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資料4−1
国際的な大学の質保証作業部会
国際システムWG報告

ヨーロッパにおける情報提供事業の事例

   1 ENIC (European Network of Information Centres)−
NARIC (National Academic Recognition Information Centres) Net

       欧州域内の学位・資格の相互承認や、学生交流等の促進のため、各国の高等教育制度についての概要、高等教育機関一覧、評価制度の概要等、各国が情報提供すべき項目について共通化を図った欧州内の高等教育に関する情報ポータルシステム。諸国政府により指定された情報提供機関間で協力関係を確立。大学機関、学生等が活用することを想定。

<ENIC-NARIC Netの概要>
       各国別に、下記の情報項目毎に、関係機関等の名とそのリンク先を添付。各国政府機関や教育機関等のHPに飛べる。
   1 一般的な質問の問い合わせ先(問い合わせ担当部局者名含む)
2 国レベルの教育関係機関(政府機関や評価機関等)
3 教育制度
4 大学教育
5 大学以外の中等後教育
6 認定された高等教育機関一覧
7 外国の資格等の認定方針及び手続き

   問題点もあり。
(1) 全ての国が、上記項目にダイレクトにアクセスできるような情報整理がなされているわけではないのが現状。
(2) 全ての国が、自国語とともに、英語等の国際的に通用性のある言語によって、情報提供されているわけではないのが現状。


(参 考)
NARIC (National Academic Recognition Information Centres:全国学術承認情報センター)
          1984年に欧州委員会のイニシアティブと財政支援に基づいて設立。
   欧州域内(EU&EEA(European Economic Association))における学位と学修の認定を促進することを目的とした情報ネットワーク。他国における学位承認及び学習期間等についての情報を提供することで、域内の学生、教師の流動性を高めることを目的とする。
   各国の教育担当省によって、各国毎にNARICセンターを設置(位置付け、機能等については異なる)。

ENIC (European Network of Information Centres:ヨーロッパ情報センターネットワーク)
          1997年にリスボン協定を受けて、欧州会議・ユネスコによって組織。2002年には42の加盟国がENICに代表を送っており、その中には豪州、カナダ、イスラエル、米国、旧ソ連邦関連数ヶ国が参加し、EU以外の参加者あり。
   業務は主に、
   ・ 外国のディプロマ、学位、その他資格の認定に関する情報提供
他国及び自国の教育制度に関する情報提供
留学に関する奨学金等に関する情報提供や具体的な個別相談事項
を行っている。各国の公的機関によって、各国毎にENICセンターを設置(位置付け、機能等については異なる)。

enic-naric.net


UK-NARIC


<例:UK-NARICの概要>
       Department for Education and Skills(DfES)との委託契約によって運営されており、英国で取得した学位を含めた学修承認資格等と世界180ヶ国の資格の通用性についての情報提供やアドバイスを行っており、それを通じ英国の学位、職業資格等の海外での利用促進を図っている。
   業務内容は、
   1 加盟メンバー(学術機関用と、企業等労働市場用2種類あり)に対し、
資格に関する国際データベースの提供
研修(データベース利用方法、資格認定技能研修)
コンサルタント
総会参加への案内
ニュースレターの送付

2 個人に対し、
他国の学位等資格の英国内での通用性についての情報提供(個別調査は有料)
英国の学位等資格の海外での通用性についての情報提供(個別調査は有料)
英国教育制度について情報提供
英国内の学位等資格システムについての情報提供
学位授与権がある正規の高等教育機関一覧の提供




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