令和8年7月3日(金曜日)14時59分~16時53分
文部科学省内会議室及びオンライン
大村会長、江口会長代理、足立委員、織委員、笠井委員、鹿野委員、田代委員、手嶋委員、横山委員
小林文部科学副大臣、坂本研究開発局長、清浦原子力損害賠償対策室長、嶋崎原子力損害賠償対策室室長代理、中村原子力損害賠償対策室次長
【説明者】弓岡東京電力ホールディングス株式会社福島復興本社副代表、山崎東京電力ホールディングス福島原子力補償相談室長、中村原子力損害賠償紛争和解仲介室(原子力損害賠償紛争解決センター)室長、堀原子力損害賠償紛争和解仲介室(原子力損害賠償紛争解決センター)次長
【大村会長】 定刻までまだ若干時間があるようですけれども、御出席の方々おそろいになったようですので、第71回原子力損害賠償紛争審査会を開催いたします。本日は、お忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。また、オンラインで御参加の委員の方々にもお礼を申し上げます。
初めに、本日は小林文部科学副大臣に御出席をいただいておりますので、御挨拶を頂戴したいと思います。小林副大臣、よろしくお願いいたします。
【小林文部科学副大臣】 委員の皆様方には、御多忙の中、当審査会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。開会に当たり、一言御挨拶を申し上げます。
2011年3月11日、あの日から15年がたったわけでありまして、被害に遭われた皆様方においては本当に苦難の歴史であったかと思います。厳しい日々を送られているということに思いを馳せなければならないと思います。
私は、文部科学副大臣として今年の4月に現地を視察いたしました。双葉町の双葉駅西側は区画整理を行って、1軒また1軒とお住まいになる方がいらっしゃるわけですが、決してその復興のスピード、また、現地への帰還のスピードが予定したようなものではないということです。そうした中でも明るいニュースもありまして、新たなる小学校、中学校が建設中であり、また、少し離れておりますけれども、F-REIについても施設建設中の現地に行ってまいりました。賠償と復興を一体的に進めていくことの重要性を改めて認識をいたしております。
中間指針第五次追補に係る賠償もこれまで進展しつつある状況ではありますが、文部科学省としても、引き続き被害者の方々に寄り添いながら、中間指針に基づく取組状況のフォローアップを継続するとともに、ADRセンターにおける和解仲介手続をしっかり進めてまいりたいと考えております。
本日の審査会では、これらに関する状況の説明が行われるほか、本年1月に最高裁決定がなされ判決が確定した8件の損害賠償請求の集団訴訟等の状況に関する審議等が行われると伺っております。本日の審議は、被害者の方々が迅速、公平かつ適正な賠償を受けられるように中間指針の見直しを行うかどうかを検討する上で重要な位置づけにあるものでございます。大村会長はじめ委員の皆様方におかれては、有意義な議論をしていただきますようにお願いを申し上げて御挨拶に代えます。よろしくお願いいたします。
【大村会長】 どうもありがとうございました。
次に、事務局から報告事項があると伺っておりますので、報告をお願いいたします。そして、それに続けて資料の確認等のほうもお願いをいたします。
【中村(隆)原子力損害賠償対策室次長】 事務局から資料の確認をいたします前に、前回審査会以降の事務局の人事異動について御報告をいたします。
原子力損害賠償対策室次長といたしまして、私、中村が新たに着任しておりますことを御報告いたします。
続きまして、資料の確認をさせていただきます。資料は、議事次第に記載のとおりでございます。資料に不備等がございましたら、議事の途中でも結構ですので、事務局までお声がけください。
また、本日は、会場での対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド形式での開催となってございます。御発言の際は、注意事項がございます。机上配付または事前にお送りしている資料を御確認いただければと思います。
なお、本日は、過半数以上の委員の皆様に御出席いただいておりまして、会議開催の要件を満たしておりますことをあらかじめ御報告させていただきます。
事務局からは以上でございます。
【大村会長】 ありがとうございます。それでは早速ですが、議題に移りたいと思います。議題1の東京電力ホールディングス株式会社による賠償の現状及び今後の対応について、原子力損害賠償の対応状況等と第五次追補を踏まえた追加賠償に係るお支払いの状況、ALPS処理水放出に係る賠償の取組状況について、東京電力のほうから御説明をお願い申し上げます。
【弓岡副代表】 ありがとうございます。東京電力ホールディングスの執行役員で福島復興本社副代表を務めさせていただいております、弓岡でございます。本日はよろしくお願いいたします。
まず、福島第一原子力発電所の事故から15年が経過いたしましたが、今もなお福島県及び広く社会の皆様に多大なる御心配と御負担をおかけし続けておりますことにつきまして、心より深くおわび申し上げます。本当に申し訳ございません。
そして、原子力損害賠償紛争審査会の委員の皆様におかれましては、審査会での御議論や、また、弊社の賠償の対応に関して様々御確認、お話をいただくなど、日頃から多大なる御尽力を賜っておりまして、本当にありがとうございます。心よりお礼申し上げます。
弊社は、本年6月25日の定時株主総会を経まして会長の交代などがございましたが、これまでどおり、福島への責任を貫徹することが弊社の最大の責務であるということに変わりはございません。原子力損害賠償につきましても、まだまだ至らぬ面もあり、申し訳ございませんが、引き続き3つの誓いを徹底し、御被害を受けられた方々に丁寧に対応させていただきながら、弊社事故に対する損害に対し迅速かつ適切な賠償を実施してまいりたいと考えております。
それでは、弊社の取組につきまして、福島原子力補償相談室長の山崎から御説明申し上げます。
以上です。
【山崎室長】 ただいま弓岡より紹介いただきました、福島原子力補償相談室長の山崎と申します。それでは、当社の賠償の現状及び今後の対応について、私から御説明いたします。
お手元の資料1-1の原子力損害賠償のお支払い状況等を御覧ください。賠償の御請求・お支払い等実績は、個人、個人の自主的避難等に係る損害、法人・個人事業主などに分けて記載しております。個人及び個人の自主的避難等に係る損害の項目には、以前からお支払いをしている個人の方への精神的損害や自主的避難等に係る賠償以外にも、中間指針第五次追補等を踏まえた追加賠償も含めた件数及び金額を記載しております。
表の一番下のお支払い総額のところを御覧ください。今年5月末時点で約11兆6,930億円をお支払いいたしました。前回第70回審査会において御報告申し上げた昨年12月末時点のお支払い総額と比べ、約433億円増加しております。
下のグラフが賠償のお支払い額の推移でございます。グラフの一番右側ですが、下から二番目のグレーの部分が個人の方へのお支払いで約3.56兆円、その上の法人・個人事業主の方へのお支払いが約7.53兆円、そして、一番上の個人の自主的避難等に係る損害へのお支払いが約0.45兆円となっております。
また、グラフの下となりますが、消滅時効に関する当社の考え方を記載しております。当社といたしましては、時効の完成をもって一律に賠償請求をお断りすることは考えておらず、御請求者様の個別の御事情を踏まえ、消滅時効に関して柔軟な対応を行わせていただくことを表明しており、実質的には時効を援用し、御請求をお断りすることは考えていないということでございます。
次のページを御覧ください。賠償の項目別の合意金額の状況は、これまでに合意いただいた総額を賠償項目別に分けて記載しております。
次のページを御覧ください。先ほどの表に記載のとおり、個人賠償には精神的損害、就労不能損害、検査費用等が含まれておりますが、それらを1つの御請求でまとめてお支払いできる様式を御用意し、2012年から受付を開始しております。この様式で御請求いただいた方の世帯ごとの平均の合意額を記載しております。
次のページを御覧ください。原子力損害賠償請求訴訟等の状況は、調停、仮処分を含めまして、これまで731件の訴状などが送達されており、既に676件が終了し、55件が係属中となります。引き続き、紛争の早期解決を目指し真摯に対応してまいります。
なお、福島原子力補償相談室は、6月1日時点で約2,350人の体制となっております。前回審査会にて御報告した今年1月1日時点の約2,400人から約50人減少しておりますが、追加賠償やALPS処理水放出に関する賠償のお問合せ、御請求の状況などを踏まえて御相談体制を見直ししております。引き続き必要な体制を確保しながら、適切に賠償を行えるよう対応してまいります。
未請求の方々の状況については、5月末時点で572名の方が未請求でいらっしゃいます。未請求の方々に対し、電話や訪問で御請求くださるよう御案内を継続しており、前回審査会において御報告申し上げた昨年12月末時点と比べると、新たに9名の方に御請求いただきました。引き続き、対象の方から御請求いただけるよう取り組んでまいります。
それでは、中間指針第五次追補等を踏まえた追加賠償の対応状況について御説明いたします。お手元の資料1-2を御覧ください。追加賠償は、2023年4月より御請求の受付を開始しており、これまでに臨時御相談窓口の開設や個別説明会の開催に取り組んでまいりました。また、御請求者様の中には、最後に当社に御請求の御連絡をいただいてからお時間が経過し、住所変更やお子様が成人されるなど世帯構成に変化が生じている方も多くいらっしゃり、対象となる方の御住所の把握が難しい状況ではありますが、これまで新聞やテレビ等への広告出稿などを通じ御請求を呼びかけてまいりました。
こうした取組の結果、5月末現在、追加賠償の対象の約148万人のうち約142万人の方に御請求書の発送をさせていただくなどしております。追加賠償の御請求、お支払い実績については、対象の9割に相当する約137万人の方から御請求をいただき、お支払いしております。お支払い完了人数は、前回から約1万人増加しております。
次に、御請求いただいていない方への対応を資料下段③に記載しております。広告の出稿につきましては、自治体様の御協力をいただきながら、引き続き広報誌への掲載や折り込みチラシなどを通じ、御請求の御案内に取り組んでまいります。臨時御相談窓口は、御請求者様の声や自治体様の御要望を伺いながら、これまで41か所で開設しており、前回の審査会以降も新たに5か所で開設させていただきました。
