大学等における研究設備・機器の共用化のためのガイドライン等の策定に関する検討会(第4回)議事録

1.日時

令和4年2月24日(木曜日)14時00分~16時00分

2.場所

オンライン開催

3.議題

  1. 共用化のためのガイドライン等の検討について
  2. その他

4.出席者

委員

江端新吾 座長、植草茂樹 委員、岡征子 委員、上西委員、小泉委員、高橋真木子 委員、龍有二 委員

文部科学省

科学技術・学術政策局 研究環境課長 古田裕志、課長補佐 宮澤武志、研究基盤整備・利用係長 渡辺隆之、研究振興局 大学研究基盤整備課 課長補佐 山本武史

5.議事録

【江端座長】  それでは、定刻となりましたので、ただいまより、第4回大学等における研究設備・機器の共用化のためのガイドラインの策定に関する検討会を開催させていただきます。本日も、御多用のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 それでは、初めに、事務局から本日の出席者と資料の確認など、よろしくお願いします。
【宮澤補佐】  事務局の文部科学省研究環境課の宮澤です。本日も下須賀の代わりに私が進めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 初めに出席者を確認いたします。本日は有識者の皆様、全員御出席いただいております。ありがとうございます。
 次に、資料の確認をさせていただきます。配付資料につきましては、議事次第、資料1から7と、参考資料をまとめた全体版をPDFとしてお送りしております。また、それと別に、別資料として資料4-1、4-2及び4-3をそれぞれ合計4つのPDFをお送りしております。加えて、先ほどの植草委員から資料提供がございましたので、資料の8として添付しております。この資料8につきましては、議論の中で植草委員より紹介していただきたいと思います。説明の際に、こちらから画面上に投影するようにいたしますが、見えにくい場合は、適宜お届けしている資料で御覧いただければと思います。
 また、本日のオンライン会議における留意事項についてお知らせいたします。発言されるとき以外については、マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。これは通信を安定させるための措置でございます。
 発言をされる際は、手を挙げるボタンをクリックしていただいて、座長の指名をお待ちください。指名があり次第、ミュートを解除にしていただき、発言をお願いいたします。発言をいただく際には、名前を言っていただいてから発言していただくようお願いいたします。議事録を作成しますため、速記者を入れております。御協力をお願いいたします。
 会議中、何かの不具合やトラブル等が発生した場合には、事前にお知らせしております事務局の電話番号にお電話をください。よろしくお願いいたします。
 私からは以上になります。
【江端座長】  ありがとうございます。それでは、議事に入りたいと思います。議題1、共用化のためのガイドライン等の検討について、まずは資料1から6について事務局よりご説明をいただきます。
 宮澤補佐、よろしくお願いいたします。
【宮澤補佐】  引き続き宮澤から、資料1から資料6まで、ちょっと大部にわたりますけれども、説明させていただきます。主には、途中で資料の投影を変えますけれども、ガイドラインの本文について詳細に説明させていただきます。私からは30分ほどお時間をいただいて、説明させていただきます。
 資料の投影、お願いします。資料1に基づいて説明させていただきます。まず、2ページ目に前回の議論で出されました意見を簡単にまとめております。ガイドラインの文章構成や記載の内容については、ガイドラインの目的を一番初めに持っていくべきではないかと、また、原則として共用を検討という考え方は、もっと基本的な考え方のところで示したほうがいいのではないかといったようなこと、あと、概念と実質的な部分を書き分けることも重要だといったようなこと。
 右に行きまして、言葉の定義について、統括部局という言葉やチーム共用と統括部局の意味するところがちょっと分かりにくいから、丁寧に説明したほうがいいのではないかということ。あとは、統括部局という言葉が、人がアサインされて全く新しい組織をつくるというようなことがイメージされてしまうので、ミスリードされないように丁寧な説明が必要だといったようなことを、御意見としていただいております。
 右下に行きまして、e-CSTIに関するプレゼンがありましたが、この調査は非常に重要なので、ガイドラインでも取り上げるべきではないかと。一方で、共用だけが全てではないということもちゃんと明記することが必要だという御意見をいただきました。
 3ページ目に行きまして、「戦略的設備整備・運用計画」というものがありましたけれども、まずは大学の経営戦略というものがあって、それを支えるのが研究基盤戦略であるというような順番で書くべきであるといったこと。競争的資金も重要なテーマであるということ。国立大学については設備マスタープランという言葉が出てきていますけれども、公立・私立大学についてはなじみがないという人もいるので、丁寧に書くべきではないかということ。
 左下に行きまして、利用料金の設定について、利用料金の設定ありきではなくあくまでも経営戦略の中で利用収入もあり得るということを示すべきであるということ。
 右上に行きまして、技術職員について、技術職員にもモチベーションが上がるような内容を記載することも重要であること。右下に行きまして、産学連携・研究DXなども重要なので、ガイドラインに書いてみてはどうかというような御意見をいただきました。
 次のページは、前回お示しした議論のポイントですが、これをもとに議論いただきました。
 次のページです。この後、ガイドラインの要約でありますとか、本文案を説明させていただきます。その後、モデル公募要領案の改訂の方向性であるとか、議論のまとめ案、その後に大学研究力強化に向けた取組を大研課から説明してもらいます。それらに関して、以下につい議論していただきたいと思っております。
 1つ目は、ガイドライン本文の構成・内容について、参考事例集、構成・内容について、モデル公募要領の記載内容について、研究基盤の整備、共用化の促進のためのガイドライン以外で、今後さらに検討が必要になる事項ということ。こちらは議論のまとめということで、また別途資料を用意しておりますけれども、こちらについても御意見をいただければと思います。
 本文を詳細に説明する前に、次のページから本文を要約した資料を準備しております。本要約資料は、時間がない人たちに簡単に説明できるように用意しており、対外的に説明するときなどに使っていきたいと思っています。これは10ページものとして用意しておりますので、また御覧いただければと思います。
 次に、ガイドライン本文について説明いたします。今、皆さんに見え消し版で御覧いただいております。前回からの修正部分を赤い文字にして示しております。2ページ目に行っていただきまして、「はじめに」のところです。こちらは、実は3ページ目にこの記載がありましたけれども、作成の目的は何なのかというところをもっと最初に書いたほうがいいということでございまして、総合パッケージに書いてある記載を一番初めに持ってきたという修正でございます。
 次、3ページに行っていただきまして、もともとここにあった記載を、先ほどの2ページに持ってまいりました。この3ページの下に、もともとの研究基盤の定義というのを補足で書いておりましたけれども、これにつきましては本文の方で用語の定義というのをやっておりますので、そこで示したほうが分かりやすいのではないかという御意見をいただきましたので、本文のほうに移動しています。
 次、6ページになります。1.本ガイドラインにおける用語の定義、のところでございましたけれども、今の緑色で消していますのは順番の並び替えでございまして、これ、一番下に持ってきております。先ほど言いました研究基盤についてここで定義しており、研究設備・機器と、それを支える人材を一体のものとして「研究基盤」と定義します。
 加えて、「また」以降ですけれども、研究基盤の中には、研究設備・機器を配備する研究施設も含まれることにしますと言っています。この後、施設整備に関してもいくつか記載しておりますが、その趣旨は、研究設備を設置するスペースなどを管理するところとも連携を取る必要があるということでございまして、文部科学省でいうと施設部になりますけれども、施設の話もこの後、ちょっとずつ出てきております。
 次のページに行きまして、上の図ですけれども、前回の小泉委員から、このガイドラインの対象とする範囲をわかりやすく示した図を提供いただきまして、それを引用させていただきます。この図でいう上の部分が、国として整備する共通な研究基盤というもの、下の部分が各大学の経営戦略による研究基盤ということ。本ガイドラインにおいて特に対象としているのはこの下半分の部分であると示してございます。
 次に下半分に行きまして、今度は人材の定義。もともと教員という言葉が書いておりました。本検討会は、大学等における共用化のガイドラインの検討会でございますが、ガイドラインの対象としては研究開発法人も入りますとので、研究開発法人の関係部署から、研究者というものを含んでほしいとの依頼がありましたので、「研究者」という言葉に修正しております。教員と書いてありましたのは、全ての研究者という言葉で統一しております。
 次に、技術職員に関して、前回はパートナーという言葉を書いておりましたけれども、ここだけあるべき姿が書いてあって、ほかとちょっと並びがとれていないとの御指摘がありましたので、ここは消しております。さらに、より分かりやすくなる観点で修正しております。URAのところにつきましては、文科省のURA事業等などに使っている用語をそのまま引用する形に修正させていただいています。
 次に、統括部局という言葉がここで初めて出てきております。ここも、統括部局というのが新しく人をアサインするであるとか、全く新しい組織をイメージしてしまうので、ミスリードしないような書き方が必要だとの御指摘がありました。統括部局というのは、もともと文部科学省のコアファシリティ事業等でその用語の定着を図ってきているものですので、そこから引用して説明していってはどうかというような御指摘をいただいておりました。
 それを踏まえて、本ガイドラインにおいては、各機関での共用を中心とした研究設備・機器と、それらを取り巻く環境のマネジメントを担う組織を総称して、「統括部局」と呼ぶということにしております。「統括部局」は、経営に関与する者をトップに財務・人事等との連携の下、戦略的な整備や共用を含む効果的な運用を推進するものであり、コアファシリティ事業により用語の定着を図っているものです。
 もちろん、機関や組織の人員体制によって様々な形態をとることが可能ということを言っております。例えば関係部局による会議体が担うでありますとか、共通機器センターが担う場合も含むこともでき、体制については機関それぞれの事情に応じて様々だということを言っております。
 この下に本ガイドラインが対象とする設備・機器について整理しています。一番下のマルに、主に公的資金、その後に括弧で基盤的経費と競争的研究費ということを加えました。ここでは定義の話をしていますけれども、主に公的資金や研究的経費、競争的資金も含むということもこの段階から言っておきましょうという御意見をいただきましたので、記載しております。 次のページから、2.研究設備・機器の共用の重要性、について。まず(1)現状認識、というのがありまして、ここから先、それぞれのパートについてポイントとなるような点を最初に示しております。
 次に行くと、研究設備・機器を取り巻く現状というところで、ここはもともと書いてありました言葉をちょっと修正しておりますけれども、ここも総合パッケージの記載のほうが分かりやすいというようなことで修正をしております。
 次のマルは、e-CSTIの調査結果についてインパクトがあって重要なものだというご指摘を受けましてここで記載したというところでございます。ただ、ここでは調査結果を記載しておりますが、一方で、共用ありきではないということも言っておいたほうがいいと。あくまでも共用は経営戦略に基づいて行うものであり、共用が全てということではありませんが、各機関において、経営戦略の下で行う共用の推進により、これらの状況についてさらなる改善を図ることが重要ですといったようなことを書かせていただいています。
 次のページに行っていただきまして、最後のところに1つ追加させていただきました。ここは、先ほど申しました施設整備との関係でございますけれども、設備・機器を設置するスペースの問題もありますので、施設関係部署との連携も重要であると認識していただくことが必要だということで、この文章の最後に、設備・機器の共用推進においては、これらを配備する研究施設の適切な整備、維持管理についても考慮することが重要となっています、と書かせていただいております。
 次に、文科省のこれまでの関連施策のことを書いてございます。この下のマルにつきまして、この後、設備マスタープランという話が出てくるのですけれども、設備マスタープランになじみのない公立大学や私立大学の方もおられるので、ここで設備マスタープランの話を詳細に御説明させていただいております。
