リサーチ・アドミニストレーター活動の強化に関する検討会(第10回)議事録

1.日時

令和2年7月8日(水曜日)15時~16時

2.場所

新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、オンライン会議にて開催

3.議題

  1. 設置要領の改正について
  2. これまでの検討状況について
  3. 令和2年度の検討の進め方について
  4. 今後のスケジュール

4.出席者

委員

山崎議長、伊藤副議長、久保委員、小泉委員、高橋委員、古川委員、山本(進)委員、山本(貴)委員

文部科学省

文部科学省 産業連携・地域支援課 大学技術移転推進室 北野室長、原室長補佐

5.議事録

【北野室長】それでは、皆さんそろいましたので、ただいまからリサーチ・アドミニストレーター活動の強化に関する検討会の第10回を開催させていただければと思います。
本日は、お忙しい中、御出席いただきましてありがとうございます。また、新型コロナウイルスの関係で、このようなウェブ会議となっておりますが、皆様方、御参加いただきましてありがとうございます。
本日、先生方に議論をお願いする内容は、事前にメールで送らせていただいておりまして、資料1から資料5で御用意させていただいております。また、参考資料といたしまして、昨年度の委託事業における金沢大学の成果報告書、また、CSTI、総合科学技術・イノベーション会議が公表いたしました研究力強化・若手研究者総合パッケージ、これをそれぞれURLでお送りさせていただいておりますので、御確認をいただければと思います。
それでは、以降の議事進行につきましては、議長でございます山崎先生にお願いをしたいと思っておりますので、山崎先生、お願いいたします。

【山崎議長】改めまして、皆さんこんにちは。それでは、議事に沿って進めさせていただきます。
まずは、議事に先立って、今年度最初の検討会ということで、普通なら自己紹介とかするところでしょうけど、全てのメンバーが昨年から引継ぎでございますので、特にその必要もないのではないかなと思います。
それでは早速、資料に従って議事を進行します。
まずは、事務局から、検討会の設置要領の改正について御説明をいただきたいと思います。皆さん、資料1を御覧いただければと思います。
では、室長、よろしくお願いします。

【北野室長】今、画面のほうでも共有をさせていただいておりますけれども、資料1、本検討会の設置要領についてでございます。
主な改正内容でございますけれども、3の検討会の構成及び運営につきましてでございます。
これまで本検討会は、公開をせずに行ってきたものでございますけれども、新たに、3のマル6のところに、検討会の会議及び議事は原則として公開で行うということで、今後、公開で行わせていただければと思っております。公開に関する規則につきましては、また後ほど説明をさせていただきます。
また、4ポツでございますけれども、今後、新たに本検討会の下に、ワーキンググループを設置できればと考えております。
ワーキンググループの審議内容につきましては、後ほど説明をさせていただきますが、昨年の委託事業の結果を受けまして、今後の認定事業についての事務局をどこが担うのかという大変重要な問題がございますので、そのような専門的事項について検討する場として、ワーキングを設置させていただければと思っております。
なお、ワーキングにつきましては、個別の団体の利害調整等も行う場になるかと思っておりますので、基本的には非公開で行うという形にさせていただければと思っております。
また、検討会の委員についてでございますけれども、本日、後ほど小泉先生が遅れて参加をすると伺っておりますけれども、昨年に引き続きまして、退職をされた先生を除いて、委員に就任をいただいているところでございます。
また、ワーキングにつきましては、別紙2にございますとおり、URA関係団体からそれぞれ推薦をしていただくという方向で考えているところでございます。
簡単でございますが、以上でございます。

【山崎議長】今の説明ですけど、いかがでございましょうか。今年度、検討会そのものは非公開であったものを公開にする代わりに、下相談をワーキングでやっていただこうということで、平たく言えばそういう趣旨で、ワーキングを設置したいという御提案でございます。
したがって、原則として、この検討会そのものは今年度から公開にするということですので、URAの質保証について多くの関係者の方に知っていただくという観点からも、公開というのは必要かつ重要なことかなと思います。
何か御発言があればお受けしたいと思いますが、先生方、いかがでしょうか。特に御異存ないでしょうか。
御発言はないということで、御了解いただけると思います。
そうしたら、ワーキングについては、今ほど御提案があったように、別紙2のとおり、各関係団体から推薦を受けた者、それから、資料1にございますように、検討会から推薦を受けた者というようなことで、座長を置くとか、座長は検討会の議長の私のほうで指名をさせていただくということで、そのようなことも併せて御了解いただきたいんですが、よろしいですか。
具体的なことは、また発足してから、事務局と相談をしていただいて、審議事項を取りまとめていただこうということで、ここに上げていただくという段取りになるかなと思います。よろしくお願いしたいと思います。
室長、いかがでしょうか。こういうことで皆さんの御了解を頂けたと思いますが、併せて何かあれば、これまでの検討状況について何か説明を頂ければと思いますが、いかがでしょうか。いいでしょうか。

