橋田委員】  すみません、私も資料がなかなか見つけられなかったので先ほど私が申し上げましたのは、このレギュラトリーサイエンスの定義で、これが学術会議の薬学委員会から、レギュラトリーサイエンスというのはもちろん薬学だけではなくて、医学、農学、非常に幅広い社会において重要な役割をこれから果たすと考えられているわけですけれども、それを大きく定義をし、その中での薬学における役割という視点で議論しております。その文章といいますか提言の中では、広く定義をして内容もまさに先程の社会を望ましい姿に調整するための科学ということですけれども、例を挙げて広く定義するというスタンスでおります。
 これはここにあります資料は、ここでは提言として表出する前の段階での議論の途中経過の中での御紹介をさせていただいたというものだと思います。
【永井(博)委員】  よろしいですか。
【永井(良)座長】  はい、どうぞ。
【永井(博)委員】  ということは、今のBの(1)のところがほとんど入るという理解でよろしいですか。(1)のところの1、2、3、4、5。倫理も入る、それから法規制も入るということで、それをレギュラトリーサイエンスという言葉にかえてという理解にかえればいいんですか。
【生出委員】  ちょっとよく私もあまり判断してないんですが。
【永井(博)委員】  私たちは例えばPMDAとかその法規制の問題だけというふうに、だけというのではないですけれども、印象としてそういうふうに思っておりましたけれども、学術会議のほうのその考え方からいけば、倫理の問題もそれから社会規範全てということになりますと、Bの(1)のところがそれに該当するようなことになると思うんですけれども。
【生出委員】  私もそうはあまり読んでなくて、どちらかというとすぐ社会に役に立つ科学的科学研究というような形だから(2)なのかなと思っていました。
【永井(良)座長】  いかがでしょうか。どこまでカバーするかで書く位置も違ってきますね。
【望月(正)委員】 医薬品等の品質、有効性及び安全性の確保にかかわる法規範とその科学的根拠という意味でのレギュラトリーサイエンスが1番わかりやすいと思うので、それ以上は広げないで、この段階ではよいのではないかと私は思いますが。
【井上副座長】  望月先生がおっしゃっているのは、レギュラトリーサイエンスという言葉を使わないということ。あるいはレギュラトリーサイエンスという言葉を使っても具体的にはそこの今。
【望月(正)委員】  そうですね。
【井上副座長】  を入れるだけで。
【望月(正)委員】  要するに医薬品の品質、有効性、安全性にかかわるレギュラトリーサイエンスということになります。やや狭くなりますが、全部がレギュラトリーサイエンスに入ると、混乱してしまうという気がします。
【永井(良)座長】  すると、(2)のまず大きなテーマ、(2)「薬剤師と」と書いてあるのは薬剤師は取って、医薬品等に係る法規制及び科学的根拠という項目を立てておいて、次のサブ項目のところで、医薬品の品質、安全性と有効性に係る法規制及びその科学的根拠のような括弧づきにして、そしてその次の1に薬学におけるレギュラトリーサイエンスを理解できるといったらどうでしょうか。
【望月(正)委員】  わかりやすいと思います。
【井上副座長】  ただ医薬品等にかかわる全ての法規範に科学的根拠といわれて大丈夫かなというね。
【永井(良)座長】  重過ぎてしまう。
【井上副座長】  やっぱり後のところにつける。限定したほうがいいような気はしますけれども。
【永井(良)座長】  はい。大項目には法規範とまでにとどめておく。
【井上副座長】  うん。
【永井(良)座長】  その括弧内は品質、安全性、有効性に係る法規範までにして、次の項目の1にレギュラトリーサイエンスを入れる。
【井上副座長】  はい。
【永井(良)座長】  そのあたりでいかがでしょうか。
【橋田委員】  はい、結構でございます。
【永井(良)座長】  また細かい文章のチェックはまた先生方にお願いするとして。ほかにいかがでしょうか。
【井上副座長】  前回議論されたときに臨床治験あるいは治験というのがあまり前面に出てないじゃないかという御批判があったと思う。それはどこに入ったんでしたっけ。多分、太田先生が何か説明されたと思う。どこ?
