第20回北極域研究推進プロジェクト推進委員会議事録

1.日時

令和7年12月4日(木曜日)14時00分~16時00分

2.議題

  1. オンライン開催

3.出席者

委員

池島委員長、窪川委員、合田委員、三枝委員、坂野井委員、瀧澤委員、中田委員

文部科学省

三宅海洋地球課長、小野寺極域科学企画官、岡田海洋地球課課長補佐

4.議事録

議題1については非公開。
 
【池島委員長】  議題2の「北極域研究強化プロジェクト(ArCSⅢ)の取組状況等」につきまして、国立極地研究所より御説明をよろしくお願いします。
【羽角PD】  北極域研究強化プロジェクトの進捗状況について報告いたします。国立極地研究所の羽角博康研究代表者です。よろしくお願いします。
 資料の4ページは、10月に完成しましたパンフレットからの抜粋を載せております。ここには日本語版を載せておりますけれども、英語版も作成しております。委員の皆様はもしかしたらお手元に届いているかもしれませんが、今回のパンフレットは、A1サイズの両面印刷したものを折り畳んだ形になっていて、ざっと見ていただくと分かるかと思いますけども、文字を少なめにして、詳しい内容は、一番最後のページにあるQRコードでウェブサイトへ誘導するという形を取っております。ウェブサイトにもこのパンフレットのPDF版が置いてあります。
 最後のページが、裏一面、A1全体を使ってプロジェクトの概要を説明したものになっていまして、ポスターとしてこれを貼ることもできるという形で、イメージとしてArCSⅢを、難しい言葉をあまり使わずに、こんな方向でこういうことをやっているということを伝えて、詳しいことを知りたい方はぜひウェブサイトを訪れてくださいというつくりに今回はしております。
 では、次のスライドお願いします。本題であります進捗状況の報告をいたします。
 まずプロジェクトの全体像についておさらいをしておきますと、本プロジェクトでは、プロジェクトゴールとして、「北極域の環境と社会の変化に起因する社会的課題の解決に向けた総合知の創出」というものを掲げまして、ここに戦略目標を3つ設定しております。
 戦略目標1では、主に自然科学に基づいて情報創出を行うというもの。戦略目標3では、人と社会の変化の理解をするという、人文科学、社会科学的な内容になっています。戦略目標2では、環境変化への適応に関して、工学的な研究であるとか、文理融合研究を行うものです。これらの戦略目標を達成するために、さらに左側にあります10個の課題を設定して、それぞれ色が主に向かっていく戦略目標に対応しておりますけども、実際の研究を進めております。また、これらの研究課題での研究を支えるために、下にあります7つの研究基盤を設定して進めております。
 では、具体的にそれぞれの研究課題、研究基盤の進捗状況を報告いたします。
 次のスライドお願いします。プロジェクトが始まって半年余りというところで、まだ多くの成果がどんどん出ているという段階ではなくて、様々な活動を開始したという段階ではありますが、その中でも、ArCSⅡから継続している研究の部分もありますし、幾つか顕著な成果も出ておりますので、その辺を中心に紹介していきたいと思います。
 まず戦略目標1に主につながる課題の中では、エアロゾル課題においては、1つ目の赤丸にありますように、ノルウェー、スヴァールバルの観測基地での観測結果に基づいて、北極域広域における氷晶核粒子、雲の基となるエアロゾル粒子の季節変動を解明するという成果が得られております。
 また、その隣の温室効果ガス課題については、アラスカの森林での蒸発散量や太平洋起源水による海洋熱輸送量が過去20年間で増加傾向にあるということを示しております。
 左下にあります気候災害課題では、北極域の環境変化の影響が日本の気象に及ぼす影響があるわけですけれども、その介在役となる寒冷渦というものに対するトラッキング手法を開発して、実際に日本で過去に起こった大雪であるとか、いわゆる顕著な低気圧がやってきて、そこで落雷が起こるということもあるわけですけども、そういうものが実際にどれだけ北極域起源なのかという要因分析をしております。
 そして、その隣の生物多様性課題では、一番下にありますように、海洋酸性化や海氷融解の生態系への影響というものに対する発表をしております。
 次のスライドお願いします。戦略目標2に関しては、一番上の北極海の保全と利用課題においては、1つ目としては、北極海の国際共同観測プロジェクトに参加して研究を進めていくということ。また、先ほど定義の中でも、様々な新しい海氷計測手法を適用していくということを意図しておりまして、その開発に向けた様々な試験を実施しているというものが主な活動内容になっています。
 2番目の沿岸コミュニティ課題では、具体的にはグリーンランドのカナック村で現地調査をArCSⅡの頃からずっと続けているわけですけども、それを継続して様々な方向に発展させながら、これもArCSⅡの頃からやっていましたけども、カナックの現地住民、地域住民の方々に研究成果を報告して、意見交換をする場所というもの、ワークショップを開催しております。
 3番目の陸域人間圏課題では、この課題では様々な環境変化あるいはそれに伴う人の行動の変化というものを地理情報として可視化していくというものを大きな出口にしておりまして、その地理情報は可視化につながるため、現地調査あるいは衛星データの開示というものを実施しているところです。
 次のスライドお願いします。戦略目標3に関しては、1つ目の歴史課題においては、現地調査を行いながら、様々な学会での発表を実施しているところです。
 2つ目の先住民課題においては、カナダ、グリーンランド、それから、アイヌ、北海道を対象として、それぞれの先住民に関する実態を調べるという調査をしております。
 3番目のガバナンス課題では、スウェーデン、フィンランド、それから、北欧諸国におけるガバナンスにおける課題、あるいは政策、あるいは今までの制度に関する現地調査を行ったり、様々な国際学会でそうした成果を発表するということを行ってきました。
 次のスライドお願いします。続いて、研究基盤の進捗状況ですけど、まず1つ目は観測船で、海洋地球研究船「みらい」による最後の北極航海が実施されました。観測項目はそこのすぐ下に挙げてあるとおりですけれども、右の地図にありますように、もともと意図していたより海氷の張りが多かったということで、変更を余儀なくされている部分もありますけれども、海氷をよけながら、順調に、無事観測を終えております。この内容というのが、これは後ほどの戦略的情報発信でもお話ししますけども、ユーチューブでのライブ配信をするという試みを今回いたしております。