【北野室長】はい、大丈夫です。

【山崎議長】では、この件は以上とさせていただきます。
続いて、御準備いただいた資料2について、まずは説明を事務局からお願いしたいと思います。

【北野室長】資料2でございますが、先ほどの設置要領にもございますが、本検討会につきまして、基本的には公開にするということで、公開についての要領を別途、作成をさせていただきました。
議事の公開についてですけれども、原則、公開をする。傍聴においても、行うことができるという形にしております。
また、会議資料につきましても、原則、公開をする。ただし、資料のうち、検討会で非公開とすることが適当であると認めた場合には、公開をしないことができること。
また、3でございますが、議事録の公開、こちらは、議事録作成をしておりますので、会議の議事録についても公開をさせていただければと思っております。
簡単でございますが、公開に関しての規定は以上でございます。

【山崎議長】御説明ありがとうございました。
この件について、皆さんいかがでございましょうか。特に異存はなさそうに思いますが。

(「異議なし」の声あり)

【山崎議長】ありがとうございます。それでは、今、御承認いただいた方針に沿って、本日の検討会より議事録、資料等は公開となりますので、よろしくお願いいたします。
今日自身は、議事録とか資料というのは分かるんですが、北野さん、これから、もしかしたらビデオを撮って見せるとか、ここにみんなが入り込んでくるわけじゃないですよね。ウェブでやったときに。

【北野室長】おっしゃるとおりです。本日につきましては、我々のほうで議事録を作成させていただきまして、その公開によって、公開にしたということに代えさせていただければと思っております。

【山崎議長】ただ、次回以降について、具体的にどう公開するかについては、少し事務局でお考えいただければと思いますが。

【北野室長】承知いたしました。次回以降、このようなオンラインでやるのか、対面でやるのかというところもあると思いますので、そこはまた考えさせていただきます。

【山崎議長】それもありますね。対面でやった場合でも、例えばビデオを撮って、ある限定期間、ビデオを見せるとか、いろいろなやり方が考えられそうに思いますので、少し事務局でお考えいただけたらと思います。よろしいでしょうか。
では、公開についてはこういうことで進めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
再び報告事項に戻りますが、事務局から、これまでの検討状況について、資料3に沿って御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。