現在、御高齢の方にお越しいただけるよう、常設の窓口に限らず、これまで開設していない地域も含めて臨時御相談窓口の開設に取り組んでおります。実際、御来訪された方の大半は御高齢の方で、「常設窓口は遠方のため行けずにいたが、自宅近くで臨時相談窓口が開催され、請求することができた」などのお声を頂戴しております。引き続き、御高齢の方などにも御利用いただきやすい窓口の開設に向けて取り組んでまいります。
また、これまでも電話や訪問により御請求書作成のお手伝いをさせていただいており、御請求受付開始から約3年間で約2,700件、このうち御高齢の方へ約1,600件、御訪問による御請求書作成のお手伝いをさせていただいております。こちらは前回から約200件増加しております。
併せて、前回の審査会において、地域の方の御理解と御協力の下、御高齢の方など、御請求の手続が困難な方への接触の機会を創出する取組について御説明し、実際その後、一部の行政区長様を通じたチラシの配布に御協力をいただいております。引き続き、各地域によりきめ細やかに入り、接触機会の創出に向けた取組の拡大に努めてまいります。
なお、まだ当社が住所を把握できておらず、御請求書をお届けできていない方が約6万人おり、先ほど御説明した御高齢の方などを除いた主な内訳としては、現時点での概算となりますが、転居されている方あるいはお亡くなりになられた方が半々と想定しております。先ほどの接触機会の創出に向けた各地域にきめ細やかに入る取組のほか、自治体様の広報誌等への御案内の掲載及び臨時御相談窓口の開設などに引き続き取り組んでまいります。また、お亡くなりになられた方に対する賠償の御案内としては、過去に相続人の代表者として御請求いただいた方へダイレクトメールによる御案内に取り組んでまいります。
また、当社から御請求書を発送した方のうち、御請求書を御返送いただいていない方は約5万人おります。その理由を確認させていただいておりますが、御回答いただいた方のうち、御請求の意思をお持ちの方が6割弱、御請求の意思をお持ちでない方が約1割という状況でございます。また、御請求の意思をお持ちの方の中には、「今は忙しいため自身のタイミングで請求をする」という、直ちには請求を希望されていない方が大半であることを確認しております。当社といたしましては、御請求者様お一人おひとりの御事情を踏まえながら、定期的なお電話やダイレクトメールによる御案内、御請求書作成のお手伝いに努め、御請求いただけるよう継続して取り組んでまいります。
続きまして、ALPS処理水放出に関する賠償の取組状況について御説明いたします。お手元の資料1-3を御覧ください。ALPS処理水放出が決定された2023年8月22日以降、2026年5月27日時点で約1,100件、約910億円の賠償金をお支払いしております。御請求の大半は外国政府からの輸入停止措置等に関する被害であり、輸出先別では中国、香港、対象品目ではホタテ、ナマコに関する被害のお申し出を多くいただいております。今後も輸入停止措置等により国内の事業者様などに発生した被害に対して、適切に賠償させていただきます。
賠償に関するお問合せは、引き続き御相談専用ダイヤルで伺うとともに、当社ホームページ等で分かりやすい情報発信に努めてまいります。
私からの説明は以上です。
【大村会長】 ありがとうございました。それでは、ただいまの東京電力からの御説明につきまして、全体をまとめまして御意見、御質問等ございましたら、挙手にてお知らせをいただければと思います。いかがでしょうか。
鹿野委員、どうぞ。
【鹿野委員】 ありがとうございます。東電さんにおかれましては、丁寧に御説明いただきまして、ありがとうございました。私から、質問というよりコメントになるかもしれませんけれども、数点申し上げたいと思います。
まず第1点は、高齢者等への対応ということについてでございます。前回の審査会のときにも、やはり高齢者については、自分で出向くということだとか、あるいは書式への記入がなかなか難しくて、それができにくいことがあるということも踏まえて、丁寧な御対応をいただきたいということを審査会から申し上げていたところでございます。
本日の御説明によりますと、臨時窓口を設けて、高齢者などにも来ていただきやすいような環境を整えるというようなこととか、あるいは訪問による請求のお手伝い等が一定の功を奏しているということでございました。これらについては評価できるところだと思いますので、引き続きそのような丁寧な対応をよろしくお願いしたいと思います。
それから、2点目ですが、未請求であって、ただ、請求の意思があるんだけれども、忙しい等の理由で今は請求をしていないというような方々が一定数いらっしゃるということでした。このような方々がいらっしゃるとすると、やはり、今請求しなかったから請求しそびれているうちに権利が失われたというようなことにならないように、東電さんとしては、時効の援用はしないという意思を繰り返し明らかにしていらっしゃるので心配はないとは思っておりますが、そのような方々も漏れなく請求ができるように環境を整えていただければというふうに思っております。
それから最後ですが、東電さんにおける対応人数が昨年に比べて50人減少ということでございました。これはもちろんニーズ等を踏まえて人数等を調整していらっしゃるというようなことと承知しているところですが、今後も、請求をしようとする人に対する十分な対応が難しいということにならないように、適宜その状況を見ながら御対応いただければと思っております。
以上です。
【大村会長】 ありがとうございます。鹿野委員からは、御意見ないし御要望ということで承っておきたいと思います。ありがとうございました。
そのほかいかがでございましょうか。では、お願いいたします。
【江口会長代理】 私のほうからは、資料1-1 4ページの下に出てくる未請求の方々の状況というところで、今回5か月の間で、真ん中の請求の御意向なし等の方が49名減って、上の請求の御意向がある方々が24名増え、下の請求の御意向を確認中の方々が16名増えたということなんですけれども、一つには今までに比べると真ん中の項が49名も減ったというのは、減り方としては大きかったじゃないかなと思っています。
上の段にせよ、下の段にせよ、そちらに行かれた方のほうがやっぱり請求には一歩近づいているのかなという感じがいたします。その点では、東電のほうで請求に一歩ずつにせよ、一歩ずつ近づいていかれたということは御努力されたんだろうなとは思いますし、こういうことが実は功を奏したんだよというようなことがあれば、教えていただきたいと思います。また、さらに頑張って、そういう請求に一歩近づいた方を、また一歩一歩でも、請求しましたというふうにしていただければなと思います。
【大村会長】 ありがとうございます。江口委員からは、この資料の未請求の方々の状況、請求に向かって一歩進んだというところがあるけれども、背景にどんな取組があるのかということについて何かあれば教えていただきたいと、こういう御質問だったというふうに承りました。東電のほうで何かございましたら、お答えをお願いいたします。
【弓岡副代表】 今の江口委員からの御質問につきましては、実際にこの短い期間で随分数字が動いたのは事実でございます。これはもちろん今までやっておりました取組を基本的には続けておりますが、第五次追補等を踏まえた追加賠償のお支払いが随分前へ進んできたこともありまして、未請求の方への対応に厚めに人を投入するなど動きを加速しています。これは御連絡させていただく、また、場合により訪問させていただくというような活動をより密に、人も厚めに充ててアプローチの頻度を増やしたというのが実態でございます。これは、この審査会でも、御高齢の方などに対して、早期に対応が必要というような御指示をいただいていると思っておりますので、やり方としては地道ではありますけれども、人を厚めに配置して対応させていただいたというのが御回答でございます。
あと、先ほど御回答不要ということでありましたが、鹿野委員は高齢者施設へのアプローチや、また、地域に入った対応などもしっかり引き続きやってまいりたいと思っております。あと、未請求の関係では、弊社は期限を設けておりませんので、お困り事にならないようにしっかり努めてまいりたいと思っています。
また、人数が若干名減ってはおりますけれども、実際お電話いただく件数などは以前に比べて随分減少しております。したがいまして、減ってはいるのですけれども、現地で対応する人間を厚めにするなど、実情に合わせて工夫しながらやっておりまして、実態に合わせた対応を引き続きやってまいりたいと思っておりますことを、併せて御回答させていただきます。
以上です。
【大村会長】 ありがとうございました。人員減の点につきましては先ほど来話題になっておりますけれども、必要なところに手厚い対応をしていらっしゃるという御説明だったかと思います。また、今後の状況の変化に応じて、請求に支障が生じない形で御対応いただいていただけるようにお願いをしておきたいと思います。
ほかの委員の方々。どうぞ。
【田代委員】 どうも御報告ありがとうございます。資料1-2の第五次追補の追加賠償の対応状況のところで、特に御請求いただいていない方々への対応という、先ほどからのいろいろな質問に関連すると思うんですけれども、ここでは、広告の出稿、それから臨時御相談窓口の開設、それから、高齢者の方のサポートという3項目がありますが、これはどれが有効だったかとかいうようなアンケートみたいなものとかは取られていらっしゃるんでしょうか。どの方法が一番効果的に未請求の方へのアプローチで利いたかというのに、もしそういうのがあれば参考になると思うんですが、いかがでしょうか。
【大村会長】 もし何かございましたら、東電のほうでお願いをいたします。
【山崎室長】 御質問ありがとうございます。正直、定量的な把握は難しい面がありまして、まだそこまでの分析には至ってはおりませんが、自治体広報誌への掲載や折込チラシによる御案内と臨時御相談窓口の開設が、有効であったと考えています。3点目の高齢者の方に向けた行政区長会様を通じた取組につきましては、始まったばかりですので、効果を把握することに努めて、もし効果があれば、その取組を拡大していきたいと思っております。
以上となります。
【弓岡副代表】 少し補足をさせていただきます。御質問ありがとうございます。近い時期の期間に関しましての御回答としては、今、山崎が申し上げたとおりでございます。