 国立大学等については、2007年から設備マスタープランの策定を通じて、設備マネジメントの最適化を促してきましたということ。
 次のページに、これまでのマスタープランについて記載しています。これまではと言っているのは、今後、戦略的設備運用計画、それを新しいマスタープランと言いますけれども、それと区別してこれまでの設備マスタープランではこういうことをしていましたということで、説明をしております。
 下に行きますけれども、この様な取組によって、一部の大学では共用が進んできていますという話をして、次の14ページに行っていただきまして、2つ目のマルにおいて、一方で、国立大学のマスタープランも、本来の趣旨に対する認識が不足しているのではといった問題意識を述べているところです。
 また、公立大学や私立大学には必ずしもマスタープランに該当するものがないというようなこともございますので、公立大学については、中長期的な設備整備の計画の策定が設置者に委ねられているとか、私立大学につきましても、詳細な内容は各法人の判断に委ねられているということを記載しております。
 次の15ページから、(2)基本的考え方、として3つの項目を挙げております。また、先ほどと同様に冒頭にポイントというのを書かせていただいています。ここでは、前半部分にはその機関に求めたいものについて、後半部分にはそれに基づいて経営戦略に委ねられるものについて、書かせていただいています。
 1つ目の項目マル1各機関における経営戦略と研究基盤の関係について。このページの2つ目のマルについて、修正は文章を入れ替えて読みやすくしたということがございます。あくまでも経営戦略があって、その中で研究基盤の活用があるというようなことを明確にすべきだという御意見がございました。そこで、20から21行目に、経営戦略において、研究基盤の戦略的な活用を明確に位置づけることが重要ですということを書かせていただいています。
 また、26行目からですけれども、地方の大学と自治体、産業界との連携に研究基盤が活用されることも記載してはという御意見をいただきましたので、26行目からはその旨の記載をさせていただいています。
 29行目からは、戦略的な方策を考えることが効果的ですということを書いており、その際に、後ほど述べます「統括部局」のように経営層が関与する体制の構築が重要ですということを触れさせていただいています。
 次のページ、2つ目の項目として、マル2チーム共用の推進について。チーム共用というものが単に新しい体制をつくればいいという誤解を与える可能性があり、丁寧な説明が必要ですといったようなコメント、また統括部局との関係性についてもちょっと分かりにくいというようなコメントをいただいておりました。
 初めに説明させていただきたいのは、まず14行目ぐらいの括弧書き以降について、チーム共用というのが何かというところで、研究基盤の活用に関する研究機関全体の協力体制というようなものと示しています。統括部局は共用を含めた設備のマネジメントを担う組織、先ほど言いましたように会議体でありますとか、そういったバーチャルなものも含むということを考えております。
 それを端的に示したのが14行目の括弧書き以降でございますけれども、多様なプロフェッショナルが連携して、機関としての研究設備・機器の共用化・共用推進に協働していくことを、ここでは「チ―ム共用」と呼ぶことにしています。後から出てきます「統括部局」というのは、「チーム共用」の担い手であるとともに、核となる組織ということになります。こういった協働を進めていくことが大事ということを言っております。
 また2つ目のマルになりますけれども、役員、研究者、技術職員、その他、多様なプロフェッショナルが参加する形で、統括部局などの、関係部局が協働して適切なマネジメントを実行することで、研究設備・機器と、それを支える人材を一体とした経営システムの構築につながるとともに、チームワーク醸成により、経営の枠を超えた連携協力における、好循環につながりますと書かせていただいています。
 3つ目のマルの下に、四角囲みでチーム共用、それぞれ関係者がどのような役割で参画するのかといったようなことを示したほうがいいといったコメントございましたので、そのチーム共用に関する方々の役割といったものを、それぞれ挙げさせていただいています。
 次、17ページに参ります。基本的な考え方の3点目、マル3「戦略的設備整備・運用計画」策定の意義、ということでございます。1つ目のマルですが、新しく戦略的設備整備・運用計画というものを、これから各機関に作っていただくことになろうと思います。もちろん、その計画を作ったからといって、必ずしもその予算がつくということではないわけですので、その場合には、必要に応じてその計画も見直していくことが重要ですということを書かせていただいています。
 次のページに行きまして、18ページになります。この2つ目も少し修正しております。原則共用という考え方が、前回まではもうちょっと後ろのほうで初めて出てきましたが、もっと早い段階で、基本的な考え方のところで原則共用の考え方を示したほうがいいという御意見がございましたので、ここで「特に、公的な財源によって設備・機器を整備するに当たっては、機関が有し、資資産管理していることからも、改めて公共財として捉え、原則、共用化について検討し」ということを書いています。
 ただ、一方で、あくまで原則共用についても、あくまでも経営戦略に基づいて行うものだということで、「経営戦略に基づき戦略的に判断していくことが望まれます」と書かせていただいています。
 次のページに、戦略的設備整備・運用計画(新しい設備マスタープラン)ということで、1つ考え方の図を示させていただきました。赤いところが新しい戦略的設備整備・運用計画になります。左の方から見ていただきまして、新しい運用計画の中では一番左、まず設備・機器の状況を把握しましょうというところがあり、そこから2つに分岐します。
 まず上の段に既存の設備についてどういったものがあるのか、そして下の段に新規の設備としてどういうものが必要なのか、と分岐します。既存の施設については必要なものか、不要なものかで分けられると。必要なものについては、共用できるものか、または個人やユニットで占有するものか。そういったときに共用とするものについては、全学としての徹底した設備の管理・運用をサポートしましょうと。
 下の段に行きまして、新規の設備について。新規の設備についても、共用にすべきものか、個人やユニットに占有させるものかに分岐します。共用できるものについては、全学として徹底した設備の管理・運用体制を整備しましょうと。こういった部分については、毎年の概算要求に盛り込んでいこうということです。
 すみません、この赤の矢印が今の既存の設備のところまでしか来ていないですけれども、これは、イメージとしてはその下の新規の設備まで、赤の矢印が来ているというイメージでございます。こういった考え方で、戦略的設備整備・運用計画、新しい設備マスタープランといいますけれども、こういうのをつくっていただくということでございます。
 次、20ページになります。ここは、(3)共用システムの意義とメリット、ということで、3点書いていたところでございます。2つ目の項目について、もともと共同研究・外部連携の発展と書いておりましたけれども、ここについては、産学連携とか地域連携というのがよく見える形にしたほうが良いということで、タイトルのところから、マル2外部との連携への発展(共同研究や産学連携・地域連携)、と書かせていただいています。
 その上で、21ページにおいて、外部資金獲得や、連携の強化するための利用料金を設定する例を示させていただいています。1つ目は、運用に関するコストを可視化して、相当の利用料金を設定しましょうということ。2つ目は、1回毎の利用料金の設定に加えて、産学連携をする場合に組織対組織で柔軟な相互利用でありますとか、包括契約を行うといった例もありますので、色々な可能性があるということを書いています。
 ただし、一方で、機関によって様々な共用の進め方がありますので、経営戦略等を踏まえた方策をとることが重要ですということを最後に書かせていただいています。
 22ページは、マル3効率的な管理・運用による技術的・金銭的メリット、について。4つ目のマルになりますが、少し細かい修正をしております。この修正は、共用で儲けましょうという誤解を与える懸念があるという御指摘を受けてのものです。もちろん、儲けが全てではなくて、設けるためにやっているものではございませんので、そこは誤解を与えないように、若干の文言修正をさせていただいています。
 一番下のマルは、ここは新たに付け加えました。施設との連携の重要性ということで書かせていただいているものでございます。
 次のページから、(1)共用システムの構成・運営体制、ということについて、これまで3点挙げさせていただいていました。マル1経営戦略の位置づけ、というところは、若干の文言修正のみでございます。マル2共用に係る統括部局の確立、について、ここはこの四角の枠の中までは前回と一緒です。前回は、この下にもうちょっとかなり複雑な、大きな実施体制のイメージというのを書いておりまして、この四角で囲った3つの例示と、図がちょっと一致していないということがございましたので、この四角囲み、例1、例2、例3で書いておりますものと図が、結びついてイメージできるような体制イメージというものに差し替えさせていただいたというものでございます。
 次の25ページが、マル3財務・人事を含めた体制の整備、についてです。ここについても、施設関係部署との連携が必要だということを書き加えさせていただいています。
 次の26ページに、こちらは(2)共用システムの基本設計、ということで、大きく2点挙げさせていただいています。
 27ページにあります、マル2共用の対象とする研究設備・機器の選定、について、ここでは、原則共用ということを記載してございますけれども、その中で、どういった設備・機器を共用の対象とするかについては、統括部局がちゃんと指導した上で判断することが重要だということを書いております。
 1つ目マルでは基盤的経費で整備するものを、2つ目のマルでは、競争的資金で整備するもののことを言っていますけれども、ちゃんと統括部局が指導して検討を行いましょうということを書いております。
 次のページになりますけれども、そういった判断も、やはり最終的には経営戦略に基づいて行うことが重要ですということで書いております。
 次のページからは、(3)共用システムの具体的な運用方法、について、ここは5点挙げておりました。マル1インセンティブ設計、マル2内部規程類の整備、マル3研究設備・機器の見える化、マル4予約管理システムの構築、マル5不要となった研究設備・機器の利活用、ということで書かせていただいていまして、ここは細かい文言修正以外は行っておりません。
 次のページ、4.共用システムの実装に関連する事項、ということで、財務の観点と人事の観点について書かせていただいております。
始めに(1)財務の観点、について、まず1つ目のマルで、最初の文では機関内で多くの利用者が想定される汎用性の高い設備は、基幹的な設備として基盤的経費で整備が望まれますということを書いておりました。しかし、基盤的経費のみで整備されるものだけではなく、当然外部資金で整備されるものを排除してはございませんので、そういう趣旨からこの文言を削除しているというところでございます。
 2つ目のマルが利用料収入の話になりますけれども、ここもあくまでも経営戦略に基づいて設定をしてくださいという考え方を書いております。19、20行目、財務担当部署の関与が少ない云々と書いてありますが、ここの部分は一番後に文章を持ってきております。26行目4つ目のマルで、ユーザーの満足の観点も入れてはいかがかというコメントをいただきましたので、利用者側の満足度向上の観点からも検討しということを入れております。
 31行目以降について、利用料の具体的な取り方ということを書いております。ここも誤解を与えないように、少し文言を修正しています。
 次ページに行きまして、利用料金の考え方ということで、こういった概念図を示しているところです。その下に行きまして12行目について、ここは1文を削除させていただいています。利用料金を現金により支払うことが困難な大学発ベンチャー企業に対しては、新株予約権による支払いを認めることも考えられますということを書いたところなのですけれども、ここは新株予約権の価格を算定するプロセス体制が大学に必要になるということで、今の段階でなかなか簡単にはできないのではないかという御意見いただきました。また、ガイドラインにここを前面に出して書くのは時期尚早ではないかとの御意見がありましたので、ここは削除をしております。
 次のページへ行きまして、先ほどの削除しました点をここで復活させております。今までこういう料金設定に財務担当部署の関与が少ないという状況もございましたので、財務部署が積極的に連携して料金設定をするということが重要ですということを記載しております。
 次のページが(2)人材の観点、になります。ここはチーム共用を推進する上で、人事担当部署と連携することが必要ですといったことを記載した上で、2つ目が技術職員のことに触れております。ここでは、その技術職員を取り巻く課題であるとか問題みたいなもの、問題意識に触れたほうがいいのではないかといった御意見もございまして、何点か入れております。必ずしも技術職員の存在意義が明確ではない、技術職員本人のステップアップの土壌が用意されていない、機関内部での人事交流はもとより機関外との交流も少ない、といった現状を書いているところでございます。
