次世代革新炉の開発に必要な研究開発基盤の整備に関する検討会(第8回) 議事録

1.日時

令和5年3月22日(水曜日)10時00分~11時30分

2.場所

オンライン会議にて開催

3.議題

  1. 第7回検討会で御議論いただいた論点と主な意見
  2. 次世代革新炉の開発に必要な研究開発基盤の整備に関する提言(案)について
  3. その他

4.出席者

委員

山口委員(主査)、浅沼委員、石川委員、出光委員、遠藤委員、小澤委員、桐島委員、相楽委員、中熊委員、吉橋委員、和田委員

文部科学省

千原研究開発局長、林大臣官房審議官(研究開発局担当)、新井原子力課長、嶋崎研究開発戦略官、藤澤原子力課課長補佐

 

5.議事録

【山口主査】  では、定刻となりましたので、ただいまより次世代革新炉の開発に必要な研究開発基盤の整備に関する検討会を開催いたします。
 本日は、忙しいところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 本検討会につきましては、引き続きオンライン会議にて行います。
 また、会議は原則公開とし、資料や議事概要等につきましては文部科学省のウェブページにて公表いたします。
 それでは、まず、事務局から配付資料等の確認をお願いいたします。
【藤澤補佐(事務局)】  ありがとうございます。
 それでは、事務局より本日の配付資料について御案内いたします。資料につきましては議事次第のとおり、資料1及び資料2を配付しております。資料等の不備や映像などに乱れがございましたら事務局までお知らせ願います。
 また本日は委員11名全員が御出席です。
 事務局からは以上でございます。
【山口主査】  ありがとうございます。
 それでは、議事に入りたいと思います。
 一つ目の議題でございますが、第7回検討会で御議論いただいた論点と主な意見についてでございます。
 それでは、資料1につきまして、事務局からまず説明をお願いいたします。
【藤澤補佐(事務局)】  事務局より資料1について御説明させていただきます。
 前回第7回会合におきましては、原子力機構より新高速中性子炉を中心とする原子力イノベーション研究構想について、御説明いただきました。
 具体的には、新高速中性子炉の目的、求められる機能などを踏まえ、新たな照射炉の基本仕様などについて御提案いただきましたところです。また、併せて新燃料製造施設や再処理実証フィールドに関する御説明もいただきました。
 委員の皆様からの御意見や御質問等につきましては、概要を資料1としてまとめておりますが、事前に委員の皆様に御確認いただいておりますので、詳細の説明は割愛させていただきます。
 以上になります。
【山口主査】  ありがとうございます。
 ただいまの御説明、資料1につきましてですけれども、御意見、御質問はございますでしょうか。もし、御発言希望がありましたら、オンラインシステムの挙手機能を使って、意思表示をお願いいたします。指名された方はミュートを外して御発言いただければと思います。
 いかがでしょうか。何かございましたら、どうぞお願いします。
 特によろしいでしょうか。資料1は前回の議論のまとめでありますので、また御参照ください。
 それでは、特に御発言がないようですので、続きまして、二つ目の議題に参ります。
 二つ目の議題は、次世代革新炉開発に必要な研究開発基盤の整備に関する提言(案)でございます。
 資料2につきまして、事務局から説明をいただきます。その後、委員の皆様に御議論いただきたいと考えてございます。
 では、事務局より資料2の説明をどうぞよろしくお願いいたします。
【嶋崎戦略官(事務局)】  事務局でございます。それでは、資料2について説明をさせていただきます。
 昨年10月から今回まで8回にわたり、極めて密なスケジュールで御議論いただきありがとうございます。今回、次世代革新炉の開発に必要な研究開発基盤の整備に関する提言(案)ということで提案をまとめさせていただいております。
 まず、目次を御覧ください。
 昨年12月に第5回会合で論点整理、第6回で「案」取れ版を公表してございますけれども、1ポツから4ポツにかけましては、基本的に論点整理のものと同じものとなってございます。
 1点構成で変更がございます。論点整理におきましては、3ポツ(5)に、今後の開発に当たっての留意事項ということが記載をされてございましたけれども、これにつきましては、5ポツの「次世代革新炉の技術開発戦略について」に溶け込むような形で整理をさせていただいております。また、年が明けまして2月10日に閣議決定されました「GX実現に向けた基本方針」の中でも、エネルギー基本計画を踏まえて原子力を活用していくため、原子力の安全性向上を目指し、新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発、建設に取り組むと記載をされたことも踏まえまして、今般5ポツに、これまでの御議論、必要な基盤インフラ等を踏まえて、具体的にどういった戦略を持って開発整備を進めていけばいいのかということを中心に提言案としてまとめてございます。
 次のページから4ポツまではほとんど説明をしないのですけれども、これまでの流れもありますので、ざっとスライドだけは確認をさせていただければと思います。
 次のスライドをお願いいたします。
 前回の検討事項についてスライドをまとめてございます。特に大事な点は、ある意味で所掌も越えながらリソースの制限も超えて、今後の次世代革新炉の開発を進めていくに当たって、どういった研究開発が必要か、どういった基盤インフラの整備が必要かといったことについて、忌憚のない御議論をいただくということで、当面のスコープとしては今後10年以内に着手すべきということを念頭に置きながら御議論をいただきました。
 次のスライドをお願いいたします。