 今後は、再来年度から運航開始予定である北極域研究船「みらいⅡ」に向けた活動も開始しておりまして、特に国際研究プラットフォームとして「みらいⅡ」を活用するのに向けて、様々な国際的な北極海あるいは北極域研究者を集めたワークショップの第2回目を先日開催したところです。
 次のスライドお願いします。国際連携拠点に関しましては、そこにありますように、ノルウェーのニーオルスン基地、それから、アラスカ大学国際北極域研究センター、IARC、それから、アラスカにありますPFRR、観測タワーが建っているところですけども、それから、グリーンランドのカナック、それから、GINRというのは、グリーンランドの天然資源研究所ですけども、こうしたところの拠点活動というものを継続して、あるいは拠点の整備というものを続けております。
 次のスライドお願いします。人材育成、人材養成の部分では、左上では、これもArCS、ArCSⅡからずっと続けておりますが、若手人材の海外派遣というものを行っておりますし、また、特に教育というところで、スイスでの評価実習への派遣であるとか、あと、北海道大学は、夏休み期間、9月にやっていますけども、南極学、北極学特別講義というものを開催していまして、海外の講師を招いて、英語での授業を行うと。それに20名の参加者がいて、そういう特別講義をしたというようなことを行っております。
 左下にありますのは、本プロジェクトでは、人材養成と我々は呼んでいるんですけども、将来的に北極域の国際的なリーダーになれる人材を育てていこうという目的の下に、特任助教を採用して、様々な活動に携わってもらっています。そこの写真に写っている3名をこの4月に採用しまして、この3名にはもう既にいろいろ活動してもらっていまして、海外の研究パートナー先の訪問であるとか、国際会議への出席、あるいは、このIARC、国際的な極域研究の学術団体である、そこの幾つかワーキンググループがあるわけですけども、この若手のフェローに応募して、そこでの運営の活動に携わってもらうということを企図して、そうした活動を戦略的に進めて、若手人材を養成するという活動をしております。
 人材育成事業に関しては、今年度中、今後は、冬なので日本でも海氷とか雪氷に関する実習ができますので、そうしたものを続けていく予定です。
 次のスライドお願いします。研究基盤の地球観測衛星の部分では、新しく上がった人工衛星も含めて、様々な人工衛星のデータを作成し、それを後で述べるADSとの連携によって、データ提供体制を整備しているところです。
 次のスライドお願いします。次の基盤、北極域シミュレーションシステムでは、これはArCSⅡまでにはなかった活動で、ArCSⅢで新しく始めた活動ですけれども、シミュレーションデータというものをいろいろな研究課題で活用してもらおうと。まず取りかかりとしては、海洋・海氷データを利用してもらうということを考えまして、そのデータ利用の希望調査から始めまして、使用する数値モデルを、あるいは出力するデータの仕様を限定し、現在、提供するデータを作成しているところです。
 次のスライドお願いします。次は北極域データシステムADSですけれども、先ほど述べた地球観測衛星であるとかシミュレーションシステムを含めて、プロジェクトから出てくる様々なデータを提供するシステムであるADS、これもArCS、ArCSⅡと継続的にやっているものですけれども、それの整理あるいは拡充というものを実施しております。
 特に、説明書の北極海氷情報室という部分がありますけども、極地研の北極海氷情報室の活動の中で、新しいタイプの海氷予測情報を提供するという試みを始めておりまして、それをADSを通して公開する体制というのもつくろうとしているところです。
 次のスライドお願いします。最後の、研究基盤戦略的情報発信です。ArCSⅢのロゴを作成したり、ArCSⅢのウェブサイトを作成して、あるいは一番最初に御紹介したパンフレットを制作するということもしてきました。
 あと、今回、戦略的情報発信の中では、一つ柱というか目玉として、サイエンスコミュニケーターの能力を持った方を特任助教として採用して、その方に能動的に情報発信をしてもらうというのを一つの柱に据えております。その担当者の人に、アラスカ大学フェアバンクス校国際北極研究センターに行ってもらって、そこからの情報を発信してもらったり、先ほどの観測船のところで述べた「みらい」の北極航海に参加して、船上からの研究公開の様子の配信というものも行っております。
 あるいは、先日開催された国際北極域研究シンポジウム(ISAR)の第8回にブースを出展して、ArCSⅢの取組を広報するということも行っています。今後もこうした活動を続けていく予定になっております。
 駆け足になりましたが、御説明は以上になります。
【池島委員長】  ありがとうございました。
 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問などありますでしょうか。
 では、三枝委員、よろしくお願いします。次いで中田委員に続きます。まずは三枝委員、お願いします。
【三枝委員】  例えばですけど、気候変動の影響が最も顕著かつ早くに現れる北極域において、長期観測ですとかそのための人材育成を粛々と行っていくことは、もちろんこれまでもこれからも重要なんですけども、こちら、もうArCSⅢになるわけなので、もう少し今までと違う、さらに高みを目指している感じをどういうところにアピールされるのか、もう少し話していただければありがたいなと思いました。
 例えばですけれども、いろいろ様々な観測データ、それから衛星データ、モデルデータなどを、これまでよりもより統合して、ADSなどを活用していろいろ解析されるのだと思いますけれども、それが、もう今から気候変動の対策を急がないと、2030年・2050年までにこのくらいの対策をしないと地球の温度はこうなりますよというような予測は、それぞれもうそれなりに出ているわけですから、2030年・2050年までに北極域ではこういうことが本当に出現しますよ、今までは不確実性が高いと言われていましたが、ArCSⅡ、ArCSⅢと続けていくことで、ここのところは本当に確かであるということが分かってきましたよ、それから、今まであまり気がついていなかったけれども、社会に対してこういう影響が見えています、見え始めています、あるいは明らかに懸念されるようになってきました、そういう新しい課題を見つけ始めていますとか、あるいは見つけ始めているのでArCSⅢでは注目していきますとか、何かそういう全体のストーリーに結びついた新たな視点というのを、もう少し説明していただけないでしょうか。