【北野室長】それでは、資料3に基づきまして、これまでの経緯と検討状況につきまして、御説明をさせていただきます。
資料3でございますけれども、まず1枚目が、これまでのURA制度の普及・定着に向けた文科省による主な取組でございますが、平成30年2月から9月、本検討会におきまして、URAの質保証の可能性についての議論を開始していただきまして、論点整理を取りまとめていただきました。
その後、令和元年度につきましては、認定制度の試案の作成ということで、委託事業という形で、金沢大学に受託をいただきまして、結果をまとめていただいておりますので、本日、その内容を御説明させていただきます。
今年度につきましては、昨年度の委託事業の結果を踏まえまして、令和3年度から認定制度を開始していければと思っておりますので、それに向けたさらなるフィージビリティースタディーの実施でございますとか体制の検討を、委託事業、また、本検討会の中で検討していければと思っております。
2ページ目は、先生方にまとめていただきました論点整理の概要でございますので、飛ばさせていただきます。
3枚目でございますけれども、令和元年度、金沢大学に受託をいただきました事業の体制でございます。
金沢大学、実施団体といたしまして、URA関係の団体の皆様方に入っていただいた協力者会議を設置いただきまして、研修プログラム検討ワーキング、また、制度設計検討ワーキング、試行・検証・普及促進ワーキングという三つのワーキンググループの中で、それぞれ検討を進めていただいたところでございます。
昨年度の委託事業の結果でございますけれども、「認定制度の試案」の全体概要といたしまして、論点整理を踏まえまして、URAの認定については、卓越性と基準適合性を認定及び評価のコンセプトとして採用することが適当とされております。
1を踏まえまして、それぞれ認定専門URAと認定URAという二つのレベルを定義して認定をするということ、また、それぞれに対応した形の研修プログラムの策定、また、認定機関の検討の在り方と課題を整理していただいているところでございます。
下にございますとおり、認定専門URAにつきましては、それぞれの業務についての卓越性を評価する。認定URAにつきましては、全ての業務においての基準適合性を評価するという形で、右の形にありますとおり、認定URAにつきましてはCoreとFundamentalの研修、認定専門URAについてはAdvancedという形で、ここの研修は今後まだ検討だと思っておりますが、そういう形で対応する形での研修を受けるという形にできればと報告を頂いております。
5ページ目が、「認定URA」「認定専門URA」の認定スキームでございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、認定は、専門URAと認定URAという2段階を対象に行う。認定の申請に際しましては、URAとしての業務経験、また、指定の研修受講修了や大学機関等からの推薦提出などの要件を設定する。審査につきましては、各レベルごとに定めた四つの評価項目に、認定URAは書面、認定専門URAは書面と面接で称号を付与する。認定専門URAの審査分野でございますけれども、取りあえず五つの区分を設けるということを提案いただいております。
それぞれの評価項目は、下にございますとおり、認定URAでございますと、URA業務の経験は3年以上とか、知識レベルはURAに必要とされる業務全般の知識を一定レベル備えていることとか、こういった評価項目を設けているところでございますが、認定専門URAにつきましては、業務の実績、これも十分な実績を有しているかとか卓越した問題解決能力を備えているかというところを、これまでの実績、また面接において評価をして認定を与えるという形で考えてはどうかと提案を頂いております。
6ページ目が、研修カリキュラムについてでございますけれども、研修カリキュラムは先ほどのFundamental、Core、Advanced、三つ考えていただいたところでございますが、Fundamentalの研修につきましては、URAの方々がそれぞれ自己研さんの形で受けていただく。認定URAの認定を受けるに当たっては、この上のCoreの研修を受けることを要件とするという形で考えてはどうかという形で、下に、「Fundamental」、「Core」の科目一覧を用意しておりますけれども、それぞれ研究機関とURA、研究コンプライアンスとリスク管理、研究開発評価、外部資金、研究力分析とその活用、研究プロジェクト、産学官連携、知的財産、研究広報、国際化推進という科目群に基づきまして、それぞれ研修を用意するという形で進めてはどうかというふうになっております。
「Advanced」につきましては、認定専門URAの認定に当たっての必要になるところでございますけれども、この点については、どのような研修が求められるか、さらに引き続き検討が必要と、昨年度の受託事業ではなっているところでございます。
7ページが、具体の認定をする場合の認定機関の考え方でございます。認定機関につきましては、関係団体の合意に基づく新たな機関として設立をするというような場合、また、その場合に、意思決定、管理運営、研修と認定とか、それぞれどう担うかというところが検討事項として残っているところでございます。
下の認定制度全体のまとめというところにございますけれども、基本的には所属機関、大学等からURAの推薦を、認定を希望するURAが所属機関から推薦書を頂いて、それで研修を受けて、研修結果を踏まえて、認定URAになるという形で考えておりますけれども、この認定機関の考え方、最上位委員会とこの下の機能、それぞれA、B、Cとございますが、ここをどういった団体が担うのかというところが、引き続きまだ検討課題として残っているところでございます。
8ページ目でございますけれども、今後の認定制度全体にわたっての課題として、認定にかかる一連の手続の再確認、今回、昨年度の委託事業におきましても、それぞれのフィージビリティースタディーを行っていただいたところでございますけれども、改めて審査全体の試行を実施し、本事業で検討した基準とか様式の実効性を検討することが必要である。
また、認定専門URAの審査区分の確認、認定専門URAにつきましては、5区分が提案されたところでございますけれども、それぞれ審査の試行を行うこと、また、それぞれのAdvancedレベルの研修の枠組み、教材というのが、引き続き検討が必要とされております。
また、研修プログラムの試行と実施形態の検討につきましても、Fundamental、Core、全ての教材に基づいて、実際に研修が回っていくかというところのフィージビリティースタディーを行っていただく必要がございます。
また、認定機関に関する検討でございますが、関連団体の合意の下に上位団体を設立するという、上位団体というか、委員会になるかもしれませんが、そういった形で設けるところまでは合意が得られていますが、実際にその事務をどこが担うのかというところがまだ論点として残っているところでございまして、この点、今年度の委託事業とこの検討会でのワーキンググループ、それぞれで役割分担をして、今後、検討していければと思っております。
昨年度の受託事業の内容については以上になります。
もしよろしければ、引き続き今年度の検討の方向性について、資料4に基づいて説明させていただいてよろしいでしょうか。