 次世代革新炉といわれるものの中でも幾つか種別がございまして、革新軽水炉については民間を中心とした取組で既に実装の見込みが得られている。今検討会ではナトリウム冷却型の高速炉、高温ガス炉を中心に御議論をいただきました。
 次のスライドをお願いいたします。
 論点整理までにおきましては、それぞれの炉形に必要な研究開発について、これまで実際に行っている研究開発をレビューした上で、今後必要な研究開発項目及び新たな基盤インフラ、既存のインフラを踏まえた上での基盤インフラの整備の必要性といったことについて御議論をいただきました。例えば高速炉については、現在再稼働に向けて準備中の高速実験炉の常陽ですとか、大型ナトリウム機器試験施設のAtheNaの早期整備が既存インフラとしては重要ということがまず御議論をされております。
 次のスライドをお願いいたします。
 その上で、今般の5ポツの技術開発戦略の中でも繰り返して指摘をする形にしてございますけれども、高速炉については、
・特に放射性廃棄物の減容化、有害度低減、がん対策等を念頭に置いた医療用RIの製造、再生可能エネルギーとの共存、調整電源としての機能の寄与といった多様な役割に期待がかかってきているということが大きなポイントである。
・また、常陽のみでは対応することが困難なニーズ、具体的に言うと集合体レベルでのマイナーアクチノイド含有燃料の照射試験、あるいはその安全性向上試験等といったものを実現するために新たな高速中性子照射場を整備すべき。
という御提案をいただいております。
 次のスライドをお願いします。
 燃料開発につきましても、従前の経済性向上を中心とした燃料開発、あるいはそのマイナーアクチノイドの挙動等に関する研究開発をレビューした上で、
・まずは常陽用の燃料の安定供給をしていくということが大事であり、また、集合体レベルでのマイナーアクチノイド含有燃料の製造実証ですとか、
・実証炉用燃料の製造に向けて求められる役割に柔軟に対応できるような体制が必要。
といった御議論をいただきました。
 次のスライドをお願いいたします。
 サイクル技術開発、特に再処理につきましては、現在行っている燃料溶解・抽出技術、あるいはウラン、プルトニウム共回収技術、マイナーアクチノイドの分離技術開発をレビューした上で、
・やはり工学的規模で高速炉燃料の再処理の実装が必要であるということ。
・また、乾式再処理のような多様な再処理方策も含めて、一定の基盤研究を国内で実施できるような施設整備が必要である。
という御議論をいただいております。
 次のスライドをお願いいたします。
 一方、高温ガス炉につきましては、
・当面はHTTRをしっかり最大限活用していきながら、固有の安全性の実証、あるいは熱利用の実証試験をしっかり進めていくことが大事だということ。
・また、新たな燃料製造施設の整備の必要性ですとか、民間の製造能力の活用の検討のほか、HTTRの照射後試験をしっかり行っていくということ。
について包括的な御議論をいただいております。
 次のスライドをお願いいたします。
 人材育成に関しても、
・全体としては、産業界のニーズも踏まえ、原子力機構が知の集約拠点として、大学と産業界の間の橋渡し機能を果たすことが重要である。
・あるいは人材育成という観点ではサプライチェーンの維持強化に資するニーズの掘り起こしですとか、リカレント教育、リスキリングへの対応等も重要である。
・また、国内における試験研究炉の充実というのは、人材の確保、基礎基盤研究を支えるという意味では重要であり、特に新設で今検討が進められております「もんじゅ」サイトの試験研究炉についても、国の研究開発、人材育成を支える中核的拠点としての活用が期待される。
といった御議論をいただきました。
 これがこれまで御議論をいただいた内容でございます。年が明けて、ガス炉に関する燃料製造体制へのヒアリングですとか、高速炉の保障措置に関する技術開発動向のヒアリング、あるいは高速中性子照射場の具体的なイメージと開発戦略についてヒアリングを行いました。こういったものも踏まえて、5ポツとして次世代革新炉、高速炉、高温ガス炉の技術開発戦略ということで、今度はリソースもある程度念頭に置きながら、どのような開発戦略が望ましいのかといったことについて御議論をいただきました。
 高速炉につきましては、まずは今後必要な基盤インフラについて、一部再掲の部分もございますけれども、さらなる安全性及び経済性の向上が期待されるということに加えて、やはり長寿命核種であるマイナーアクチノイドの燃焼による放射性廃棄物の減容、有害度低減、あるいは蓄熱システムとの組合せなどによります調整電源としての機能の付加、また、がん対策等を念頭に置きました医療用RIの製造による国民福祉向上の貢献といった、従前の経済性向上と安全性向上以外の価値についても留意をしっかりしていくべきだということを再掲として記載をさせていただいております。今後の実証炉開発に向けましても、常陽における燃料ピン体系での照射試験でありますとか、AtheNaを用いたナトリウム取扱いに技術に関する試験は必須であるということを念頭に置きながら、今後の高速炉の実用に向けた開発におきましては、燃料の安全性や経済性の高度化のための照射試験のほか、マイナーアクチノイドの処理技術の確立のためのマイナーアクチノイド含有燃料の照射試験といったことを実施するためには、常陽を補完する形で、常陽では実施が困難な集合体体系での照射試験が可能な高速中性子照射場の整備が必要であること。また、燃料製造施設につきましては、実証炉開発に必須となる常陽の燃料に対応して、高速炉の今後の実用化、高度化に向けて、新たな高速中性子照射場用の燃料製造についても検討をしっかり進めていく必要があること。そして、高速炉燃料を対象とした再処理実証施設につきましては、高速炉の実用化を目指すために必要不可欠であるとした上で、廃液のガラス固化も含めシステムの実証性を示すことが重要であるということです。これまで論点整理でまとめていただいた必要な基盤インフラについて、もう一度認識をまとめて記載をさせていただいております。
