平成17年10月31日(月曜日) 14時~16時
古河ビル 6階 F1会議室
中澤委員長 山中副委員長 大山委員 越塚委員 須藤委員 土屋委員 蜂谷委員 渡部委員
青木原子力規制室長 島根運転管理・検査管理官 他
(1) 前回の議事概要については、既にメールで了承を得てHP掲載している。今回についても同様に、事務局が作成後、委員と調整等を行い、HP掲載することとする。
(2) 関西電力株式会社高浜発電所3号機可動小型中性子束検出器の所在不明について、資料INES17‐上01に基づき、事務局より説明の後、次のとおり委員から意見等があった。
(委員) INES評価マニュアルに挙がっている事例に該当する案件であり、あまり議論の余地はないと考える。
(委員) 参考までに、線源の紛失という事象は過去にもあったのか。
(事務局) 線源ではないが、平成10年11月6日に京都大学の原子炉実験所において、233Uフォイルの紛失があった。
(委員) それは見つかったのか。
(事務局) 見つかっていない。
(委員) その時INESは運用されていたのか。
(事務局) 平成10年当時は、試行運用中であった。
(委員) 紛失した放射性物質が高濃縮ウランでない場合は、どのような評価となるのか。
(事務局) 同様である。核燃料物質の紛失は量等の問題ではなく、あるなしが問題となる。
(委員) 核燃料物質としてはごく微量でしかも中性子束検出器であったため、核燃料物質であることの意識が薄いということも背景にあるのでは。
(委員) 仮に今後見つかった場合はどのような取扱となるのか。
(事務局) 法令報告の後に発見されたとしても、所在不明は本来あるべきところにない管理状態ということになり、法令報告は求めることとなる。
検討結果: 原子力規制室が暫定的に評価したレベル1
[基準1:‐、基準2:‐、基準3:1]は妥当なものと判断する。
(3) 核燃料サイクル開発機構高速実験炉「常陽」の定期検査中に確認されたコンクリート遮へい体冷却系窒素ガス冷却器伝熱管の孔食について、資料INES17‐上02に基づき、事務局より説明の後、次のとおり委員から意見があった。
(委員) 孔食部の貫通は、施設定期検査において清掃を行ったことにより起こったとあるが、運転時に既に孔があいていたということはないか。流量等の変動があったことを知っていながらも運転を続けていたというようなことがあれば、問題があるかと思うが。そうでなければ、INES評価レベルは0で問題ないと考える。
(事務局) 当該伝熱管の漏えいについては、5,000ppm程度になると警報を発する湿分計により常時監視をしており、その湿分計の上昇傾向が見られなかったとしていることから、変化に気づきながらそのまま動かしていたということはないと考えている。
(委員) 当該事象と類似した事象はあったか。(中澤委員長)
(事務局) 原子力安全・保安院の方で、施設定期検査中に明らかになった蒸気発生器伝熱管の不具合については、INES評価レベル0‐と評価している例がある。
検討結果: 原子力規制室が暫定的に評価したレベル0(尺度以下)
[基準1:‐、基準2:‐、基準3:0]は妥当なものと判断する。
(4) その他
本日の検討結果を踏まえ、文部科学省としてINES評価正式値を速やかに確定する。
担当:川末、荒川
電話番号:03-5253-4111(内線4033)
ファクシミリ番号:03-6734-4037