【太田委員】  E3の(1)です。医薬品情報というところで、ここには言葉として治験という言葉は入ってないですけれども、内容としては例えば情報源、収集・評価・加工・提供・管理、EBM、生物統計、臨床研究デザインと解析というようなところで治験的内容が含まれているということなんですが、やはり何か形として治験というタームがどこかに出ていたほうがわかりやすいんじゃないかなとは思います。
【伊東薬学教育専門官】  よろしいでしょうか。今、Bの6ページ、今御覧らんいただいているBの6ページの1番下の医薬品等の品質、有効性及び安全性の確保に係る法規範のところの3番に医薬品の治験について概説できるというのが一つ一応あることはあります。
【太田委員】  SBOとしてはそこに入っているんですけれども、ちょっと外から見えないんですね。それは確かにそうです。
【永井(良)座長】  その点はよろしいでしょうか。そのほか、御意見ございますか。
【伊東薬学教育専門官】  先ほど治験について太田先生のほうから49ページの医薬品情報の話がございましたが、もう一つ、50ページの1番下から51ページにかけての部分についても1から9の部分に治験が入っているというようなことで承っております。
【市川副座長】  特に今のところは大きいと思います、治験としては。だからここの中に何か治験という言葉を入れればいいのではないですか。
【井上副座長】  臨床研究というのは治験プラス医師主導型という。それがだから入っちゃってはいるんだけれども。
【市川副座長】  前は治験という項目になっていたのですね、やはり。これが消えたので。
【永井(良)座長】  少なくとも今、治験は法規制のもとにあって、臨床研究は必ずしもそうではなく、ガイドラインですので。今の時点では治験という言葉を出しておいたほうがよろしいと思います。
【井上副座長】  だから大きな項目としては医薬品情報というの中に、一つの項目としてぽつんと入ってくるという感じですね。もう少し目立つようにするとしたら、ここが治験なり。
【太田委員】  治験という、両括弧の。
【井上副座長】  あったほうが、世の中的にもわかりやすいような気はしますけれども。
【市川副座長】  これ、前に指摘を受けたときは「臨床研究・治験活性化5カ年計画2012」というのがあるから、それをわかるような形にしてほしいという御意見だったと思うのです。ですから何かそういう形で、中点でほんとうにいいかどうかわからないけれども、「臨床研究・治験」という言葉にして取り入れるというのは一つかなというふうに思います。
【永井(良)座長】  この50ページの。
【市川副座長】  ええ、そうですね。50ページの下のところの、1番下の小見出しというんですか。この両括弧がついているところの臨床研究デザインとしないで。
【永井(良)座長】  「・治験」で。
【市川副座長】  治験という言葉にして。
【永井(良)座長】  そして。
【市川副座長】  あとはこの中で。
【永井(良)座長】  この中で、全部に治験が入らなくてもよいのでしょうが。
【市川副座長】  区別が難しいですね。だからやっぱり。
【永井(良)座長】  ただ法規制は違いますのでね。そこはきっちり治験と普通の臨床研究の違いが説明できるぐらいはあったほうが。
【市川副座長】  そうですね。そしたら1番頭にそれを入れる。1番に。
【永井(良)座長】  ええ。そうですね。1番にですね。
【市川副座長】  これは太田先生、どうですか。1番頭に臨床研究と治験について説明できるというSBOを入れるのは。
【太田委員】  はい、よろしいかと思います。それでプラス、Bのどこでしたっけ。Bのところに治験がSBOで入っていく。法規制としての治験がここに入っているという形であれば見えやすくなっているし、内容的にもカバーできているかなと思います。
【永井(良)座長】  Bのどこに治験を。
【平井委員】  医薬品等の品質、有効性、安全性というところの、だから(2)の2番目のそれの2、3です。
【太田委員】  Bの2番、3番。
【永井(良)座長】  。医薬品の治験について概説できるという、それがあれば対応はできますね。
【太田委員】  ですから、ここで法規範としての治験の意味合いというのが、ここで確実に出てくるんだろうと思います。臨床研究との治験の違いというので、それがBのところで出てくれば、学生としても混乱せずに学べるだろうと。
【平井委員】  そうすると今さっきのこちらの50、51ページのところですと1番最初のところにその臨床研究と治験の違いについて説明できるという項目を入れればいいですね。
【市川副座長】  そうですね。入れてしまう。
【永井(良)座長】  はい。よろしいでしょうか。
【井上副座長】  臨床研究という言葉をいったときには、そこの中には治験は入らない?