 その下に行きますと、その技術職員については、活躍に応じた技術職員の処遇改善に関するキャリアパスの明確化や育成体系の確立も必要ではないかといったことを書かせていただいています。
 37ページは、5.その他の取組、ということでございます。前回、ここで研究DXとか産学連携については重要だから触れてみてはどうかという御意見をいただきましたので、産学連携の重要性、研究DXの重要性と、共用することにより、そういったようなことも進むということについて記載させていただいております。
 次のページ、「おわりに」ということになりますけれども、ポイントとしては2点、大きく付け加えさせていただいたところがあります。18行目の「なお」というところです。まず、この共用に関するガイドラインは今回初めてつくったのですが、今後、研究環境が変化する中で、共用に求められる取組も変化することが予想されるため、このガイドラインについては定期的に見直していきますということを書いております。
 2つ目は、皆さんに議論いただきまして、このガイドラインには収まらないような御意見を多数いただいたと認識しております。制度面とか、予算面から、さらなる検討が必要と考えられる論点も挙げられています。例えば競争的資金制度の在り方とか、技術職員のキャリアパスの在り方、そういったようなものについて、検討会としてまとめましたので、今後の政策の検討を期待するということを書かせていただいております。
 こちらが本文でございまして、参考事例集も前回同様つけさせていただいております。元の本体資料に戻っていただいてよろしいですか。19ページに行ってください。先ほど申し上げました、ガイドラインには収まらなかった議論について別途取りまとめるというお話をしましたが、このようなイメージのものを考えております。大学等における共用化のガイドライン策定に関する検討会議論のまとめてということで、括弧して、今後さらなる検討が必要な事項ということで、これを別途つくって、今後の検討が必要ということでまとめさせていただいたものでございます。
 ポイントとしては大きく3つあります。1つ目は、研究基盤に関するエビデンスに基づく政策の形成ということでございます。e-CSTIの調査が非常に重要なエビデンスであったということ、共用の取組について、さらなるエビデンスの収集と分析が期待されているということを書いております。
 下線部になりますけれども、今後、共用化の取組を促進するため、国として、我が国全体の研究力強化に向けた総合的な政策の企画立案に当たり、共用化の促進の趣旨を明確に位置づけた上で、各機関の経営戦略と結びついた研究の独自性や競争力に対する検証(戦略的設備整備・運用計画を通じたエビデンスの収集等)、またその結果を踏まえた新たな施策の検討を行うことが重要ではないかといったようなことを入れております。
 次のページになりますけれども、2つ目のポイントとして競争的研究費に関する制度改革の必要性ということを言っております。2パラグラフ目になりますけれども、例えばアメリカ等では、研究設備のみのファンディングがあって、研究者・研究室単位では一定規模の設備は購入できないと。機関において研究設備・機器の重複が起きない仕組みができているといったようなことがございます。
 そういったことを踏まえて、将来的には、諸外国のファンディング制度を参考とした新たな制度を検討するということも必要だろうということ。それに加えて、例えば、e-Radというのがございますが、この活用を通じて研究資産の登録をするなど、競争的研究費単位で重複が起きない仕組みでありますとか、研究機関同士の相互連携の仕組み、機関が戦略的に設備・機器を整備できる研究費の仕組みというものを検討していくことも重要ではないかと、このことを書かせていただいております。
 3つ目のポイントですが、技術職員の人材の活躍促進についてです。幾つかの大学、機関にヒアリングを行っておりましたけれども、技術職員の果たす役割は大きいものの、担い手が足りないということも聞いております。新たに雇用しようとしても、応募が来ないと。
 一方で、国内の先進的な研究機関や海外にある大学においては、技術職員が研究者と対等な立場で切磋琢磨する環境もあります。こういった例も参考にして、国としては各機関における状況、各機関における業務やミッション、経営力、研究力に対しての貢献、キャリアパスの多様性を把握の上、各機関によるマネジメントに連動した研究力強化施策について議論を深めるとともに、好事例の横展開を図っていくべきではないかといったようなことを書かせていただいております。
 これを、ガイドラインとは別に、この検討会の議論のまとめということで進めさせていただきたいと思います。
 資料の18ページに戻っていただいて、本ガイドラインを決定した後、各大学に通知をすることになります。その後、文部科学省の競争的研究費のモデル公募要領についても、本ガイドラインの趣旨を反映させようと思っています。
 左側が現行のモデル公募要領となっておりますけれども、改訂の方向性としては、この赤字部分です。大学等においては、このガイドラインを参照し、研究設備・機器の戦略的な整備・運用が求められているというような概念的なことを書いた上で、下のほうになりますけれども、最新の研究設備・機器の活用による研究力強化のためにも、プロジェクト期間中でも共用可能であることを認識し、一層の共用化を検討することが重要ですといったような形で、モデル公募要領に反映させていきたいと思っております。
 私からは以上になります。次、大研課から、大学研究力強化に向けた取組の説明があります。よろしくお願いいたします。
【山本補佐】  大学研究課、山本です。資料21ページからになります。
 次のページをお願いします。今、大学の基盤についていろいろ御議論いただいておりますけれども、大学研究力強化ということで、政府全体、また文科省内でも議論が進んでおりますので、そういったことの中でも研究基盤をどう位置付けて大学を支援するかというところを、簡単に御説明をさせていただきます。
 次のページ、お願いします。今、日本の科学技術・イノベーションの状況において、研究力の低下が言われております。そういったものもデータで示す中で、それをどう政府を挙げて改善していくかという議論がなされております。
 次のページ、お願いします。そういった中で、今、政府においては10兆円規模の大学ファンドを創設し、海外に比して国立大学も含めて大学をどう強化していくかという話を、政府全体で制度設計をしています。
 次のページ、お願いいたします。そういった中で、世界に伍する大学をどう日本の中につくって、世界に伍して戦っていくか、研究力を上げていくかという課題に対し、今、国際卓越研究大学制度ということを、法律も含めて政府内で議論をしています。
 次、お願いします。今、大学改革、資金運用ということで、大学ファンドを中心にこういった新たな制度を議論している状況です。
 次、お願いします。そういった中で、この大学ファンドは、世界に伍する研究大学のみならず、地域の中核・特色ある研究大学に対しても、総合的な振興パッケージとして政府で議論されています。
 次のページ、お願いいたします。今申し上げた大学ファンドの支援が一番上のところで、それに資する形で、さらに特定分野で世界トップレベルの研究拠点だったり、産学連携だったり、大学のその特性に生かした形での支援というものを、文科省を挙げてしていくべきではないかと議論をしています。
 次、お願いします。本振興パッケージは、大学自身の取組の強化という観点、地域も含めた産学官をつなぐ仕組みの強化、そして、地域社会における大学の活躍促進、ということで、これは今の共用の議論でも、地域との連携ということがありますけれども、まさしくそれにつながるようなことを振興パッケージの中でも議論されている状況です。
 次、お願いします。これが全体像でございます。今申し上げたような、地域で大学の存在意義であるとか、地域との連携、ネットワーク、そういったものをいかにこういったパッケージの中で支援をして、大学自身の特色、強みをいかに生かしていくかということを議論しており、そういった中で、研究基盤の共用につきましても、今後は非常に重要な要素になっていくだろうと、我々としては考えているところでございます。
 次、お願いします。31ページ以降が事例集でございます。具体的な取組がどういうふうに行われているかという現状を表していますので、御参照いただければと思います。それに関連して、大学の研究力全体をどうすべきかについて併せて議論されており、その状況を御説明します。
 35ページをお願いいたします。今、ファンドの話も、地域の話も申し上げましたけれども、大学の研究力強化についてもう少し俯瞰的な議論をということで、政府内の審議会の中で評価委員会を設置しているところでございます。現在までに3回議論をしておりますけれども、こういったメンバーの下、文科省を通じた大学に対しての支援をどういうふうにしていくべきかという議論を、まさしく進行中でございます。
 次のページ、お願いします。今後の方向性が大きく3つございます。1つ目は魅力ある拠点形成ということで、大学の特色をどう生かしていくか。研究それぞれ、大学によって地域との連携の在り方も変わってきますので、そういったものをどういうふうに大学単位で支援していくかということがございます。
 2つ目が、大学の研究基盤の強化ということでございます。まさしく大学単位で研究基盤を強化していくとか、大学自身の研究力を伸ばすというような方向性に加えまして、政府全体として、俯瞰的に大学を超えた部分、例えば分野・組織に応じた研究基盤の共用を推進するであるとか、国として最先端の中規模研究設備群を重点設備として整備すべきではないかと。また、推室との関係でございますけれども、イノベーション・コモンズの話であるとか、そういった少し大学視点ではなく、大学全体を考えたような方向性が重要ではないかということでございます。
 さらに3つ目につきましては、今回の共用の議論とは別ですけれども、共同利用・共同研究体制ということで、政府全体としてそういった仕組みを生かして、各大学の研究力を支え、強化していくというようなところも必要ではないかという議論をしているところでございます。
 次お願いします。その中で、先ほど示した魅力ある拠点形成の大学の特色ということで、大学の特色を大学単位でどう生かしていくかという議論を深めたものがこの資料になります。この中で、我々といたしまして、こういった大学の研究力を支援するには、大学自身にどういうことを行っていただき、それを前提にどう支援するかという議論をしています。
 特に中段の真ん中でございますけれども、1つ目でございますが、例えば組織や分野の枠を超えて協働するために必要な研究基盤の構築・運用を、きちっと大学自身が行っているか。その中にも当然、共用体制の構築・運用等もやはり大学の1つのマネジメントとして進めていただけることが必要ではないかということも、今議論しているところでございます。
 こういったことの議論の下に、今回の共用のガイドラインが大学の中で生かしていただければいいかなというふうに考えているところでございます。
 以降、参考になりますけれども、大学自身で研究基盤についてどのように取り組んでいるかという事例だけ御説明します。43ページをお願いいたします。こちらが、国立大学の運営費交付金の今回の予算の全体像になります国立大学につきましては、一番上の教育研究組織の改革ということで、運営費交付金で大学の経営、もしくは大学の執行部も踏まえまして、大学自身の組織をどのように変え、新しく生まれ変わって大学経営をしていくかというところの、組織に対する支援を第4期については重点化しております。
 今83億とありますけれども、その具体的な中身が次の44ページでございます。学内の不断の見直しをして、学内の資源の再配分により、意欲的な教育研究組織の整備をすると中段の概要にございます。その中で、当然研究組織も対象になりますし、我々といたしましては、研究支援の組織というものに関しても、支援の対象として大学にアナウンスをしているところでございます。
 こちらは、中段にありますように、学内組織の見直し、資源再配分ということは、必ず大学の執行部が組織整備に絡んで概算要求を行っていただく仕組みとしておりますので、必ず経営陣がここにかんでくるというところが重要なポイントだと考えております。その観点で、幾つかそういう支援の事例をお伝えします。
 次の45ページでございます。この左下にありますが、例えばURAのような研究支援人材に関しまして、京都大学で全学的に学術研究支援センターというような、URAを含めた資源再配分をして研究支援組織を全学的につくっていって、強化しようという取組が実際行われております。
 また、真ん中の広島大学につきまして、全学的な研究力評価の司令塔ということを創設するとともに、学内の研究基盤を支える研究支援組織の強化ということも取り組んでいただいて、執行部とも一緒に全学的な研究支援、研究力強化という、組織をどう考えるかということに対しても支援を行っております。こういった取組に対して、今回のガイドラインが大学の中でインセンティブとなり、より中身が実現化し、予算支援と連携していければと考えているところでございます。
 