【山崎議長】はい。こっちから協議に入りますけど、併せて御説明いただけたらありがたいので、よろしくお願いします。

【北野室長】承知しました。
資料4につきましては、今申し上げました課題について、フィージビリティースタディー、さらに、この認定制度が回っていくかというところの検証を、引き続き委託事業でお願いをしたいと思っておりまして、これは既に、昨年度に引き続いて、金沢大学に受託をいただいたところでございます。
金沢大学からの提案におきましては、Advancedレベル研修のシラバスとかモデル教材の作成というところも提案を頂きましたので、基本的には、先ほどの昨年度の課題で指摘をさせていただきました(1)から(3)につきましては、今年度の金沢大学の委託事業の中で、検討を行っていただけるものと思っております。
一方で、(4)認定機関に関する検討、ここをどこが担うのかというところにつきましては、これが昨年度の委託事業では、ワーキンググループ3の問題だったわけでございますが、ここについて、先ほど皆様方に設置をお認めいただきました、ワーキンググループをこの検討会の下に置きまして、具体にどのような体制にするか、どのような機関が中心に担っていくのかというところの検討を今年度、行わせていただければと思っております。
この両方の検討結果を得た上で、令和3年度から認定制度全体を回していくという方向で進めていければと思っております。
以上でございます。

【山崎議長】御説明ありがとうございます。
まずは、昨年度の事業の報告の部分と今後の課題のまとめをしていただきましたので、その部分については、多くの先生方がいろいろな形で昨年度も関わっていただいておりますので、今の説明に追加をしていただくところとか確認するところがありましたら、どなたからでも構いませんので、御発言いただければと思います。いかがでございましょうか。

【古川委員】九州大学の古川ですけれども、よろしいでしょうか。
今、御説明いただいた委託事業の概要の3番の、ページでいくと5ページになると思うんですが、2-1の「認定URA」「認定専門URA」の認定スキームの、認定専門URAの審査分野の区分の話ですけれども、セクター間連携というのは、何かさっと入ってこないんですけれども、どういうことを……。

【山崎議長】上のほうに書いてある……。

【古川委員】赤の括弧です。

【山崎議長】私の理解では、間違っていたら誰か発言してください。だんだん専門的になって、専門URAですから、特定の分野に優れた業績があって専門性があるというのが認定専門URAだと思います。
そのときに、産学連携とか、研究推進とか、各大学でいろいろなセクターをつくっていらっしゃると思いますが、そのセクター間の連携というような意味合いなのかなと私は理解しているんですけど、例えば地域連携とか、いろいろなものがあると思うんですけど、そういうふうに広く捉えていただいたらと思いますが。

【古川委員】はい。理解できました。ありがとうございます。

【伊藤委員】農工大の伊藤です。関連して御質問していいですか。

【山崎議長】そこのところは、伊藤先生、それでよかったですか、逆に。高橋先生とか、伊藤先生とか、こんなのでよかったですか。

【伊藤委員】いえ、そこじゃなくて、ちょっと発言が重なって失礼しました。先ほどの御説明だと、セクター間連携という概念の中に、産学官連携と地域連携も含まれるという解釈でよろしいんでしょうか。

【山崎議長】はい、そのつもりでおりますが。

【伊藤委員】分かりました。

【山崎議長】御発言はその件だったんですか。

【伊藤委員】それともう一つ、先ほどのプレゼンの8ページ目、概要のマル6でございます。今後の課題のところで、模擬申請者への通知に分かりにくい点があったというのがあったんですけれども、具体的にどういったことを指すのか、また、報告書の中でこの部分ですよというのが、もし記載されているのであれば、該当部分を教えてください。

【山崎議長】8ページのマル6の、今おっしゃったのはどこでしたか。

【伊藤委員】冒頭の部分です。審査のプロセスや評価の……。

【山崎議長】模擬申請者への通知に分かりにくい……、評価とかを、審査員を決めて、実際にやっていただいたんですけど、いろいろ手間取って、審査の観点を皆ですり合わせるとかそういうことが、実は事前にちゃんと、本当はトレーニングをすべきだというのが私の言い分なんですけど、審査員もトレーニングしないと駄目だと思っているんです。

【伊藤委員】そうですね。

【山崎議長】なので、そのときに、認定する上位団体としては、やっぱり審査基準はしっかり決めていただいて、こうやってそれをチェックしてくださいみたいな手順までをつくっておかないと、人によって、よしとなったり駄目となったりというのは、それはないでしょうと。なので、その辺が多分、審査員も予行演習だというので、いろいろ手間取られたのだったと聞いておりますが、そんな意味合いかと思います。