 次のスライドをお願いいたします。
 一方、海外の動向に目を向けますと、特に米国やロシアにおける高速炉の実用化、高度化に向けた技術開発の事例におきましては、実は様々な目的に対応可能な高速中性子照射試験を行う照射場の開発が進んでおりまして、我が国においてもこういった照射場が必要であると言えます。具体的には、多様な原子炉システムの燃料、材料について照射特性評価を行うため、原子炉内で独立した照射試験が可能な設備、特にインパイルループなどの設備の実装、あるいは、高速中性子を含む様々なエネルギー領域の中性子ビームを取り出して中性子科学研究に活用するといったビームポート機能の実装、また運転中に試料の出し入れを可能にするオンライン照射機能――これはRIの連続製造という観点で必要な機能ですが、実証炉、実用炉用の材料、部材の照射試験に加えて、多様な照射ニーズに応える機能の実装が求められ、こういった高速中性子照射場については、高速炉の実用化のみならず、原子炉システム開発や原子力イノベーションの促進に資する機能として、地域の中核的研究施設となり、国内外の大学や官民の研究開発の研究者による共同研究プラットフォームとして活用されることが期待をされる、とまとめてございます。
 次のスライドをお願いいたします。
 高速炉につきましては、高速中性子照射場の議論をしたときに、実証炉開発との連携についても御検討、御議論をいただきました。政府方針において、高速炉については実証炉開発の検討が進められておりますところ、実証炉開発と新たな高速中性子照射場の開発については、それぞれに相互補完し合う意義と使命があるということを踏まえて、以下について提言をしてございます。
 新たな高速中性子照射場につきましては、今後の高速炉の実用化、高度化に向けた技術実証を継続的に実施するための基盤インフラであり、同時に実証炉の成立性――例えば技術、知識の蓄積ですとか、規制適合性などを見通すためにも必要不可欠な施設である。こういった新たな高速中性子照射場につきましては実証炉との役割が異なる、発電の実証を行う実証炉と照射試験をメインの役割として担う照射場は役割が異なるわけでございますけれども、ただ相互に補完をする関係にあるということに留意をして、その相乗効果を最大化するべく、実証炉の開発とも連携を図っていくべきである。こういった両者の開発時期が一定程度重複をする場合につきましては、財政的、人的なリソースの競合が発生する可能性があるということも検討の中で御指摘をいただいたところでございます。こういったことを踏まえ、政策的観点から現実的な整備戦略を検討して、両者の開発スケジュールに齟齬を来さないよう十分配慮をすべきであるとした上で、次のスライドをお願いいたします。
 新たな高速中性子照射場の実装時期について、実証炉との関係で2ケースについて指摘をしてございます。
 マル1といたしまして、実証炉開発において、許認可に必要な照射データを先行して取得、提供することにより、実証炉開発を加速するという観点から、実証炉に先行して、新たな高速中性子照射場を建設するということが望ましい。これによって高速炉に関するサプライチェーンの再構築、あるいは技術、人材の維持、強化に大きく寄与するということも期待をされます。一方で、多様な照射ニーズに応えるという側面では、将来の照射性能の高度化を見越した設計――要するに今後高度化ができるような形で設計をする配慮というのが求められるのではないか。
 マル2といたしまして、実証炉開発とリソースの競合が発生し解決ができない場合でございますけれども、実証炉の建設以降に整備をするという状況を想定した場合につきましては、実証炉開発への直接的な貢献は当然後になりますので限定的となりますが、多様な照射ニーズに応えるべく、その場合は当初から高度な照射性能を有した照射場を整備する戦略ということも選択肢として考えていくといった形でまとめてございます。
 次のスライドをお願いいたします。
 こういったことを踏まえて、高速炉に関する基盤インフラの整備戦略について、加えて何点かまとめてございます。
 まず、この実証炉開発に資する照射データの先行取得により、実証炉開発を加速することが可能という指摘を先ほどのスライドでいたしましたけれども、こういった形で実証炉に先行して高速中性子照射場を実装するためには、当然のことながら既存のリソースを最大限効果的に活用することが求められることに加えまして、立地の観点等からも早期の整備を行うために、どのような戦略が必要かということを踏まえて考慮していく必要があります。この戦略につきましては、サプライチェーンの再構築、あるいは人材、技術の維持、継承といった喫緊の課題への対応の観点からも、実際の炉を可能な限り早期に建設、運用すべきという要請にも適合しているものである。こういった観点から、新たな中性子照射場につきましては、可能な限り既存技術を活用し、試験研究レベルの仕様とすることが早期実現の要請に適合するものであるとしてございます。燃料製造や再処理技術開発を含む原子炉開発におきましては、今後の開発シナリオの多様な選択肢に対応できるよう、当面は柔軟な設計が可能になるような検討を進めるべきである。また、マイナーアクチノイドの分離及び燃焼につきましては、社会的ニーズも高く、軽水炉サイクル、高速炉サイクルにかかわらず、将来的に必要な技術課題である。困難な課題ではありますが、基盤研究のための基盤インフラの整備を含め、優先的課題として遅滞なく研究開発の取組を着実に進めていくことが必要であるとしてございます。そして、前回の留意点にあった事項でございますが、核不拡散性と保障措置の観点につきましても、燃料製造施設、再処理実証施設の開発については、設計の段階から保障措置面での対策をあらかじめ考慮することが重要であります。また、国、規制当局等が、原子力機構等と連携をしてIAEAと協議を深めていくことが必要ということにつきましては、この項目に再掲をさせていただいてございます。