【永井(良)座長】  今は入れてないのですね。
【平井委員】  臨床研究の中に治験。
【永井(良)座長】  概念的にはそうですけれども、法的には臨床研究と治験は分けて使っているのですね。
【井上副座長】  それ、非常に明確ですかね。教科書なんかだと臨床研究というときには臨床研究治験とそれから医師主導型何とかとかいろいろな言い方をしてしちゃってあまり明確ではないような気も。要するにきちっとじゃあ厚労省が定義として臨床研究はかくかくしかじか、治験はかくかくしかじか。治験ははっきりしていると思うんですけれども。どうですか。
【永井(良)座長】  どうぞ。
【田宮厚生労働省課長補佐】  概念的には臨床研究の中に治験は入っていると整理はしています。ただ法規範というか御承知のとおり薬事法で扱っているのは治験、薬事法の対象になるのは治験で、それ以外の医師が主導して行ういわゆる臨床研究については、臨床研究に関する倫理指針という別の指針がかかっているということになっていますけれども、議論をするときの定義という意味では1番大きい概念が臨床研究というのがあって、その中に治験も含まれるとは整理はしております。
【井上副座長】  ちょっと今のあれだと混乱しちゃいますね。
【永井(良)座長】  違いというのか。
【井上副座長】  違いについてね。
【永井(良)座長】  関係というんですか。
【北澤委員】  今の法律で、そういうふうに分かれていることのほうが違和感があるのであって、あえて違いを言わなくちゃいけないのかがわからないんです。患者というか、被験者の立場から言うと、被験者になるということでは、臨床研究も治験も特に変わらないわけで、違いと言われてもどうなのか。
【井上副座長】  でも実態としては大違いだよ。
【永井(良)座長】  大違いなんです。片方は罰則が適用されます。
【北澤委員】  それは今現在のそのルールがそうなのであって、むしろそのルールのほうを見直していったほうがいいということにはならないのでしょうか?
【永井(良)座長】  それはもう10年かかるかもしれません。人材と体制整備がかかわってきます。そのようにいずれはなるのですが、今はちょっとその状況ではないですね。
【太田委員】  関係ですか。
【永井(良)座長】  関係を理解できるとか。多少ファジーな部分がりますが、とりあえず関係を理解するという表現で。
【井上副座長】  治験及びそれ以外の臨床研究とかという言葉のほうがいいかなという気がしますけれども。
【永井(良)座長】  それ以外の臨床研究の違いを。
【井上副座長】  との違いを。
【永井(良)座長】  説明できる。
【井上副座長】  うん。
【永井(良)座長】  そうしましょうか。治験は、広い意味で臨床研究に入るということを明確にして、それ以外との違い。そこはそのような記載にしたいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。もう少しいろいろな課題があるんですが。そうしますと、これまで御発言いただいたところをもう1度私と副座長の先生方でまとめさせていただいて、取りまとめとしたいと思います。もしそれまでに何かお気づきの点がありましたらメール等でお寄せいただければと思います。
【生出委員】  すみません。
【永井(良)座長】  はい、どうぞ。
【生出委員】  1番最初に議論あったところなんですが、2-1の2ページの1番下のところで、この2番目のところだけ医薬品ではなく薬剤と書いてあるのは、これはあえて薬剤にしてあるんでしたでしょうか。
【永井(良)座長】  これは医薬品でよろしいですね。
【生出委員】  薬剤でいいんですね。
【橋田委員】  いや、医薬品。かえていく。
【生出委員】  医薬品。
【永井(良)座長】  よろしいでしょうか。
 そういたしますと、次に今後大学等へのアンケートを行うという話がございます。そしてAB及びEFについては原案に新しい部分が多いということで、いろいろな御意見が出てくるとは思いますけれども、これはコアカリキュラムの考え方ですので、取り組んでいただくことを前提とするということで。具体的にどうするかは別だと思いますけれども、方向性としてはできるだけ前向きに取り組んでいただくということではないかと思うのですが、その辺の位置づけについていかがでしょうか。もし現場から議論百出してきたときに、どう対応するかという話になると思いますが。もしいろいろな意見が出たら、さらにもう1度検討会を開催して、その見直しを図るということになるのでしょうか。
