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4.教育者・研究者養成に係わる論点
(1)医系分野で求められる教育者・研究者の現状と課題
(2)教育者・研究者養成における卒後臨床研修の位置付け
(3)学部・大学院を含めた具体的な養成方策(MD/PhDコース、医科学修士を含む)
(4)公衆衛生大学院の現状と課題 |
協力者会議における委員の意見・医療、介護、福祉の問題は大変経費がかかるものであるが、人間が生活していくうえでの必要経費であり、負の部分として考えるのではなく、むしろ国際社会の中で新しい医療法を開発したり、新しい介護方法を提言していくことが重要。
・積極的に研究を推進して、知的財産の発信の拠点として日本が先進的なリーダーシップを執ることが国際的使命である。
・大学院の重点化により定員が増えたことで大学院生が増加したが、昔は大学院に行く人は成績優秀であったのに、現在は定員を埋めるために必ずしも優秀でない者もいるのではないか。
・例えばアメリカでは、スクール・オブ・パブリック・ヘルスで養成された専門家がやるようなことを日本の場合では医師がやらなければいけなくなっているのではないか。 |
協力者会議における参考人の意見・大学ではいっぱしの臨床家のような顔をして、病院ではいっぱしの研究家のような顔をした人がいるが、どちらかに帰趨をはっきりさせて欲しい。本当の研究者は少ない。
・基礎研究は重要だが、基礎研究も最後は患者に結びつくので、ある程度研究をしたら患者を診ることが医療の根本ではないか。
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各種団体・機関の意見・研究者養成を主たる目的とする教育課程においては、研究者としての基本を身に付けさせるという観点から、例えば、遺伝子に関する技術、RIの取扱い、タンパク質解析、細胞培養、統計処理、研究計画・デザインの立案など、研究者に求められる医学・生命科学研究の遂行に必要な基本的知識・技術をコースワークで修得させることが必要である。
・優れた研究能力等を備えた臨床医・臨床歯科医等の養成を主たる目的とする教育課程においては、臨床医、臨床歯科医など高度の専門性を必要とされる業務に必要な技能・態度を修得させるほか、例えば、医の倫理、臨床心理、医師と患者関係、臨床研究方法・指導法など、臨床医・臨床歯科医に求められる資質や能力を涵養するために必要な内容をコースワークに盛り込むなど、体系的かつ組織的な教育活動が必要である。
また、併せて、病気の原因、新しい診断・治療法の開発・評価、臨床疫学など、患者に対する診療を通じた臨床研究のテーマを課し、博士論文作成のための研究指導を行わなければならない。
このほか、先に示したように、コースワークの中に、関連学会における認定資格(専門医など)の取得に必要な教育内容を取り込むこともできるが、この場合、大学院博士課程としての教育課程であることと、当該資格取得のための教育内容との整合性を図る必要があることに留意すべきである。
・医学・歯学系の修士課程の大学院は、医学部・歯学部卒業者以外を対象とし、当該課程終了後に医学・歯学系の博士課程に進むことを想定して設置されているが、実際には、課程本来の目的に沿って、4年の医学・歯学の博士課程と合わせた研究者養成のプロセスを担っている面と、医学・歯学に関する専門知識を有し、幅広く医療関連分野で活躍する高度専門職業人の育成を担っているという両面があり、このような現状に対応した教育が必要である。
・医療疫学、医療経済、予防医療、国際保健、病院管理等の幅広い分野を含む公衆衛生分野の大学院については、高齢化等の進展に対応して、また、医学、歯学、薬学等のヒトを対象とした臨床研究・疫学研究の推進を図るためにも、公衆衛生分野における高度職業人の育成が課題となっている。
・このため、欧米の状況も踏まえ、2年制の専門職大学院として、大学院の整備を進めていくことが必要であり、また、それに必要な教員の養成やカリキュラムの開発、修了者の社会での活躍の場の拡大など、関連する施策を進めていくことが求められる。また、その場合の教育内容については、各専門領域に共通するコア科目の修得と、各専門領域における専門科目の修得とを組み合わせるような工夫が必要である。
・博士課程(後期)においては、当該分野における研究者養成とこの分野の教育者の育成を主たる目的とし、その目的に相応しい教育内容とすることが適当である。
【医療系大学院の目的とそれに沿った教育等の在り方について(平成17年4月 中央教育審議会大学分科会大学院部会医療系ワーキング・グループ)】 |
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