【伊藤委員】分かりました。ありがとうございました。

【山崎議長】なので、あちこちに何か書いてあるかもしれません、報告書にも。高橋先生、併せて発言はなかったでしょうか。

【高橋委員】セクター間連携のところは、学長がお返事いただいたとおりで、今や産学連携のみならず、産学官連携や地域のセクター、NPOと組むのが多いという意味で、ベターな概念で名前をつけた、それに尽きます。以上です。

【山崎議長】ありがとうございます。ほか、御発言ございませんでしょうか。どうぞ。

【山本(進)委員】山本ですけれども、金沢大学の報告書を頂戴して、じっくり読ませていただいて、非常に精緻なところまで御検討いただいたということで、立派な報告書が、後半のほうは新型コロナでいろいろ影響されたにもかかわらず、完成度の高い報告書だと思っております。
それで、研修カリキュラムのところで、6ページなんですけれども、AからJまでで15科目ということで、中身それぞれのコンテンツは非常によいかと思うんですけど、これは普通、山崎先生も御承知のように、大学では、例えば、AのところでURA概論というのがあって、その後、中レベル、さらに発展レベルというか、そういう感じではなくて、項目がややフラットでずらっと並んでいるという感じが私はしたんですけど、それは、いいとか悪いとかの問題ではなくて、大学のカリキュラムの場合とはちょっと違うというか、それで、どういう形で、こういう科目一覧の構成というのか、恐らくタイムシリーズに沿ってやっていくわけですから、そういうときには大学の、今申し上げましたように、まずは概論から行って、だんだん特論とかに進むという形を想像していたんですけれども、この辺は何か御議論等はあったんでしょうか。もしあれば、別にいいとか悪いとかの問題ではなく。

【山崎議長】科目名が一緒になっていて、FundamentalもCoreも、記号で書いているようですけれども、15科目、用意しようとしております。なので、先生がおっしゃった点とか、まとめとかいうのは、その前と後ろにつくのかなという感じはしますけどね。
なので、単位にならない前段みたいな、若干お説教めいたことも入ったような中身があっても、私は、大学の講義からいくといいかなと。導入部分ですよね。
高橋先生、議論された一人として、何か。

【高橋委員】この件、ワーキンググループのメンバーが、いわゆる研修のところでの議論が中心になっておりまして、そこのメンバーでもありましたので、議論の過程と、山本先生の御質問に、ちょっと補足的に回答させていただきます。
まず、概論と特論のイメージなんですけれども、現在見ていただいている6ページ目のものというのは、2011年から14年の東京大学がオール・ジャパンでつくられたスキル標準に大枠、基づいて設計されて、もちろん少しリフォームはされておりますけれども、まず、されております。
最初のイントロのところの、いわゆる概論的なもので言うと、恐れ入ります、事務局の方、6ページ目の科目一覧を映していただくといいと思うんですけれども、現在、ネーミングではAとなっております研究機関とURAというのが、いわゆる教材を作る過程で、概論に当たるなというような記述になっています。ですので、確かにAが、そういう意味では、概論という名前をつけて、その上で、BからJまでの個々の単元が入っているというイメージで捉えていただいてもいいのかもしれません。
もう一つ、特論というのが、山本先生のイメージで、例えばレベルが上がるという意味ですと、FundamentalとCoreというのがまず、この構成どおりで2階層ありまして、その上に関して言うと、このページの上の図にありますけれども、よりAdvancedのものに関しては、恐らく個々の科目の質を上げるということではなくて、もう少し複合的な知識とそれに対する業務が必要だと思うので、この図のように、FundamentalとCoreはこの15科目で2階層、Advancedに関しては、15科目が2以上集まった形でできる、そんなイメージになっております。
二つの御質問があったと理解したんですけれども、山本先生、よろしいでしょうか。

【山本(進)委員】どうもありがとうございました。それで理解できました。
ということは、例えば、1年目に1から6の科目を取って、2年目に今度は7から取るということもできるということですね。そういう理解でよろしいでしょうか。

【山崎議長】おっしゃるとおりです。

【山本(進)委員】分かりました。ありがとうございました。

【山崎議長】それから、Advancedについては、この科目とは、そのまま多分、レベルアップだけではなくて、組織をまとめるとかマネージングというようなことが少し評価の対象に入ってくるんじゃないかと私自身は理解をしています。
高橋先生、そんな理解でよかったですか。