【伊東薬学教育専門官】  今のところは全てAからGまでにつきましてアンケート調査を行いまして、必要に応じて今回の趣旨がいろいろございますので、全面的に見直すのはここであるとか、いろいろ決めていただきました。必要に応じて御意見など吸い上げまして、最終的には見直さなければいけない部分も出てくれば、そういった必要はあるかなとは思っております。
【永井(良)座長】  そのときまた開催するということでよろしいでしょうか。
【伊東薬学教育専門官】  そうです。
【永井(良)座長】  しかし、なるべくこれを前向きに捉えていただきたいというメッセージは出していく。
【村田医学教育課長】  おっしゃるとおり、その意味では各大学の御意見を今までも取り入れていただきながらこの席で御議論いただきましたので、もしそのアンケートの結果として大きなものがあればまたお願いするということはございますけれども、基本的にはそういった状況の中でアンケートをさせていただければ。
【竹中委員】  質問よろしいですか。
【永井(良)座長】  はい。
【竹中委員】  これ大学に送りますと、大学の中でどなたが検討して、どなたから回答いただけるんですか。
【高柳委員】  大学側として大抵のところはやっぱり教務委員会とかそういうところで審議されていると思うんですけれども。もう既にそういうところでカリキュラム委員会みたいなのをつくって、そこで審議しているということ。それでまとめてお返事すると。
【竹中委員】  学部長なり学長名で返事が来るわけですか。
【高柳委員】  そう、そうです。
【竹中委員】  はい、わかりました。
【市川副座長】  アンケートでは、多分かなり細かく記載した責任者をこちらで知っておく必要があるかと思います。と申しますのは、全体のことを尋ねる場合にはもちろん学部長が、責任を持って答えるということになると思うのです。ABもそういうところですね。
 それからCDEと各項目に関してはそれぞれの担当がいますので、その担当の人がちゃんと責任を持って答えたということを学部長が保証する形がよいと思います。何を言っているかというと、ややもするとアンケートは誰か1人が全部答えてしまうというガバナンスが全くない状態になっていますので、それを避ける必要があるかと思います。そのような形で多分文科省でつくっていただけると思うので。今度のアンケートは少し大学の責任体制をはっきりさせたものにすべきです。
【永井(良)座長】  ではそういう位置づけで。そしてEFについては、もう少し調整がなされるということです。それを踏まえてアンケートを行うということにしたいと思います。
 そういたしますと、あとこのコアカリキュラムの前文の留意点について、専門研究委員会で作成されたということであります。内容について市川先生から御説明お願いできますでしょうか。
【市川副座長】  資料3であります。これはここでも検討いただいているものでありますけれども、これで少し形が出てきましたので、少し文言を直して、それでこのアンケートと一緒に出すということになります。
 最初にその基本理念と位置づけという文章が入っていて、それから位置づけというのがあります。それからめくっていただいて、表示方法、この辺は前回書いたのと同じであります。その表示方法のちょっと上のところに少しポイントとしてこういうモデル・コアカリキュラムにちょっと何行、5、6行上になるかと思います。2ページ目の下から9行目の「○ページ」とか書いてあるその上のあたりですけれども、「モデル・コアカリキュラムに示された内容を確実に修得した上で」という、ここの部分というのが大体このつくったものが7割ぐらい入るのであると。それから残りの3割の程度は大学独自のカリキュラムにするということが一つのこの文章のポイントになっていると思います。
 あと表示方法としてはそこにありますのが基本的資質があってということ、それからあとは、各今ある大項目、中項目、小項目に関しての一般目標、到達目標というのが記載されているというのが3ページのところに記載されています。そこのところで一般目標、到達目標の下から2行目のところですけれども、到達目標の総数は1,061項目と、これは数えていただいた数でございます。それが少し、SBOが加わっておりますからほんとうの数はちょっと変わるかと思います。