ただ、全体的には、初期の時点は広告出稿がものすごく効果がありました。ですので、これを本当は続けたいところではあったのですけれども、途中から、これはまた新たな別の請求ができるのではないかというような少し誤った捉え方をされるようなケースが出てきたりしたので、広告出稿についてはトーンを落としております。
ただ、直近では、臨時御相談窓口は、場合によっては御高齢者がお住まいではないかと思われるようなところ、都市部から少し離れたところとかにも重点的に設置するなどしまして、比較的効果を上げていると思っております。また、御高齢の方への対応につきましては、従来から、今も説明させていただいたとおり、いろいろな方法でやらせていただいておりまして、個別で若干名の数字は取ってはおりますけれども、全体を俯瞰するまでは至っておりませんが、この直近では下の2つがかなり効果的だと思ってさらに進めてまいりたいと考えておるところでございます。
以上でございます。
【大村会長】 よろしいでしょうか。
【田代委員】 はい。ありがとうございます。
【大村会長】 ほか。織委員、どうぞ。
【織委員】 どうもありがとうございます。御丁寧な御説明ありがとうございました。体制の人員が減っているということに対しても、問合せ件数などを考慮して適正な人員に絞られてきているということなんですけれども、そのときに、今までの経験者が継続しているのか、また、新たに入っていらっしゃるのか、その辺のことをお伺いしたいなと思っています。
というのは、実は今はそんな話は聞かないんですけれども、当初はやはり電話対応が不適切であったとか、心ない言葉をかけられたというようなお話がかなりあって、それが不信感につながっていったと思います。その後、東電さんとしてもかなり変えられて、いろいろ窓口対応なんかも改善している中で、経験知というものをどのように継続していったりとか、そういった業務の中で培われていたりするかということと、逆にもし今までずっとやっていらっしゃる方が引き続きやっていらっしゃるということになると、現場から、未請求者に対してこういうアプローチがいいんじゃないかとか、一番近い現場の方が、こういうことがあったからこういう人たちが来たんだよねという感覚的なものがあると思うんですね。私たちが机上で話しているよりも、実際に現場で、しかももし経験者が長くいるとすると、その人たちの声というものをどこまで吸い上げているのかなということをもしよろしければお伺いしてよろしいでしょうか。
【大村会長】 ありがとうございます。2点御質問あったかと思いますが、東電のほうでお答えをいただければ幸いです。
【弓岡副代表】 ありがとうございます。御指摘のとおり、まず、本当に初期といいますか、第五次追補などが動き始めた頃、本当に至りませんで、様々な御迷惑をおかけしましたことを改めておわび申し上げたいと思います。いろいろお話をいただきまして、なるべく経験者が継続して、コールセンターはもちろんなんですけれども、長く対応できるようにということで配置をしております。また、社員におきましても、15年経ちますので、一度賠償を経験して、また電気事業に戻って、また2回目、3回目と経験を重ねてきているような人間の配置も進めております。したがいまして、まだまだ至らない点はあると思いますが、極力経験者を充てるように努めております。
また、現場の御意見、これは極めて大事だと思っております。私自身、各拠点、福島県内はじめ、各現場を回っていろいろ直接話は聞いておりますけれども、実際に訪問したときの内容をまとめて上げていただくような形ももちろんしております。特にコールセンターをはじめとしたお声を我々にもちゃんと共有するような形で動いております。もちろん至らない点はあろうかと思いますが、そういった動きに努めてまいってきておりますので、引き続き徹底してまいりたいと思っております。
【織委員】 ありがとうございます。配置について、経験者とか、過去のナラティブ的なものを共有できるというアプローチをなさっているということを伺ってとても安心しました。そういうアプローチが本当に被災者の方にとっても安心を生み出すかなと思います。
それと併せて、すみません、もう1点だけ。いわゆるヒヤリハットに類似のような、現場において、これは琴線に触れてしまうなとか、こういったことが逆にお怒りをこうむってしまうなとか、こういうようなミスがあってはまずいよなという、そういったような経験も共有されているというふうに考えてよろしいのでしょうか。
【大村会長】 どうぞ、お願いいたします。
【弓岡副代表】 ありがとうございます。これは極めて大事な点だと思っております。正直、過去に現地経験が浅い者が大変失礼なことをしたり、あるいは、実態や生の声を知らずに、机上の紋切り型の話をしてしまったりするというケースは正直、私が補償相談室長をやっておりましたときも聞いてまいりました。
したがいまして、そういったことのないように、良い事例ももちろんですが、よくない、こういうことは気をつけようということはもちろん共有させていただいております。以前は各拠点のいろいろな研修もばらばらでやっていたようなものも、今は統一的にやるような形にしてきておりまして、いろいろな点で改善はしております。ただ、まだまだ至らない点はあろうかと思いますので、ずっと見直してまいりたいと考えております。
以上でございます。
【織委員】 ありがとうございました。ヒヤリハット的な発想も含め共有されていると伺い、安心いたしました。よろしくお願いいたします。
【大村会長】 ありがとうございます。そのほか、いかがでしょうか。
【足立委員】 よろしいでしょうか。
【大村会長】 どうぞ。
【足立委員】 どうも、足立でございます。丁寧な御説明ありがとうございました。
それで、私からは1点だけなんですけれども、いわゆる未払いの方、請求していない方ですかね、請求する意思はあるんだけれども、直ちに請求するということは考えていないという方がかなりの割合でいらっしゃるという話だったと思います。そういう方に早く請求していただきたいと思うんですけれども、請求書を出すのとともに、何か必要な資料等が多分あるんだろうと推測するのですが、請求がだんだん後へ遅れていくことによって、添付すべき資料の収集というか確保というかその辺が困難になるというような心配はないのでしょうかという質問です。
【大村会長】 ありがとうございます。東京電力のほうにお答えいただければと思います。いかがでしょうか。
【弓岡副代表】 ありがとうございます。まず賠償一般でお話しますと、そういったリスクがあるというのはよくよく経験してきております。したがいまして、賠償のときに、例えば随分昔の証憑をお求めするような場合はよくよく注意しなければならないということを社内でも徹底しております。それは一般論としてそういうところがございます。
ただ、今回のこの第五次追補の賠償請求に関しましては、そのときに福島県内の該当箇所におられれば賠償させていただくという形になっておりますので、そこにおられたことが確認できれば、賠償させていただくということになりますので、遅れることで何かが難しくなるということは基本的にはないと思っています。ただ、個別のケースでは御迷惑をおかけするリスクもあろうかと思いますので、よくよく注意をしてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
【大村会長】 よろしいですか。
【足立委員】 ありがとうございます。
【大村会長】 ありがとうございます。横山委員、手を挙げていらっしゃいますかね。横山委員、どうぞ。
【横山委員】 ありがとうございます。私から細かいことではございますけれども、ALPS処理水放出について質問を1つしたいと思います。こちらに2つ目の黒丸で、請求の大半は外国政府からの輸入停止措置等に関する被害となっておりというふうになっているんですけれども、大半というのがどのくらいのパーセンテージなのかということと、それからその下に、輸入停止措置等により国内の事業者様に発生した被害とあるんですけれども、外国政府からの輸入停止措置等に関する被害以外にどのような被害が賠償されているのかをこの機会に教えていただければと存じます。
以上です。
【大村会長】 ありがとうございます。それでは、お願いをいたします。
【山崎室長】 お答え申し上げます。まず、どれぐらいの割合かというお話ですけれども、ざっくりということで申し上げますと、9割以上がここに記載の輸入停止に関する被害というイメージでございます。また、輸入停止措置に絡むものということでいえば、直接、禁輸で輸出ができなくなったことに伴う損害以外であれば、輸出ができなくなった商品が国内に商品として流通することにより、その結果、国内の商品の値が下がると、こういったものも関連する被害として賠償をさせていただいている状況であります。大体この2つがほぼほぼの損害と見ております。
以上でございます。
【横山委員】 よく分かりました。ありがとうございます。
【大村会長】 そのほか、いかがでしょうか。手嶋委員、どうぞ。
【手嶋委員】 どうもありがとうございます。大変御苦労されておることがひしひしと伝わってきたところで、よく分かりました。
私のほうからちょっとお教えいただきたいのは、若干ずれているかもしれないんですが、資料1-1 4ページのほうで、送達件数731件で、うち継続中55件という原子力損害賠償請求訴訟のうちまだ係属中のものについての数が上がっています。これはどの段階まで進んでのものなのかということを、大ざっぱで結構なんですが、お教えいただければということで御質問させていただきました。お願いいたします。
【大村会長】 ありがとうございます。それでは、お答えのほうお願いをいたします。
【弓岡副代表】 ありがとうございます。まず、訴訟という点においては、これは原告の方が複数の訴訟もあれば、また、個別にお一方等でされているようなケースがあり、調停、仮処分まで含めましての数値となります。
どの段階かということなんですが、これは訴訟の訴状が送達され、弊社に届いた時点で送達件数としてカウントしております。終了は、判決あるいは和解、これは一審、二審、あと最高裁含めて完全解決をしたもの、訴訟として判決が確定する、あるいは和解をして一つ区切りを迎えたものをカウントしております。したがいまして、今、送達されているけれども、判決が確定していない、また、和解もできていないというものが、「うち係属中」とカウントしており、55件あると御理解いただければと思います。
【大村会長】 多分その55件がどの段階まで訴訟が進んでいるのかという御質問だったのではないかと思いますが、手嶋委員、そういう御趣旨ですよね。
【手嶋委員】 はい、そうです。
【大村会長】 一審判決が出ているとか、高裁にかかっているとか、そういった内訳がもし分かればという御趣旨だったかと。