 以上です。
【羽角PD】  ありがとうございます。スライドは戦略目標1の進捗状況という、割と初めのほうにまず戻っていただけますでしょうか。
 今回、戦略目標1には、自然科学を中心とした課題、研究が集まっているわけですけども、この中で、戦略目標1のタイトルにもありますように、情報創出というものを特に重視していまして、単に科学的なデータを測定して集めて科学者が使えるデータではなくて、それを一段階付加価値化をして、具体的にそれが人や社会の関心あるデータとしてどういう意味を持っているのかという、価値づけをしていきたいと思っております。
 ただ、まだ始めたばかりですので、その段階には至っていないんですけれども、ちょっと具体例を今すぐ、申し訳ないですけど挙げられないのですが、非常に卑近な例を出せば、天気予報するときに、気温とかの予報をするだけじゃなくて、それを例えば洗濯指数のようなものにして人々が実感できるようなものにしていく、それを北極域の環境変化について出していって、その深刻度というものを実感できる形で出していきたいなと。それを、ここでは「情報創出」というふうに言葉に置いております。
 そうした活動をこれからぜひ展開して、三枝先生おっしゃるような情報発信の仕方をしていきたいと思っておりますし、戦略目標2の部分でも、まさに北極域の現地の調査によって、本当にどういう変化が新しく出てきているのかということを確かめていく活動をしていて、それを、この陸域人間圏課題のところでまとめる地理情報化、地理情報の可視化システムというところで、一目で、どこで何がどういう深刻度で起こっているのかが分かるようなシステム、物の見せ方というものをしていきたいと考えております。
 ちょっと具体的に、ここまでこうやりましたとは言えないんですけども、まずはこれを回答といたします。
【三枝委員】  御返事はありがとうございました。おっしゃるとおり、単なるデータ、単なる画像だけではなく、情報創出を重視するというお考えは、非常にそれはよいと思います。
 ただし、リーダーの方は、今の時点で具体例がないというのはちょっと寂しいというか、ちょっと心配なんです。もうこれまで様々な研究、いろんな分野の、人文・社会から自然科学まで、いろんな研究が同時並行で進んできたのでしょうから、恐らく、高緯度地域の産業ですとか野生動物ですとか、凍土における、微生物かよく分からないんですけども、そういったところに本当に何かの変化の兆しが見えているのではないのでしょうか。
 また、そこで暮らしている人たちの中に、何か非常に困っている、日本だったら熱波が強いとか、米の品質がとか、熊が出てくるとかいろいろな問題がありますけれども、本当に現地の人が困っている問題が、既に顕在化しているのではないでしょうか。
 そういうものを、自然科学を研究する人も何を研究する人も、リーダーの人たちが本気で一緒に同じ問題を考えていくことで、本当に意味のある情報に変えることができ、それをもって多くの方に、世界のいわゆる先進国の人たちだけではなく、その地域に暮らす人たちにまで届けるには、もう一段階そういう努力を、一歩二歩、先に進めていただけることを大変期待しております。
 以上です。
【猪上SPD】  私、極地研のSPDの猪上のほうから、一点付け加えさせていただきます。
 今、三枝先生のおっしゃった点について、この半年で一つ大きな問題が出てきた点は、我々、5月にアラスカ大学を極地研職員6名で訪問して、ワークショップを行いました。それで、現地での、IARCの部長も含めていろいろな研究者とお話ししながらですけれども、やはり最近、トランプ政権の影響もありまして、アラスカ域の気象観測が、例えばラジオゾンデ観測だと2回だったところが1回になってしまったり、観測がなくなってしまったりという、そういう話を伺っております。
 一方で、この北極の温暖化に伴いまして、日本から北上してまいります台風崩れといったものがアラスカ域に到達することが、今年とか去年とか、だんだん頻度が増えてきているという話も出ております。
 そういったときに、現地の沿岸域に住んでいる方が、高潮だったり大雨だったり、そういう被害が大分出てきているというのはかなりニュースでも出てきていまして、それはやっぱり気象データが減ってきて、予測精度が下がっているという懸念がかなり出てきていますので、そういった点において、初代ArCSのとき、我々、ラジオゾンデ観測によって、北極で強化すると高精度になるというような話、そういった論文を発表してきたわけですけども、アラスカ、IARCの所長は、かなりその研究は国際会議でも取り上げていただいているんですけれども、そういったアメリカ国内ではどうしようもないような状況を、実績のある日本とか非北極国に何とかしてほしいというようなリクエストが、結構この半年で来ております。
 次のASSW(Arctic Science Summit Week)はデンマークで開催されますけれども、そこでも、そういった会合に出てほしいというような形で、このプロジェクトが貢献できそうな部分というか、日本がよりプレゼンスを示せるような、そういったことが、少しタマが出てきたかなというふうな印象を受けています。
【池島委員長】  ありがとうございました。
【猪上SPD】  「みらいⅡ」がこれから就航しますので、アメリカ側の期待が非常に高い。トレッキングブイであったり気象観測であったり、アメリカの特にアラスカ域での気象海氷予測にかなり有効なデータをアメリカ側が期待しているというのも、大使館とお話をしたり、IARCの方とお話ししておりますので、そういったところのデータを、我々もサイエンティフィックに必要ですけれども、現地にとっても必要なデータを取得していきたいというふうに思っております。
【池島委員長】  ありがとうございます。
 今の点で、よろしかったでしょうか。もしなければ、次の御質問で、中田委員、お待たせしました。よろしくお願いします。
【中田委員】  ありがとうございます。今回いただいた資料等々を見て、一般の人にかなりフレンドリーな表現の仕方とかが随分増えているなと思って、そこは感心いたしました。