 次のスライドのガス炉でございますけれども、これは論点整理でほぼポイントは尽きてございますけれども、改めての戦略として、当面はHTTRの技術を活用して、固有の安全性あるいは水素製造と熱利用の研究をしっかり行っていくとともに、高温ガス炉の大型化を既存の技術の範囲またそれを超えて、両面がございますけれども、目指していくと。実証炉の建設におきましては、国内外の適切な機会を捉えてユーザーの掘り起こしあるいはニーズの把握をすることにより、具体的な開発計画を実現していくことが重要であるとしてございます。一方で、中長期的には、高温ガス炉の安全上のメリットを最大限生かした実証炉の建設に向けて、必要な技術開発を計画的に進めていくべきであるとしてございます。
 次のスライドをお願いいたします。
 最後に、結論としては5ポツで大体まとめてございますけれども、おわりにということで、本検討会におきましては、次世代革新炉について、特に高速炉及び高温ガス炉を中心に、今後開発に必要となる研究開発及び基盤インフラの整備について、あらゆる制限を当面は考慮せずに忌憚のない御意見、御検討をいただきました。
・高速炉につきましては、今後の実証炉の開発の進め方と整合するということが大事でございまして、実用化、高度化に必要となる基盤インフラに関する具体的な整備計画につきましては、今後、この検討会の提言も踏まえて、政府の戦略ロードマップがございますけれども、この中において具体的にどのように進めていくのかということを明確に位置づけていくべきであろう。
・高温ガス炉につきましては、熱利用などの可能性を実証する研究を実施していくとともに、エネルギー、産業システムでのニーズと貢献について引き続き検討していくべきである。
・また、実用化、高度化に向けた開発においては、国内における人的、技術的、財政的リソースは限られるという現実を踏まえまして、政府においてはこれまでにない大胆な財政的支援を講じることが必要とした上で、一方で国際協力等により、国外の研究施設ですとか研究機会も効果的に活用していく方策についても併せて検討していくべきとしてございます。
・あと、廃棄物処理技術に関する研究開発あるいはその次世代革新炉に関する規制ですとか、損害賠償の在り方についても、今後適切な時期に具体的な対応について議論をしっかりしていくことが重要である。
・本提言につきましては、冒頭で申し上げましたように、ある意味所掌を超えて本来何をすべきかについて忌憚のない御議論をいただいたものでありまして、今後、文部科学省、経済産業省等の関連する政府の審議会等に報告がなされることが期待をされてございます。また、それらを踏まえて、政府としてどういった対応をするのかについてはさらなる検討を深めて、政府が一体となって取り組んでいくことを期待するということで、検討会の提言としてまとめてございます。
 17ページ以降は参考資料でございます。
 17ページは委員名簿、18ページは検討の経緯ということで、8回まで御議論いただいた経緯。19ページ、20ページには、途中山口主査からの提案によりまして、ナトリウム冷却高速炉と高温ガス炉についての安全性に関するまとめのスライドを作っていただきましたので参考で添付をしております。
 次の21ページから27ページには、各回における議論のまとめ、これは各回の議論を見ていただければと思うのですけれども、主な議論、こういった議論、やり取りだったということを添付してございます。また、28ページ以降になりますけれども、これまでのヒアリングの中で紹介されたスライドで参考になるもの、機構における現状の取組についてまとめたスライドとして28ページ、29ページ、30ページが現行どういった取組が行われているのか。また、高速中性子照射場についての検討をこれも一案ということですけれども、機構から提案があったものを31ページ、32ページ。33ページについては、照射ニーズについて、高速炉の実用化のみならず多様な原子炉システム開発ですとか、原子力イノベーションの観点からもこういった照射ニーズがあるということ。34ページにつきましては、そういった今後のアウトカムを考えたときにどういった貢献をし得るのかということを違う角度からまとめたものでございます。35ページ、36ページ、37ページは、原子力機構のほうで、一例として具体的にこういった設計で検討してはどうかという提案がございました。これは必ずしも本検討会がこのスペックでやるべしということを提言しているわけではございませんけれども、今般提言があったような早期に実現する場合の一例としてヒアリングの中で紹介がありましたので、参考として添付をさせていただいております。そういう意味では、38ページのロードマップも、早期に、特に実証炉開発にも役に立つと、貢献できるという場合のシナリオで、それぞれ新しい施設を整備した場合の整備計画。参考資料ですけれども、一番上の帯が「GX実現に向けた基本方針」において、実証炉開発のロードマップが記載をされてございますので、それをレファレンスとして、具体的にどういった貢献をし得るのかという御提案、御議論いただきましたので、これは参考として、これをやるべきということではないのですけれども、提言を実際に実行しようとしたときの一例として添付をさせていただいております。
 簡単ではございますけれども、資料の説明については以上でございます。
【山口主査】  どうもありがとうございます。
 それでは、ただいまの御説明につきまして意見交換をしたいと思います。御意見あるいは御質問がございましたら、オンラインシステムの挙手機能を活用ください。指名させていただきますので、その場合にはミュートを外して御発言をお願いいたします。
