ブラジル人学校等の教育に関するワーキング・グループ(第3回) 議事要旨

1.日時

平成21年4月9日(木曜日)10時~12時

2.場所

文部科学省東館11階 省議室

3.議題

  1. 定住外国人支援に関する当面の対策について
  2. 第二次 定住外国人子ども緊急支援プラン等について
  3. ブラジル人学校等における日本語教育の状況について
  4. その他

4.出席者

委員

アンジェロ委員、池上委員、川瀬委員、坂井委員、佐藤委員、三幣委員、柴崎委員、松本(雅)委員、村木委員、結城委員、吉田委員

文部科学省

木曽国際統括官、芝田大臣官房国際課長、里見大臣官房国際課専門官、その他関係官

(内閣府)
定住外国人施策推進室 岩崎参事官補佐

5.議事要旨

<内閣府定住外国人施策推進室岩崎参事官補佐から定住外国人支援に関する当面の対策についての説明>

<事務局から第二次 定住外国人子ども緊急支援プラン等についての説明>

 <委員からブラジル人学校等における日本語教育の状況についての説明>

【委員】 

・本校の教育目標である「愛情と思いやりをもった人間性豊かな国際人の育成」を実践するために、母国語のほかに日本語指導を行って両国の懸け橋となる人材育成に取り組むことが日本語教育の大前提としてある。

・外国語として日本語と英語の授業があり、初等科1年生から3年生までは週1時間、日本語の単語・あいさつ・平仮名・片仮名まで学習する。初等科の4年生が週3時間で日本語能力検定試験4級程度のところまで学習する。初等科5年生、中等科6、7、8年生では週4時間、3段階に分かれて、教科書も別々で行っている。

・まずは母国語をしっかり勉強して、そして日本語も勉強することが大事だと思う。

【委員】

・日本語も大事だが、いかに子どもの学力を伸ばすかというところに重点を置いている。そこに追加的な部分として日本語が付随してくる。それは、セミリンガルをつくらない、学習不振者をつくらないという目的がある。各クラス毎日1コマ(50分)、国語と日本語の両面からのアプローチで日本語指導を行っている。

・カミンズの言語共有説のとおり、本校の子どもたちの経験から言うと、共有面のベースになる母語がしっかりしている子のほうが学力が伸びるし、日本語がついてくる。

・日本の学校と外国人学校との連携は必要。外国人学校は日本語のシャワーを浴びられないという欠点があるので、読み書きの力はついても、なかなか発話ができない。小学校低学年は日本の公立学校に通い、そこから外国人学校に来て母語力を高めて学力をつけると、バイリンガルの子どもがもっと増えるのではないか。

 

<委員から全国のブラジル人学校に対するアンケート調査結果についての説明>

【委員】

・2008年6月時点では、ブラジル人学校35校に通っている子どもは6,218人。本年3月31日に行った調査では3,436人(44.7%)に減った結果が出ている。学校を退学した理由について、2008年10月から翌年3月の間の調査によると、本国に帰国した子どもが49%、日本の学校へ編入、転入をした子どもが10%、家にいる状態の子どもが24%といった結果が出ている。

・各ブラジル人学校の校長より日本政府に対する要望としては、主に各種学校の認可に向けての支援をしていただきたいという内容であった。各都道府県に対する要望としては、日本語指導に関しての支援といった内容もあった。

 

<委員からの緊急提言及び自由討議>

【委員】

・子どもの場合「学習の継続」は必要不可欠である。その意味ではブラジル人学校に通えなくなり日本の公立学校にも通わずに不就学になっている子どもを救うための受け皿を早急に設置する必要がある。具体的には日本語とポルトガル語で指導をする教室を設置し、ブラジル人学校と日本の公立学校との橋渡しという位置づけで実施してはどうか。子どもが教室に通う期間は6カ月程度で、状況をみてブラジル人学校に戻るか、公立学校に通うようにする。必要な地域で3年くらいにわたって行う。ブラジル人学校で日本語教育を必要とする場合もこの受け皿でその部分を行うようにして、一緒に取り組んでいくことが本ワーキング・グループの目的に即したものと考え緊急提案させてもらいたい。

【委員】

・私の所属する団体では、会社を退職された方の経験、知識を活用して、いろいろな分野で活動することをあっせん、紹介するような事業を実施しており、現在1,900人が登録されている。その人々はほとんど海外生活の経験があって、英語以外、第二外国語もできる方が半分くらいおり、外国語を使いながら日本語を教えられる人材がいる。そのため、本提言の内容について、民間からも参加してもらえると思う。

【委員】

・提案された内容は、流動的な移行過程にある子どもたちの支援を具体化するもので、支持する。ブラジル人学校に戻りたい子どもたちには戻れるチャンスも与えて、選択肢の保障の面でも非常に有効であるので、応援したい。また、公立学校とブラジル人学校の両方の先生とも、お互いの学校の教育システム、カリキュラムを知りたいという声もある。したがって、こういった教室で、定期的に先生方の交流をしながら研修も加えていくことで、移行過程がスムーズになるのではないか。

【委員】

・日本の公立学校の空き校舎や空き教室を外国人学校が使用していければ、もっとお互いが補完し合って子どもにとって良い教育が提供できると思う。

・子どもに対する日本語教育がまだ確立されていないと思うので、統一したやり方を考えていくべきと思う。

【委員】 

・小学校の空き教室については、幼少期のころからの外国人との共生、国際感覚を磨くといった点では非常に利点が大きいかとは思うが、教育委員会だけの問題ではなく、一概にすぐにできるというものではない。日本全体が多文化共生に向けて動いていって初めて可能になるものではないかと思う。

・どこかで必ず学ぶことを継続させることが一番大事。なるべく早く、スピード感をもって実施されることが大事だと思う。公立学校に行っている子どもたちで日本語が十分でない子どもたちも、こういう教室に来ることができ、そこで友達になることによって、外国人の子どもが公立学校に通いやすくなるという利点もあると思うので、そういったところは柔軟に対応できるような教室になればよいと思う。

【委員】 

・このワーキング・グループの親懇談会である国際教育交流政策懇談会で、現状報告を兼ね、こういう緊急提案があることも含めて、私から報告もしくは提言をさせていただく。

―― 了 ――

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