 特にADSというのが、今の御説明を伺ってもとても重要だなと思います。ADS、自分たちが入れて自分たちが使うだけじゃなくて、ほかの人たちもそれを用いて、どういう、地球全体の気候変動の解明とか理解とか、そういったものに使われていたのか、そういうことも含めて、ぜひ広報というんですかね、そういうことをしていただければなと思いました。
 コメントです。ありがとうございました。
【羽角PD】  ありがとうございます。ADSは、どちらかというとやっぱり研究者向けのデータを整備するという形になっておりますので、それと、先ほどの地理情報の可視化というのも両輪として組み合わせるような形で、このADSのデータベースに基づいた情報発信の仕方というのを考えていきたいと思っておりますし、もう一つ、ADSに関しては、先ほど猪上さんからのお話にあったように、やはりアメリカの科学政策の問題があって、アメリカのデータベースの維持も難しくなっていて、そのせいでADSへのアクセス数が、特にアメリカから激増しているという状況もありまして、ますますその重要性が高まっていると我々も認識しておりますので、そこは集中的に整備、投資していきたいと考えております。どうもありがとうございます。
【中田委員】  ありがとうございます。
【池島委員長】  ありがとうございます。
 では、続きまして、合田委員、お待たせしました。よろしくお願いします。
【合田委員】  合田でございます。コメント的な話と、それからサジェスチョンというか。
 まず一つ、ArCS・ArCSⅡ・ArCSⅢと進んでいった中で、ある意味でよい方向で純粋化していったのかなという部分も、観測で、はた目には見えます。というのは、最初の頃というのは、無理に産業界のことを意識し過ぎたのか、これ、学者がやることなんですかねと。要は、産業界の人間がマーケティング的な意味で自分でやればいいようなことを、産業界のことをおもんばかって、学者の方が結構おやりになるような話があったんですけれども、そういうのが、このArCSⅢぐらいになってきたらあまり出てこなくなってきて、純粋に科学の話とか、要は学者の本分的なところに純粋化されたことは、すごいよいことだなと僕は思っています。それがまず1つです。
 あと、2つ目なんですが、研究基盤の進捗状況の戦略的情報発信の中で、非常に面白いものがございました。今後の活動予定のところの、「子供の科学」2月号の記事執筆とあります。
 こういうのってすごい大事なことだと思うんです。と申しますのは、かなり砕けた表現で恐縮なんですが、大体高校生ぐらいになった人にいろんな話をしても、もう文系・理系が分かれちゃったとか、結構進路選択が早いんですよね、最近の子供たちというのは。ですので、小学校の高学年ぐらいあたりか中学校1年生ぐらいに興味深い話をしないと、それが生きてこないんですよ。面白いけど、もう僕の進路決まってるから、みたいな世界になっちゃう。ですので、意識の高い小学校高学年や中学生の1年ぐらいあたりを狙うような、こういう媒体を選ばれたというのは見識だと思います。
 ある種の平等主義みたいなことを言えば、いろんな子供たちにあまねく説明するというのが筋なのかもしれませんが、ここは北極の科学とかいわゆる学問とか、そういったものに対して関心を持ち、一種の社会の将来の支持者になってもらえる人たちを育成するという意味においても、ある程度セレクトして子供たちには情宣する必要があるのかなと思います。
 実際、ArCSというのは基本的に5年プロジェクトですけども、小学校6年生の5年後といったら、これはもはや高校生の、もう大学をかなり絞って意識するという、そういう時期に差しかかるんです、このプロジェクトが終わるのは。そういう意味においては、その点、こういう効果的な媒体を選ばれたということ、もっと言うと、意識の高い、中学受験するような方々も、例えば受験産業あたりに対して教養講座的に時間を割いてもらうみたいなことというのが、案外、効率性という意味においては、費用対効果という意味でもいいのかなというふうにサジェスチョンさせていただきます。
 以上です。
【池島委員長】  ありがとうございます。
【羽角PD】  1点目の社会実装につながる部分に関しては、ArCSⅡは社会実装というものがプロジェクトごとに明確に出ていて、それをどう捉えてどう出していけばいいかと、私自身も参画していましたが、いろいろ悩んだことがありました。
 社会実装できるところとできないところがあるので、できる部分はやってきたし、ArCSⅢの中でももちろんやる気はありますし、やっていく予定ではあるんですけれども、そこに集約していくのではなくて、やはり北極域を総合的に知る、あるいは知識の基盤を提供して、それを我々自身じゃなくても、どこかで社会知とつながっていくような、その基盤をつくるということをやっていきたいと思っておりますので、先生のコメント、非常に力強く、心強く受け止めました。ありがとうございます。
 2点目のほうに関しましては、私もこの何か月か、様々な方と話す機会をいただいて、北極圏域に関して熱い思いを持った何人かと話す中で、北極に関する認知度を広めるというか、北極ファンというのをやっぱりつくっていかなきゃいけないなという思いを新たにしまして、例えば、おっしゃるとおり小学生とか中学生とか、比較的幼いというか小さい子供たちをターゲットにした、例えば科学館での活動であるとか、そういうものをこれから展開していく必要があるんじゃないかなと感じ始めていたところですので、ぜひともその辺の検討を早急に進めて、こうした活動を展開していきたいと思います。どうもありがとうございました。
【合田委員】  どうもありがとうございました。
【猪上SPD】  私からもいいですか。付け加えさせていただきたいんですけれども、現在、その右側についている「極地研探検2025」というポスター、これは極地研究所の一般公開のポスターになります。
 ここで、北極観測センターで行ったこととして、ArCSⅢで雇用した特任助教の方1人に、一般向けのサイエンスカフェをやってもらったんですけれども、グリーンランドに行ってきたときのイッカクの角を持ってきて実際に触っていただいたり、たくさん小学生・中学生がいる中で、セミナー室がもう立ち見状態で、たくさんいらしていただいたというのが記憶にありますし、幾つかサイエンスカフェをやっているんですけども、そのセミナー室の中では一番の人気コンテンツだったというふうに聞いておりますので、どうしても極地研だと南極寄りになってしまうんですけれども、北極がかなり際立った年だったということと、あと、「みらい」からのライブ配信を大会議室やったんですけれども、これも、例年は昭和基地とのライブ配信というのはすごく人気があるんですけども、アンケート結果からいうと、「みらい」のライブ配信のほうが今年は人気が高かったということで、非常に北極が目立った年で、これはやはりArCSⅢにおけるサイエンスコミュニケーター、特任助教がいろいろ仕込んでやってまいったものですので、来年、今度は「おしょろ丸」とかもありますので、今年の成果を基に、いろいろなアプローチでまた情報発信していきたいと思っております。コメントです。