【弓岡副代表】 すぐ調べさせますので、お預かりさせていただいてよろしいでしょうか。
【大村会長】 分かりました。それではまた後ほど。
【手嶋委員】 ありがとうございました。
【大村会長】 ほかにはいかがでしょうか。特に重ねての御質問ございませんでしょうか。
【山崎室長】 すみません、先ほどの55件の内訳ですけれども、よろしいでしょうか。
【大村会長】 どうぞ、お願いいたします。
【山崎室長】 数字としては、訴訟のうち、第一審で今係属しているものが40件、控訴審が10件、上告審が4件、調停1件ということでカウントして、計55件と認識して御報告させていただいているものでございます。
【大村会長】 ありがとうございます。手嶋委員、よろしいですか。
【手嶋委員】 はい、結構です。どうもありがとうございました。
【大村会長】 ありがとうございます。それでは、ほぼすべての委員の方々から御質問いただいたかと思いますが、よろしいでしょうか。
ただいま東京電力による賠償の現状及び今後の対応につきまして東京電力のほうから御説明をいただき、その後、委員の皆様から御質問をいただき、それにお答えを頂戴してまいりました。
中間指針第五次追補等を踏まえた追加賠償の支払い状況につきましては、追加賠償対象者の約148万人のうち約9割の方におかれては直接請求手続が終了している。しかし、高齢者の方を含め賠償未請求の方々が残っているということで、本日もその点につきまして詳しい御説明があり、委員の御質問もそこに多く集まっていたというふうに思います。この点につきましては、引き続き、東京電力にしっかり取り組んでいただくということが重要であると考えております。
中間指針は、類型化が可能で一律に賠償すべき損害の範囲や項目の目安を示したものであり、第五次追補は、指針が示す損害額の目安が賠償の上限ではない。指針において示されなかったものや対象区域として明示されなかった地域が直ちに賠償の対象とならないというものでもない。個別具体的な事情に応じて、相当因果関係のある損害と認められるものは全て賠償の対象となると明記がされているところでございます。これらの点は、審査会における議論の中でこれまでも指摘がなされた点であり、非常に重要な点でありますので、今回も改めて確認をさせていただきたいと思います。
また、消滅時効を援用しないという考え方につきましても、東京電力より改めて御説明をいただきましたが、この点についての対応も非常に重要なことであろうというふうに認識をしております。
東京電力におかれましては、第五次総合特別事業計画においても引き続き示されている3つの誓いを遵守し、被害者に寄り添った対応をこれからもよろしくお願い申し上げます。
以上でこの第1の議題については御検討いただいたということにいたしまして、次の議題に入りたいと思います。
次の議題は、損害賠償請求訴訟の状況についてということになります。まず、事務局のほうから御説明をお願いいたします。
【中村(隆)原子力損害賠償対策室次長】 それでは、事務局より御説明をいたします。
まず、資料2-1を御覧ください。今回御報告する訴訟の一覧となってございます。東京電力福島原発の事故に伴う損害賠償請求の集団訴訟について、令和8年1月22日に最高裁決定がなされ確定した高裁判決が8件、下のほうですけれども、判決の言渡しがあった高裁判決が1件でございます。
次の資料2-2でございます。確定した高裁8判決について、精神損害に係る認定額をまとめたものです。まず、表右側のほうに、中間指針第五次追補策定の際の議論で考慮しました令和4年3月に確定した7件の高裁判決、いわゆる確定7判決ということでこちらは呼ばせていただきますけれども、その確定7判決での認定額です。左の方向に見ていただきますと、中間指針ないし中間指針第五次追補の内容、そして更に左のほうに行くと、五次追補を踏まえた東電の自主賠償基準というような形で記載をしているものになります。
左側に戻りまして、今回の8件の判決と比較できるようにした表です。特に一番右のほう、確定7判決での認定額と比較した際に、今回金額が異なるものがございまして、そこを赤字にしてございます。この理由についても、後ほどこちらの表に戻りまして御紹介をさせていただきます。
それでは、資料2-3以降、確定判決の概要及び各判決の内容の御説明に移ります。
資料の2-3が、令和5年11月22日の名古屋高裁判決の概要でございます。この枠の中に記載をしているページ数でございますけれども、これは委員の皆様、会場にいらっしゃる皆さんが該当になるんですけれども、お手元のタブレット、そこに格納されている判決文のページ番号で示しているものになってございます。(原子力損害賠償紛争審査会(第71回)配付資料としてHPへ掲載)
この資料の構成は、1ポツ、2ポツという形で続きますが、1ポツについては、第一審原告らの請求内容の概要です。本件については、福島県内から愛知県、岐阜県及び静岡県へ避難を余儀なくされたと主張される者またはその相続人である原告らが慰謝料等の損害賠償を求めた事案となっております。
2ポツ目の控訴審の概要です。真ん中ほどにポツがございますけれども、精神損害については、本件事故と相当因果関係がある避難等を行った一審原告らは、本件事故により平穏な日常生活を送る権利が侵害されたと解するのが相当であるという判断を示しています。その上で、慰謝料額の認定に当たっては、一審原告らの本件事故当時の住所だけではなく、避難の必要性や、相当因果関係のある避難生活の期間の長短等、一審原告らについて認められる一切の事情を考慮して相当と認める額を認定すべしとし、慰謝料を類型化せず、個々人の事情を考慮し個別に算定する形で示されています。
以後の資料も構成は一緒ですけれども、具体的な慰謝料額については、2ページのとおりに記載がなされてございます。なお、3ページにつきましては、参考として確定7判決と比較する表も記載してございます。
続きまして、資料2-4に参ります。令和5年12月22日の東京高裁判決の概要です。
1ポツの内容ですけれども、第一審原告らの請求内容の概要でございます。事故当時、一審原告らが福島県内から千葉県内等へ避難を余儀なくされたとして、各損害賠償金を求めた事案でございます。
2ポツ目の控訴審の概要でございます。ここで、損害額の算定に当たってというところでそれぞれの避難指示区域ごとに書き下しています。緊急時避難準備区域からの避難者については、原則として同区域の指定解除から11か月がたった平成24年8月31日までの期間につき避難の継続の合理性が認められる。続きまして、自主的避難等対象区域からの避難者については、事故直後だけではなく、その後しばらくの間については、健康被害を回避するために同区域外に避難することについて一定の合理性があるとし、原則として平成23年12月31日までの期間について避難継続の合理性が認められるとしています。その上で、個々人の事情を考慮しまして、避難慰謝料、ふるさと喪失慰謝料について個別に算定されている形になっております。
具体的な慰謝料額につきましては、次のページの記載のとおりでございます。こちらも、3ページに参考といたしまして、確定7判決との比較も記載しています。
続いて3つ目、資料2-5、令和5年12月26日の東京高裁判決の概要でございます。
1ポツの一審原告らの請求内容でございますけれども、事故当時、福島県内にいた原告らが、避難を余儀なくされ、これらに伴う各種損害が生じたと主張し、慰謝料等の損害賠償を求めた事案となっております。
2ポツの控訴審の概要です。まず、政府等による避難指示等によらないで生活の本拠から避難した者についても、その避難に合理性が認められ、避難と本件事故との間に相当因果関係が認められる場合には、平穏生活権の侵害が認められるとした上で、緊急時避難準備区域内に居住していた者については、避難及び少なくとも平成24年8月末までの避難継続との間には相当因果関係が認められるとしまして、自主的避難等対象区域に居住していた者については、避難の合理性が認められる終期は、特段の事情がない限り平成23年12月末までとするのが相当であるとしています。ただし、18歳未満の子供、妊婦、それから監護を要する子供に付き添って避難を継続せざるを得ないと解される両親等については、平成24年8月末までを避難の合理性が認められる終期とすることが相当であるとしています。その上で、慰謝料額の算定に当たっては、一審原告らの属性や避難の経緯、避難を余儀なくされた期間等、一審原告らについて認められる一切の事情を斟酌して算定されています。
具体的な慰謝料額については2ページに記載がございまして、3ページには参考として確定7判決との比較を記載しております。
続きまして、資料2-6、令和6年1月17日の仙台高裁の判決の概要でございます。
1ポツの一審原告らの請求内容の概要でございますが、事故により避難を余儀なくされたこと等による慰謝料等の損害賠償を求めた事案になってございます。
2ポツの控訴審の概要です。これは帰還困難区域、緊急時避難準備区域または特定避難勧奨地点、自主的避難等対象区域に居住していたと、避難指示の区域に分けて慰謝料額を認定しております。自主的避難については、子供・妊婦以外の者と、子供・妊婦に分けて慰謝料を認定しています。その上で、乳幼児と共にする避難、妊婦の精神的負担、世帯全体で避難することが様々な事情でできなかった場合に、これに伴う日常生活の阻害等について、慰謝料額の算定に当たり別途考慮して算定されています。
具体的な慰謝料額については2ページに記載のとおりでして、同様に3ページには参考として確定7判決との比較を記載してございます。
次に、資料2-7、令和6年1月26日の東京高裁判決の概要でございます。
1ポツの一審原告らの請求内容の概要ですが、居住地から避難を余儀なくされた原告らが、被告らにおいて福島第一原発の敷地高を超える津波を予見することが可能であったところ、本件事故を回避することが可能であったと主張し、慰謝料等の損害賠償を求めた事案です。
2ポツの控訴審の概要です。精神的損害に係る慰謝料を日常生活阻害慰謝料と生活基盤喪失・変容慰謝料に分類しまして、前者の日常生活阻害慰謝料については、避難指示が出された区域に居住していた者について1人月額10万円を算定。それ以外で、福島第一原発からの距離、避難指示等対象区域との近接性、放射線量、避難の状況等に鑑みて、避難と避難生活における精神的苦痛との相当因果関係を肯定できる者については、一般、子供・妊婦、それから養育すべき子のいる親に分けて算定をしています。そして、2つ目の生活基盤喪失・変容慰謝料につきましては、避難指示が出ていた区域に応じて認定されております。