 以上です。
【江端座長】  ありがとうございました。ここまで、事務局から、資料1から6、そして資料7に基づいて御説明をいただきました。本ガイドラインにつきましては、今回、事務局の皆様に、これまでの議論を丁寧にまとめていただいて、本当に感謝申し上げたいと思います。
 また、大学研究課の山本補佐から御説明いただきましたとおり、本ガイドラインがどのように活用されるのかという点は非常に重要なポイントで、その事例として、こちらを御紹介いただけたことを非常にありがたく思っております。
 宮澤さん、さらに何かありますか。
【宮澤補佐】  申し訳ありません。1つだけ資料を抜かしてしまいまして、ガイドラインの本文の説明をいたしましたけれども、いわゆる一枚紙というガイドラインの概要というのを別途作成しておりますので、ちょっとだけ紹介をさせていただきたいと思います。
 資料4-1、先ほどご説明したガイドラインの本文はかなり大きなものになりますので、よく文科省では大体1枚で内容が示せるものというのを作っております。このようなポイントをすぐに説明できるような形で、併せて用意しておりますので、御覧いただければと思います。
 以上でございます。失礼しました。
【江端座長】  ありがとうございます。それでは、少し時間が押しておりますので、早速議論に入りたいと思います。今回、本検討会、最後の回となりますので、ぜひ委員の皆様から、しっかりとコメントをいただきたいと考えております。
 したがって、今回は、委員の名簿の順に、私からコメントをお願いしてまいりたいと思います。まず植草委員からお願いしたいと思います。植草委員からは、資料8が提出されております。それも併せて御説明いただけますでしょうか。よろしくお願いします。
【植草委員】  植草です。よろしくお願いいたします。すみません、急な資料提出で、御面倒をおかけしました。今回、私のほうで御用意させていただいたのは、もともとこの競争的研究費の事務手続の統一ルールというところが、令和3年の関係部署申合せのところで出ていて、その上で、各ファンディングエージェンシーのほうでいろいろな公募要領を作ったり、マニュアルをつくったり、されているというふうに理解をしております。
 その中で、以前のヒアリングでもお話がありましたけれども、例えば各ところで報告書を提出しなければいけないとか、あとは、原則無償貸付けだけれども、ただし、実費相当額を求めても差し支えないものとすると、どっちが正しいのか分からなかったり、あるいは報告書というのがなかなか浸透していなかったりと、御報告があったと思います。
 その上で、最後のページになるんですけれども、私のほうで、各省庁のいわゆるQ&Aとか、マニュアルとか、事務処理マニュアルというのをざっと拝見させていただいて、こういった統一ルールがどうなっているのか、改めて確認させていただきました。
 その結果、財源ごとに取得資産の考え方や共有ルールが少し異なっている部分というのが見受けられます。各ルールの理解とか、管理工数の中で、当然マニュアルを読んで、工数を処理していくわけですけれども、それぞれが微妙に違うので、御担当者はなかなか苦労されているのかなと思っております。
 そういう意味では、いろいろ、本検討会で原則共用化ということで、外部利用も含めて促進していくということを今回打ち出すということで、先ほどすばらしい報告書をまとめていただいているんですけれども、そこの妨げになっては困るなというふうに思っております。ですので、今後、これから大学・研究機関が共用化を進めるときに、財源の違いとか、そういったところにどういう現場の課題があるのかというところを考えて、必要に応じてさらにルールの統一化というのを進めていくべきではないかと考えているところでございます。
 例えば科研費ですと、科研費は大学に所属するのですけれども、大学の研究者の方が異動すると、それを研究代表に返すということが基本的な考え方としてあるとか。あるいは、ほかの省庁のファンディングでは、実際に料金を取っていいと書いてあるのですけれども、料金を取る場合は、ファンディングエージェンシーに連絡の上、所定の手続が必要というマニュアルになっているとか。
 また、包括的に料金を取ってもいいというルールが別の省庁でもあるのですけれども、表現として収益事業ではないとか、あるいは、営利活動及び直接収益を得る目的ではないということで、趣旨は同じなのかもしれませんけれども、微妙に各省庁で表現が違っているとか。
 各ファンディングエージェンシーのほうで要領やマニュアルなども御用意されているのですけれども、それが見間違ったりしやすいように散見されていると、私がざっと見た中で見て取れますので、極力統一できるものは統一すると。趣旨が同じであれば、表現も含めて統一していくことが必要なのかなと考えておりまして、今回、資料を提出させていただきました。
 全体的には、私も含めていろいろ御要望させていただいたところは、ほぼ全て御反映いただいていますので、大きなガイドラインの方向性として、私は言うところはありませんけれども、今後の課題のところで少し意見を述べさせていただきました。ありがとうございます。
【江端座長】  植草委員、重要な御指摘ありがとうございます。今回のガイドラインにつきましては、多くの事務職員の皆様にも御覧いただきたいというところもありまして、共用化を進める上での、こういったルール、特に事務処理のルールも含めて、整理していく必要があるというのは、おっしゃるとおりかと思います。
 こちらの資料も含めて、この後、委員の皆様方からもコメントをいただければと思います。ありがとうございました。
 それでは、続きまして、岡委員のほうからよろしくお願いいたします。
【岡委員】  北海道大学の岡でございます。まず、これまでの検討会、並びにガイドライン資料作成の段階で、様々に議論させていただきましたことを感謝申し上げます。ありがとうございました。恐らく、この先、ガイドラインがまとまった暁には、各機関において本資料を用いて実行に移していくという段階が来るとは思いますけれども、私からは、本日まとめの資料を、ポンチ絵を使って、これから進めていかれるだろうと言われている資料を拝見いたしましたので、そちらについて1点追記いただきたいところが出てきましたので、その話と、あとは最後に、議論のまとめとして技術職員についての課題を入れさせていただきましたので、そちらについてコメントさせていただきます。
 まずは、今回いただきました資料の10ページにあります、チーム共用の推進のところで一番下の行、技術職員についての文言ですけれども、本文の16ページとリンクしていると思うんですが、こちらは16ページ19行目の記述との整合性が少し合っていないところが見受けられていましたので、そちらを合わせていただくとよろしいのではないかなと思いながら、拝見いたしました。
 また、一番後の行に、技術職員の技能向上が図られ、施設設備の適切かつ継続的なメンテナンスを可能とするというところでとどめられていた文章ですけれども、これに追加して、技術職員は設備・機器の能力を最大化するということが、ここに関わり評価に値する1つ大きなところでもありますので、メンテナンスでとどめてしまうのは非常にもったいないと思いまして、できれば追記していただければと思います。
 あとは、もう一点、議論のまとめ、2回目の委員会の席で、継続していただきたい、外出しして議論していただきたいという案件で出させていただいた内容だと思います。今後、継続していくという内容として、しっかりと方向性を示していただけたと思っております。これらの議論ですけれども、学校教育法においても、技術職員というのは置くことのできる職として位置づけられております。
 大学や各機関においても、それこそ定義づけをしっかりしたり、必要性を認識したり、そして浸透していく必要があると思っております。そのような議論を、していくことが今後必要ではないかと思っております。
 数年前には、大学事務職員の方々の在り方については検討され、改革がなされたということをお見受けしておりますので、技術職員に関しましても、今後、法令上の見直しも含め、いろいろな関係部署の方々と一緒に御検討いただけましたら幸いです。
 以上です。
【江端座長】  岡委員、ありがとうございました。最後におっしゃっていただいた、そこの定義という部分も、例えばエビデンスを取るとか、そういったときには必ず引っかかってしまう話で、誰をどのように対象にして、その人たちの状況を把握するかというところも含めて、今すぐにはできない状況だと思っております。
 重要な御指摘、ありがとうございました。
 