 それから御意見、御質問ということではございますが、今までの議論、今回8回目ということで全般を振り返ってここが重要であるといったような点もまた御指摘いただければと思います。
 では、いかがでしょうか。御発言希望の方、よろしくお願いいたします。大丈夫でしょうか。
 遠藤委員、どうぞ。では、よろしくお願いします。
【遠藤委員】  ありがとうございます。
 これまでの議論を大変丁寧にまとめていただきまして、各省の議論と併せてこちらの研究会のほうで、非常にシンクロするような良い研究会だったと振り返っております。
 私の分野でいけば、核不拡散の問題であるとか賠償の問題なども留意点の中に入れていただきましたし、また、燃料の問題もかねて指摘させていただいたとおり、検討課題として引き続き上げていただいていることを大変ありがたく存じます。
 何しろここからがスタートといいましても、非常に遅れたスタートになることは間違いないことでございますので、JAEAを核としてこれから取組をさらに加速することがとても重要になってくると思いますし、そのための省庁間連携、事務局から御説明があったとおりだと思います。これを実行に移していただくことが何より重要と存じますので、引き続き御尽力をいただけたらと存じます。
 私のほうからは以上でございます。ありがとうございます。
【山口主査】  ありがとうございます。遠藤委員からは、遠藤委員御自身が御発言いただいた内容と関連させて、今回の提言の取りまとめを評価いただいたと思います。
 これは質問というよりも御意見として承らせていただきます。
 では続いて、中熊委員、どうぞお願いいたします。
【中熊委員】  ありがとうございます。嶋崎さん、御説明ありがとうございました。
 私どもも今回御提言としておまとめいただいたものには、大宗コメントというか異議はなくて、賛同させていただきたいと思ってございます。
 資料にも適切に記載していただいているところではありますけれども、我々、電気事業連合会として高速炉開発会議に参画させていただいている立場で申し上げさせていただきますと、やはり実証炉というのが官民一体で開発が進められていくという状況の中、この高速中性子照射場というのをどう位置づけるかと――16ページ目の終わりにも書いていただいていますが、戦略ロードマップの中でどう位置づけられていくのかというところが一番の関心事項であり心配事項でもあるということです。
 13スライド目に記載していただいていたリソースの問題がもしあれば、実証炉の建設以降に整備する状況も想定し得るというような記載もございます。ここに関しては、少し先行しなければ、意義は恐らく希薄化するのだろうなと思っていますので、しっかりと高速炉開発会議あるいはその下の戦略ワーキングでこの位置づけというのをしっかりと議論させていただければと思ってございます。
 人的リソースに対する心配の声も上がっているということでもございますので、今後、実証炉側で司令塔組織ですとか中核企業みたいなところが議論されていきますし、設立していくと思いますけれども、それとどうマッチングさせるのかといったところ、リソース配分の議論は今後しっかり詰めていく必要があるかなと思ってございますので、よろしくお願いいたします。
 私からは以上でございます。
【山口主査】  どうもありがとうございます。こちらも大宗として賛成いただいたということ、それから幾つかコメントもいただきましたが、特によろしいでしょうかね。
 ただいまの中熊委員からの御意見、いろいろ実際に高速炉の実用化に向けての話とこの研究開発基盤をどう関係していくかという点で大変重要なポイントで、この場でも何度も議論した点だと思います。ありがとうございました。
 それでは、続きまして、小澤委員、どうぞ、お願いいたします。
【小澤委員】  ありがとうございます。
 冒頭の御説明のように、この半年ぐらいでかなりの密度でたくさんの議論ができたと思っております。前回こういった新しい動きは歓迎すると申し上げたと思っております。それから第1回目の検討会では、私どもの検討していたJEMAロードマップを紹介させていただきながら、ずっとこの間実装するためにはどうしたらよいのか、それから研究開発の段階から工業の世界に行ったらどうなるのかみたいな観点でコメントさせていただいたと思っております。
 海外については、ロシアの運転実績それからアメリカの巻き返しをはじめとする海外の力強い動きも参考にしながら、今後とも検討していただけたらと思います。
 今ほど、電事連様からも指摘があったように16ページの最後の本提言についてのところ「更なる検討を深め政府が一体となり取り組むことを期待する」と書いてありますが、まさにそのとおりだと思いますので、私も全体としては賛成であり、これまで申し上げたことも参考にしていただきながら議論を深めていただきたいと思います。
 以上です。
【山口主査】  ありがとうございます。
 こちらも本提言についての御賛同、またさらに省庁一体となってといいますか、実現に向けて、これは文科省の中の検討会ということですが、そういう場でぜひ実際に具体的に実装が進むように期待するという声をいただいたかと思います。ありがとうございました。
 いかがでしょう。ほかに御意見、御質問等ございましたら、どうぞ発言をお願いいたします。
 和田委員から手が挙がっていますね。和田委員、どうぞ御発言ください。
【和田委員】  ありがとうございます。
 提言案の取りまとめ、どうもありがとうございました。
 提言案に記載いただいたとおり、実証炉開発との連携に留意いただくということは大変重要かと思いますので、先ほどのお話にあったように、政府が一体となって着実に進めていただきたいと思います。