【高橋委員】マネジメントは非常に大きな課題で、まず、議論を……。

【山崎議長】議論はされていましたね。

【高橋委員】大変時間をかけていたしました。その上で、いわゆる1大学において複数のURA実務者を取りまとめる組織マネジメントに関しては、今回のカリキュラムの範囲外とする。なぜなら組織文脈性が高いからです。
一方で、いわゆる課題に関して、例えばファンドレイズのところのプロジェクトのマネジメントというようなものですと、恐らくそれはプレに関しても、ポストに関しても、セクター間連携に関しても入ってきますので、そこら辺はもちろん入ってくると思います。
以上です。

【山崎議長】ありがとうございます。山本先生、そんな感じの議論がなされて、あまり表には出てきていないんですけど、Advancedについても少し教材開発みたいなことを今回、やってみようかなということも一応課題にしていますので、その中でまた、同じような議論が深められるのではないかと期待はしております。
以上でございます。よろしかったでしょうか。

【山本(進)委員】分かりました。理解いたしました。

【山崎議長】そのほかにも、御発言ございませんでしょうか。
久保さん、どうぞ。

【久保委員】私もですが、非常に、よくできていると思います。
それで、一つだけ気になっているのは、財政の話なんですが、それはもちろん検討していただいていて、成果報告書の32ページにかなり細かくシミュレーションをしていただいて、36ページのところに、財政的にどのように持続可能な仕組みにするかというのは今後の議論ということで、一応は書いているんですが、その議論の中で、誰が負担すべきかというような議論はあったでしょうか。
例えば、URAが負担すべきだ、あるいは、大学も本来、一部分、やるべきところをやってもらっているんだから、大学も負担する、あるいは、国が負担すべきでしょうというような議論がもしあったら、教えていただきたいと思います。

【山崎議長】多分、議論は、直接はなさっていないと承知していますけれども、公開シンポジウム等はやりましたので、そのときに取ったアンケートの中では、そういったことに対するいろいろな御意見がありました。
それはただ、機関ごとにやり方が違うので、こうしなさい、ああしなさいとはなかなか言えないことかなと。認定の中身そのものは個人に所属するものですので、最終的には個人負担となるのかなと、私自身はそんなふうに考えていますけど、これをすれば組織が支援しますよというのは、あって全然問題ないと思いますが、それを認定団体側から組織に対して強要というようなことはまずできないだろう、こんなふうに思っております。大いに気になるところですね。

【久保委員】分かりました。これは例えば、これからの議論だと思うんですけれども、いろいろな任意団体と違って、赤字になったときに、辞めますというわけにいかないので、誰がその後の費用を補塡してくれるのかというようなところを考えておかないと、それがないと、先ほど、どこにやってもらうのかというようなお話をしておられましたけれども、そこのところを明確にしておかないと、どこもくっつかない。逆に言うと、お金さえあれば、何とかなると、個人的には思います。
以上です。

【山崎議長】貴重な御意見ありがとうございます。
ほか、御発言ございませんでしょうか。

【山本(貴)委員】山本ですけど、いいですか。
私、つい先日、知的財産権の件で、今見ていただいているページのAdvancedのカリキュラムについて、打合せをしていたんですが、そこで気づいたことがあったんですが、私が担当している知的財産とはちょっと離れた話なんですが、ベンチャー支援というのが、ベンチャーの設立支援だとかそういうのが、ほかに当てはまらないからここに入れてくれみたいな話になっていたんですが、例えば、Gの産学連携とかそういうところで、ベンチャー支援みたいものは入ってこないのか、あるいは、URAでも、ベンチャーとは全く関係ないというのが一般的なコンセンサスなのかなと思ったんですね。
知的財産に入れてもいいんですけど、やや違う方向性だったので、少し違和感を感じたんですが、そこら辺はいかがなんでしょうか。

【山崎議長】多分、全く検討していないと思いますので、検討課題として頂戴したいと思いますけど、どこかに少しは触れるべきかなと。

【山本(貴)委員】そうですね。

【山崎議長】知的財産がどう実現、社会実装されていって、それを社会ではどうやってみんなで応援しているかとかということを、やっぱり知っていただく必要は、部分的には私はあると思いますので。

【山本(貴)委員】ベンチャーをあまり想定していなくて、FundamentalとCoreの知的財産のカリキュラムをつくっていたものですから、そこに知的財産でAdvancedが入ったら、突然ベンチャーとかというと、何かそうされる側も違和感はあるし……。