 それでは、引き続き、上西委員のほうから、よろしくお願いいたします。
【上西委員】  山口大学の上西でございます。これまで、大学の学術研究担当の理事として、自分の大学で共用化を進めるに当たって、どういうガイドラインだったらいいかなという視点で意見を述べさせていただきました。
 丁寧に事務局に意見を拾い上げていただいて、立派なガイドラインができたと思っております。ありがとうございます。ガイドラインにつきましては、私のほうからもう述べることはございません。今後、大学としてどういうふうに活用していこうかなと考えると、私の立場で言うと、経営戦略にどう位置づけるかというのがガイドライン全般にわたって述べられてきていると思います。
 まず、一番大事なのは、学長にしっかりと理解してもらうことだなと、今は思っております。このガイドラインが配られたら、最初に学長にしっかりと説明をして、その後、役員で共有して、それから、各部局長にもしっかりと理解してもらうことで、大学としてしっかりと共用化を進めていきたいと思っているところです。
 以上です。
【江端座長】  上西委員、ありがとうございます。おっしゃるとおり、学長に理解していただくというところは非常に重要だと思いますので、ぜひ貴学においても積極的に進めていただければと思います。ありがとうございます。
 それでは、小泉委員、よろしくお願いいたします。
【小泉委員】  小泉です。まずは、江端座長をはじめ、事務局の皆様、本当に取りまとめ大変だったと思いますが、皆さんの意見を取り込んで、よいバランスの下、ガイドラインの案ができたと思っております。御尽力に感謝いたします。ありがとうございます。
 特に、資料4-2に示されているガイドラインの本文に関しましては、私のほうから、これ以上は特にないところですが。ただ一方、先ほど岡委員も指摘された資料4-1に関しては、多々指摘したいところがございます。これは、このまま認めるわけにはいきません。今日の時点で、これはこれでいいですよということはできないと思っております。
 これは、事情としてはよく分かります。本文を最後の最後まで練られていたので、概要のところまで細かく見るところまでできていないという事情はよく分かっているつもりですが、資料4-2本文が本当にぎりぎりまで調整されて、すばらしいものができたので、その中身も、先ほど岡委員も細かい指摘をされていましたが、その中身を踏まえて、4-1も改めてつくるべきだろうなと思っています。
 例えば、資料4-1に関して言うと、やはりこの本来の目的、これが目的は何なのかというのを一番上に書くべきだろうと思います。テクニカルなところばかり書かれていて、これだと、かなり誤解などが生じてくると思うので、やはり研究力強化、若手研究者育成、そもそも若手研究者支援パッケージからスタートしているところもありますので、そういったことがまずあるべきと思います。
 それから、このガイドラインの範囲というのを明確にすべきなどなど、ガイドラインの本文の方ではもう既に反映されているものが、ここでは反映されていないものがたくさんあるので、そこは改めて議論いただければと思っているところです。
 あと、それから、先ほど植草委員がおっしゃっていた部分というのは、すごく重要な部分だろうと思います。その一方で、統一的なルールづくりというのは、なかなか難しいところもあるというふうに思っています。委託研究なのか、それとも補助金での研究なのかによっても研究設備の扱いが違いますし、なかなか統一的な記述、ルールづくりは難しいのかもしれませんが、そういった意味でも、このガイドラインが目標となる精神としてはここだよというよりどころとなる。
 精神はこうだけれども、これは委託事業だからこうなるとか、精神はこうだということは理解した上で、補助金事業だからこうなるとかいうところが、整理ができてくればいいのかなというふうに思いました。特にこれは、植草先生が話されたことに対しての感想レベルの話ですが、現場を見ている限り、なかなかすぐに統一化は難しいのかなと思ったところであります。以上です。
 というわけで、資料4-2は、私としては賛成で、資料4-1は、4-2を踏まえて、もう一度考え直すべきと思います。というところだけお伝えしておこうと思います。
 以上です。
【江端座長】  小泉委員、ありがとうございました。こちらも重要な御指摘で、資料4-1に関しましては恐らくおっしゃるとおりで、私自身も幾つか指摘しようと思っていた部分を、今、小泉委員に御指摘いただけたので、非常にありがたく思っています。
 また、最後の部分に関しましては、やはり議論必要だと思いますので、この後、残りの時間で議論ができるようであれば、引き続きお願いしたいと思います。ありがとうございます。
 それでは、高橋委員、すみません、よろしくお願いいたします。
【高橋委員】  ありがとうございます。まず、ガイドラインというよりも、そもそもこの委員会の立てつけについては、一言、感謝と意義を認めたいと思います。昨今、今までの政策の中で、ともすると研究者の時間不足ということこそが、日本の研究力強化の本家本元というか、大元の問題点であるという議論が本当に主流だったと思います。
 もちろん、それに加えて、今回取り扱った施設とか設備に関する重要さというのに、きちんと光が当たっているという意味で、この委員会の意義はそのことだけでも大きいと思っています。事務局の2つの課の方たちはお疲れさまでしたという形です。
 その上で、今の小泉委員の御指摘にもちょっとかぶるのですが、このガイドラインのそもそもの問題意識というのは、個人的には2つあったと思っています。1つは、小泉委員がおっしゃったとおり、若手研究者を中心に高額な機材になかなかアクセスできない若い時期に、なるべく特性的な研究をするために、キャンパスに点在している、もしくは死蔵されているマシンになるべく効率よくアクセスさせるようにしようと、その環境整備をすることが重要だということは、全くそのとおり。
 もう一つ、重要なこの問題意識の原点は、植草委員の資料そのままで、まさにあれこそが多くの原因になっていると思っています。なので、このガイドラインの基本的な考え方とかのところに、可能であれば、植草委員が御指摘なさった、いろいろな種類のお金に基づく過去の制限というのが、それらを全部まとめて扱う現場において、大きな混乱、もしくは複雑なマネジメントを要する根本なのだというところを、一言入れてもいいのではないかと思った次第です。
 少し、資料のまだ混乱のもとになってしまって申し訳ないのですけれども、資料4-2の方に関しても、私は2点だけコメントがあります。先ほどの2つの本来の問題意識、若手研究者にアクセスさせようという話と、お金がいろいろだからこその制限という、この2つの本質的な問題にどう対応していくかというときに、やっぱりこれから、現状を踏まえて変わらなきゃというところが、なかなかこの我々の4回ばかりの委員会では、扱うには大きなネタ過ぎるがゆえに、言葉で何とか解決しようと思った結果、逆にぐちゃぐちゃになっちゃったという点があるかと思っています。
 2つは何かというと、1つは、チーム共用とか、統括部局というものに対する説明、もう一つは、研究基盤に人を入れるという話です。特に、2個目の研究基盤に人を入れるという提案、これ資料4-2の6ページあたりですけれども、ちょっと今日聞いてびっくりしました。先ほど研究力強化のほうの御説明の中にも研究基盤という言葉は多用されていますし、ある程度のいわゆるインフラですよねという認識は、こういう政策に関係する人たちのみんなの共有の前提認識だと思っています。
 しかし、その研究基盤を活用するために人が必要だという文脈は今までどこでも言われてきましたが、その研究基盤という言葉自体に人も入れてしまうというと、研究基盤という概念が広がってしまい、結果、本ガイドラインが何を言おうとしているのかということがぼやけてしまのではないかという懸念です。
 もし、このガイドラインが同じ文科省の政策文書として来年度以降、アクティブになるのであれば、今までの言葉遣いと、何でそれが問題なのか。本当に問題であれば変えればいいと思うのですけれども、本当に問題があるのでなければ、研究基盤は今まで使われた言葉として、従来型の定義を用いた上で、人に関しても並列で書けばいい話だと思います。
 そこの問題意識が、御説明の中には、私はそこまで変える必要があるのか理解できなかったので、もし何か理由があるのであれば、後で御説明いただきたいですし、そこまででないのであれば、それは研究基盤及びそれに関わる技術職員等みたいに書けばいい話かなと思いました。
 これは比較的小さい話で、もう一つのほう、以前からこのガイドラインはヒト・モノ・カネのうち、専らモノに焦点を当てた話ですよねということは、何回も確認させていただいています。なぜかというと、これがほかの委員もくしくもおっしゃったとおり、今後、大学の執行部に対してもきちんと理解していただいた上で、変えるべきは変えていくというメッセージになるべきだからです。
 ですけれども、そこにはもちろん、現状を維持していくという、元のコンフリクトがあるわけです。そのことを事務局に言いつつ、やりたいことを伝えようと思った結果、チーム共用とか、統括部局という、ちょっとよく分からない――よくは分かるんですけれども、多義的な言葉が生まれちゃっていると思います。統括部局は部局ではないと言いつつも、資料の中では、とても多く組織だ、組織だと言っています。
 ですけれども、これは会議体でもあり得るということで、冒頭の御担当の方からの本文の説明の中でも、常にそれはエクスキューズが入っています。つまり、それはとても読みにくいということで、これが執行部に言いたいことがきちんと伝わるのかという意味では、言葉の整理はもしこのままでいいのだとすると、言葉を丁寧に説明していかなければいけないのではないかなと。もしくは、会議体でもいいということを随時明記するべきだと思います。
 