 基盤整備に当たっては、また引き続き産業界のニーズや要望にぜひ丁寧に耳を傾けていただいて、開発後に社会実装できる目標を設定して進めていただきたいと思っております。
 コメントのみですが、以上です。
【山口主査】  ありがとうございます。
 これも同様の御意見をいただいたと思います。今後、ぜひそういう方向で進めていければと思いますので、和田委員、どうもありがとうございます。
【和田委員】  よろしくお願いします。
【山口主査】  ほかの方、いかがでしょうか。何かございましたら、どうぞ。あるいは全般を通じて、この検討会でいろんな課題について深掘りしていったなと思いますけれども、全般を通じての御意見というもの結構でございますし、改めてこういった提言という形で、非常にコンパクトにペーパーとしてまとめていただきましたので、これについて、御意見あるいはコメント、御質問等でもいいかと思います。
 石川委員、では、どうぞお願いいたします。
【石川委員】  ありがとうございます。
 嶋崎様、説明また資料の取りまとめ、どうもありがとうございました。
 私からもどちらかというとお礼を申し上げるというだけで、特に異議とかがあるわけではないのですが、終わりのところに国際協力について併せて検討していくべきと書かれています。ここも結構重要ではないかと思っておりまして、アメリカとかで先行しているプロジェクトもあって、JAEAでもテラパワーと連携したりとかそういうことが書かれていましたが、先行しているプロジェクトというのはやはりそれによって得られる実績とかエビデンスが、日本にとって自信になるわけじゃないんですけど、これならきっとうまくいくぞみたいな確信にもつながっていくと思いますので、国際協力についての検討も終わりのところに書かれているよう、引き続きお願いできればと思います。
 取りまとめどうもありがとうございました。
 山口先生、以上です。
【山口主査】  ありがとうございます。
 特に国際協力の点で重要性を御指摘いただいたかと思います。
 ほかにはどうでしょうかいかがでしょう。いかがでしょう。
 桐島先生、どうぞ。
【桐島委員】  桐島です。ありがとうございます。
 このような議論に私も加えさせていただいて本当にありがたかったです。私自身大変よく勉強になりましたし、色々なことを理解することができました。
 私は、廃棄物再処理関係でいろいろコメントさせていただいたんですけれども、本日、16枚目の「おわりに」のところに、「廃棄物処理技術に関する研究開発にも留意する他」と強調して入れていただきました。本当にありがとうございました。
 高速炉、革新炉開発、どうしても炉のほうに注目が行きがちで、そちらに注視するんですけれども、一方で、廃棄物や燃料再処理、こちらをしっかり支えていかないと、どんなにすばらしい炉が造られても止まってしまいますので、こういったことも留意するという方向で進めていっていただければ大変幸いですし、私も協力できるところは協力したいと思っております。
 以上でございます。
【山口主査】  ありがとうございます。
 御指摘いただいたように、第4世代の炉のこれからの必要な要件というところでも、今、桐島委員に御指摘いただいた点を書いてございますし、いいポイントを御指摘いただきましたので、しっかり留意してというふうに進めさせていただきます。ありがとうございます。
 次に、吉橋委員、どうぞお願いいたします。
【吉橋委員】  名古屋大学、吉橋です。
 私も特に今回の提言に関して何かあるわけでもなく、いろいろおまとめいただいて、どうもありがとうございます。また、こういった検討会に私も参加させていただきまして、いろいろ勉強させていただきました。
 それで、今まで技術的なお話が多かったと思うんですが、今回の検討委員会の中でも人材育成という話が何度か出てきていたかと思います。提言の中でも人材育成が大事だということも書かれていて、大学の立場としまして、どのような学生を民間――メーカーだったり色々な研究機関に輩出する、またはそういった学生をきちんと育てていくということが大事だなということで、私のほうから技術的というよりは、そういった人材をどうやって育成していくのかというところについていろいろ検討させていただいて、今回も盛り込んでいただいているかと思いますので、今後そちらからの点で協力等していけたらいいかなと考えております。
 ありがとうございました。
【山口主査】  どうもありがとうございます。
 では、続いて、出光委員、お願いいたします。
【出光委員】  資料については特にコメントございません。非常によくまとまっていて、我々の議論した内容が全て盛り込まれているということで、お礼申し上げます。
 1点少し気になったところというのは、先ほどの議論の中での国際協力という話が出てまいりましたけれども、日本の場合、地震国だという特徴的なところがありますので、世界から見ると地震がないところの流れに引っ張られてしまって、日本の中で何か入れにくいような形にならないようにということで、日本でつくるという実現に向けてというところで、そこを押さえた上で進めていただければと思います。
 もちろん、国際協力は重要ではありますけれども、ほかの国々は日本ほど耐震について深くは考えないと思いますので、日本特有のところについては引くことなく開発していただければと思います。
 以上、コメントでございました。
【山口主査】  ありがとうございます。
 手が挙がってございますので、相楽委員、どうぞお願いいたします。
【相楽委員】  ありがとうございます。
 私も、今回の資料については包括的にまとまっていて、特にコメントはございません。
 15ページ目のところで、特に私のほうで何回か発言させてもらっておりました核不拡散性のところですとか、Safeguards by Designのところについてしっかり書いてもらっております。ありがとうございます。
