スーパーサイエンスハイスクール(SSH)支援事業の今後の方向性等に関する有識者会議(第8回) 議事要旨

1.日時

平成30年6月21日(木曜日)10時00分~12時30分

2.場所

文部科学省15階 局1会議室

3.議題

  1. SSH重点枠の新しい展開の方向性について(ヒアリング等)
  2. 今後のSSH支援事業の在り方について(先進的な取組の方向性について)
  3. 事業の成果・効果の検証について
  4. その他

4.出席者

委員

重松委員、千葉委員、荒瀬委員、菊池委員、末冨委員、竹内委員

文部科学省

坂本人材政策課長、淵上教育課程課長、春山教育改革調整官、高瀬教育課程課長補補佐、浦山人材政策課次世代人材育成係員

オブザーバー

愛媛県教育委員会 八木指導主事、滋賀県立膳所高等学校 小池教諭

5.議事要旨

○運営規則に従い、会議を非公開とすることとなった。
○事務局、千葉委員、愛媛県教委・八木指導主事、膳所高校・小池教諭より、資料について説明が行われた。

それに関連して以下のとおり意見交換が行われた。

【主な議論】
(SSH重点枠の新しい展開の方向性について)
・トップ層を更に高めることはもちろん、裾野を広げていくことも、国全体としてみれば、非常に重要なこと。

・膳所高校において、課題研究のコンテスト化を避けるという意図は何か。
→放任は良くないが、指示ばかりも良くない。適切なアドバイスで、生徒の間違いについて生徒自ら気付かせられるか、が教師の本分であると考えている。そのためにルーブリックを用いることは有効である。また、教師の指示に従うだけの生徒が、仮に、コンテストで受賞しても、それを大学入試の根拠にしてしまうことには、信頼性、妥当性、公平性の面で問題があると思う。

・各校それぞれの考えがあって良いと思うが、課題設定で教師が手を入れすぎるのは問題があると思う。教師が生徒に考えさせず、生徒に次々と指示を出して研究させてしまうと、研究誘導のような形になり、課題研究が生徒にもたらす効用を損なう場合もあると考える。課題を設定するところにウエートを置くことが重要であるという考えもある。

・高大接続を通して人材育成をするというモデルを持っている、あるいは、作ろうとしているのか。
→イノベーションを創出する人材を育てたい。自らミッションを作れる子を送りだしてほしいというのは大学側のニーズでもある。大学の中でトップの人材となる子を送り出すことが人材育成であり、課題研究を通じて裾野が広がり、人材育成が図られている。

・愛媛県としてはSGHとSSHを1つの学校で両方やるより、別の学校で行った方がいいと考えておられるのか。
→学校の規模や理数科の設置状況なども踏まえながら、1つの学校に1つの指定としている。

・高大接続を打ち出しているが、大学側にとってのメリットというのがどの程度感じていただけるものなのか。ボランタリーなものに依拠してシステムを構築できるか。

(今後のSSH支援事業の在り方について)
・例えば、全ての学校が広域連携をするので増額をしてほしいと言ってきた場合には、増額はできない。重点枠として広域連携を残すか、もしくは、基礎枠でやるべきことと仕切るかのどちらかにしないと、審査の実務上、難しいのではないか。

・中核をなくすとすれば、それに代わるようなことを考えなければいけないのではないか。

(事業の成果・効果の検証について)
・管理機関が行う形になっているが、実際にそれが本当にできるのは高校の先生。本当にスムーズに進むようにするために、高校側に何かもっとそういうことをしたくなるような動機付けや、自立的に動くような仕組みが必要ではないか。

・ホームページの活用については、細かく指定しない方がやりやすい。

・もともと各学校の自主性に応じたカリキュラム編成をしていくというのが柱だが、その結果、この十数年間やってきて、今どういうステージにいるのかということが、全体として俯瞰できないだろうか。
→全国的な基礎枠の成果は、資料にまとめている委員がおられ、地域性とか、経験年数と経験の違いなど、色々なデータをお持ちなので、改めて意見交換ができる機会を持ちたい。

○最後に、事務局より今後の開催スケジュールについて説明があり、閉会した。
以上

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科学技術・学術政策局人材政策課

(科学技術・学術政策局人材政策課)