【山崎議長】分かります。どこにも入ってきていないのに突然、ベンチャー、スタートアップかいみたいな話になりますからね。

【山本(貴)委員】そうなんです。そこがちょっと、私のプログラム云々という話ではなくて、どこかにやっぱりあったほうがいいなというのを、御検討いただければと思います。

【山崎議長】同感に思いますので、御指摘ありがとうございます。今年度のカリキュラム開発の中の具体的な課題に、どこかに盛り込みたいと思います。
あわせて、何か御発言はございませんでしょうか。

【山本(進)委員】山本進一のほうですが、今、山本貴史先生のおっしゃった問題は非常に重要でして、大学発ベンチャーとして大学が認定したベンチャーに関しては、URAが積極的に支援すべきであるといったような動き、私どものところで今、そういう検討をしておりまして、やはりURAだねと。
産学連携コーディネーターとか、あるいは知財のプロデューサーとか、過去におられた職種ではなくて、URAが大学発ベンチャーをより積極的に支援をしていくことによって、大学発ベンチャーがより発展していくであろうということの議論もありますので、山本貴史先生がおっしゃったようなことは、やはり入れていくべきで、非常に重要な項目になるのではないかなと思います。
現状をちょっと申し上げました。以上です。

【山崎議長】ありがとうございます。
ただ、全面的にURAがやるというのはちょっと無理があるかなという感じが、私は個人的にはしていまして、スタートアップ支援とかいうのは、仕事の範囲がかなり広いので、URAはそういう仕組みがあって、その一部に自分も貢献しなければいけないということを知らしめるというのは重要かと思うんですが、全面的に取り込むと、URAさんの仕事だというのはちょっと行き過ぎかなという感じは、個人的にはちょっと思うので、それも含めて議論の対象にさせていただければと思います。山本先生、ありがとうございます。
ほか、御発言ございませんでしょうか。
ちょうど小泉先生が現れましたので、こんにちは。

【小泉委員】こんにちは。すみません、こっそり入りました。

【山崎議長】去年度の報告を室長からしていただいて、あれはどうだった、これはどうだったという議論を今ちょうどやっているところでございますが、あわせて、ちょうどワーキング3での議論で、ちょうど課題になっている最終まとめのところを見ると、認定機関に関する検討と、上位団体を設立する方向性を決定したということが書いてあるんですか、どんな議論があったかとか、まとめて御紹介いただけるとありがたいんですが、いかがでございましょうか。

【小泉委員】ワーキンググループ3は、そういう意味では、まず、認定機関に関しては機能を明確にしようということで、機能を明確にしたところです。A、B、Cという機能が重要ではないかと。
必要な機能としては、一番トップとして、意思決定を行う機能を持っていること、それから、Bという管理運営する機能を持っていること、それから、研修と認定を実際に行うという機能を持っていること、こういったことが重要なのではないかなと。
今お見せいただいているページですけれども、こういった機能を持っていること、ポイントの2ポツのところですね。すごいですね。僕が書いた訳が分からない文章から、ここまでまとめていただけるのは、すごい分かりやすくまとめていただいて、ありがとうございます。
ただ、さらにもう一つは、この機能をどうやって分解、また、A、B、C全部ができる団体をつくれればいいですが、それもなかなか難しいだろうと思っているところで、A、B、Cの機能、誰がどこを担うのかという議論を、ぜひ今年度、できていければと思います。
その際には、運営を持続的、継続的にどうやって進めていくのかというところも一緒に議論しなければいけなくて、一回だけやればいいものではないので、この機能をどこが、誰が、どのように、持続的に、現実的に、それを継続的に担っていくのかという議論が今年度、できていければいいと思っております。
以上です。

【山崎議長】ありがとうございます。
今の御報告について何か御発言、御質問とかありますでしょうか。なかなか悩ましいところだと思うんですが、今年度、はっきりさせないといけないと思っております。
特に御発言はなさそうですので、この件も含めて、報告については以上とさせていただいて……。

【古川委員】1点だけ、申し訳ありません。ちょっと元に戻るようなんですが、九州大学の古川ですけれども、先ほどの6ページの研修カリキュラムの科目一覧につきまして、議論がどうされたか教えていただきたいんですけれども、URAの業務として、我々としては、研究契約、契約業務というのは、秘密保持も含めて非常に重要な業務だと思っているんですけれども、特に産学連携でなくても、秘密保持とか、研究契約というのは関わってくるんですが、これは、そういう勉強というか、科目というのはどこに含まれることになりますでしょうか。