 研究基盤の話も恐らく問題意識は同じように、出てきたところから人を含むというふうになっていると思いますが、最後に申し上げたいのは、個々の文章の訂正は、今回、もう最後だと思いますので、お任せしたいと思います。しかし、ポイントになるのは、まず、とても重要なアジェンダに対して、私たち、今回初めて施設と設備というところに着目してこういうメッセージを出したことの意義は大きいと思います。ここに関してあまりポジティブに捉えないかもしれない、もしくは無関心でいる執行部に対して、きちんと伝えていこうと思うときに、いろいろな読み手がいるということ。
 それから、時として、やっぱりコンフリクトがあるかもしれないけれども、そこをあまり回避せずに説明していくこと、それに対してあるべき姿だけを書いてしまっては、現実との乖離だよねという形で、せっかくの文章が最初の段階で拒絶されてしまうという現実があるわけです。そこを踏まえて、やっぱりできることと、明日やりたいことと、10年先には現実としてなっていたいこと、この時間軸の書き分けがとても重要ではないかと思いました。この観点で、4-1のほうも少し直していただけるといいと思います。
 以上です。
【江端座長】  高橋委員、重要な御指摘ありがとうございます。本検討会当初から御指摘いただいている点、これはまさにいろいろな読み手がいるというところ、そこに向かってどのような言葉を適切に使っていくべきか、というところ等について、的確に御指摘いただいた点、多々あるかと思います。どういった言葉をセレクトしていくかということについては、この後、事務局からも補足で御説明いただきたいと思います。
 今の御指摘を踏まえて資料を改訂させていただく点は、多岐にわたると思います。今回で本検討会は最終回ではありますが、引き続きまた御相談させていただく機会をいただきご指摘いただいた点も踏まえて修正できればと考えております。高橋委員の御指摘は大変重要です。本当にありがとうございます。
【高橋委員】  とんでもないです。一言だけ。私は、URAのコミュニティーに十数年、関係してきたのですが、同じように、もしくは、もしかしたらそれ以上に、技術職員という役割は本当に重要だと思っています。欧米では、本当にプレステージャスなステータスを確立しているところもあると思います。ただ、それを本当に現実にしていくためには、地味で時間がかかる作業が必要だということをみんなで共有した上で、届けるべき人に届く文章を積み上げていくことが必要だと思っています。
 よろしくお願いします。
【江端座長】  ありがとうございます。本当におっしゃるとおりで、宮澤補佐からも御説明がありましたが、今回、こういった新しい試みとして初めて共用化に関するガイドラインを、本検討会の委員の先生方と共につくってきたものと考えております。
 これをさらにブラッシュアップしていきながら、本ガイドラインに書かれている言葉、あるいは概念、考え方というものも、継続して多くの人たちに伝えていく必要があると思っています。私自身も研究開発基盤部会の委員等も通じて研究基盤政策に関しては10年以上関わってきていますので、今回改めて文章を積み上げていくことの大切さを身に染みて感じております。
 研究基盤というものに関する考え方と、それに対する課題、皆さんがなぜこれが前に進まないと思っているのか等も含めて、ぜひ、高橋先生が委員として参加されている大学力強化委員会等でも御議論いただきたいと思います。また、本ガイドラインを出発点にして、そのほかの文科省等の委員会でも同じように、これって本当に大事なのか、技術職員という職種は本当に重要なのか、研究基盤というのは本当にこういう考え方でいいのか等、これまで政策の中でなかなか光が当たってこなかった部分について、多くの関係の皆様に議論を進めていただきたいと、座長として強く期待しています。
 引き続き、議論しなければいけない論点はまだまだありますので、引き続きよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
 最後になりましたが、龍委員、よろしくお願いいたします。
【龍委員】  龍です。資料4-2のガイドラインの本文に関して、表紙のサブタイトルのところに、全ての研究者がいつでもアクセスできる共用システムの構築を目指してとあります。やはり、若い研究者、予算を持っていない研究者、あるいは小さな大学の研究者、こういう人たちが大きな、あるいは貴重な、そういう設備を利用できるという機会を持つような、そういうためのガイドラインということで、このサブタイトルは非常にいいなと思いました。
 今回、これまで3回の会議の意見をきちんと取り上げていただいているのではないかと思いました。私は公立大学におりますので、公立大学の人間、あるいは私立大学の人間として、全体的に幹の部分、重要な部分をしっかり記述していただいて、枝葉の部分は落とすと。これは最初の考え方だったと思いますけれども、そういう形になっていると思いました。
 また、参考事例集がかなり分厚いといいますか、多くの事例を拾い上げていただいて、ここで先進的な事例ということ、これがうまく横展開できれば、もっとこの共用というのが進むのだなという気がいたしました。
 それと、私は、こういったガイドラインというのは見やすくないといけない。分かりやすくないといけないと、そういうふうに思っております。今回、最終的に出てきたものというのは、やはり重要なところはポイントということで箇条書にしてあって、こういうことが重要であると、こういうことが有効、望ましいという、こういう書き方、こういったガイドラインを最初からきちんと文章を全部読む人はなかなかいないと思いますが、そういう人たちのためにも、ポイントとしてまとめていただいていると思います。
 さらに、ガイドラインの中も結構図が多く、この図と本文を見比べていくことで、理解も進むのではないかと思いました。初めの頃は、この図のキャプションがなかったり、その図だけ見たときに何を示しているか分からなかったりというものもあったんですけれども、今回は短い時間で一つ一つの図、これ全ての図の一番上にその図が示している内容をきちんと書いていただきました。これは、非常に分かりやすくなっているのではないかと思います。
 あと、事務局のほうからお話もありましたけれども、設備マスタープラン、これは私の大学にもこういったものはありません。国立大学では、もうこれが当たり前ということですけれども、ない公立大学・私立大学というところも多いかと思います。これまでの設備マスタープランというものと、さらに国立大学でもこのマスタープランがうまくいっていないんですよということで、これからのあるべきマスタープランということで、戦略的という形で紹介していただいていると。これも、公立大学・私立大学にとっては非常に重要なことなのではないかと思いました。
 それと、あと最後のところに、その他の取組という部分、これが最初よりもちょっと分量が増えていたのではないかと思います。この辺りは、今後、遠隔で、リモートですとか、セミリモートですとか、オンラインですとか、そういう技術がさらに進めば、こういった共用ももっと使いやすくなるのではないかということで、これに関しても、参考事例のところで、長岡技術科学大学ですとか、恐らく千葉大学もセミリモートという形になるかと思います。
 そういう事例もありましたので、恐らく5年、10年後、もしもこういったガイドラインをつくるとすれば、ここがもっと何ページか増えるのではないかと思いながら読んでいきました。
 以上です。
【江端座長】  龍委員、ありがとうございました。当初より、公立大学というお立場でのコメントをいただいておりまして、設備マスタープランに関する御指摘は、本ガイドラインの作成において大変重要なものでした。
 本検討会にて、本ガイドラインをさらに活用していただけるような新しいマスタープランとなる「戦略的設備整備・運用計画」の在り方について議論できたというのは、龍委員からの御指摘が非常に重要であったと思っております。
 そういった意味で、本ガイドラインに様々なコメントをいただいて、多くの図を入れさせていただいて、どのように図を作ったら本ガイドラインの読者となる皆さんが理解できるようになるのかについても事務局の皆様でもしっかりと議論していただいて、とてもきれいな図を作っていただいたと思っています。
 龍先生からご指摘いただきましたとおり、本文だけでなく、箇条書きにしたポイントや図も含めて本ガイドラインで大変重要なところで、そういったものもしっかり見ていただけるようなものをということで、今改めてコメントをいただいたと思っております。ありがとうございます。
 委員の先生方からコメントをいただきましたので、事務局から、ここまで御指摘いただいた点に関しまして、それぞれコメントをいただければと思います。よろしくお願いいたします。
【宮澤補佐】  研究環境課の宮澤です。植草委員、資料を提出いただいた上で意見をいただきまして、ありがとうございました。ほかの委員の皆様も同じような問題意識があるというようなことで認識しております。
 こちらにつきましては、今回ガイドラインをつくるに当たって、いろいろな大学からヒアリングをしたときに、こういう研究費ごとの差による問題点をあまり意識して聞いていなかったところがありましたので、そういう意見を抽出できなかったというところがございますが、恐らく何かしらの課題みたいなものがあると思います。令和3年に内閣府が中心になってつくっていただいた共通的なルールがありますけれども、恐らくあの資料もきっとこれからフォローアップなどされると思います。そういったところで、何かしら問題点などを吸い上げられるのではないかというふうに思っております。
 ここにはガイドラインとは別途、議論の取りまとめということで、今後またさらに検討していかなければいけないというような文書をまとめましたけれども、そういったところにこの問題点についてもちょっと記載させていただいて、今後の検討事項ということでさせていただければと思います。
 岡委員から指摘していただきました、本文と概要の図との整合性というところで、概要の図のほうが間に合っておらず、不手際で申し訳ありません。本文と整合性がとれるようにちゃんとまとめていきたいと思います。あと、技術職員の重要性ということも、概要のほうにもちゃんと盛り込むような形にしていきたいと思います。
