Eラーニングによる高等教育の質保証に関する提言項目の比較
全米教育協会等 | WCET(アメリカ) | アメリカ8地域アクレディテーション | 英国質保証機関(QAA) |
オンライン教育の質
「インターネット・ベースの遠隔教育における成功のためのベンチマーク」 |
Eラーニングの原則の提言
「電子メディアを通した望ましい教育とは」 |
Best Practices for Electronicially Offered Degree and Certificate Program | 遠隔学習の質保証の問題に関するガイドライン |
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組織的支援 | 機関の目的 | 機関の文脈と教育への関わり | システムデザイン |
技術計画(セキュリティ等)の用意、配信システムの代替装置の完備、インフラの構築や維持等が行われていること | 機関の目的とプログラムの一致しており、技術の適切な利用がされていること | Eラーニングは、教育機関としての役割を拡張するものであり、その実施のため機関の基盤整備が必要 | 高等教育一般に関連する事項を基盤とし、機関の目的達成のための戦略としてシステムを設計すべき。また遠隔で学生を管理するシステムを設計し、遠隔教育が利用可能なすべての国の法律に沿うように位置付けるべき |
支援の責任 | |||
電子メディアを通した授業を考慮した教員評価、学生が学位を得るまでのサポート責任を明示していること | |||
コース開発 | プログラム設計 | ||
ガイドラインを用い、教材の定期的な評価等行うこと | 遠隔以外の教育方法での学位との通用性、学習達成度の目的と学習教材等が合理的に一致するべき | ||
コース構造 | カリキュラムと指導法 | カリキュラムと指導法 | プログラム配信のマネージメント |
学生の遠隔教育学習の動機、システム環境などの確認・助言、各コースの目的などの情報提供、図書資料に関する環境の構築を行うこと | 学位に見合う学習結果の保証、教員によるプログラム管理、学生・教員間での同期・非同期のやり取りがされていること | 技術的な事項よりカリキュラムや教育課題が重要。多様化する学生がどのように成果を挙げるかに焦点をあてる。 | 学生に公平で合理的な学習機会を提供できるような学習プログラムの配信に責任をもつべき。また、その学習プログラムは評価され、フィードバックされるべき |
教授法・学習 | 学習資源 | ||
学生の相互作用のためのeメール等の手法の促進、質問に対するフィードバック等を行うこと | 学生が適切な学習資料や教材の入手できること | ||
学生支援 | 学生と学生サービス | 学生支援 | 学生支援 |
授業料、技術的要件等の教育プログラムに関する情報提供、実地講習を設定、技術支援や随時問い合わせなどのシステムを提供すること | 単位取得要件等についての学生への情報提供、学習支援へのサービスが充分であり、広告内容等が適切であること | 以前の学生と年齢層などが異なることを認識し、適切なサービスを与えること | 学生の自律的な学習の支援及び促進を明示するべき |
学生コミュニケーション | |||
学生が、自分の学習に関した決定ができるよう、「達成度と評価の関係」などに関した充分な情報を提供するべき | |||
教員支援 | 教員支援 | 教員支援 | |
技術支援の利用、オンライン上への移行に伴う助言、ピア・レビューなどによる訓練が行われること | 教授への特別なサポート、研修を行っていること | 役割の分化・再編成、それぞれの役割が統合されることが重要 | |
評価 | 評価とアセスメント | 評価 | 学生評価 |
プログラムの教育効果、学習課程の評価に当たり、一定の水準が保たれ、学習結果が意図したものか否かを定期的に評価されていること | 教育効果の評価の実施、学生の達成度を測り文書化して提供していること | 非同期の教育プログラムでは着席時間(単位制の概念)は有効ではない。プログラムが目的を達成しているか調査し、その結果をカリキュラムデザインなどに用いるべき | 評価手続きが適切であることを公に実証することができるべきであり、予定されている学習達成度を、学生が達成したことを適切に実証することができるべき |
参考事例 |
オンライン教育の質(Quality on The Line)
―インターネット・ベースの遠隔教育における成功のためのベンチマークー
全米教育協会(NEA)
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高等教育政策研究所(IHEP)
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1. | 先行研究の検討→7領域45のベンチマークの析出 | ||
2. | オンライン教育の経験をもつ分析対象機関の選定→6機関 | ||
3. | 機関訪問調査(教員、職員、学生へのインタビュー(7段階)、各機関におけるベンチマーク項目の認知度(5段階)の2軸に関して判定)
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○ | 組織的支援に関するベンチマーク |
1. | 文書化された技術計画(例えばパスワード保護、コード変換、バックアップシステムの電子的セキュリティー手段など)が用意され、それが、質の水準および情報の統合性・妥当性の双方の確保を目的として実施されること。 | |
2. | 配信システムの技術的な信頼性は、万が一の場合の代替装置を備えていることにある。 | |
3. | 中央集権的なシステムで、遠隔教育のインフラの構築・維持が行われること。 |
○ | コース開発に関するベンチマーク |
