海洋分野における国家基幹技術検討委員会(第3回) 議事要旨

1.日時

平成25年4月15日(月曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省3階3F2特別会議室

3.議題

  1. 国家基幹技術について

4.議事要旨

出席者

【委員】
山脇主査,磯崎,上田,浦,浦辺,太田,神林,小池,平,花輪,茂里,和才 各委員
【経済産業省】
荻原鉱物資源課長
【国土交通省】
坂下大臣官房審議官,加藤安全・環境政策課長,吉本総務課技術企画室長
【文部科学省】
田中大臣官房総括審議官,戸谷研究開発局長,鬼澤大臣官房審議官,井上海洋地球課長,水野海洋地球課課長補佐
【オブザーバー】
竹縄内閣官房総合開発政策本部事務局参事官

 

議事要旨
【議題1:国家基幹技術について】
神林委員よりヒアリングを行った後,意見交換を行った。
主な意見は以下の通り。

  •  海洋構造物を行う上では相当数の技術者が必要になる。商船の技術者を転用することも可能ではあるが,海外の例を見ると海洋構造物の専門家として育成している実態が存在。(太田委員)
  •  日本の造船業を撤退せずに進めるためには海洋の分野を無視して進めることはできない。(神林委員)
  •  高い生産技術を世界に持ち込むことで日本の造船が世界各地で生き残ることが可能。その結果,配当あるいは技術移転料で収入を得ることも可能。(神林委員)

堀田委員よりヒアリングを行った後,意見交換を行った。
主な意見は以下の通り。

  •  日本で技術開発を行ってもそれが産業化に結びつきにくいという現実が存在する。(小池委員)
  •  金銭的な問題が存在するのは事実だが,自ら開発を行うことで技術的なブラックボックスをなくし,現場で即応できるポテンシャルを蓄積することは重要。(堀田理事)
  •  メーカーは共同開発することで技術の習得が可能であり,それを価格競争のマーケットの中で安く作ることで世界に通用するものができると考えられる。(堀田理事)
  •  資源開発は常にコストを意識する必要があるが,技術開発に伴いその趣旨がいかに安いものを作るかというローテクの方向性になってしまう。(堀田理事)
  •  受注には実績が重要であり,スペックベースではなく実績ベースで技術を示していくことが重要。(浦委員)
  •  世界最先端の技術を開発してもそれがすぐ売れるマーケットは多分存在しないが,確立された要素技術を転用して現在ビジネスが成立しているマーケットに出て行くことが重要。(坂下技術審議官)
  •  最先端のものを開発する技術と,汎用的でコストパフォーマンスの良いものを開発する技術は別物であり,日本のメーカーは前者には強いが後者には弱い傾向がある。(太田委員)
  •  非常に多数使われて初めて意味のあるセンサー,測器も多数存在する。日本は世界にない1つだけのものを作る意識が強いが,ある程度のテクノロジーで世界中でニーズがあるものを開発するという方向性も存在する。(花輪委員)

茂里委員よりヒアリングを行った後,意見交換を行った。
主な意見は以下の通り。

  •  最先端のものを作り,実証試験をして終わりではなく,エンジニアが育ち活躍していく場所を作っていくことが重要。(平委員)
  •  国家基幹技術としては現状の判断である程度実現可能性が高いことも重要。(太田委員)
  •  総合エンジニアリングに加えて,基盤技術のターゲットを探す努力も必要。(浦委員)
  •  20年くらいのスパンで技術者を確保するには事業化をはっきり見せることが必要。(茂里委員)
  •  プロジェクトの中身に加えて,他にどのような経験やノウハウを展開できるかを見込めるようにすることも企業の投資には重要。(坂下技術審議官)
  •  ある程度の形が存在して企業が参入してくるというのは,国家基幹技術の次の段階であり,国家基幹技術としてはより基盤的なものを考えるべき。(磯崎委員)
  •  国家として長期的にその技術に関わり,リスクを排除してく姿勢を見せることが重要。(浦辺委員)

お問合せ先

研究開発局海洋地球課

二村
電話番号:03-6734-4142