具体的な慰謝料額につきましては、2ページに避難指示区域ごとに分けて記載をしてございます。3ページには参考として確定7判決との比較を記載してございます。
続いて、資料2-8、令和6年3月18日の仙台高裁の判決の概要でございます。
1ポツの一審原告らの請求内容の概要ですが、事故が発生したことによって包括的生活利益としての平穏生活権を侵害されたとし、慰謝料等の損害賠償を求めた事案です。
続きまして、2ポツの控訴審の概要です。まず、本件事故によって平穏生活権を侵害された者は、それによる精神的苦痛に対する慰謝料の賠償を求めることができるとし、第五次追補と原判決の考え方を踏まえ、区域ごとに、ここにも数字が丸1、丸2、丸3と書いてありますが、丸1の避難慰謝料、丸2が故郷喪失・変容慰謝料、丸3が健康不安慰謝料及びその他慰謝料を算定してございます。丸2の故郷喪失・変容慰謝料については、生活地域における居住年数が特に長期であった一審原告らは増額をされています。丸3の健康不安慰謝料及びその他慰謝料については、避難及び避難生活の状況、年齢、健康状態等その他本件に現れた一切の事情を個別に勘案して算定されています。なお、第五次追補の過酷避難状況による精神的損害は、この中で考慮されていることになってございます。
具体的な慰謝料額については、次のページ、2ページに記載のとおりとなってございます。また、3ページには参考として確定7判決との比較も記載しています。
次に、資料2-9、令和6年4月19日の東京高裁判決の概要でございます。
1ポツの第一審の原告らの請求内容の概要でございます。事故により居住地から新潟県への避難を余儀なくされた一審原告らが、連帯して慰謝料等の損害賠償を求めた事案です。
2ポツ目の控訴審の概要でございます。慰謝料額の算定について、自主的避難等対象区域に居住していた者については、本件事故と相当因果関係を有する損害の賠償を請求することができ、県南地域に居住していた者については、本件事故直後に十分な情報が得られない中で避難を開始することには合理性が認められるとしています。その上で、避難を継続することについて合理性が認められる期間は、子供及び妊婦以外については平成23年12月末日までを、子供及び妊婦については平成24年8月末日までを避難の合理性が認められる終期とすることが相当であるとして、損害の程度については、生活の本拠としていた地域への帰還の可否、当該地域の社会経済状況等を総合的に考慮して判断するのが相当であるとしています。
具体的な慰謝料額については2ページ、そして、3ページには参考として確定7判決との比較について記載してございます。
次に、資料2としては最後になりますけれども、資料2-10、令和6年12月18日の大阪高裁判決の概要でございます。
1ポツの一審原告らの請求内容の概要ですが、事故により居住地での生活が困難になったため、避難を余儀なくされた一審原告らが連帯して慰謝料等の損害賠償を求めた事案です。
2ポツの控訴審の概要です。避難の相当性が認められるものとして、丸1、丸2、丸3という形で、丸1、事故当時、避難指示等対象区域に居住していた者。丸2、中間指針追補が定める自主的避難等対象区域に居住しており、そのさらに下、1ポツ、2ポツが資料にございますけれども、その1と2に記載の条件を満たすもの。丸3、それ以外の区域に居住していた者においては、個別具体的事情により、自主的避難等対象区域に居住していた場合と同等またはこれに準ずる場合とされています。
その上で、1ページから2ページにまたがる部分になりますけれども、避難の相当性、避難継続の必要性が認められる者については慰謝料の支払いを求めることができ、その金額は、中間指針や一審被告東電の賠償基準等を踏まえた上で算定するのが相当とされています。
具体的な慰謝料額については、2ページに記載のとおりです。3ページには、参考として確定7判決との比較を記載してございます。
以上が、各8判決の概要となってございます。
それでは、資料2-2にお戻りください。冒頭に申し上げましたとおり、確定7判決の認定額と比較した際に金額が異なるものを赤字で示してございます。この赤字の箇所についてどのような背景があるのかということについて御説明をさせていただきたいと思います。
まず、左から見ていきまして、1番目の名古屋高裁判決でございます。これは、旧居住制限区域とか旧避難指示解除準備区域、それから自主的避難等対象区域等の方々の認定額について、確定7判決の認定額よりも上回っているものもあれば、下回っているものもあるような状況す。これは冒頭にも申し上げましたけれども、個々の事情を個別に名古屋高裁判決が考慮したものでございます。
続きまして、3番目の令和5年12月26日の東京高裁判決でございます。下のほう、自主的避難等対象区域の一般の慰謝料の上限が、確定7判決よりも上回っています。これはお一人について、乳児を抱えながらの避難と、一人での育児、家族離別、あとは精神症状により保養するまでの状態になったこと等を考慮し、増額事由として考慮をされているものになります。
また、1つ右に行きまして4番目、令和6年1月17日の仙台高裁判決では、自主的避難等対象区域の子供・妊婦の慰謝料の下限が8万円となっております。これは事故当時は未出生であったが、平成24年8月末までに出産された者について、精神的損害を慰藉するものとして考慮されていることによるものです。
同様に、少し飛びますけれども、7番目の令和6年4月19日の東京高裁判決についても、自主的避難等対象区域の子供・妊婦の慰謝料額の下限が4万円になっています。これも同様の事情によるものです。
5番目に戻りまして、令和6年1月26日の東京高裁判決においては、旧居住制限区域の慰謝料が確定7判決より若干上回ってございます。これは、特に生活基盤変容慰謝料が、長期間避難した後に再形成された地域社会や文化、住民構成等が相当程度変容したものになっていることや、避難先で新たな生活関係の構築により帰還が困難となる場合もあること等を考慮し、生活基盤が相当程度変容したと解されることから、400万円と認定をされていることになっております。
また、旧一時避難要請区域の方の慰謝料額については、慰謝料算定の対象となる避難期間を平成23年3月から同年の12月までの10か月と認定し、1か月10万円の10か月分である100万円になってございます。これは同区域が政府による避難指示が出された区域ではないことを考慮しつつも、原告らの避難生活継続中の精神的苦痛の大きさや不便等の一切の事情を勘案したことによるものです。
最後、8番目の大阪高裁判決に関してでございます。一番下、区域外の慰謝料の上限が確定7判決よりも若干上回ってございます。これは個別の事情とか状況を考慮して、自主的避難等対象区域と同等の状況にあったことを考慮したものとなっています。
以上が確定8判決に関する御説明になります。
続いて、冒頭に申し上げました確定していない判決1件についても、御紹介、御説明をいたします。判決文の全体版につきましては、机上配付資料として卓上のタブレットに格納しておりますので、そちらを御覧ください。判決文につきましては、機微な情報を含みますので、委員の方々のみ御覧いただくようにしてございます。
福岡高裁の概要を御説明いたします。前回の審査会でも少し触れさせていただきました令和8年2月4日に福岡高裁で言渡しのあった判決1件でございます。
損害論の部分、特に精神的損害に関する部分について御説明いたします。本件は、事故により居住していた地域から避難を余儀なくされたと主張する一審原告らが、東電及び国に対し連帯して慰謝料等を求めた事案です。本件原告は、自主的避難等対象区域に居住地があった28名と、区域外に居住地があった13名で構成されていす。
判決の概要ですが、お手元資料31ページから32ページにございます。避難の相当性が認められる期間としまして、自主的避難等対象区域に居住をしていた者については、避難を継続することについての合理性が認められる期間は、成人については平成23年12月末日までを、子供及び妊婦もしくは胎児であった者については平成24年8月末日を終期とすることが相当であるとし、本件における区域外からの避難者全員について、いずれも避難がやむを得ないものとは言えず、相当な避難であるとは認められないとしています。
慰謝料額については、そのページの続き、32ページから33ページにおいてでございますけれども、自主的避難等対象区域から避難した者のうち、一般は25万円が相当であって、18歳以下の子は、放射線への感受性の高さを考慮して75万円としています。また、事故当時18歳であったが、平成24年1月1日時点で当時19歳であった者については、慰謝料額は50万円とするのが相当であるとしています。
以上が概要の御説明となりますけれども、本訴訟については、判決言渡し後、原告から上訴がなされ、現在最高裁に係属している状況でございまして、今後も引き続き、動向を注視してまいりたいと思います。
事務局からの説明は以上でございます。
【大村会長】 ありがとうございました。それでは、事務局から今御説明がありました判決についての御意見、御質問等をいただきたいと思います。
まず、最初に御説明のありました確定した8つの判決についてですけれども、これは御説明の中にもありましたように、本年の1月22日に最高裁の決定によって確定したものでございます。高裁判決の1から8までは、先ほど御説明いただきましたけれども、それぞれの判決が出た時点で審査会のほうに御報告があり、詳しい検討は確定時にということで今日に持ち越されているものと了解をしております。
これらの判決について中身の御説明がありましたけれども、一覧表という形で整理をしていただいておりまして、金額を見たときに基準から見て上ぶれ・下ぶれがあるものについて、どういう事情があったかということについて補足の説明をいただいたと理解をしております。
この御説明を基にいたしまして、審査会としてこれらについてどう考えるかということにつきまして、ぜひ皆様の御意見をいただければと思います。どなたからでも結構ですので、挙手をいただければと思います。
どうぞ。
【江口会長代理】 今回の8判決につきまして、前回令和4年のときの7判決を見たときと同様の視点で、つまり、従前の中間指針に示されていない類型化が可能な損害項目、賠償額の算定方法等の新しい考え方があるのかという点で見てみました。
