ここからサイトの主なメニューです

資料5−1

原子炉主任技術者検討会への意見・提案について

2005年1月20日
株式会社 BWR運転訓練センター
村田 扶美男


若干意見を述べさせて頂きたい。
本検討会の検討範囲外と言う懸念もありますが、問題点、論点の整理に加味して頂ければ有り難く存じます。

1.試験制度に関して
  (1) 専門職大学院のカリキュラムの認証(審査)の要否
 カリキュラム修了者の原子炉主任技術者試験における合格率の実績や口答試験での能力確認により、筆記試験の免除を前提としたカリキュラムのレベルであることを確認・評価することは不可能と考えます。したがって何らかの認証が必要と考えます。

  カリキュラムの認証システムを策定した場合に発生する事案
 一般の大学院で同一(同種)の教育カリキュラムを提案したら、このコース出身者は専門職大学院と同様に免除できるのか。この場合も、その認証システムに則って、認可を与える事が可能と思います。

   個人的では有りますが、電力会社幹部によっては、内容の伴った教育である事が必須でしょうと言う意見も有ります。当然ですが、炉主任人口は是非とも多くしたいという認識は電力会社には強いものがあります。

  (2) 試験免除期間の設定
 学科免除を実行に移すとした場合、資格は有期にする必要は無いでしょうか?
 例えば、「専門職大学院修了後5年以内は法令を除く筆記試験科目を免除。卒後5年以降は筆記試験科目免除は無効。」

2.その他(試験制度以外)
  (1) 定期講習制度等の必要性
 原子炉主任技術者の下位に属すると考えても良い原子力発電所の運転責任者は3年毎にチェックが必要なシステムになっています。(正確な表現では有りませんが)こう言う人たちに厳しい再訓練を要求して、炉主任資格が生涯有効と言うのも聊か制度的に奇異な感があります。
 一例として、『また、炉主任資格継続には5年ごとの講習とレポート(評価・採点付き)義務付け。科目は法令、学科、実務等。』
  (2) 原子炉主任技術者以外の資格の検討
 原子力技術者の育成という意味では、原子炉主任技術者だけの育成では片手落ちと思います。メーカーなどの設計方面から見れば、原子炉主任技術者の試験免除のみでは、専門職大学院のコースは余り意味の無いものでは無いでしょうか。
 原子力・放射線技術士の資格取得に際しても学科の免除を与えるであれば、メーカには若干魅力もあろうかと思います。ただし、この技術士の原子力の安全確保にあたっての位置付けがはっきりしていないので、その制度設計も別途実施して頂く必要があると思います。今後原子力関係の設計に必須な資格として育成するのも、原子力の透明性の向上の為に必要とも考えます。


ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