 それから、A~Gの項目立てというところで、これ前回少し文書かえてある部分は、4行、AとBの部分が前のと少し大項目が変わりましたので表現を少し変えております。薬学生が薬剤師として身につけるべき、生命・医療の倫理、チーム医療とコミュニケーション、患者中心の医療、医療安全、薬学の歴史及び生涯学習などを学ぶ、Aとしては基本事項。
 それから人、社会の視点から薬剤師を取り巻くさまざまな仕組みと規制、及び薬剤師と医薬品等にかかわる法規制、地域における保健、医療、福祉などを学ぶB、薬学と社会はという、ここのところが前回とは文章が変更されているというところであります。ほかに関しては前回と大体同じ文章になっております。
 それから次の4ページ目に入っておりますが、そこのアドバンストカリキュラムというのは、現在これありませんけれども、設定されるということであります。それで昔でいう△にほぼ匹敵するようなものだと思いますけれども、ただ△は今回の改訂版にはありませんということです。今までのようにCBTの範囲で言うと、全ての改訂版のSBO項目に関しては学生全員が学ぶ範囲ということです。これに、大学独自教育に相当するアドバンスカリキュラムが加わるということになります。改訂版には△がついているSBOが現在も残っているのでしたか。
【太田委員】  残ってないと思います。
【市川副座長】  残ってないですか。失礼しました。△は全部消えているということになりますので、全部が極端に言うと共用試験までの範囲ということになります。
 で、次に5ページに入って薬学教育における実習です。これはいわゆる一般的な各大学で行われている実習のことで、こういう流れで行われていますという内容が全部書かれております。その中に臨床実習、臨床薬学教育実習が入ります。
 それからその下に5ページに薬学準備教育ガイドラインというので、この薬学の専門科目に入る前に基礎科目が必要で、それは準備教育ガイドラインということですが、これは各大学が特色のあるものをつくってほしいということです。これは今現在使われているモデル・コアカリキュラムにある準備教育ガイドラインをそのまま残したものです。
 それから次の6ページに、選択的な大学独自のカリキュラムの設定の必要性が記載されています。
 それから次に7ページのところに、改訂版の改訂概要が記載されております。こういう専門委員会で検討したということと、原案作成が行われて、そこに真ん中あたりに丸1で6年制学部・学科の学士課程教育に特化した内容とする、丸2で薬学教育モデル・コアカリキュラム及び実務実習モデル・コアカリキュラムの二つを一つにする、丸3で薬剤師として求められる資質を明確にして、その資質を身につけるためにこれを学ぶ形で編成するという方針、などのもとに改訂をしたということを記載しました。
 下のほうに、具体的にはそこに薬剤師の基本的な知識、技能、態度の確実な修得。あるいはチーム医療及び地域の医療を担う意欲・使命感の向上。あるいは基礎薬学教育と臨床薬学教育の有機的連携による研究マインドの涵養。それから4番目に薬剤師として生涯にわたり学び続ける意欲の醸成。この四つの観点から検討しておく。
 それからさらに近年の薬学教育に対して社会から求められる事項及び全体の利便性向上に留意しつつ改訂を行ったということで、その後に改訂概要という、どういうところをポイントとして直したかということが本来記載される。医学のほうのモデルコアに入っておりまして、それがここに。あとこれは薬学会のほうの委員会と相談しながらここの文章を少しつくるということでここに入る予定の場所であります。
 最後のページの8ページ、9ページに基本的な資質という文章が入っている。これを一緒につけるという格好になります。
 以上です。
【永井(良)座長】  ありがとうございます。ただいまの御説明に何か御意見ございますでしょうか。
【北澤委員】  確認ですけれども、今、御説明のあったお手紙というか、その文書は誰が出すかというと、この薬学教育モデル・コアカリキュラム改訂に関する専門研究委員会が出す文書ということでよろしいんですか。
【市川副座長】  そのように理解しています。それでよろしいですね。
【伊東薬学教育専門官】  アンケートの文章ということですね。
【北澤委員】  はい。
【伊東薬学教育専門官】  そうです。
【永井(良)座長】  いかがでしょうか。アンケートの書式についても一緒に検討されていらっしゃる?