結論から言えば、私としてはないのではないかと思っています。まず最初に、先ほどの資料2-2の表の自主的避難のところはやっぱり少し考え方というか見方が違うと思います。最初の帰還困難区域から旧屋内退避区域までの6つのところについてどういうふうな判決の構成になっているかというのを見ますと、先ほど資料の中に慰謝料の区分を書いていただいていた、それぞれ3枚目に出てくるんですけれども、いわゆる精神的損害について類型化を具体的に挙げているのが2、5、6、8なんですね。類型化は全然しないで、一切の事情を考慮してというふうな書き方でやっているのが1、3、4と。
では、類型化を挙げている2、5、6、8が何を言っているかといえば、いわゆる避難慰謝料という言い方もしていますけれども、日常阻害慰謝料といわゆるふるさと喪失、生活基盤の喪失・変容ということでそれを立てていて、特に新たなものを言っているわけではない。
一つ付け加えますと、5番の東京高裁の判決は、類型は2つなんですけれども、特に過酷な避難というようなことを言っていまして、過酷な避難をしたというのでほとんどのところで約30万円の過酷な避難を挙げていますので、これも中間指針で言った過酷避難、あれは類型ではなく加算要素という言い方をしましたので、まさにそれに沿った内容のようになっていると。
それからもう一つは、仙台高裁の健康不安慰謝料及びその他慰謝料というのが新しく出てきた言葉なんですけれども、これは地裁判決の額をそのまま認容しているという言い方で、ここに言っている健康不安慰謝料というのは、避難中というか過去の健康不安、過去に抱いていた将来の健康不安に対する慰謝料なんです。だから、今の時点で先の不安ではなくて、過去に抱いていた将来の健康不安に対する慰謝料ということですから、それは過酷避難のとき、あるいは避難生活の中で帯びていた不安の慰謝料と同性質だと思いますので、これも含まれている。
それから、その他というのが、結局のところ、避難慰謝料や故郷喪失慰謝料や健康不安慰謝料で評価できなかった避難及び避難生活に伴って発生した様々な精神的苦痛に対する慰謝料ということですし、まさに先ほども言われていましたように、個別の事情によって加えているということです。ですから、そういう意味では類型化が可能な損害項目というふうにはちょっと見られないんですね。これ、金額的には50万から170万を認めているんですが、ちょっと読んだだけでは、どういう場合がこの金額になるのかというのがかなり分からなくて、本当に個別性がすごく強い金額なんだなというのが分かりました。
ですから、繰り返しになりますが、そういう意味では類型化は今までの指針と同じだし、また、類型化されてないものを見ても、どういうものを慰謝料の要素として挙げているかについては、これは今までと同じで、特段なものはないのではないかなと。そういう意味で、類型化が可能な新たな損害項目あるいは賠償額の算定方法についての新しい考え方が出てくるものではないんじゃないかなと思います。
もう少ししゃべっていてもよろしいですか。
【大村会長】 どうぞ。
【江口会長代理】 あと、金額を見ても、1、2、3、8の事例は、この上の6類型は1家族あるいは1人なんですね。ですから、非常に個別性が強い。もちろん中間指針とぴたり一致しているのもありますけれども、やっぱりかなり個別性の強い金額が出てきていると思います。8などは、先ほどの説明にもありましたように、期間が短かったりとか、ADRの慰謝料があるからこの金額になっているというのがあります。
そうするとむしろ、もし比べるべきだとすれば、4、5、6になるわけですけれども、4については、これはもうそもそも中間指針を参考にしてこれでやるんだと言っているので、中間指針と一致してくると。
それから、5の東京高裁は、これはなぜこの違いが生じたかというと、いわゆる故郷喪失あるいは故郷変容のところの慰謝料が若干違ってきたというところなんですけれども、もともとあそこの故郷・生活基盤変容・喪失の慰謝料というのは、過去の確定7判決で見たときにもかなりばらつきが大きくて、この大きいばらつきの中でどうしようかというのは随分第五次追補のときにもいろいろな議論をして、ここら辺が一番平均的かな、平均よりちょっと上かもしれないけどみたいな形で決めた経緯もありましたので、そういう意味では金額的にも十分中間指針に影響を与えるようなものにはなっていないのかなというふうなことが考えられます。
もともと精神的苦痛に対する慰謝料というようなものは、どんな場合でもかなり幅が広くて、絶対幾らというものがないので、そういう意味でも今回の8件の高裁判決の金額というのは、中間指針の考え方とずれたものはないというふうに思いました。すみません、長くなりまして。
【大村会長】 ありがとうございます。江口委員からは、類型化されていない損害項目はあるだろうかということと、それから金額の評価についてどう考えるべきかという2点につきまして詳しい御発言があり、いずれにつきましてもこの中間指針の枠内に収まると評価してよいのではないかという御意見を頂戴いたしました。
鹿野委員、どうぞ。
【鹿野委員】 ありがとうございます。もう江口委員から相当に詳しくお話があったので繰り返すこともないのかもしれませんけれども、結論から言いますと、江口委員の御意見に賛成でございます。
改めて申しますと、本日第1の議題の最後において会長からも御発言があったところでございますが、中間指針とその追補で示しているのは、あくまでも類型化された慰謝料額であって、その上限を定めるというような趣旨では毛頭ないということ、そして、それゆえ、個別事情によって追加の請求等が可能である場合もあるということについては、従来からそうであったところですが、改めて第五次追補においては文章でもその旨を明文で記載したところでございます。
今回の判決を見ますと、先ほど詳しく江口委員から御説明がありましたが、類型化された額と金額的に異なるというものは、個別事情によるものとして整理することができ、新たな考え方をとらないとこれは導き出せないというような点はなかったのではないかと思います。その点で、第五次追補の考え方と齟齬するものではないと考えております。
加えて一言付け加えるなら、県南地域などについて判断を示した判決がある程度出てきたという点について私としては注目しているところなのですが、この対象地域に関しても、第五次追補で記載のない地域について賠償が認められないという趣旨ではなく、相当因果関係が認められる損害については賠償が認められるのだという整理だったと思いますし、このことも先ほどの会長の御発言でも触れられていたのではないかと思います。
このような点も考慮すると、今回これらの判決が確定したということで、その内容を踏まえて指針の新たな見直しが必要だということにはならないと考えております。
以上です。
【大村会長】 ありがとうございます。鹿野委員からも、江口委員の御意見に賛成という御意見を頂戴いたしました。慰謝料の性質というところに由来するわけですけれども、個別事情を最終的には参酌することが必要になるということは第五次追補に織り込み済みであります。対象区域の地域の問題も含めまして、その考え方の中に包摂可能なのではないかと、こういう御意見を頂戴したというふうに承りました。ありがとうございます。
笠井委員、どうぞ。
【笠井委員】 ありがとうございます。私も結論として、今のお二人の委員に賛成であります。
外れ値について、それぞれどういうことなのかなというふうに思ったわけですけれども、今も御説明がありましたように、少ないものについては出生前であったとか、多いものについてはやはり特に過酷なところがあったというふうに認定されているということで、個別の事情によって変わるということは、もう今までお話がありましたように既に指針において考えられていることでございますので、結論として、何かそこについて修正を要するような事情はないんじゃないかなというふうに考えております。
さっき私は東電さんに対して特に御質問申し上げなかったんですけれども、こういう事案について、特段、控訴審の判決については上訴されてないということでありまして、判決が出たら従われるということだと思います。
ちょっと具体の話になってしまって、かつもう質問は終わっているのかもしれないんですけれども、東電の方に少しお伺いしたいのは、現在係属中の事件が何かあって、それについて結構、指針というのはやはり和解とかADRの基準になるものだと思いますけれども、そういう外れ値みたいなものについて原告の方が請求されている場合に、東電としてその具体的な事情についてどのくらい考えられるのか、あるいは基本的にはちょっと違うなと思ったら判決を待つというような姿勢でいらっしゃるのかということについて、具体例を念頭に置くとなかなかお答えはされにくいかもしれませんけれども、一般論としてどんなふうに対応されるおつもりなのかなということをこういう判決も踏まえてちょっと伺いたいなと思ったので、もし可能であればお答えいただければありがたいです。
以上です。
【大村会長】 ありがとうございます。笠井委員からも、今までの2人の委員と同様に、第五次追補の運用の範囲内に収まっている判決なのではないかという見方を示していただきました。
それとの関連で東電のほうに御質問がありました。まだ残っておられて、一般論として何かお答えいただけるようであれば、一言コメントをいただければと思いますが、いかがでしょうか。お願いします。
【山崎室長】 御質問ありがとうございます。一般論ということでお答えさせていただきますと、御案内のとおり、当社は賠償基準を設けておるところではございます。ただ、だからといいまして、それを上回るものがあれば、直ちにそれに対して反対ということで控訴あるいは上告するという対応は行っておりません。
当然、個々の判断があろうかと思います。精神的慰謝料等は、先ほどお話もありましたように評価には幅があるものだと思っております。ですので、その点は一定の加味をした上で、ある程度許容できるものは許容するということを考えた上で、また、被災者様の早期の解決という点も含めて、控訴する・しないというものを判断しているということでございます。
なかなか定量的にどう判断しているかという点を申すことはちょっと難しいわけですけれども、一定程度基準から外れたものにつきましても、それを踏まえた判断をさせていただいているということで御理解いただければと思います。
【笠井委員】 ありがとうございます。和解に関してもそういうことと理解してよろしいでしょうかね。
【山崎室長】 はい。同様に御理解いただければと思います。
【笠井委員】 ありがとうございました。
【大村会長】 ありがとうございました。そのほかの委員、いかがでしょうか。
よろしいでしょうか。ありがとうございます。複数の委員から今回確定した判決について、第五次追補との関係で、現時点で直ちにその見直しの要否を検討する必要はない、引き続きその状況を注視していくということでよいのではないかという方向の御意見をいただいたと理解をしております。
