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モデル・コア・カリキュラム改訂に関する恒常的な体制の構築について
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背景 |
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○ |
医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議第一次報告では、地域保健・医療、腫瘍、医療安全等に関する社会的要請を踏まえた医学教育モデル・コア・カリキュラム(以下「モデル・コア・カリキュラム」という。)の改訂等のほか、今後のモデル・コア・カリキュラムの全面改訂も視野に入れ、「4年ごとの医師国家試験出題基準の改正も踏まえつつ、法制度、名称等の変更にすみやかに対応してモデル・コア・カリキュラムに反映するための体制の整備」について検討を行うことや、「本格的なモデル・コア・カリキュラムの改訂の際に、社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構の果たすべき役割」について検討を行うことなどが提言されたところである。 |
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恒常的な体制の構築 |
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○ |
第一次報告の提言を踏まえ、文部科学省を中心として、各大学、医学関係者、社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構(以下「共用試験実施評価機構」という。)、東京医科歯科大学医歯学教育システム研究センター(以下「MDセンター」という。)の協力を得ながら、モデル・コア・カリキュラム改訂に関する恒常的な体制を構築することが必要である |
○ |
また、モデル・コア・カリキュラムの改訂のみならず、歯学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂も、構築された同一の体制の下で実施することが適当である。 |
○ |
具体的な体制として、文部科学省は、専門的な調査研究を行いモデル・コア・カリキュラムの改訂の原案を作成する組織(以下「専門研究組織」という。)と、関係者がモデル・コア・カリキュラムの改訂を決定する組織(以下「連絡調整組織」という。)を構築し、これらの組織における検討を主催することが適当である。 |
○ |
「連絡調整組織」の構成員としては、主催者である文部科学省のほか、医学部長病院長会議、歯科大学学長・歯学部長会議、共用試験実施評価機構、MDセンター等の代表者が考えられる。 |
○ |
「専門研究組織」の構成員としては、主催者である文部科学省のほか、共用試験実施評価機構及びMDセンター等において共用試験の実施内容の企画立案等の実務に携わっている者、医学教育または歯学教育のカリキュラム、医師または歯科医師の国家試験等について精通している者及び医療現場の第一線において医療に従事している者等が考えられる。なお、モデル・コア・カリキュラムと共用試験とは関連性が深いこと、共用試験実施評価機構の役割の充実が求められていることを踏まえれば、「専門研究組織」の実務は共用試験実施評価機構が担うことが適当である。 |
○ |
以上のような体制を構築した上で、モデル・コア・カリキュラム及び歯学教育モデル・コア・カリキュラムについて、国家試験出題基準の改正や法制度・名称等の変更にすみやかに対応して当面の改訂を行うとともに、学生への教育効果の検証など定期的に全面改訂に必要な準備や検討を進めることが求められる。 |
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その他留意点等 |
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○ |
恒常的な体制によるモデル・コア・カリキュラム及び歯学教育モデル・コア・カリキュラム(以下「モデル・コア・カリキュラム等」という。)の改訂にあたっては、各大学への周知期間、共用試験の出題の検討の時期、医師国家試験・歯科医師国家試験の出題基準の検討状況等も考慮して改訂時期を設定するなど、各大学のカリキュラム作成、共用試験や国家試験の出題等の検討状況等も考慮して改訂作業を行うことも必要である。 |
○ |
モデル・コア・カリキュラム等は、医学生・歯学生が卒業までに最低限学ぶべき必須の学習内容を示したものであり、医学教育・歯学教育の充実・完成のためには、モデル・コア・カリキュラム等の改訂のみならず、選択制カリキュラムの充実・活用等の各大学の取組が不可欠なことに留意することが必要である。 |
○ |
モデル・コア・カリキュラム等は、我が国の学士課程教育の充実を目指して医学・歯学領域において初めて導入されたものであるが、「我が国の高等教育の将来像」(平成17年1月28日中央教育審議会答申)において、学士課程教育の充実の観点から、分野ごとのコア・カリキュラムの作成とともに、その実施状況の機関別・分野別の大学評価との有機的な結び付けなどが提言されたことを踏まえ、大学医学部・歯学部関係者(教職員、学生等)に対して一層の周知徹底を図った上で、各大学における学士課程教育の充実に取り組むことが重要である。
さらに、モデル・コア・カリキュラム等の改訂も契機として、大学医学部・歯学部関係者のみならず、臨床実習の協力病院や臨床研修病院等、地域の医療機関の関係者に対しても、モデル・コア・カリキュラムの基本理念や内容等について周知徹底に努めることも必要である。 |
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第1次報告(抄)
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医学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂について |
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(5) |
医学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する今後の検討課題 |
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d) |
さらに、4年ごとの医師国家試験出題基準の改正も踏まえつつ、法制度、名称等の変更にすみやかに対応してモデル・コア・カリキュラムに反映するための恒常的な体制の構築を、文部科学省を中心として、各大学、医学関係者、社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構、東京医科歯科大学医歯学教育システム研究センター(MDセンター)の協力を得ながら具体的に検討することが適当である。 |
e) |
その際、モデル・コア・カリキュラムによる教育を受けた学生が2〜3回卒業し、学生への教育効果の検証が可能な平成20年度前半には、モデル・コア・カリキュラムの全面改訂を行うことも考えられるが、その際には、上記d)の体制を活用することが考えられることから、この点も視野に入れて検討を進めることが望まれる。 |
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最終報告に向けた検討課題 |
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(2) |
共用試験の位置付けの明確化 |
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d) |
このような共用試験の位置付けにかんがみ、モデル・コア・カリキュラムの改訂を行う際には、共用試験の問題作成や出題を円滑に行う観点からも検討が行われることが必要である。 |
e) |
したがって、前述したように、今回のモデル・コア・カリキュラムの改訂においては、明らかな記載上の誤りの修正を行うとともに、法制度や名称の変更による修正などを行う必要がある。また、法制度、名称等の変更にすみやかに対応してモデル・コア・カリキュラムに反映するための恒常的な体制の構築について検討する必要がある。さらに、本格的なモデル・コア・カリキュラムの改訂の際に、社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構の果たす役割についても検討する必要がある。 |
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