 上西委員からは、ちゃんと学長に説明をしていただくということで、ありがとうございます。それに関連しますと、高橋委員から御指摘もありましたように、本当にそれを経営層に御理解してもらう上では、もうちょっと丁寧に記載をする必要があるのではないかと。当然、執行部に理解してもらった上での共用の促進につながるということですので、もうちょっと分かりやすく記載できるものについては、この検討会の後に修正をさせていただいて、もう一回確認をさせていただきたいと思います。物理的な検討会自体はこれで最後になりますけれども、本文については、もうちょっと理解しやすいものに修正をしたいというふうに思います。
 あとは、小泉委員から指摘がありました、一枚ものの概要図についても、本文の趣旨をちゃんと反映したものを作りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 高橋委員から、繰り返しになりますけれども、もうちょっと執行部に説明しやすいものということでご意見がありましたので修正をしていきたいというふうに思います。
 龍委員からはいろいろお褒めの言葉をいただきまして、ありがとうございます。また、さらに見やすいものに、この後、修正をしていきたいと思います。
 高橋委員から、研究基盤に関して人材を含めるかというところでございますけれども、ちょっとこれ、また検討させていただきたいと思います。第6期科学技術イノベーション基本計画に向けての検討をしていた際に、研究開発基盤部会になりますけれども、そこで研究基盤というものを、いわゆるハードとソフトを含めて研究基盤というふうに考えていくことも必要だというような議論がございまして、そこから引っ張ってきているものでございます。
 そこの意識が、それが一般的なものになっているのか、どうなのかというところはちょっとありますので、ここのガイドラインでの記載の仕方については、また検討させていただければと思います。
【高橋委員】  高橋です。すみません、この文言自体は問題がないと思うのです。これは研究基盤を一体のものとして書いてあり、2行目にそれを支える人材はと書いてあるのでいいと思います。なので、私たちのこのガイドラインの中で、研究基盤という四文字熟語が人も含めますと言わなければ、きれいに整理はされていると思います。
 それは、上位概念の政策文書と合っていると思います。
【宮澤補佐】  はい。取り急ぎ、私からは以上です。
【江端座長】  ありがとうございました。委員の先生からコメントをいただき、事務局からそれらを受けてコメントをいただきました。
 残りあと15分ぐらいありますので、今コメントされた以外の部分、また議論をすべき点等ありましたら、挙手ボタンを使っていただいて、御発言いただければと思っております。よろしくお願いします。
 植草委員、よろしくお願いします。
【植草委員】  植草です。皆さんからお話をいただいてありがとうございます。御助言いただいてありがとうございます。私は、今回、恐らく各府省の共通の申合せは、それで理解はされていて、それをマニュアルに落とし込んでいる作業を各ファンディングエージェンシーさんでやられていると思います。
 その上で、各大学はそれを見て実務をしているということで、やっぱり象徴的だったのは、外部に貸付けをするときに手続が微妙に違う。実費相当の経費負担は可能である、収益事業でないこと、直接収益を得る目的がないことと、それぞれごとに言っていることは同じなんですけれども、微妙に違ったりするので、各大学の現場からすると、この設備はJSTのもの、これはAMEDもの、これはNEDOのものと。
 そういう形で、財源別には整理されているのですけれども、利用するほうからすると、これはこのエージェンシーからもらったものなので、こういうことになっていますみたいなことを、一々確認をしないといけないというところの手間を、かけないような仕組みが必要です。
 今回のガイドラインでは原則共用ということを改めて強調されているわけですので、これは文科省さんだけで済む話ではないのかもしれませんけれども、内閣府さんとも連携いただきながら、こういった競争的資金全体の原則共用という趣旨の統一がどこまでできるかというのはすぐには難しいかもしれませんが、やっぱり一つ一つ確認をしていくという作業は、どこかのタイミングで必要なのではないかなというふうに思っています。私自身の問題提起です。
 先ほど先生方から、なかなか全部を統一するのは難しいと、私も十分そこは理解をした上で、ですけれども、やっぱり現場の目線に立って考えていくことが必要なのではないかなというふうに思っております。
 それから、今日いただいたところで、先ほど資産の登録をe-Radでやるような話が、提言として中身に入っていたかなと。場所がちょっと今ぱっとすぐに出てこないのですけれども、そこは結構重要なことなのかなというふうに思います。私も、幾つかの国立大学での話を踏まえると、それぞれe-Radでどういうものを買ったかというのは一応登録をしています。その中で、こういったところを、せっかくだから資産の無償貸付けみたいなことをe-Rad上でできると、文書が一気に減ると言っている大学がありました。
 なので、そういった各文書上で無償貸付とかを各役所と大学でやられているところの手続をオンライン上できちっとやるということも、1つの可能性としてあるのであれば、現場の業務負担を軽減する意味でも、ぜひ考えていただきたいなというふうに思った次第です。
 すごくいいまとめの案になっているかなというふうに、私自身は思っております。ありがとうございます。
【江端座長】  植草委員、ありがとうございます。最後の御指摘の点につきましては、本学においても非常に重要な論点で、事務作業自体がすごくたくさんあるし、様々な処理のパターンがあって、その都度様々なノウハウが要るというところで、ものすごい工数を取られているというのは、大きな問題としてあると思います。
 そういった意味で、ここに書かれておりますe-Radを活用すること等、国が持っているインフラをどううまく活用するかというのは重要な論点だと思っておりまして、まさにコメントいただいたとおりかなと思っております。ありがとうございます。
 それでは、小泉委員、よろしくお願いします。
【小泉委員】  ありがとうございます。我々の中で話しているだけではなくて、先ほど植草委員も御指摘になったところも含めて、現場感覚で多分いろいろと細かいところも出てくると思うので、この後、パブリックコメントを求めるとか、何か現場から、それこそコアファシリティをやっているところや、大研課のところで関係するところから、何か現場からのフィードバックをもらうという機会はあるんでしょうか。
 あるならあるで、フィードバックをもらっていったほうが、より現場の感覚に近いものになっていくと思っています。多分そんなことを言われてもさあというところも、それぞれの現場ではあると思うので、そういったフィードバックがある機会があればいいなと思ったところです。
 以上です。
【江端座長】  ありがとうございます。宮澤補佐、いかがでしょうか。
【宮澤補佐】  事務局の宮澤です。今この時点で、何かフィードバック、パブリックコメントを予定していますということはないのですけれども、ただ、このガイドラインをせっかくつくったので、広報、周知しなければいけないと思っていますので、来年度、アウトリーチ活動というものには力を入れていきたいというふうに思っております。
 本文の最後に書きましたように、いずれこのガイドラインを見直すこととしていますが、例えば今回、ガイドラインをつくった後に各大学に周知しまして、例えば国立大学であれば、それを基に新しい設備マスタープランというものをつくることになります。その場で、きっと、このガイドラインを読み直したときにいろいろ意見が出てくるのではないかというふうに思っています。
 そういったものをまた聞き取りながら、遠くないうちにこのガイドラインというのは見直す必要があるのではないかと思っております。アウトリーチ活動をやるということと、このガイドラインに基づいて戦略的設備・機器運用計画をつくってもらう、その何回かの繰り返しによって、また意見を集約し、またガイドラインの改訂に結びつけていきたいというふうに思っております。
【小泉委員】  ぜひよろしくお願いします。ありがとうございます。
【江端座長】  ありがとうございます。
【山本補佐】  大研課ですけれども、よろしいでしょうか。
【江端座長】  どうぞ、山本補佐、お願いします。
【山本補佐】  先生、ありがとうございます。それで、やはり先生方からマスタープランの件もそうですけれども、概算要求があるからガイドライン、もしくはマスタープランをつくるという、何かの目的のためにやるということだけではなくて、やはり大学経営部、執行も含めて、大学自身のために考えて、自分たちのマネジメントの中で研究基盤をどう捉えていくかというところは、今回の議論を通じて非常に重要だと分かってきたと思います。
 一方、このアウトリーチの件、もしくは大学執行部により理解いただく点においては、例えば我々、運行費交付金の概算要求の中で、こういったガイドラインというものをきちっと踏まえた上でというようなことを含めて、大学自身により意識していただく機会というのはあるので。ただ、あまり概算要求だけを強調してしまいますと、今申し上げたように、このガイドラインは概算要求のために何か義務づけてやらないといけないということに陥ってしまい、大学自身のこととして捉えられていないという側面もございますので、そういったことも含めて、よりアウトリーチや、いろいろなインセンティブの部分も含めて、これからさらに考えていきたいと思います。
 以上でございます。
【江端座長】  山本補佐、ありがとうございました。そういう意味では、山本補佐にも、ぜひ先生方のコメントを踏まえて、何かありましたらと思いますが、よろしいですか。
【山本補佐】  ありがとうございます。我々は、大学研究基盤課、旧学術機関課でございますけれども、大学の研究設備をいろいろと措置して、その中でもともとのマスタープランの概念のときには、いろいろ先生方からおっしゃっていただいたように、整備を概算要求でするのみならず、設備をどう大学の中で基盤と位置づけて、人材も含めて経常的に維持管理していくかという概念も、併せ持ってやっていかないと、ということはあったところでございます。