先ほど8つの判決について事務局のほうから御説明がございました。この作っていただいた資料の中に「中間指針について」という項目がございまして、それぞれの高裁判決が中間指針についてどう考えているのかということをまとめていただいております。江口委員が個別に取り上げて御検討された⑤の事件とか⑥の事件を見てみますと、基本的には中間指針の考え方に合理性があるだろうということを前提としつつ、様々な事情があるのでそれらを勘案するという考え方が示されているということでありまして、今日皆様から御意見をいただいたのと同一の方向で考えていると捉えることができるのではないかと思ったところでございます。ただ、この先もいろいろな判決出てくる可能性がございますので、状況を見ながら必要に応じた対応をしていくことが望まれるのではないかと考えております。
続きまして、次の福岡高裁のほうでございますけれども、こちらはまだ確定をしておりませんので、引き続き今後の状況を見ていくということで、確定をいたしましたら、審査会で改めてこれを取り上げて議論するということにさせていただきたいと考えております。これはこのような扱いをするということでよろしいでしょうか。
ありがとうございます。それでは、これにつきましては、確定の段階で改めて検討するということにさせていただきたいと思います。
以上で議題2は終えたということにさせていただきまして、次の議題に入りたいと思います。議題3、4、5になりますけれども、これらにつきましては続けて御説明をいただき、その後、まとめて御意見、御質問等いただくということにさせていただきたいと存じます。
まず、議題の3ですけれども、原子力損害賠償紛争解決センターの活動状況についてでございます。これはADRセンターの中村室長のほうから御説明をお願いいたします。
【中村(心)室長】 ADRセンターの室長の中村でございます。よろしくお願いいたします。ADRセンターの令和8年における活動状況について御報告させていただきます。なお、以下の数字は全て令和8年4月時点の速報値でございます。
まず、センターの資料の1ページ目でございます。まず、センターの人員体制でございますが、令和8年4月1日時点での人員は、仲介委員184名、調査官66名、和解仲介室職員98名でございます。センターの人員規模については、今後の申出件数の推移などを見ながら引き続き検討してまいりたいと思います。
1ページめくっていただきまして、2ページ目、申立件数と人数の推移でございます。令和8年4月末時点での累計申立件数は3万2,254件、累計申立人数は12万7,531人となっております。令和5年に第五次追補策定を踏まえた追加賠償が開始されたことを受け、申立件数が増加しましたが、その後は令和6年、7年といずれも前年に比べ減少しております。これにつきましては、令和6年以降、直接請求、センターの和解仲介により成立した和解契約に基づく追加賠償の支払いが進展したため、第五次追補に関連する申立てが減少したこと等が影響しているものと考えております。
一方、令和8年4月までの申立件数は380件であります。これは前年令和7年4月までの申立件数と比較しますと約11%増加しております。これは原子力損害賠償対策室が実施したテレビコマーシャルをはじめとする広報施策の効果もありまして、後ほど御説明しますセンターの説明会経由の申立件数が増加したことが一つの理由であると考えております。
次のページ、3ページ目になります。当センターでは、当センターへの初めての申立てを初回申立て、2回目以降の申立てを複数回申立てとして分類しております。令和8年における申立てのうち、初回申立ての割合は47.4%と、近年と比較するとやや低くなっておりますが、引き続き半数近く、5割近くを占めております。このような状況を見ますと、賠償される可能性があるものの、和解仲介手続について具体的に理解されていない、またはそもそもセンターの存在を御存じでない、そのために利用に至っていない被害者の方がいまだ一定数いらっしゃるのではないかと思っておる次第でございます。センターといたしましては引き続き、地方公共団体等と連携した説明会の開催をはじめとした広報・周知活動にしっかり取り組んでまいりたいと思います。
また1ページ進めて、4ページ目でございます。和解仲介の状況でございます。令和8年4月末までに累計で3万2,254件の申立件数について、うち3万1,482件の和解仲介手続が終了しております。このうち、約8割に当たる2万4,971件が和解成立で終了しております。なお、令和8年4月末日時点において、現在進行中の未済件数は772件となっており、令和7年末時点から159件増加しております。これは2月から3月にかけて、地方公共団体の確定申告会場で実施した説明会において多くの申立てがあったことが影響しております。当センターといたしましては、迅速な賠償の実現のため、審理が滞ることがないよう引き続き留意してまいります。
次のページ、5ページを御覧ください。和解仲介の状況についての各年の詳細でございます。これは図表としては令和2年から7年までが書いてあります。一番右側が令和8年1月から4月まででございます。令和8年1月から4月までに手続が終了した件数は221件ございます。うち178件、割合で申しますと80.5%が、和解成立によって終了しております。一方、和解打切りになったものは16件、取下げで終了したものは27件でございます。打切りの理由につきましては、こちらの表に書いてございますが、申立人と連絡が取れないことが最も多くなっております。
また、被申立人である東電が和解案を拒否したために和解打切りとなったものは、令和7年に引き続き令和8年も0件、令和3年以降は0件ということになっております。東京電力におかれましては、中間指針第五次追補の趣旨を踏まえ、引き続き和解仲介案の尊重も含む3つの誓いに従い、センターの実施する和解仲介手続に真摯かつ柔軟に対応していただきたいものと考えております。
また、1ページ行きまして6ページ目でございます。こちらは第五次追補に関連した内容を含む申立てについて整理したものでございます。令和8年4月末までの申立てのうち、第五次追補の内容を含む申立ての件数は220件であり、令和7年に続いて半数以上の申立てが第五次追補に関連するものとなっております。なお、期間別申立件数欄中の第五次追補を含むものに関する部分は、申立て時の内容を基に整理した概数であるため、申立て後に内容が変わることもございますので、最終的な和解提示時点における実態とは一致しないことがございます。また、令和8年4月末までに和解が成立した申立てのうち、第五次追補の内容を含む申立ての件数、こちらは110件でございまして、こちらも半数以上となっております。
続きまして、1ページまた行ってもらって7ページ目です。以下では、センターの広報活動について御説明させていただきます。2月・3月の確定申告、7月からの自治体の健康診断会に合わせまして、ADRセンターの調査官等を現地に派遣しまして、申立方法などについての説明を行う説明会、こちらを浪江町、南相馬市、大熊町、富岡町、双葉町と連携し実施しております。令和8年度確定申告に合わせた説明会は、計37回実施いたしました。その説明会での申立ての受理件数は合計224件であり、前年の令和7年の確定申告会場における説明会あるいは健康診断会場における説明会より増加しております。
説明会では、原子力損害賠償対策室が実施したテレビコマーシャル、こちらを見て来ましたとおっしゃる方が一定数いらっしゃいまして、そのようなセンターの認知度向上を目的とした広報活動の効果が生じているものと考えております。また、これらの説明会に際しましては、地域の特性に応じた和解事例を掲載したチラシ、何々町の皆様へというようなものを配布するなどしまして、センターの活動について周知を図っております。
また、令和8年2月には社協連携避難者支援センターと連携しまして、民生委員に向けた説明会を実施いたしました。また、新規の取組としましては、令和8年2月にいわき市の復興公営住宅において住民の方向けの説明会を実施いたしました。
さらに、令和7年から実施しております福島事務所の平日夜間・土曜窓口につきましては、今年度も月に1回実施しまして、平日昼間にはセンターに来所することができないか、難しい方々について、調査官等から説明を受けられる機会を提供してまいります。
当センターといたしましては、引き続きこのような説明会等を積極的に実施し、センターの認知度向上・利用促進に努めてまいりたいと思います。
8ページ目、こちらは令和8年4月末時点での説明会の開催実績でございます。左から2番目の回数の欄ですが、先ほど御説明した確定申告会場での説明会を中心に50回以上開催しております。今後も7月から11月、既に始まっておりますが、地方公共団体の健康診断会場での説明会などを積極的に実施してまいります。
その後、9ページ目を御覧ください。説明会以外の広報活動についての取組を御説明いたします。各地方公共団体の広報誌にセンターの手続を紹介する記事、こちらを随時掲載しております。令和7年度は、これまで記事を掲載していなかった地方公共団体にもお願いしまして、計18団体の広報誌に記事を掲載いたしました。
また、本年4月には福島県内で全戸配布される広報紙「つながるふくしまゆめだより」にセンターの早期利用の呼びかけと主な和解類型を紹介する広告を掲載しました。こちらの資料にあるようなものでございます。
その他の広報の取組としましては、令和7年度の損害賠償事例集を昨年11月にホームページで公表しております。また、先般、福島県内の全市町村に対して、各自治体のホームページでセンター及び平日夜間・土曜窓口について周知いただきたい旨、依頼を行いました。
引き続き、被害者の方にセンターの存在、和解仲介手続の仕組み等についてより認識を深めていただき、少しでも多くの方にセンターを御利用いただけるよう、効果的な広報・周知活動を検討・実施してまいりたいと存じます。
10ページ目以降は、参考資料として平成23年度以降の各年の実績等をお示しさせていただいておりますが、詳細の説明は省略させていただきます。
ADRセンターの活動状況報告は以上とさせていただきます。ありがとうございました。
【大村会長】 ありがとうございます。質疑は、先ほど申し上げましたように後で一括してということにさせていただきたいと思います。
次に、議題4の賠償の請求を促す広報等の取組状況についてという点ですが、事務局のほうから御説明をお願いいたします。
