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資料2

教育者・研究者養成方策の充実に関するWG第1回会議(概要)

日時: 平成18年1月26日(木曜日)15時30分〜17時30分

場所: 文部科学省10F2会議室

出席者:
WG専門委員
大橋主査、垣生副主査、河上委員、児玉委員、祖父江委員、高野委員、前原委員、宮園委員
協力者会議委員
福田委員
厚生労働省医政局医事課
宇都宮医師臨床研修推進室長
文部科学省
泉大臣官房審議官、栗山医学教育課長、小谷医学教育課長補佐、加藤医学教育課長補佐、重藤ライフサイエンス課先端医科学研究企画官

議事要旨(概要)
1. 全体(本WGの位置付けと役割)
 学部・大学院における具体的な養成方策(学部における教育者・研究者養成のための選択カリキュラムやMD/PhDコースの在り方など)の検討
 教育者・研究者養成における卒後臨床研修の位置付けの検討
 実施期間:平成18年1月26日〜平成19年3月31日
注)  本ワーキング・グループでは夏から秋にかけて報告する予定
 上記の本WGの位置付けについて了承

2. 自由討論からの要点整理
【大学教育や大学病院の位置付け】
 大学設置基準第39条の規定では大学病院は“教育研究を行う施設”という位置付けになっているが、実際は各地域における高度医療センターとしての役割の方への期待が大きい。
 国立と公私立の医学部の教育方法に違いがある。

【学部教育】
 医学部学生の中には、高校で生物を学ばないで入学している者がいる。そのような学生に対して、夏期休暇などを利用して生物を教えるコースを設ける大学や、高校で学ぶべき生物の内容を地元の高校の先生方に集まってもらい医学生に教えている大学もある。
 知識だけではなく、知識を学ぶための道筋を作ることが大切。モデル・コア・カリキュラムには用語を羅列するというよりは、考え方や見方について記載した方が有用である。
 医学部の学生は以前に比べて忙しくなった。共用試験も実施されるようになり、常に試験を気にしている。大学の授業で最新の事柄を教えようとしても、追試等に追われる学生はそのような授業に出席しようとはしない。
 研究を始める年齢が遅いのではないか。これを解決するためには、できる限り早い段階から研究マインドが育つよう働きかけをしていく必要がある。
 若くて頭の柔らかいうちにサイエンス思考を育てる必要ある。

【大学院教育】
 大学院教育においては、職業教育をするのではなくて、科学者教育をするべき。
 大学院のコースワークを基礎系と臨床系とでそれぞれ設ける必要がある。
 臨床系大学院の学生が基礎系の講座で研究のお手伝いをして論文を書いているような実態を再検討すべきであろう。
 国公私立で大学院の学費に差がある。学生の経済的な負担はかなり大きな問題である。
 DUKE大学では、NIHからグラントが毎年出ていて、実質、医学生の生活費となっているため、学生は生活費を気にすることなく研究に専念できる。

【教育研究体制】
 助手、助教へのインセンティブを考えるべき。
 教育スタッフを充実させるために予算単年度主義を見直すべき。
 平成17年度から初期臨床研修が必修化されたことによって、大学教員の中間層の仕事が増え、研究したいにもかかわらず、研究できなくなっている。
 臨床研究のキャリア・パスを作るのも方策。
 臨床研究で論文を書こうとすると、多大な労力と時間がかかるため、なかなかアウトプットが出てこない。そのため、評価されることが必然的に少なくなる。もう少し社会的評価をしてもらえるような仕組みを作るべき。
 公衆衛生分野にはティーチング・スタッフが足りないので、その中で診療と研究をやるのは大変なこと。また、公衆衛生分野の研究を進める際に基礎となる統計に係る専門家が日本には少ない。
 MD/Ph.Dコースは有用。だが、学生にインセンティブを与えるようなシステム作りが重要。

【その他】
 研究者養成ばかりに目が行きがちであるが、教育者(臨床研修指導医含む)の養成が必要。

まとめ
 本WGで議論された内容について整理し、次回WGで検討すべき事項についてまとめることで一致。


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