【市川副座長】  はい。少し原案は作成させていただいておりますが。
【永井(良)座長】  いかがでしょうか。はい、望月先生。
【望月(正)委員】  あと全体の流れで教えていただきたい。ABについては今日議論してある程度固まると思いますが、CDは既に終わったという考えですか。さらにEFはこれからさらに検討すると先程おっしゃいましたが、そのあたりの流れをちょっと教えていただきたい。
【太田委員】  薬学会でということですか。
【伊東薬学教育専門官】  まずABにつきましては、今回この場で御議論いただいたことを取りまとめさせていただいたものを中間まとめ案といたします。それからEFにつきましては、現在専門研究委員会のほうで実際の全面的に見直すというもとの趣旨がきちんと反映されているかどうかということを見せていただきまして、そういったことを見た上での原案ということで多少の修正が入る可能性もあるかと存じます。
 そのほかのCDGという部分につきましては薬学会のこの原案を尊重いたしまして、その原案をほとんど、多少の文言の修正等あるということで伺っておりますが、それを原案とするということでやる予定でございます。
【望月(正)委員】  アンケート調査はABCDEFG全て行う。
【伊東薬学教育専門官】  そうです。
【望月(正)委員】  はい、わかりました。
【永井(良)座長】  よろしいでしょうか。もしよろしければアンケートの書式あるいは調査の方法等について、何か資料はおありでしょうか。そちらは特にまだこれから。もし御意見があればということでお伺いしておくということになりますが。よろしいでしょうか。
【高柳委員】  アンケートは日時はどのぐらいになりそうですか。
【伊東薬学教育専門官】  調整次第かと思っておりますが、4月になるのではないかと思っております。
【永井(良)座長】  いかがでしょうか。
【平井委員】  ちょっと質問なんですけれども。
【永井(良)座長】  はい、どうぞ。
【平井委員】  先ほどの市川先生が御説明してくださった中間まとめのところの、どこかに実習に関してその適切な方略をつくるというようなことが、書いてあったと。どこだっけ。この方略をつくるというのは、これはどういう形。何かそういうの、何かもう決まっているんですか。
【伊東薬学教育専門官】  4ページのこと。
【平井委員】  この薬学臨床教育のところですよね。別途方略を設定することが必要であるというのは、これは各大学とか。
【市川副座長】  各大学。
【平井委員】  ごとでという、ということですね。
【市川副座長】  1番原則は各大学が、各施設との間で話し合いをして方略を固めるというのが原則です。ものすごいそれに不都合が起きてきたときはもう少し幅広い範囲での調整というのがなされる。施設間が非常にばらばらになってくると、大学教育としては難しいということになったら少し統一したものを大学単位とか何かでやっていくということになる。
【平井委員】  だから基本はその大学と施設の間でということですね。
【市川副座長】  ええ、そうですね。今までも基本はそうなっていたはずなんですけれども。
【平井委員】  まあ、そう。
【市川副座長】  一応それぞれ便宜上立ち上げのときにはいろいろな形をとっているということです。
【永井(良)座長】  よろしいでしょうか。
【村上委員】  ちょっとよろしいですか。
【永井(良)座長】  はい、どうぞ。
【村上委員】  素朴な質問をさせていただきたいんですが。この「薬学教育」って書いてあります言葉は、「薬剤師を育成する」ということと同意語でこの文章を書かれていると思うんですが、「薬学」あるいは「薬学教育」というのは薬剤師をつくるだけではなく4年制の部分がございますよね。そのことで、何となくこのコアカリキュラムの「薬学」というキーワードが意味するところが少し腑(ふ)に落ちにくくなっているように感じます。“薬剤師を育成するという意味における薬学教育のあり方あるいは薬学教育の考え方”というふうに、もう少しわかりやすくなるような形を検討できないものなのでしょうか。今までのモデル・コアカリキュラムにもそういう意味合いで書かれておりましたのであえて言いませんでしたけれども、“薬学と社会”とかあるいは基本事項での薬剤師の使命の中にある“薬学の歴史とか未来”とかいったそういう項目が今までのカリキュラムにあったということを踏まえ、“薬剤師教育としての薬学”をどのように考えるのかが大切で、そこのところで今回“4年制の薬学教育”との間に齟齬が生じないようなきっちりとしたキーワードにされたほうが、よりわかりやすくなるように思いまして、質問させていただきました。