【中村(隆)原子力損害賠償対策室次長】 資料4を御覧ください。東電福島原発事故に関する損害賠償の請求を促すための広報としまして文部科学省で実施した取組、及び今年度の広報活動の方向性について御報告をさせていただきます。
まず改めて、広報の取組に関する経緯を簡単に御説明させていただきます。背景と書いてあるところでございます。東電原発事故の損害賠償請求権が時効特例法によって延長されていたところ、令和3年3月に発災日から10年を迎えるに当たりまして、再度延長は行わず、賠償請求を促す広報の強化等によって早期の賠償実現につなげていくということといたしました。地元の自治体等からはADRセンターの和解仲介手続等の周知について引き続き御要望をいただいております。また、文部科学大臣より、ADRセンターの周知活動に積極的に取り組む旨、直近の閣僚会議でも発言をしてございます。このような経緯から、賠償に関する広報施策を着実に実施していくということは引き続き重要であると考えてございます。
続いて、下のほうに行きまして、令和7年度に実施した広報施策について御報告いたします。前回審査会において、実施中の取組も含めて御紹介させていただきましたけれども、最終的な実績を踏まえまして改めて御報告させていただきます。
まず、丸1の記載のあるとおりというところでございますけれども、福島県出身のタレントの武田玲奈さんに御出演いただきまして、原子力損害賠償請求についてのお問合せをいただける窓口を御紹介するCM動画を制作いたしました。作成した動画は、テレビCM、電車内の動画広告(トレインチャンネル)、YouTube広告として放映をいたしました。具体的な放映実績でございますけれども、資料中、ローマ数字小文字の1から3に記載しているとおりとなります。また、作成した動画は、現在も文部科学省のYouTubeチャンネルで公開してございます。
続いて、ページをおめくりいただきまして、CM動画以外の取組を御紹介したいと思います。丸2について記載のとおり、ウェブサイトにバナー形式の広告を出稿いたしました。福島県、茨城県、埼玉県、この3県に出稿いたしまして、合計で522万回表示されたというものでございます。
また、一昨年度製作いたしましたチラシについて丸3に書いてありますけれども、部分的にこれを改定いたしまして、本年の2月から3月にかけまして福島県内を中心に配布をいたしました。詳細な配布先は丸3の項目のとおりになってございます。以上が令和7年度の取組の御報告となります。
最後に、令和7年度までの取組を踏まえまして、事務局において令和8年度の広報施策の方針を検討しておりますので、御説明をいたします。令和7年度の取組について、まず委託事業において効果測定を実施いたしましたところ、「(自分が当事者であれば)賠償請求について改めて確認してみたいと感じる」といったような評価は得られているということでございます。また、広報を集中的に実施した期間においては、原子力損害賠償広報サイトの表示数が大幅に増加するなど、一定の行動変容につながる効果は確認されたということでございます。以上を踏まえ、令和8年度においても、令和7年度と同様、広報を引き続き実施するということとしたいと考えております。
その上で、令和8年度でございますけれども、次の段階として、広告、これらに接した方がNDFへの相談とかADRセンターへの申立てといった具体的な行動につなげられるよう、広報物のイメージとか表現、媒体、形式について一層の工夫を図ります。併せて、NDFとかADRセンターについて具体的にどのような役割を担う組織なのかが分からないというような御意見も依然として一定数いただいているということも踏まえまして、両機関の役割や利用方法をより具体的に理解・認知していただけるような広報施策についても検討してまいります。
議題4についての御説明は以上です。
【大村会長】 ありがとうございます。それでは引き続きまして、議題5の地方自治体等からの主な要望事項について、これにつきまして、事務局のほうから御説明をお願いいたします。
【中村(隆)原子力損害賠償対策室次長】 続きまして、資料5でございます。前回第70回の審査会以降から現時点までに文部科学省とか他府省に寄せられました要望のうち、主な項目の概要をまとめたものになってございます。各項目の後ろの括弧書きは、どういった団体から寄せられた御要望かということを示しております。
今回は、全体で4つのカテゴリーに分類をさせていただきました。1つ目、1ポツと囲ってあるところですけれども、被害者への賠償に係る対応です。2つ目、下のほうですけれども、地方公共団体に係る賠償、おめくりいただきまして、3つ目がALPS処理水の処分に係る風評被害対策、4つ目が法制度に係る対応ということで、それぞれ御要望をいただいているものでございます。
今回一つ一つの御説明については、時間の都合もございますので、割愛をさせていただきますが、詳細につきましては資料5を御確認いただければ幸いです。
以上でございます。
【大村会長】 ありがとうございました。それでは、ただいま御説明をいただきました議題3から議題5まで、一括して御意見、御質問等がございましたらお願いいたします。何かありましたら挙手、笠井さん、どうぞお願いいたします。
【笠井委員】 ありがとうございます。センターの方の御説明についての感想とお願いという感じです。未済件数が増えているので気にはなったんですけれども、これは2月から3月の特有の事情であるということでよく分かりました。そういう意味では全体の件数も増えているということで、増加傾向にあるということで、掘り起こしが進んでいるということで結構なことじゃないかなというふうに思いました。
理由を伺って前回、前々回の資料も見てみたんですけれども、確かに令和6年から令和7年3月にかけても一旦増えていますけれども、令和7年は613件で、令和6年は778件だったのが大分減ったということで、非常に御尽力いただいているということがよく分かりましたので、引き続き御尽力をお願いできればということでございます。
以上です。
【大村会長】 ありがとうございます。御感想ないしお願いということで承っておきたいと思います。ありがとうございます。
ほかにはいかがでしょうか。
【田代委員】 よろしいでしょうか。
【大村会長】 どうぞ。
【田代委員】 和解仲介の状況のところについてですけれども、申立人が資料提出に応じないというのと、申立人と連絡が取れないという項目があるんですけれども、これは両方ともやっぱり同じような形なんですね。結構ここのパーセンテージが多いような気がするんですけれども、これはやはり拒否されているのか、向こうのほうが高齢の方が多いから難しくなっているという、そういう同じような現象なのかというか、そういう分析って難しいかもしれませんけれども、どういうふうな原因でこういうことになっていると考えられるんでしょうか。
【大村会長】 では、お願いいたします。
【中村(心)室長】 センターでございます。その点について明確な統計を取っているわけではございませんので、あくまでも感触ということになりますが、やはり電話をかけても出ていただけない、あるいは郵便物を送っても返送いただけないというケースが多くございます。それがどのような事情なのかというところはなかなか分からないという部分が多いので、御高齢によってやっていただけない方もいるし、もう転居して連絡先をこちらに教えていただけない場合もあるのかなと。ただ、そこら辺の内容については明確には統計を取っていない状態でございます。申し訳ございません。
【田代委員】 ここは、だから、もうどうしようもないという考えですよね。
【中村(心)室長】 連絡がつかないという意味で、それ以上なぜ連絡がつかないかというところまではいまひとつ分かってございません。申し訳ございません。
【田代委員】 普通に考えたら、もうお年寄りになっているから、施設に入られたりしたら連絡がつかなくなったりとか、認知症が進んで連絡が取れなくなってしまうということも十分考えられるんですけれども、こういうのを見てもやっぱり急いでやらないと本当にいけないことだなという気はしました。何かいい対策あればいいんですけれども、なかなか、自治体の人と一緒に組んでやるとか何かそういう方法ぐらいしかないですかね、ここは。
【大村会長】 ありがとうございます。なかなか難しい問題ですけれども、何かよい方策がないかどうかということについては引き続き御検討いただければと思います。
ほかにはいかがでしょうか。
よろしいでしょうか。それでは、この第3から第5につきましても御意見を頂戴したということにさせていただきたいと思います。第3、第4につきましてですけれども、ADRセンターの利用促進、そして中間指針第五次追補を受けた賠償を進めていくための広報活動、これはいずれも重要なものであるというふうに認識をしております。
本日事務局とADRセンターから広報活動についての取組につきまして御報告をいただきました。最初の議題1でも話題になりましたけれども、今後とも広報活動に積極的に取り組み、被害者の方々に和解仲介手続やADRセンターが認知され、それを早期の申立てにつなげることができるようにしていくべく御尽力を重ねていただければと思います。また、ADRセンターにおいては、和解仲介申立ての状況・傾向につきまして、引き続き把握・分析をいただければ幸いでございます。
第5の議題でございますけれども、地方自治体等からの要望事項が出されておりますので、本審査会といたしましても、引き続き東電の賠償状況等を注視していく必要があるというふうに考えているところでございます。
以上が第5まででございます。
最後が第6のその他ということになります。今回は特に議題が設定されてないというふうに伺っておりますので、本日の議事は以上ということになります。
最後に、本日の審査会を通して、皆様から何か御発言がありましたら伺いたいと思いますが、いかがでございましょうか。
よろしゅうございますか。ありがとうございます。それでは、本日の議事はこれで終了ということにさせていただきます。
最後に、事務局のほうから連絡事項等ございましたらお願いをいたします。
【中村(隆)原子力損害賠償対策室次長】 事務局から御連絡をさせていただきます。
次回第72回の審査会の開催につきましては、改めて御連絡をさせていただければと思います。
また、本日の議事録につきましては、事務局でたたき台を作成いたしまして、委員の皆様に御確認をいただきました上で、次回開催までにホームページへ掲載をさせていただきます。
事務局からは以上でございます。
【大村会長】 ありがとうございました。
それでは、本日はこれで閉会をいたします。ありがとうございました。閉会いたします。
―― 了 ――
研究開発局原子力損害賠償対策室