【末吉PD補佐】  すみません、一言だけ。先ほど「子供の科学」のことをコメントいただいたので。ありがとうございました。
 これ、ここには今後の予定として2月号のことだけ書いてありますけれども、一応シリーズ物で北極特集を組んでいただいていまして、既に2つ分、ArCSⅢ全体の紹介と、「みらい」の最後の航海の報告も、記事として既に出ております。
 この後、あと4つかな、このシリーズの中でArCSⅢの活動を紹介していくという形になりますので、ぜひ宣伝というか、広げていただけるとありがたいなと思います。コメントありがとうございました。
【合田委員】  どうもありがとうございました。
【池島委員長】  ありがとうございます。
 ほかに。どうぞ、瀧澤委員、どうぞお願いします。
【瀧澤委員】  どうもありがとうございます。今、情報発信の話が出ましたので、私も思っていることをお伝えさせていただきたいんですけれども、ArCSⅢのホームページを拝見していますけれども、今までにも増して、さらに当事者の方々からの生の声というものが、ノートなどを通じてよりきめ細やかに、タイムリーに出るようなプラットフォームをつくっていただいて、非常に前進して、よかったかなというふうに感じています。
 極地研さんはずっと、南極の情報発信のノウハウをたくさん持っていらっしゃって、学校に向けた発信ですとか、ずっとやってこられているので、私ごときが言うことではないんですけれども、先ほどの合田先生のように費用対効果という意見もあるんですけれども、一方で、やっぱりホームページとかSNSとかというのはいろんな層が見ることができるという意味もかなり大きくて、どんな家庭の子でもこういった知識にアクセスできるということが、やっぱり日本の将来の発展に向けてもとても大事なことですので、限られた上澄みの層を狙った媒体だけではなくて。実は私自身も、ある新聞社で子供向けのコラムを書いていたりするんですけども、そういう新聞を取っている家庭というのは、実際にはどちらかというと上澄みの層になっているというふうに言われていて、内心忸怩たる思いはありながら書いているんですけれども、理想的には、やっぱり幅広い層にリーチするということが何より重要だと思いますので、SNSとかユーチューブとか、そういったところも引き続き発展させていただきたいと思います。
 この間の「みらい」からのライブ配信は私も拝見しましたけれども、コミュニケーターの方が一生懸命やっていらっしゃって、ナマ感というか、現場感というのが非常によく伝わってきてとても楽しかったです。ああいうのも引き続き、頑張ってやっていただきたいなと思います。
 応援メッセージということで、すみません、失礼いたしました。
【末吉PD補佐】  ありがとうございます。今回はやっぱり、科学コミュニケーションの方に直接現場に行っていただいているのがよい効果を生めているかなと思っていて、今後も、研究者が研究している現場に行くことも含めて幾つか予定していますので、その辺を効果的に発信していきたいと思います。
 あと、御指摘いただいた、SNSとかのほうが幅広い層に届くというのは全く御指摘のとおりだと思いますし、両方、ターゲット層を意識しながら両面で情報発信していくことが、特に子供向けの発信というのはこれを意識して行うことが大事だなと思っています。今後とも、そこは意識してまいりたいと思います。ありがとうございました。
【池島委員長】  ありがとうございます。
 ほかに何か御意見、御質問等ございますでしょうか。
 では坂野井委員、よろしくお願いします。
【坂野井委員】  これは本当に補足というかコメントなんですが、このパンフレットのメンバー紹介の部分を見ると、18名、いろんなPDとかがいる中で、女性は1名なんですよね。
 逆の状況を考えていただくと分かると思うんですが、もしこのパンフレットで女性ばかり並んでいて、男性が1名で、それを見た小中高生のマイノリティーのほうの人たちが、ここの分野はちょっと面白そうだと思っていたんだけど、何か反対の性別の人ばかりいるし、何かやりにくそうだなとか、やっぱり思うと思うんです。
 10年間このプロジェクト、人材育成で続けてきて、やはりこの状況というのは一つ大きな課題が残っていると言わざるを得ないかなと思いますので、今後5年間で改善されることを期待します。もちろんいろいろな工夫をされていることも存じ上げていますし、これを言うと数少ない女性の負担が増えて逆に自分の首を絞めることになることも分かっているのですが、それでもやっぱり言っておかなければいけないかなと思いますので、コメントさせていただきます。よろしくお願いします。
【羽角PD】  ありがとうございます。今回のプロジェクトのPIをお願いするに当たって、もう本当に、やっぱり女性を増やしたいと。それ、かなり頑張ったんですけども、1名とおっしゃいましたけれど実際には2名いまして、戦略目標2のところの三谷曜子先生と戦略目標3の2番目の大石侑香先生の2名がおりますけれど、でも2人しかいない。半分まで持っていくのは日本の今の状況では相当難しいですけども、もう一人二人やっぱり欲しいと思って、女性からアタックしていったんですけども、ちょっとうまくいかなかったというところはあります。その問題は重々認識しております。
 それに関して言いますと、人材養成で特任助教を採用して活動を開始してもらっている、将来的に国際的なリーダーになってもらうという活動の中で、応募者は女性が半分いて、その中で2名採用できたということは非常にいいことだったなと思っています。この人たちが5年後に本当に、次のプロジェクトがもしあればPIクラスになってもらえるようにしたいと思っておりますので、引き続き、もう、その点での叱咤激励をよろしくお願いします。ありがとうございました。
【池島委員長】  ありがとうございます。
 ほかに何か御質問等よろしいでしょうか。