【市川副座長】  私がこれ答えるべきかどうかわかりませんけれども、この委員会の最初のほうに少しそういう議論をしました。6年制と4年制は二つありますが、今までのモデル・コアカリキュラムはその二つの区別をなく薬学教育として10年先ぐらいはこういうことをやりましょうというコンセンサスでモデル・コアカリキュラムがつくられました。それでその中身としては、その当時は4年制しかなかったので両方兼ねていたわけです。それはそれでよかったわけです。
 それで今度はおっしゃるように6年制になった。だからカリキュラムとしては6年制のカリキュラムがつくられています。そのときに、前回あった議論としては長野委員が、4年制のモデル・コアカリキュラムの作成も必要性が出てくるのではないかという発言をされました。私も将来においてはその可能性は非常にあるが、4年制の教育の仕方は各大学において個性のある教育の仕方を主体にされていらっしゃるということは事実なので、果たしてそういうモデル・コアカリキュラムという形である制限をしていくのはいいのかどうかというのは、私自身もちょっとわからないところがあって、将来は必要性がありますという答え方はしたのですが、そこで議論は止まっていると思います。
 それで今、先生が御指摘の、この中に薬学と書かれた場合に全部薬剤師にするのはどうかという文言の整理ですね。基本的には6年制は薬剤師国家試験の受験資格があるわけですから、特段に薬剤師という表現を全てに用いないでも、内容としては薬剤師の内容表現になっているとするのが現在の標記の仕方です。ですから、薬剤師が全面的に出てくると。薬剤師の資格を持っても、あるいは持たなくても薬学研究者があり、薬剤師資格を使わない研究者あるいは技術者がいるという現実を制約してしまうという危惧もあります。だから薬学を全て薬剤師という言い方にするより、ちょっとわかりませんけれども、薬学卒業生イコールパーフェクト、100%薬剤師にはなっていないことは事実だと思いますので、それは少し幅を含んでいる表現にした方がよいということです。
それを一つに整理しようとすると、非常に難しくなるかと思います。
【永井(良)座長】  これは6年制薬学教育モデル・コアカリキュラムといってはいけないのでしょうか。
【市川副座長】  括弧してですか。それは別に構わないと思います。
【永井(良)座長】  頭にですね。そこまで書くと少し細か過ぎますか。どうでしょうか。実際は6年制の話ですね。
【市川副座長】  そうです、間違いなく6年制のものですね。それはそうなんですが、その辺は私も。
【永井(良)座長】  いかがでしょうか。
【村田医学教育課長】  そのあたりはこの検討会議でも御議論の前提として、今お話がございましたようにあくまでも6年制の薬剤師向けの課程を前提としたこのカリキュラムと考えてございますので、その辺はオープンにするときにきちんと御説明していただければ、そういう齟齬が生じることはないんじゃないかと考えてございます。
【市川副座長】  しっかり6年制と書くと、確実に4年制はどうするんだという話がまた出てきますので。そのとき果たしてどうしましょうという議論がまた1から始まると思います。だからなかなか仕分けはちょっと難しいところもちょっと大学によってはあるので、その辺は個人的には難しいかなという感じがします。
【永井(良)座長】  基本理念の中に6年制というのが明確に書かれていますので。
【市川副座長】  ええ、そうですね。
【永井(良)座長】  そしたらとりあえずはこのままのタイトルにしましょうか。
【市川副座長】  はい。
【北澤委員】  参考までに教えていただきたいのですけれども、今6年制だけの薬学部もあれば6年と4年が両方ある大学もあります。4年制に入学した学生さんは、このモデル・コアカリキュラムとかぶる部分もあるのではないかと思うのですけれども、授業は別々にやっているということなんですか。
【市川副座長】  私の知る範囲では別々にカリキュラムを組まれている大学と、それから何年間は同じカリキュラムを使われているところとあると。
【北澤委員】  いろいろなパターンがあるのですね。
【市川副座長】  いろいろパターンがあります。
【北澤委員】  わかりました。
【高柳委員】  多くの大学、併置しているところの多くは大体一緒なんじゃないでしょうか、ある学年までは。多分、数的にはね。私のところは最初から別にしています。
