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国際教育協力懇談会教育協力関係者の連携促進(NGOの視点)
片山 信彦
| 1. |
開発途上国におけるNGOが直面している初等教育の問題 |
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| (1) |
都市部における初等教育問題 |
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ストリート・チルドレンや孤児など最も困難な状況にある子どもたちに対するアプローチと、スラムに暮らす極貧家庭の子どもへの教育支援が最も高いニーズである。ストリート・チルドレンへの支援は初等教育だけの支援では不十分であり、家族との和解を進めるためのカウンセリング、職業訓練、意思決定スキルなどのライフ・スキル教育、更には家族への支援が必要になる。スラムにおいては貧困から抜け出すための各種支援を複合的に実施する必要がある。 |
| (2) |
農村部における初等教育問題 |
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農村部における優先課題は、食糧・医療・保健衛生・収入増加であるケースが多く、初等教育だけを推し進めても教育効果や住民の積極的な参加を得ることが難しい。初等教育の支援に限定することなく他のセクターへの支援も同時並行的に実施していく必要がある。特にアフリカにおいてはHIV/AIDSへの対応なくしては教育支援が成り立たない。更に、村落部の小学校は、コミュニティーにおける唯一の公的ネットワークの場である場合が多く、近代知識や村の変革の拠点としての機能を有している点を考慮し、その役割を強化することも重要である。 |
| (3) |
紛争・自然災害後の初等教育 |
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社会インフラが破壊された状態の中では、まずは校舎建設、教科書・教材の支給等のハード面への支援が優先課題であるが、教育制度の建て直し、教師の配置、トラウマ・ケア−などのソフト面での支援が重要となる。 |
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| 2. |
NGOの教育セクターでの主な活動分野と特色 |
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| (1) |
就学前教育 |
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デイケア−センター等の運営を通して、就学の機会を逃した子どもへの就学のチャンスを与えると共に、幼い子どもに対しては基本的な行動様式や社会性を身につける機会を提供し、小学校入学の準備を行う。また、親に対して就学の重要性を啓発し、子どもの小学校への就学を確実なものとする。 |
| (2) |
小中学校教育の補充 |
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学校のカリキュラムや教育内容にNGOが直接係ることは難しいが、教育環境の整備(学校建設、机・いすの支給、トイレの設置、給食等)や教師の再教育への支援、貧困家庭の子どもたちへの予防注射・健康診断の実施、制服、教材の支給などを行う。 |
| (3) |
補習教育 |
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学校外において補習クラス(日本での学童保育)やストリート・チルドレンのための施設を運営し、学習の習慣を身に付けさせ、学力アップを図り、ドロップ・アウトを防ぐ。また、ライフ・スキル教育を行う。 |
| (4) |
成人識字・職業教育 |
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成人への識字、職業教育を実施し、収入増加のための各種の活動に生かせるようにする。 |
| (5) |
特色と課題 |
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住民参加、自立志向 |
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現場主義(草の根のニーズ、ライツに基づいた現場での活動) |
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スケールアップの必要 |
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行政との連携の必要 |
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政策提言能力の開発とそのための調査・研究・評価能力の開発の必要 |
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| 3. |
NGOから見た連携の可能性 |
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| (1) |
政策レベル |
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政府の政策決定過程(海外経済協力会議等)へのNGOの参加 |
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教育セクター支援事業の計画立案並びに実施における協力
(事前調査への参加、現地での情報提供、NGOへの事業実施委託等) |
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政府、JICA(ジャイカ)、JBIC(ジェイビック)との協議、意見交換、人事交流・相互の人材派遣 |
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NGOからサポートセンターへの人材派遣 |
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大学、研究機関、JICA(ジャイカ)、国際機関、NGO等による情報交換、共同研究、共同調査、共同事業が行えるフォーラム(知的ネットワーク)の設置。そのための予算確保の必要 |
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| (2) |
大学 |
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平成17年拠点システム構築事業
「NGOと大学の連携による国際教育協力事業の推進」報告書参照 |
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大学におけるプログラム・コーディネーターとしてNGO職員の採用 |
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| (3) |
日本国内活動(より広い国民参加の推進のため) |
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教育委員会との連携 |
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学校へのNGO職員の派遣(国際理解、開発教育の推進) |
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| (4) |
現地 |
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青年海外協力隊のNGOでの受け入れ |
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大使館、JICA(ジャイカ)でのNGO職員の採用 |
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