【山崎議長】多分、きちっと入っているかどうか分かりませんが、研究コンプライアンスとリスク管理のマル1、マル2があると思うんですが、ここらにないといけないんじゃないかなと思っております。もしなければ、ちゃんと入れるように改善をします。

【古川委員】よろしくお願いいたします。

【山崎議長】一部は、産学連携にも入ってくるかなと思いますね。

【古川委員】受託研究なんかでも、やっぱり契約というのが必要……。

【山崎議長】おっしゃるとおりで。

【古川委員】お願いいたします。ありがとうございます。

【山崎議長】そういう意味で、産学連携、地域連携と無理やり分けていますけど、ここらにはいろいろなことが入っているかなと思います。もうちょっと違うタイプの契約も含めて、この辺に入り込めるのかなと思います。ありがとうございます。
それでは、ずらずらとした議事進行で申し訳ないんですが、協議事項ということで、先ほど、資料4について、北野さんから説明をしていただきました。議論に入りたいと思いますが、先ほど説明のあった資料4について、今年度の検討課題とか体制について、こんなふうにやりたいと金沢大学では考えております。いかがでございましょうか、何か御意見があればお伺いしたいと思います。
去年は三つのワーキングをつくってということでございましたが、今年は、研修を実施するワーキングと、それから、認定業務をやってみるということでそっちのワーキングということであります。研修のところについては、あわせて、Advancedレベルのシラバスとモデル教材一部を作成するというようなことも一応、課題に上げております。なので、こういう体制でと考えております。いかがでございましょうか。
この辺の詳細については、先ほどお決めいただいたワーキングで細かいところは議論していただきながら、この検討会議にも上げていただくということになると思います。もちろん昨年度までと同じように、協力者会議というものを中につくって、そこで頻繁にやり取りをしながらワーキングの作業を進めさせていただければと思っております。
何か御発言ございませんでしょうか。よろしかったでしょうか。
ありがとうございます。では、このことについては御了解いただいたというふうにさせていただきます。
それでは、4ポツ、その他に移らせていただきます。
今後のスケジュールを皆様と確認させていただきたいと思いますので、事務局から説明をよろしくお願いいたします。

【北野室長】今後の予定についてですけれども、本日、設置をお認めいただきました、まず、このワーキンググループを早急に進めていきたいと思っております。ワーキンググループの中で、認定制度の体制をどうするか、特に、先ほど小泉先生からございましたが、A、B、CのBの管理事務、ここをどこがやるかというのが非常に重要な問題になってまいりますので、ここのワーキングで議論をさせていただきまして、これを大体11月ぐらいまで、ワーキングを進めさせていただきまして、12月の検討会におきまして、今後の方向性を決定させていただければと思っています。
それ以降、今、1月以降という形にさせていただいておりますが、若干、我々事務局といたしましても、認定制度をここで、管理体制もしっかりできて、つくった後に、さらにURAの活用に向けて、我々どのようなことが求められるのかというところをもう一度、全体的な話になってまいりますが、大学におけるキャリアパスとか評価、また今後、まだ人数も十分ではないと認識をしておりますので、その辺りについて、様々な御意見を頂きたいと思っております。
もし先生方から、こういった論点を検討すべきだということがあれば、そちらもお話を伺った上で、この検討会の中で検討していければと思っております。
簡単でございますが、以上でございます。

【山崎議長】ありがとうございます。
金沢大学が受託した今年度の事業は、12月末までに、研修及び認定という試行を、全ての科目、全てのあれについてやるというふうになっておりますので、それに合わせたスケジュールだというふうに御覧いただくと、納得感が出るんじゃないかなと思います。
したがって、ワーキングでは結構、実質的な議論をしていただいて、12月のいろいろなものが終わる頃にこの検討会を実施して、報告をいただくということになりそうでございます。
私、それから、事務局からの説明は以上ですが、このスケジュール感について、何か御発言があればお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。特によろしかったでしょうか。
それでは、皆さんの御了解を頂いたということで、この線で進めさせていただきます。
多分、当面はオンラインでの開催ということになりそうでございますけれども、引き続き、どうぞよろしくお願いします。
また、各団体には、これからワーキングのメンバーを選んでいただくということになりそうでございます。あわせて、スピード感も大事なようでございますので、よろしく御協力のほどお願いをして、本日のウェブ会議は閉じさせていただきますが、事務局、よろしいでしょうか。

【北野室長】はい、大丈夫です。また次回以降につきましては、日程調整を改めてさせていただければと思っております。ありがとうございました。

【山崎議長】それでは、皆様、ありがとうございました。特に御発言ないでしょうか。なければ閉じます。失礼します。

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