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気体電離作用を利用する検出器
荷電放射線が検出器内の気体分子を電離した電子と陽イオンを電極に集めて測定する方法
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電離箱
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電子の増幅作用なし |
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封入気体は空気、照射線量の定義に基づく検出器 |
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用途:X線、γ線の照射線量、吸収線量等 |
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比例計数管
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二次電子がさらに気体を電離⇒電子なだれ/一次イオン量に比例した出力パルスを発生
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電子の増幅〜 倍 |
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気体はPRガス( 90%、メタン10%) |
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用途:α線、β線、中性子 |
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GM計数管
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電子なだれが検出器の陽極全体に展開
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◇ |
出力パルスは一次電離量とは無関係(放射線の種類、エネルギー情報なし) |
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気体は (または ) 有機ガス(アルコール等) |
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用途:β線、ガンマ線用サーベイメータ |
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発光(シンチレーション)を利用する検出器( )
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励起作用(外からエネルギーを加えて、原子の基底状態にある電子を励起状態に持上げる現象)により、物質から蛍光や燐光を発光させ、この光を捉えて放射線を測定する方法
⇒極微弱な光を検出するため、光電子増倍管による増幅
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NaI(Tl)
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非常に高い検出効率のγ線検出が可能 |
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NaIは潮解性があり、ガラス窓の付いたアルミニウムのケースに密封
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◇ |
透明度悪く、薄い膜の使用のみ⇒α線、β線には不可 |
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γ線サーベイメータに利用。高い計数効率とバックグラウンドのほとんどない高性能検出器が入手可能 |
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発光(シンチレーション)を利用する検出器( )
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有機液体シンチレータ
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トルエンなどの溶媒中にPPOなどの用材を溶かしこんだもの |
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測定試料を直接シンチレータに溶かし込む方式
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幾何学的検出効率100% |
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− |
線源の自己吸収、後方散乱、検出器窓による吸収の問題点はすべて解消
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、 など低エネルギーβ線計測に最適
( の唯一の高感度測定手段) |
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プラスチックシンチレータ
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水素と速中性子の散乱反応からの反跳陽子によるシンチレーションを検出 |
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極めて短時間で発光
⇒高い計数率での計測が可能 |
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半導体検出器⇒宇宙放射線場での使用は不可(宇宙線による放射線損傷など)
{割愛}
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熱蛍光線量計(TLD)
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原理:ある種の結晶に放射線を照射後、数100 に加熱すると、吸収線量に比例した蛍光を発生。これを光電子増倍管で増幅の上測定。 |
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用途:γ(X)線、β線による吸収線量及び熱中性子の測定 |
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特徴:
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広い測定可能な線量範囲⇒10 〜数 |
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アニーリング(加熱)により繰り返し使用可能 |
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、 、 ; 低実効原子番号 |
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: 、 : 他 ; 高実効原子番号 |
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その他の検出器
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フィルム線量計(フィルムバッジ)
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原理:放射線で写真用フィルムを照射
⇒フィルムが黒化。その黒化度から照射線量を評価 |
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構造:フィルムバッジ⇒放射線用高感度フィルムをアルミ箔等の遮光用シートで密封しケースに収めたもの |
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特徴:
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β線、γ線を個別に測定。熱中性子、速中性子の測定が可能 |
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現像済フィルムは保存でき、記録として残すことが可能 |
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γ線の検出限界が100 と比較的高い(短所) |
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固体飛跡検出器
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原理:1 n,n pによりコンバータで生成する反跳陽子がプラスチック表面に傷をつける。生じた傷を 、 等を用いてエッチング処理し、エッチピットとして顕微鏡観察により測定 |
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用途:速中性子による個人被ばく線量測定(50 〜10 の中性子に感度) |
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構造:ポリカーボネートやADC(Allyl Diglycol Carbonate,通称名CR39)プラスチック表面に含水素系ポリエチレン等のコンバータを密着したもの |
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中性子測定法( )
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反跳陽子法
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速中性子と水素原子との弾性散乱による反跳陽子を検出: (n,n)p |
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水素ガス比例計数管⇒速中性子 |
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液体シンチレータ、プラスチックシンチレータ⇒速中性子 |
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荷電粒子検出法
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低速中性子と物質との相互作用により放出される荷電粒子を検出 |
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核反応の種類と検出器
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 n,α : |
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比例計数管 |
⇒熱中性子 |
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◇ |
 n,p : |
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比例計数管 |
⇒熱中性子 |
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◇ |
 n,α : |
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シンチレータ |
⇒熱中性子 |
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中性子測定法( )
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放射化法
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中性子による物質の放射化量を測定⇒中性子束の測定
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(n,γ) ⇒熱中性子 |
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しきい放射化検出器〔 n,p 、 n, 等〕⇒速中性子
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複数種類の検出器の測定値から、アンフォルディング法により速中性子スペクトル評価 |
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その他の方法
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レムカウンター:熱中性子検出器部を厚さ10 程度の球形ポリエチレン減速材で覆ったもの。検出器のエネルギー特性を1 線量当量換算係数に合わせてあり、線量当量率の直読が可能。熱中性子検出器は、 比例計数管、 比例計数管、 シンチレータなど。 |
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多減速材付検出器(ボナー球スペクトロメータ):厚さの異なる球形ポリエチレン減速材を用いて3 比例計数管などにより測定したデータから、アンフォルディング法により中性子スペクトルを評価。 |
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