 ここでコメントとして、「国(規制当局)がIAEAと協議を深めていく」としっかり書かれておりますが、ここは何か書くのは易しく実際に実行に移すのはなかなか難しいところもあります。特に規制当局との連携という部分が今回議論に上がりましたような高速炉の照射試験炉、あれも通常のものだけじゃなくてオンラインでの照射試験ですとか、様々なこれまでにない考え方が取り入れられるかと思います。もちろん高速炉ですので、かなり中性子の照射場として優れたものになりますので、逆に言えばプルトニウムの製造という新しいパスも生まれることにもなろうかと思います。しっかりこの辺については、規制当局と連携、特に規制については進める側がしっかりアクションを取らないとなかなか動かないところもありますので、設計段階からの検討というのはしっかり国全体で取り組むべき課題であろうと再認識しております。
 以上です。
【山口主査】  どうもありがとうございます。
 あとはいかがでしょうか。浅沼委員、どうぞお願いいたします。
【浅沼委員】  ありがとうございます。
 提言としておまとめいただきまして、ありがとうございます。
 私も桐島先生の御発言とほとんど同じ意見を持っております。今回の検討に関しては、バックエンドといっても再処理で燃料を回収している炉に供給するところまでの議論になっていたかと思うので、今後こういった革新炉の開発を進めていくに当たって、やはり廃棄物の処理技術だとか処分に関しても議論に入れていく必要があるとは思っております。そういった意味で、終わりのところで「研究開発にも留意する」という文言が入っているということは非常に有意義であると思っております。
 それから、1点少し気になるのは、この検討会で今後10年の間に着手すべきことということで議論を進めてきたと思っているのですけれども、一番最後のページに線表がありまして、この線表は非常に理想的な流れになっているなと思っております。このとおりに進めることがまず重要なのかなと。そういった意味で、人的な確保ですとか財政的なものだとか経済性のものについてもやはりこの10年というところで、きちんと着実に進めていける体制が必要なのかなと思っております。そういった意味でJAEAさんのほうで、きちんとこの後10年間でこの線表通り進めていける形で取組というか、体制が整っているのかどうかというのが少し気になるところではあります。
 私から以上です。
【山口主査】  ありがとうございます。
 工程表といいますか、マスタープランといいますか、整備計画への期待を述べていただいたところです。どうもありがとうございます。
 ほかの委員の方、いかがでしょうか。あるいは皆様の御意見を伺った後、もう一度御発言希望ということでもお受けしたいと思いますが、何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 特に発言の御希望がないようでしたので、では、どうも委員の皆様には大変ありがとうございました。
 特に、コメントあるいは修正すべきといったような提言はございませんでした。また、今書き込まれている内容については、各委員からは、しっかり議論した上で各委員の御意見などを反映していただいた、よくまとまっていて賛成するという御意見をいただいたと思います。エディティングのような話でマイナーな手直しとかがあろうかと思いますが、最終案につきましては、今日いただいた御意見をしっかりお聞きした上で、主査の一任ということにさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。【桐島委員】  同意いたします。
【山口主査】  ありがとうございます。
 オンライン会議のルールでは無発言は賛成というのが原則のようですので、遠藤委員からも賛成の表示をいただきました。出光先生、ありがとうございます。
 では、そういうことで、この提言としてまとめさせていただきたいと思います。
 いろいろ、本当に8回ということではあったのですけれども、大変密な議論、多様な観点からコメントをいただきました。それで、最後いろいろ御意見をいただいたように、特に浅沼先生からも御意見をいただいたのですが、次世代革新炉開発のためということで検討会の題名がついているのですが、次世代炉、革新炉だけではなくてバックエンドそれからセキュリティーといった観点も含めた、大変重要なコメントをたくさんいただいて良い報告にまとまったかと思います。
 それで、今日も御意見をいただきましたが、これから高速炉ですと戦略ワーキンググループの議論、それに今ちょうど高速炉――中核企業の公募が始まったというような段階、また司令塔機能というものもこれから日本にとって必要だということで、実際にこういう次世代革新炉の開発を一歩踏み出していくというフェーズになってくると思います。そういう中で、この検討会で研究開発基盤はどういうものがよいのかを提言するということで議論させていただいたわけですが、改めて研究開発基盤というのは何なのだろうと。今日ももちろんAtheNaとか常陽とかのハードウエア、施設もありますし、吉橋委員からも人材のというお声がありました。それから、サプライチェーンも今日の提言書の中に、今、てこ入れしないと大変な状況にあるという意見をいただいて、研究開発基盤というのはそういうものも含まれるわけですが、改めて考えてみますと、こういったエネルギー政策とか原子力政策の中で、そういった研究開発に必要なものが一体何かというのがちゃんと位置づけられていると、ニーズとかそれからいろいろな現状の認識ですとか、海外の状況ですとか、そういうものも踏まえて、原子力政策の中でそういう研究開発基盤の必要性、あるいはスケジューリングもそうなのですけれども、それがきちんと位置づけられて、関係者で共有されて、しっかり研究開発基盤が次世代革新炉の開発に反映されていくということが、一番重要な研究開発基盤なのかもしれないなと思います。
