研究炉等安全規制検討会耐震検討ワーキンググループ(第4回) 議事要旨

1.日時

平成18年12月1日(金曜日)13時30分~15時45分

2.場所

丸の内仲通りビル 地下1階 K2会議室
東京都千代田区丸の内2‐2‐3

3.議題

  1. 耐震検討ワーキンググループ(第3回)の議事概要の確認
  2. 報告書について

4.配付資料

  • 資料4‐1 耐震検討ワーキンググループ(第3回)議事概要(案)
  • 資料4‐2 研究炉等安全規制検討会 試験研究用原子炉の耐震検討ワーキンググループ 報告書(案)

5.出席者

委員

代谷主査、瓜生主査代理、石島委員、釜江委員、越塚委員、本間委員、和田委員

文部科学省

袴着次長/原子力安全監、野家原子力安全課長、小原原子力規制室長、中矢保安管理企画官、他 

6.議事要旨

(1) 耐震検討ワーキンググループ(第3回)の議事概要の確認
資料4‐1に基づき事務局より説明後、文言を2ヶ所修正し、了承された。

(2) 報告書について
資料4‐2に基づき事務局より説明後、次の通り委員からの意見及び質疑応答があった。

  • 過度の放射線被ばくを及ぼすおそれがないということについて5mSvをクライテリアとしているが、この数値を選定フローに示されたSクラスの判断基準として用いることの整合性はどうか。新指針ではSクラスを影響の大きなものとしているのに、このワーキンググループで基準値を被ばく影響で議論してよいか疑問である。(本間委員)
    → 新指針と旧指針を比べた場合に内容が変更になっているのはSクラスであり、安全委員会からの既設炉に対する耐震安全性の確認に関する要請文書では、確認対象施設を「過度の放射線被ばくを及ぼすおそれのある施設」としていることから、Sクラスの施設の区分として被ばく影響を採用することは整合していると考えています。なお、耐震指針の耐震分科会の速記録にもAクラスとBクラスの境は実質的に5mSvで運用されてきている旨の発言があります。
  • 新指針にはSクラスの判断基準が何mSvとは明示されていないので判断が難しい。ただし、発電炉も実際にはバックチェックを5mSv で行っている。理由が明示的でないが発電炉の動きも見ながら判断する必要があると思う。研究炉と発電炉の違いを考慮して、リスクという観点から決めるオプションにもっと柔軟性を持てないか。(石島委員)
    → 判断基準を線量で求めている以上、発電炉と整合性を採ることは地域住民の方にとっても重要と考えます。リスクに関しては、まだ、実行は難しいとは思いますが、将来を睨んだ基準は可能であると思われます。
  • 基準地震動策定に必要な活断層調査のところで、地震調査研究推進本部のものが保守的であれば活断層調査は必要ない等とされているが、これは基準地震動Ssを決めないと保守的といえないのではないか。(釜江委員)
    → ここでは活断層自体の評価を考えています。既存の申請書により許可が済んでいる施設であれば一定の活断層調査は終わっているものと考えます。地震調査研究推進本部のものは防災面からある程度保守的になっているので、例えば、活断層の長さの取扱などが既存の公開文献と比べて保守的であることが示される場合などは、ボーリング調査やトレンチ調査等の活断層調査は必要ないと考えます。
  • → 設備が頑丈であれば、Ssを決めるための調査の一環としての新たな活断層調査は必要ないということであると思われる。(石島委員)
  • 別添1の3/6ページにおいて5mSvを超えた場合に直ぐに「Sクラスとしての検討を必要とする」というところに入るのだろうか。いろいろ検討した上で、その影響を判断して、やはり「Sクラスとしての検討を必要とする」となるのではないか。その判断がないと4/6ページのフローに入ったがSクラスにならないというものもでてくるのではないか。(代谷主査)
    → 基本的にスタートの段階で状態を十分評価していただき、仕上がりとしては、この選定フローの通りに評価していただくことになると考えます。 評価においては、全部機能を喪失した場合を仮定するのが基本としても常に100%機能を持たないという前提で評価しなければならないということではなく、既設炉においては注意書きの1.に示したように機能を喪失した場合にどのような状態になるのかを現実的に考慮できる場合は考慮して評価することになると考えます。
  • 1/6ページの3.検討結果(1)2.のところで、仮定した場合の周辺への公衆への放射線被ばくを周辺影響という略称にすることは、この評価はあくまであえて特定の仮定を行って実施するものであって現実とは異なるのであるから、相応しくないのではないか。想定といった用語がよいと思われる。(代谷主査)
    → 検討します。
  • 4/6ページのフローの最初のところに「(停止機能にはSクラスを求める)」と記載されているが、これは不要と思われる。過度の放射線被ばくを及ぼすおそれが「なし」の場合に結果としてSクラスに行かないという部分がわかるようにしたい。(代谷主査)
    → 検討します。
  • 今日の議論に基づいて事務局にて修正案を作り、委員に確認していただき、本ワーキンググループの検討結果としてまとめることとしたい。(代谷主査)

お問合せ先

科学技術・学術政策局原子力安全課原子力規制室

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電話番号:03‐6734‐4035(直通)

(科学技術・学術政策局原子力安全課原子力規制室)