4. | コース開発、デザイン、提供方法に関する最低基準を定めたガイドラインを用いること。コース内容を配信する技術は、既存の技術が利用できるか否かではなく、学習の結果に基づいて決定すること。 | |
5. | 教育プログラムの水準を満たすように、教材の定期的な評価を実施すること。 | |
6. | コースは、コースやプログラム要件の一部に、学生自らが受講するコースを分析、統合、評価することを含むように設計すること。 |
○ | 教授法/学習に関するベンチマーク |
7. | 学生の教員や他の学生との相互作用は、きわめて重要であり、ボイス・メールやEメールなどの様々な手法によってそれを促進すること。 | |
8. | 学生に課した課題や学生からの質問に対するフィードバックは、建設的なものであり、タイミングよく行われること。 | |
9. | 学習のための資源の妥当性を評価するといった、探索・調査に関する適切な方法を学生に教授すること。 |
○ | コース構造に関するベンチマーク |
10. | 学生がオンラインプログラムを開始する前に、(1)遠隔で学習するための動機や意欲を有しているか、(2)コース構成上要請される最低限の技術を利用できる環境にあるか、を確認することを目的とした、プログラムについての助言が行われること。 | |
11. | 学生に、オンラインコースの目的、理念、考え方に関する補足的な情報を提供し、かつ、各コースの学習の到達度が、簡潔かつ明瞭にまとめられていること。 | |
12. | ウェブからアクセスできる「バーチャル図書館」など、図書資料に十分にアクセスできる環境を構築すること。 | |
13. | 教員と学生の間で、学生が課された課題を完成させる時期、それに対する教員からの返答の時期に関して合意が形成されていること。 |
○ | 学生支援に関するベンチマーク |
14. | 学生に、入学要件、授業料、書籍や必需品、技術的要件や試験の要件、学生支援サービスなどの教育プログラムに関する情報を提供すること。 | |
15. | 学生の実地講習を設け、教材の充実のために電子化されたデータベース、図書館の相互貸借、政府のアーカイブ、ニュース等から情報を提供すること。 | |
16. | 学生に対して、電子メディアの使用、コース開始前の実施講習、技術支援スタッフへの随時の問い合わせに関する詳細な説明などの技術的な支援を、コース/プログラムの継続期間を通じて提供すること。 | |
17. | 学生サービス担当者への質問には、正確かつ迅速に回答がなされ、それが、学生の不満に適切に対応できる体系化されたシステムであること。 |
○ | 教員支援に関するベンチマーク |
18. | 教員は、コース開発に関する技術支援を利用でき、また、その利用が奨励されていること。 | |
19. | 教員は、教室における教授からオンライン上での教授への移行にあたって助言を受け、かつ、それは評価を伴うものであること。 | |
20. | 教授者の訓練と指導は、ピア・レビューなどの方法でオンラインコースの提供期間を通じて継続的に行われること。 | |
21. | 教員に対して、学生がデータに電子的にアクセスすることで生じた問題への対処方法を記した文書が提供されていること。 |
○ | 評価に関するベンチマーク |
22. | プログラムの教育効果及び教授/学習過程の評価にあたっては、複数の手法を用い、かつ、一定の水準を適用すること。 | |
23. | 教育プログラムの効果測定には、学生、コスト、成功した及び革新的な技術利用に関するデータが利用されること。 | |
24. | 学習結果が意図したものであるか否かを、明晰性、有効性、適切性の観点から定期的に評価されていること。 |
参考事例 |
西部諸州高等教育協議会(WICHE)
WCET
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○ | 何から始めればよいか | ||||||||||||||||||||||||
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○ | どの学校を選べばよいか | ||||||||||||||||||||||||
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○ | その質をどう判断すればよいか | ||||||||||||||||||||||||
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○ | アクレディテーションとは何か | ||||||||||||||||||||||||
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○ | アクレディテーションに加えて、そのプログラムの質をどうやって確かめられるか | ||||||||||||||||||||||||
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○ | アクレディテーションを受けていない学校のプログラムはどう評価するのか | ||||||||||||||||||||||||
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○ | 一番よいテクノロジーは | ||||||||||||||||||||||||
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○ | 決定を下す | ||||||||||||||||||||||||
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