 そうしたら、もしよろしければ私のほうからも、今の人材のところについて、関連して質問させていただきたいと思います。
 1つだけですけども、グリーンの頃からやってきて、5年おきにそれぞれプロジェクトが変わってきた。それに関連して、最近の傾向とか新しい動向というものが、人材募集、そして人材を見つけるに当たって、何か見られますでしょうか。何か特筆すべき状況とか、人材養成や人材育成に関して、この状況はこの数年ちょっと変わってきたなとか、前に比べてどうだなという、何かそういう点がございましたら、よろしく御教示のほどお願いします。
【羽角PD】  御質問ありがとうございます。ちょっと、すぐに私自身は思いつかないんですけども、何かほか……。
【猪上SPD】  では、私のほうから。特に、特任助教を採用する際に感じたこととしましては、今回女性2人を採用したうち、1名は学位取得後すぐに採用したということで、当初はポスドクを数年やってから来るような形を想定していたんですけれども、かなりやる気があるというか、突破力があるという。あんまり、目先のことしか考えていないと言ったらあれなんですけども、英語も特に堪能で、もう海外の人とぐいぐいやっていくようなタイプが1人いたのと、それはもともとArCSⅡで学生さんだったのが、学位を取ってステップアップしたというパターンです。だから、割とすぐポジションに接続した形です。
 もう1名はポスドクとかやっていたんですけども、これはもう、以前この委員会でも指摘があった、コミュニティーの外から入ってくる人はいないのかという話でしたけども、そのもう1人の女性は、全くArCSとは関係ない森林の科学をやっていた人なんですけれども、たまたまモンゴルとか国内の北方林とかやっていた中で、ArCS、アラスカもちょっとやったことがあるということで、今アラスカとかカナダとかと一緒にやろうとしているんですけども、そういうグリーンから続いている流れとは別ルートから入ってくるというのがあったのがよかったかなというふうに思っております。コメントです。
【池島委員長】  ありがとうございました。非常に興味深い点を御指摘いただきましてありがとうございます。
 ほかに御質問、コメント等ございませんでしょうか。
【末吉PD補佐】  今の人材の件、もう1つだけ付け加えさせてください。
 既に話題に出たように、応募者の中にもそもそも女性が半分ぐらい来ていて、女性比率が少し上がってきている感じは多少感じられるかなと思っています。
 なので、今後の男女比率みたいなものは向上していける、改善していける見通しが徐々に出てきているかなというのがありまして、今回、パンフレットとかにはサブPDまで――ウェブサイトですね、パンフレットにはPIまでですけれども、ウェブサイトを見ていただくとサブPIまで載せているんですけれども、サブPIまで含めるともう少し女性の方もいらっしゃるので、そういうところが少しずつ見えてくるとよいなと思っているのが一つです。
 必ずしも明るくないことまで言いますと、年代的に今、猪上さんからも御紹介あったように、一番若い世代はそういう感じで他のコミュニティからの人が入っていますし、いろいろいいサインもあるんですけれども、少し上の年代を見ますと、ひと頃すごく大学院・ポスドクの人数が多かった時期の人たちが、年代が上がってきまして中堅からそれ以上ぐらいになっていて、一部の方は必ずしも最適なポジションをうまく見つけられずに、ポスドクみたいな仕事を渡り歩いたりとかもしていますし、そういった方をもっと本当はうまく生かせたらなと思うのですが、そこはまだ、よいソリューションを出せていないというところはあります。一つ感じたところでした。ありがとうございます。
【池島委員長】  どうもありがとうございました。
 以上、コメントや質問等でしたが、何か先生方のほうでございますでしょうか。よろしいですか。
 ありがとうございました。引き続き、本委員会におきまして、北極域研究強化プロジェクト(ArCSⅢ)の取組状況等についてフォローしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、PD、SPDの皆様、本日はどうもありがとうございました。引き続き、議題3まで御出席いただけますと幸いです。よろしくお願いします。
 では、次に議題3、その他ですが、事務局より御説明をお願いいたします。
【岡田海洋地球課課長補佐】  事務局でございます。その他でございますけれども、委員の先生方に何か決めていただくというよりは、御意見をいただきたいということになりますので、その他の中で御説明をさせていただければと思います。
 資料3を御覧ください。前回7月の本委員会で、事前に御意見いただきたい旨、御案内をさせていただいた件でございます。本委員会の評価とは別に、国として行政事業レビューというものをやっておりまして、その中で、国費を投じて行う政策としてしっかり成果が出ているかといったものをはかる指標を、今回、見直すべきというようなお話が出てきたので、新しい指標を設定したいと。その設定に当たって、ぜひ先生方からの意見を伺って、それを反映した上で政府として決めたいということを、前回御案内させていただきました。
 その後、事務局のほうで、成果指標をどういったものがいいかといったものを検討させていただき、また、実際ArCSⅢを実施していただいている極地研のほうの先生方等の御意見もいろいろ伺いながら、今回、新成果指標の案を事務局として設けさせていただきましたので、こちらについて、先生方から少し御意見をいただければと思ってございます。
 概要については、先ほど申し上げたとおりでございます。参考資料6のほうに前回の資料を添付させていただいておりますけれども、現在の指標につきましては、国際共同研究の課題数、それから国際共同研究に参画している研究者数、そして国際的な枠組みへの日本人研究者等の参画状況といったもので、研究者数をメインとしてアウトプット、アウトカムの指標を設けさせていただいているところでございますけれども、これを来年度以降、今回資料3のほうでお示しさせていただいた指標に変えて、今後、政策的に成果が出ているかといったところをはからせていただければというふうに思ってございます。
 内容といたしましては、2ポツの新成果指標(案)に書かせていただいておりますけれども、北極のプロジェクトを国として行うところの目的の一つとして、観測、それから研究成果を国内外のステークホルダーに提供することで、我が国の強みを有する科学力に基づいた国際社会貢献を行っていくといったものがございますことから、その達成度をはかる指標として、以下のようなものがどうかというふうに、今考えているものでございます。
