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大学の質保証に関する国際的な取組の推進に貢献するとともに、我が国自身の取組体制を整えるため、政府、評価機関、大学等を含む関係者間の連絡協議や情報交換等を強化する必要がある。
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その上で、まずは、例えば欧州のENIC(ヨーロッパ情報センターネットワーク)―NARIC(全国学術承認情報センター)ウェブや、米国のUSNEI(米国教育情報ネットワーク)などのように、我が国の教育制度を踏まえた大学の質保証に関する正確な情報を体系的に提供できるよう、政府、大学、評価機関等関係機関のホームページをリンクするとともに、我が国の大学の質保証に関する総合的な情報窓口の機能を果たせるようなポータル・サイトが必要である。
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また、我が国の政府、評価機関、大学等の各情報提供機関においては、国内のみならず海外に対しても、大学における教育活動等に関する積極的な情報提供に努めることが肝要である。その際、例えば以下のような観点に留意すべきである。
<例>
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各大学においても、ホームページの作成については、学部・学科単位のきめ細かな情報の提供を行うなど、内容の一層の充実等を図り、重要な情報提供手段として更なる活用を図る。 |
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大学の質保証という観点から、例えば索引を工夫するなど、利用者が情報を入手・活用しやすいような情報提供の在り方を奨励する。 |
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情報提供の対象がどこなのか(世界全体か、特定地域か、それとも特定国か。)を意識する。 |
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情報の内容、使用言語等について工夫する。当面、英語による情報提供の充実が急務である。 |
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さらに、欧州のENIC-NARICなどのように、諸外国においては、国内外の教育制度等に関する情報の収集・提供のための体制整備が進んでいるところである。我が国においても、国内の大学や大学評価に関する情報の海外への発信、諸外国の大学や評価・学位等に関する情報の収集・提供など、大学評価等に関する国内外の情報を集約し、国際的な大学の質保証に関する我が国の情報ネットワークの中核となるセンター的機能が必要である。
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大学の質保証に関する国際的協議に積極的に参加・貢献するとともに、我が国の大学の国際競争力及び学位等の国際的通用性を確保するためにも、政府、評価機関、大学等を含む関係者間の連携協力の強化が必要である。
<例>
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ユネスコ及びOECDにおける検討への対応 |
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世界6地域の学位認定条約の枠組み等における各国の動向把握 |
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高等教育の質保証機関の国際ネットワーク(INQAAHE)や欧州及びアジアにおける大学評価機関間の国際的取組の展開等の把握 |
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以上のような取組を踏まえ、我が国の大学の第三者評価制度等の質保証システムが、高等教育の質保証をめぐる国際動向に十分対応し、国際的に通用するシステムとして確立されていく必要がある。 |