 そういう意味で、いただいた御意見を踏まえてこうやって提言にまとめられて、高速中性子照射場というのは一つの議論のポイントでもあったわけですし、それが実証炉とどういう関係かというのも議論いただきました。この提言の中で大変明確になったと思いますし、これを踏まえて政策として進めていただければと思います。
 それからもう一点、実は、原子力開発利用の行動指針というものがGXの基本方針の中で議論されているのですが、その中でも炉からバックエンドまで、廃炉、再処理それから最終処分まで含めた核燃料サイクル全体として整合性のあるものにしなければいけないという文言が書いてございまして、そういう意味でも、この検討会の成果というのは大変意義が深かったと思います。
 思いつきのような形で、私の感想、意見を申し上げましたけれども、委員の皆様には大変ありがとうございました。それから、今日、嶋崎戦略官に御説明いただいて、事務局の皆様にも大変しっかりとした提言書を整理していただきましたので、心より感謝申し上げたいと思います。
 それで、この報告につきましては、特に変更点はないと考えてございますので、若干適正化などを行うかもしれませんが、その上で文部科学省のホームページで報告させていただきたいと考えてございます。
 委員の皆様には、こういう形でよろしいでしょうか。
 どうもありがとうございます。
 これがホームページでこの検討会の成果として出ていくことになりますので、どうぞよろしく御了解ください。
 それから、この検討会、千原局長それから新井課長がずっと出て、議論を聞いていただいておりまして、私からも大変ありがたく思っております。感謝申し上げたいと思います。
 それでは、事務局から連絡事項がございましたら、御紹介お願いいたします。
【藤澤補佐(事務局)】  ありがとうございます。本日は委員の皆様に御議論いただきまして、誠にありがとうございました。
 資料2の提言案に関しましては、先ほど山口主査がおっしゃったとおりでございますが、記載ぶりや表現の適正化等についても確認した後、山口主査に相談させていただいた後に文科省のホームページで公表を御報告したいと思っております。
 また、本日の第8回の会議の議事録につきましては、追って先生方に確認を御連絡いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 事務局からは以上でございます。
【山口主査】  どうもありがとうございます。
 それでは、最後になりますけれども、本日も御出席いただいております研究開発局長の千原様から一言御感想などを伺えればと思います。
 千原局長、よろしくお願いいたします。
【千原局長】  山口主査、大変ありがとうございます。研究開発局長、千原でございます。
 今日が取りまとめの回ということでございますので、一言先生方に御礼の御挨拶を申し上げたいと思っております。
 初めに、山口主査はじめ、短い期間の中で大変精力的に実のある議論をしていただきました委員の先生方に改めて感謝、御礼を申し上げます。大変ありがとうございました。
 振り返ってみますと、本検討会でございますけれども、昨年半ばに総理のほうから、新たな安全なメカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発、建設について検討を進めるようにという御指示があったということを踏まえまして、今後の開発に必要な基盤的研究開発ですとかインフラ整備、人材育成、そういったことについて検討いただくために、私のところの研究開発局長の諮問会議という形で昨年10月に設置をいたしまして、合計8回という回を重ねていただきまして、御議論をいただきました。本当にありがとうございます。
 この間ここでも御報告ありましたけれども、政府全体においても高速炉開発のロードマップの改訂ですとか、先ほど主査からもございましたGX基本方針の閣議決定ということ、あるいは次世代革新炉の開発を含めて、原子力政策についても大きな進展があったと承知をしております。
 このような政策的な動きの中で、本検討会におきましては、現在の次世代革新炉研究開発に必要な研究基盤及びインフラにつきまして、まずは人的、財政的リソースを考慮しないであるべき姿ということについて御議論をいただいた上で、年明けからは現実的な開発戦略に関する留意点について御議論いただき、提言としておまとめをいただきました。
 また、次世代革新炉の開発をはじめ、今後とも原子炉開発を進めていく上では、先ほども御指摘ございましたとおり人材育成の取組というのが重要でございます。この中で、原子力機構が中核的な役割を果たすべきと御指摘、御提言もいただきましたので、これもしっかり受け止めてまいりたいと思っております。さらに新たなインフラの整備につきましては、今般の御提言を踏まえて、次世代革新炉の開発、建設を指導する経済産業省とも連携をしながら、今後の政府全体でのさらなる議論に生かしてまいりたいと思っております。
 重ねてになりますが、本当に御多忙の中、検討会に毎回御参加をいただきまして、有意義な御意見、御指摘を賜りました委員の先生方に深く感謝、御礼を申し上げます。大変ありがとうございました。
 以上でございます。
【山口主査】  千原局長、どうもありがとうございます。
 千原局長からもお話がありましたけれども、毎回委員の皆様しっかり出席いただいて議論いただきまして、私からも大変感謝申し上げます。
 それでは、以上をもちまして、本日の議事を終了させていただきたいと思います。
 10月から8回行ったということで、大変密にこれだけの内容を議論いただいたということで、私自身もよい勉強になりました。どうも皆様ありがとうございました。
 これをもちまして閉会とさせていただきます。
 
―― 了 ――
 

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