 まず、アウトプットといたしましては、成果目標として、ACやASSWなどの各ワーキンググループをはじめとして、国内外の会議やセッションに先生方に参画をしていただくということで、指標としてはその参画件数をはかっていってはどうかというものでございます。
 また、短期アウトカムといたしましては、成果目標として、政府関係者等の会合・ワーキングショップをはじめとした政策関連の会議等の政策決定プロセスで、このプロジェクトの研究成果が活用されることを目標としてはどうかと。それをはかる指標としては、そういった会議での研究成果の活用件数、資料提供であったり、データなどが使われたり、発表を行ったりといったような件数をカウントしてはどうかといったものでございます。
 あと、長期アウトカムとしては、現地政策や国際協定等の策定に向けた協議に研究成果が反映されるといったものを設けてはどうかということで、それをはかる指標として、そういった研究成果の、現地政策それから国際協定に向けた協議の場への反映の実績の件数、こちらを累積でカウントしていってはどうかというようなものを、今現在考えているところでございます。
 こういった指標で、来年度以降、この北極域研究推進プロジェクトという国のプロジェクトの成果をはかっていってはどうかというふうに、今現状考えているところでございますけれども、先生方から、どういったお考えをお持ちかといったところも御意見を伺いながら、最終的に政府として成果指標を決定していきたいといったところでございます。
 ぜひ、先生方から忌憚のない御意見いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
【池島委員長】  ありがとうございます。
 それでは、先生方から、御意見、御質問等ございますでしょうか。よろしくお願いいたします。
 それでは、坂野井委員、よろしくお願いします。
【坂野井委員】  異論というよりは、これでよろしいのではないかというコメントになります。今回の自己点検評価を見ましても、こういった部分というのは評価として高い理由をつけるものになり得ていたと思いますので、そういった意味で割と妥当な指標になっているのかなと思いました。
 以上です。
【池島委員長】  ありがとうございます。
 よろしいでしょうか。では、続きまして瀧澤委員、よろしくお願いします。
【瀧澤委員】  ありがとうございます。私も基本的に妥当だと思うんですけれども、含まれているので読めるとは思うんですが、短期アウトカムの中の、「政府関係者など」の「など」の中に、国際的な政策担当者というか、国際的な機関とか、例えば、はっきり言えばIPCCみたいなところですね、そういうところで研究成果が活用されるというのは、当然皆さん意識してやられていると思いますので、この短期アウトカムの表現ですと、ちょっと国内寄りのイメージが強いのかなと思いましたので、海外の政策決定にも寄与するという意味の、何か付加するようなワードを付け足していただくと、なおよくなるのかなという感じを持ちました。
 以上です。
【池島委員長】  今の点、いかがでしょうか、事務局のほうで。
【岡田海洋地球課課長補佐】  瀧澤先生、ありがとうございます。その点検討させていただきたいと思います。重要な御指摘だと思います。ありがとうございます。
【池島委員長】  続きまして、三枝委員、お待たせしました。お願いします。
【三枝委員】  今の瀧澤先生と一緒で、「IPCCをはじめとする国際的に重要な報告書への引用等の貢献」と書いていただくと、研究者の人にとって分かりやすいと思います。IPCC以外にも、多分WMOとかUNEPとかいろんなものが複数あるかと思いますので、報告しやすくなるのではないかと思います。
 あと、今回の資料にも入っていましたけど、観測手法の標準化への貢献というのもあったかと思うんです。たしかブラックカーボンの観測手法の標準化に向けたACの作業部会の報告書とか、いろいろありますが、多分観測コミュニティーは観測コミュニティーで、それぞれのブラックカーボンの測定法だとか、排出量の評価手法だとか、そういうものを標準化された測定機器あるいは手法をつくって、環境問題に重要な評価をしようとしていると思うので、「観測手法等の標準化への貢献」ぐらいでもいいのかもしれません。
 以上です。
【池島委員長】  ありがとうございます。
 今の点、いかがでしょうか、事務局。
【岡田海洋地球課課長補佐】  ありがとうございます。御指摘を踏まえて検討させていただきたいと思います。ちょっと標準化のところについては、どこまで――評価の指標を決める上でこういうことを言ってもあれなのかもしれませんが、最終的にどれぐらいのことが期待されるかといったところも含めて、ArCSⅢの先生方ともちょっと御相談をさせていただきながら、取り入れるかどうかについては検討させていただきたいと思います。ありがとうございます。
【三枝委員】  分かりました。確かにこれ、あんまりいっぱい入れちゃうと、全部必須になっちゃうんですね。それがゼロだとネガティブに評価されちゃうとか、そういうことになるんですね。 分かりました。
【岡田海洋地球課課長補佐】  前半の引用といいますか、掲載されたとかそういったところは検討する価値も十分あるかなと思いますので、そういったところは先生方と御相談しながら、また検討していきたいと思います。ありがとうございます。
【池島委員長】  いかがでしょうか、ほかに。
 もしなければ、すみません、私のほうも質問させていただいてよろしいでしょうか。コメントというか質問というか、中間ぐらいなんですが。
 2つありまして、1つはこの「長期」と「短期」の期間なんですけど、具体的な数値として、例えば短期は3年ないし5年とか、長期というのは10年みたいな、具体的な数値は特に入れないという形でやるということなのか。それにはなかなか合意はなく、参加者というか、そういう人たちのあれに任せるということでよろしいんでしょうか。そこら辺についてはこれからでしょうか。まず1つ、その点について。
【岡田海洋地球課課長補佐】  ありがとうございます。行政事業レビュー、政府の様々な取組がありますので、この「短期」が一概に何年から何年とか、「長期」は何年から何年といったものは特に設けておりませんし、それは事業ごとに、どう捉えるかというところは任されているのかなというふうに思ってございますので、そこは先生方との関係でといいますか、プロジェクトの進め方自体で、どうしていくかといったところを決めていけばいいのかなと思いますので、今現状、短期アウトカムを大体何年ぐらいとかというふうには、特段決めていないところではございます。
