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コア・カリといっても、これだけやればよいとの錯覚、医学研究などに弊害が大きい。単なる臨床医育成への移行と理解されている。基礎系の研究・臨床研究等にも影響。特に臨床研修の必修化と重なって大問題である。 |
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コア・カリは必要最小限であり、選択制カリキュラムの必要性が理解されていない。コア・カリ項目A〜Fまでの項目と内容のみにとらわれている。コア・カリ項目を授業科目と捉えるのは間違え。考え方として必要な事項は随所に記載されているが、表現の仕方に工夫が必要。また、基礎 研究、臨床 実務との単純は差別化が問題で、医師は常に情報収集・研究・検証など研究マインドを持たせることが必要。この考え方を十分強調・周知する工夫が不可欠。 |
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グローバル・ミニマム・エッセンシャルも提示されている。参考にしてはどうか。心理や倫理などについても触れるべきである。関係者の狭い範囲にしか理解されていない。広く、医学教育に携わる者、医師一般、医療系や社会に向けて理念を周知すべき。倫理、医療保険制度や医療経済的側面も十分記載すべき。前回のコア・カリは急性期の医療が主体だが、慢性期についての記載も必要。 |
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英国のTomorrows Doctor 2002、IIMEのglobal minimum essentialカリキュラムも参考にしたい。これらは総論主体である。次回に資料を提出したい。我が国のコア・カリでは各論主体の受け取りをされている。心理・倫理については、準備教育、基本事項に記載されているが、これらが明確に位置づけられるような記載の工夫が必要。医療保険制度も記載されているが目立たない。これらを広く社会に周知することができるような記載とし、慢性期など社会の要求に合致させながら、医学を目指す受験生にも目に入るようにすることが必要。コア・カリキュラム冊子としての記載上、各論よりも重要な総論部分、考え方や基本方針がよく理解されるために、読む側、受け取る側の視点も十分配慮した工夫が必要。 |
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医師国家試験との整合性や学部教育と研修の関係は? |
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項目の比較と整合性を持たせることが必要。また、卒前教育内容と卒後研修がうまく連動することが理想的。臨床実習における医学生の医行為については、医師法の阻却用件と具体的な行為の内容、その実施に係わる諸問題を検討する必要がある。これは別途立ち上げ予定の名川先生を主査とするWGで検討することとしており、議論も多いことから、WGで骨格を提示して前向きに強力に進めることが必要。 |
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医学・生命科学研究は、大学院重点化の大学しかできないのか。研究とくに医学研究ばかりでなく、生物学研究も記載すべき。 |
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大学院重点化の大学でしか研究できないのではなく、医学系大学全般に臨床研究・生命科学研究・疫学研究を進めている。学部教育においても早い段階から研究の必要性をカリキュラムに盛り込めるよう記載、特に総論部分と選択制カリキュラムの必要性を強調することが必要。 |