【市川副座長】  私のところも完全に別にしています。だからそれと同じなのも私も知っています。また、例えば4年次のあたりまでは同じというところもございます。
【永井(良)座長】  よろしいでしょうか。そうしますと、ではこの方向でアンケート調査を進めていただくということにしたいと思います。そのほか何か御意見ございませんでしょうか。
 本日はここまでということになりますが、この3月で検討会委員の任期が満了になるということでありますので、このメンバーでの検討会は今日が最後となります。ただアンケート調査の結果によっては、また次に引き続き検討会が行われるということです。どうもありがとうございました。
 では最後に、山野審議官から御挨拶をお願いしたいと思います。
【山野審議官】  今、座長からお話がございましたように、このメンバーでの検討会は今日が最後と。丸々4年間でございますか。それで今日の会議の番号がありましたけれども14回ということで、いろいろな議論をしていただきました。いろいろな議論の集約が当然ながら今日の議論のメインテーマでありますコアカリキュラムということに集約されるということでございますが、この検討会ができた発足といいますのは、新しい6年制の制度ができたとか、そういうことを背景にしていかに質を高めていくかということで御議論をずっとされてきたと伺っておりますし、私もこの8月から参加したわけなんですが、それ以降質の高い入学者の確保に向けてどうやるかということで、まさに個別の大学ごとにいろいろなフォローアップをしていただいたとか、今日のコアカリキュラムということで非常に重要な議論をしていただいておるということで、大変ありがたいなと思ってございます。
 ただ残念ながらコアカリキュラムは今、この前、下のほうの検討委員会では8合目と言ったんですが、今日は9.5合目ぐらいまでは来たんじゃなかろうかと思いますが、まだ最後残っていますので、引き続きよろしくお願いしますということと、今日の議論も聞いておって若干感じたことを、いろいろあったんですが、簡単にということでございます。
 今、世の中的には、私も深くは知りませんが、報道では薬学部というのは就職が非常にいいという話も聞きます。そのように非常に今は世の中のニーズに合っておるというのはそれは間違いないところでというところなんですが、そういうことで量も増えてきたということなんですが、今日議論ありましたように今後やっぱり明らかに質の充実というのが1番重要であるということは、皆さんのおわかりのとおりでございます。
 それで今日の議論で言えば、例えば薬剤師を考えるに当たっては人と社会にかかわる薬剤師ということで、当然ながら法規範であるとかコミュニケーションとかそういう資質も要るし、また違う観点では今日のレトリックでいうと確率論的というのが議論になりましたけれども、そういうサイエンス的なこと。それでおそらく10年、20年先になれば今の全然原理と違うようなおそらく薬もできてくるとか、やっぱり非常に早い進歩もあるとか、今日の議論でいいますとテーラーメード的な個人個人に最適な薬をどうやって提供していくかというようなことにも対応しないといけないとか。
 今日の議論はあまり出ませんでしたけれども、やっぱり世の中的には超高齢化社会になるということですから、おそらくそこへの対応も必要ということで、やっぱり今いる学生が6年間みっちり勉強していただいて、それで終わりというのではなくて、やはりその人たちが10年後、20年後いろいろなおそらく薬学をめぐる環境って変わるんだと思いますが、そういう環境についていけるというようなそういうパッシブ的なことに加えまして、ポジティブにそういう社会を先導していくような人になっていけるように6年間きちんとやっていけるというようなカリキュラムをつくっていただければ大変ありがたいなというのが1番の印象でございます。
 まだこれから最後の仕上げということで、この委員会は今後どうなるかということもありますけれども、おそらくいろいろな立場で今日お集まりの皆様、先生方にはいろいろお世話になると思いますので、引き続きお願いしますということと、この勢いの中でコアカリキュラムだけは決めていただきたいということをお願いいたしまして、私の挨拶にします。どうもありがとうございました。
【永井(良)座長】  それではこれで閉会といたします。どうもありがとうございました。

 

―― 了 ――

 

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