「もんじゅ」廃止措置評価専門家会合(第17回) 議事要旨

1.日時

令和5年11月15日(水曜日)10時30分~12時03分

2.場所

オンライン会議で開催

3.議題

  1. 「もんじゅ」廃止措置評価専門家会合現地調査の実施結果について
  2. 「もんじゅ」廃止措置第2段階の実施状況について
  3. その他

4.出席者

委員

佐藤座長
井上委員
岩永委員
樋口委員
野口委員
村上委員

文部科学省

二村もんじゅ・ふげん廃止措置対策監
井出研究開発戦略官(核燃料サイクル・廃止措置担当)
横井原子力研究開発調査官

(説明者)
日本原子力研究開発機構
 森下敦賀廃止措置実証本部本部長代理
 鈴木高速増殖原型炉もんじゅ所長
 佐久間廃止措置推進室長 
 高尾廃棄物処分計画グループリーダー



5.議事要旨

(1)「もんじゅ」廃止措置評価専門家会合現地調査の実施結果について
文部科学省から、「もんじゅ」廃止措置評価専門家会合現地調査の実施結果について説明。委員からの質疑・意見等はなし。
 
(2)「もんじゅ」廃止措置第2段階の実施状況について
原子力機構から、「もんじゅ」廃止措置第2段階の実施状況について説明を受け、委員より意見をいただいた。主な意見は以下のとおり。
 
<しゃへい体等取出し作業について>

  • しゃへい体等の取出し作業におけるドアバルブの閉止不可の事象に関し、事前のリスク評価に含まれていなかったことは止むを得ないものと考える。ただし、今回の事象では、原因調査を行うまでの間で比較的長期間の停止となっている状況にあることからも、このような状況が発生する可能性とその際の対処に関して、事前のリスク評価にて洗い出しておく必要があることを見出せたのではないかと考える。引き続き、安全を最優先に対応いただくとともに、今回の事象を踏まえて、どのように工程へ反映していくかについても、大事な知見として検討いただきたい。
  • しゃへい体等の取出し作業におけるドアバルブの閉止不可の事象では、燃料出入機内でサーベイランス集合体を吊り下げた状態で保持している状況にある。今後の復旧作業に際しては、この状態であることを再確認するなど、気を付けながら対応いただきたい。


<水・蒸気系等発電設備の解体撤去について>

  • 水・蒸気系等発電設備の解体撤去に際しては、図面上や現場での識別、周知はもとより、その具体的な指示として、対象設備の構造や材質、解体方法等の細かな内容をマニュアル等に反映するなど、原子力機構と実際に作業に携わる方々との意思疎通をしっかりと行いながら、労働安全の確保にも努めていただきたい。


 <汚染分布に関する評価について>

  • 汚染分布の評価に際しては、材料中の金属元素と放射化量をパラメータとする一般化した解析を行う必要があると考える。今後の評価に際しては、この解析も行っていただきたい。
  • 今後の廃止措置に伴って発生する廃棄物の種類や分類、その再利用・処理に向けた戦略等の全体像を示す必要があると考える。これは今後の廃止措置を進める上での重要となる指標にもなることから、検討、提示いただきたい。


<使用済燃料、ナトリウム搬出に係る検討状況>

  • 「もんじゅ」の使用済燃料やナトリウムを国内ではなく海外で処理することについて、その理由や検討経緯を含め、一般の方々に対して分かりやすい説明を行うよう検討いただきたい。
  • 「もんじゅ」の使用済燃料は仏国で再処理することを基本とし、その際は仏国で建設が計画されている施設(TCP施設)の利用を検討しているとのことであるが、この施設は仏国の高速増殖炉フェニックス、スーパーフェニックスが本来必要とするものである。今後の検討に際して、これらの廃止措置に関するロードマップや進捗状況についても示していただきたい。
  • 「もんじゅ」の使用済燃料を再処理する方針については、設置許可の段階から記載されているものであるが、現在は廃止措置に移行するなど、その後の高速炉開発を取り巻く状況は変化しているものと考える。今後の対応に際しては、再処理を行う目的やその理由などの戦略、全体像を適切に説明できるよう、検討、整理いただきたい。
  • 「もんじゅ」の使用済燃料は、長期間の停止に伴って炉心に装荷されていたものであるなど、世界的にも例を見ない燃料組成になっているものと考える。この燃料組成に関する分析評価を行い、論文等の形でまとめるなど、今後の炉心設計にも生かせるように対応いただきたい。
  • 「もんじゅ」のナトリウム搬出に際しては、建屋内で新たな配管を敷設するとのことであるが、廃止措置作業中の施設内での工事となることから、設計・建設当時の資料、考え方をよく確認し、既存の設備にも影響がないように対応いただきたい。
  • 「もんじゅ」のナトリウム搬出に際しては、輸送規則等の法令要件を十分に確認するなど、安全かつ確実に対応いただきたい。

以上

お問合せ先

研究開発局 研究開発戦略官(核燃料サイクル・廃止措置担当)付

(研究開発局 研究開発戦略官(核燃料サイクル・廃止措置担当)付)