 今回、改めてこういったガイドラインを通じて、大学自身にもいろいろ、我々として概算要求を通じて以外で、やはり研究のマネジメントであるとか、そういった中でこういったことを考える機会をいただいたと思っています。マスタープランの位置づけも大きく変わってまいりますし、また、ちょうど大学研究力強化という全体の議論がやはりありますので、我々としましては、そういった財政面であるとか、研究力強化ということが、先ほど小泉先生からありましたけれども、やっぱり研究力強化というものが先にあって、研究基盤をどう捉えていくかということが順番であろうと思っています。
 ですので、やっぱり研究基盤に閉じた議論になってしまいますと、大学経営のほうは今までとあまり変わらないという認識になってしまいますとよくありませんので、やはり大学研究力強化に資する部分の議論の延長で、このガイドラインを取り入れてもらえるように、概算要求等を通じて広く理解を進めていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
【小泉委員】  小泉ですが、よろしいでしょうか。
【江端座長】  はい、小泉委員、よろしくお願いします。
【小泉委員】  すみません、山本補佐のおっしゃるとおりと思っております。先ほど山本補佐のほうからも御紹介いただきました、大研課における、そして大学研究力強化室における様々な議論といったところと、うまく大研課、本課やその室での動きというのと、このガイドラインがうまくリンクしていくようにしていっていただくのが一番よくて。
 これはこれで、ああ、設備の共用の話ね、という閉じた議論にならないように、今後の文科省における議論の中で、実際に魂を入れていっていただければと思っております。よろしくお願いいたします。
【江端座長】  小泉委員、ありがとうございます。私も常にそれは思っておりまして、設備の共用化というワードでずっとこれまで政策が進めてこられたので、どうしてもやっぱり共用の話ですねと言って、その範囲内で閉じられてしまう議論がずっとありました。今回の議論だけでなく、第6期の基本計画、あるいは研究力強化・若手研究者支援総合パッケージにおいても、研究力強化に資する取組、若手支援に資する取組としての共用化、そして、その研究基盤整備による研究環境改革が重要という点について、しっかりと指摘されております。
 その点も踏まえて文部科学省内の皆様方の連携、人材の話もありますので、科学技術・学術政策局、振興局、そして、オブザーバーとして高等局の皆様方にも入っていただいていますが、そういった多くの関係者の皆様までしっかりと理解をしていただけるようなものにしたいと、今、小泉委員のお話、山本補佐のお話を伺って改めて思ったところです。
 コメントをいただきまして、ありがとうございます。
 最後に、委員の先生方から一言ずつお言葉をいただいて、閉会とさせていただきたいと思います。
 改めまして、植草委員から名簿順にお願いしたいと思いますので、まず植草委員、よろしくお願いいたします。
【植草委員】  このたびは貴重な機会をいただきまして、参画させていただいてありがとうございます。本当に、先ほど先生方もおっしゃっていただいたように、共用化で終わらない仕組みというのが非常に大事だと思いますし、政策、あるいは大学経営全体につながっていくというところが、やっぱり今回の重要なガイドラインの魂なのかなと思います。
 ぜひ来年度以降、こういったところを周知しながら、必要に応じて、もしかしたら見直しをするということもあるのかなというふうには思いますけれども、第1弾としては、本当にこの趣旨をきちんと伝えていくということが、これからの重要な課題なのかなと思いますので、ぜひ、私も規約も含めて皆様と一緒にこういったところの趣旨を伝えていければなと思っております。
 本日はどうもありがとうございます。
【江端座長】  植草委員、ありがとうございました。
 それでは、岡委員、よろしくお願いします。
【岡委員】  私も、このたびは本当に貴重な機会をいただきまして、初めて参画させていただきました。ありがとうございました。多くの知見も得て、たくさん勉強させていただきました。ありがとうございます。
 研究力強化というところで、来年度以降、このガイドラインの一広報部隊、それから、さらに皆様に浸透させていくお手伝いをしっかりとさせていただきつつ、これからもいろいろと協力させていただきたく思っております。ぜひよろしくお願いいたします。
 ありがとうございます。
【江端座長】  岡委員、ありがとうございました。
 それでは、続きまして、上西委員、よろしくお願いいたします。
【上西委員】  このたびは貴重な機会を与えていただきまして、ありがとうございます。ここで学んだことも踏まえて、大学の研究力強化にしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
 どうもありがとうございました。
【江端座長】  ありがとうございました。
 それでは、続きまして、小泉委員、よろしくお願いいたします。
【小泉委員】  ありがとうございました。最後に1つだけ。やはり研究者の意識変容も必要かなと思っています。自分のPCRマシン、自分の顕微鏡、自分の設備という意識が、日本の研究者は強い。私自身もそれが強いんですけれども、みんなで研究力強化を進めようという、そういった協創の意識というか――協創というのはコーペレーションの意味の協創ですけれども、そういったものも、研究者の意識変容も必要なのかなと思っております。よろしくお願いいたします。
【江端座長】  ありがとうございました。
 続きまして、高橋委員。よろしくお願いいたします。
【高橋委員】  ありがとうございました。一言だけ。今回のガイドラインは、やはりマネジメントの部分が多かったと思うんですけれども、研究力強化を話すときに、総体的な国レベルでの文脈とか視点というのはすごく重要だと思っています。国際標準の中でどうあるべきかという議論を、この後していただければと思います。
 以上です。
【江端座長】  高橋委員、ありがとうございました。
 それでは、最後に龍委員、よろしくお願いいたします。
【龍委員】  私、大学で副学長・理事をしております。今度は、このガイドラインを経営、財務を考えながら使っていくというか、利用していく立場で、どういう問題があるのか。あるいは、人材育成ということも今、我々の大学では非常に大きな問題になっております。つくる側から、使う側で考えていきたいと思います。
 こういう機会をいただきまして、ありがとうございます。
【江端座長】  ありがとうございました。それでは、本日の議論を踏まえて、今後のガイドライン等のまとめ方について、事務局のほうから御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【宮澤補佐】  事務局でございます。検討会の開催自体は今回が最後となります。本日、概要も含めて意見をいただいたところでございますので、まずは事務局の方で修正をいたします。その修正については、一度座長にお預けをして、また皆様にフィードバックする形になると思います。それを経た上で、扱いについては座長に一任していただきたいというふうに思っていますが、いかがでしょうか。
 それをもって検討会としての決定事項として、3月末までに大学へ通知したいというふうに思いますが、いかがでしょうか。よろしくお願いいたします。
【江端座長】  ありがとうございます。事務局のほうから御説明いただいたとおり、今後、進め方として私のほうで預からせていただくという形で、委員の皆様、よろしいでしょうか。
(「了解」の声あり)
【江端座長】  ありがとうございます。ここまで、4回にわたってこれだけの議論をさせていただき、また、委員の先生方におかれましては、レクも含めて、非常に多くのお時間をいただいたと思います。また、本ガイドラインの本題である共用設備に関することはもちろんのこと、そういった枠にとらわれない点を含めて議論をさせていただき、新たな論点が整理され、これがまたさらに重要な点であるというところまで多くのコメントをいただいたと思っております。
 そういった意味で、こちらを私のほうで責任を持って、最後、まとめさせていただいて、ぜひ御確認いただきたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 本日、議題は以上になります。最後に、事務局から連絡事項等ありますでしょうか。
【宮澤補佐】  事務局でございます。本検討会の議事要旨は、本検討会の公開の取扱いに基づき公表することにしております。議事概要については、後日メールで確認いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 本日、会議としては最終回でございますので、研究環境課長の古田より御挨拶をさせていただければと思います。
 古田課長、お願いいたします。
【古田課長】  文部科学省の研究環境課長の古田です。今日はテレワークで出席をしております。昨年の8月から4回にわたりまして参加をいただきまして、誠にありがとうございました。実は9月に事務局の中心人物が抜かれてしまいまして、一時はどうなるかと思ったのですが、関係者を集めて何かここまでたどり着くことができました。
 江端先生はじめ、委員の皆様の御協力に誠に感謝いたしております。
 あと、今日の議論でもいろいろとありましたが、このガイドラインが終着地点ではなく、これがスタート地点だと思っております。まだまだ共用に関して役所がやるべきことはたくさんあると思っております。研究設備の開発とか整備に関する予算措置というようなものも、できればやっていきたいというふうに思ってございます。
 そういった意味で、これからも委員の皆様、いろいろな形で御支援をいただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。どうもありがとうございました。
【宮澤補佐】  古田課長ありがとうございました。
【江端座長】  それでは、以上をもちまして、第4回の大学等における研究設備・機器の共用化のためのガイドライン策定に関する検討会を閉会いたします。
 皆様、お忙しい中御参加いただきまして、活発な議論をいただきました。どうもありがとうございました。
 
―― 了 ――

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