【池島委員長】  そういうことだとすると、1つのプロジェクト、例えばArCSⅡ・Ⅲとか、大体5年ということで考えたときに、短期でのアウトカムというときはどのぐらいの時期でアウトカムが出ているということを想定し、それに基づいて、出ているから成果が達成されたと考えるべきなのか、考えないのか。その辺のことに入り得るので、ちょっとここ、もう少し突っ込まなくていいのかな。この事業としては、何らかの目安とかそういうものがあったほうがいいのか、よくないのか、この点がちょっと気になったものです。
 長期となるとやっぱり10年とかというのが一般的に想定、最低でも10年とか20年とかという形になりますので、それは5年のこういうプロジェクトではなかなか難しいでしょうけど、何かその辺の裏づけとか関係についての意見とかがあると、考えようがあるかなと思った次第です。
【岡田海洋地球課課長補佐】  ありがとうございます。まさにこの行政事業レビュー自体は、今、先生方に実施していただいているArCS・ArCSⅡ・ArCSⅢであるように、プロジェクトごとの評価ではなくて、それを通した国としての政策の評価ということになりますので、まさに今、先生がおっしゃっていただいた、長期アウトカムであれば10年であるとか、短期アウトカムであれば例えば1つのプロジェクト、ArCSⅡならArCSⅡ、ArCSⅢならArCSⅢの中でどこまで出せたかといったところが一つ目安にはなろうかとは思いますが、ちょっと、その辺りは改めて事務局のほうでも検討させていただきたいと思います。ありがとうございます。
【池島委員長】  ありがとうございます。ちなみに、これは一つまだ案というほどでもなく、まだ具体的な文言その他はこれから決めるという形ですかね。
【岡田海洋地球課課長補佐】  おっしゃるとおりです。
【池島委員長】  そのうち、またそれを我々が見る機会もあるかなということの確認だけなんですけど。
【岡田海洋地球課課長補佐】  ありがとうございます。最終的には、これは国のほうで決めるものとなりますので、最終決定の責任は我々のほうにありますのであれですけれども、最終的には来年の6月・7月ぐらいに、また来年度の概算要求に向けて、国として行政事業レビューシートというものを作成し、その中でこれを決めていくものになりますので、その過程の中では、先生方にもぜひ情報提供させていただいて、見ていただく機会が設けられればいいかなというふうに思ってございます。
【池島委員長】  ありがとうございます。すみません、時間を取りました。
 お待たせしました、中田委員、よろしくお願いします。
【中田委員】  すみません、具体的な提案というのではなくて、例えばアウトプットの成果目標として、参画するというだけでアピールするのかどうかというのはすごく疑問に思います。
 あと、今回の新しい段階では、「みらいⅡ」ができるし、今まで取れていなかったデータを取っていくという大きい目標を掲げていたと思いますけれども、そういうことに関わるような視点というのもどこかに出てくるといいなと思いました。
 以上です。
【池島委員長】  ありがとうございます。
 今の点、いかがでしょうか、事務局。
【岡田海洋地球課課長補佐】  ありがとうございます。まず前半の部分、参画するだけでアピールになるのかといったところは、少し書きぶり等も含めて検討させていただきたいと思います。
 また、後半の、「みらいⅡ」もできて新たな観測データも取れるといったところについては、まさにこの委員会で、このArCSⅢの評価をしていただく中での、一つ指標として盛り込んでいただければいいのかなというふうには思ってございます。
 どちらかというと、こちらの行政事業レビューのほうは、国としてこういうプロジェクトに補助金を使って、このプロジェクトを支援するといったことについての評価ということになりますので、その取組の個別具体のところについては、やはりプロジェクトのほうで評価する中で、指標として見ていただくほうがいいのかなというふうに、今現状は思っているところでございます。
 以上でございます。
【中田委員】  ありがとうございます。だとすると、その前段のほうですけれども、行政のほうは、参画するということで納得するんでしょうかというのが、やっぱりすごい疑問です。
【岡田海洋地球課課長補佐】  そうですね。御指摘重く受け止めましたので、少し文言の記載、それからこの指標の設定について、改めて考え直させていただきたいと思います。ありがとうございます。
【池島委員長】  ありがとうございます。
 その他、ほかに何かございますでしょうか。コメント、質問、この点につきまして。
 よろしいですか。では、どうもありがとうございました。
 最後に、事務局より連絡事項等がございましたら、よろしくお願いします。
【岡田海洋地球課課長補佐】  本日も活発な御意見ありがとうございました。
 それでは、本日前半に御審議をいただきました事後評価書案につきましては、本日委員の先生方からいただきました御指摘を踏まえまして、池島委員長にも御相談をしつつ、事務局のほうで案を速やかに修正させていただいて、また先生方に、メールでお送りさせていただく形になると思いますけれども、御確認いただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
 また、最後、様々御意見いただきました新成果指標案につきましても、本日先生方からいただいた御意見を踏まえまして修正をしていきながら、政府として決定していきたいと思っております。
 なお、次回の委員会につきましては、今後のプロジェクト等の状況に応じまして開催をしたいと思いますので、また改めて、開催時期については御相談させていただきたいと思います。どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
【池島委員長】  では、本日はどうもありがとうございました。これで閉会とさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 
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