戻る

資料2−6

免除レベル取入れの際の核種の取上げ方(核種の数)について
(案)

I. 現行法令の取扱い
  現行法では、放射性物質の定義数量が以下の通り告示で示されているが、いずれも核種毎に定められているわけではない。
  非密封 核種を4群に分類 3.7KBq〜3.7MBq
密  封 核種に関わらず一律 3.7MBq
  なお濃度については、密封、非密封に関わらず、一律74Bq/g(自然に存在する放射性同位元素等で固体状のものについては370Bq/g)とされている。

II. 国際的に免除レベルが検討された核種
  IAEAでは、295核種について免除レベルを定めた。更に同じ考え方に基づく免除レベルとして、英国放射線防護庁(NRPB)が定めた765核種があり、両者の数値について放射線審議会基本部会が国内法令への取入れについて検討し、両者ともに妥当であるとの結論を出している。

III. 国内法令取入れの核種の取上げ方
  我が国で利用されている、主要な放射性核種(密封線源:18核種、非密封線源:41核種)についてみると、IAEAのBSS免除レベルの295核種には、密封で3核種(Ge-68、Sn-119m、Yb-169)、非密封で3核種(Ga-67、Ge-68、Tc-95m)がそれぞれ含まれていない。一方、英国放射線防護庁(NRPB)の免除レベルの765核種には、我が国で利用されている主要核種の全てが含まれている。

  このため、今回の法令取入れにあたっては、英国放射線防護庁の765核種を採用することが適当であると考えられる。

  なお、765核種以外の核種については、我が国でもほとんど利用実績のないものであるため、個別核種毎ではなく、何らかのグループ化により取り扱うやり方をとることが適当であると考えられる。


(参考)

国内の利用実績とIAEA、NRPB免除レベルとの関係
((社)日本アイソトープ協会調べ)

IAEA免除レベルの対象 295核種
NRPB免除レベルの対象 765核種

放射線利用統計にある主要核種との関係
<密封線源>
主要核種数   18  
うちIAEA対象核種 15 (83%)、放射能ベースで99.6%
うちNRPB対象核種 18 (100%)、放射能ベースで100%

<非密封線源>
主要核種数   41  
うちIAEA対象核種 38 (93%)、放射能ベースで99.9%
うちNRPB対象核種 41 (100%)、放射能ベースで100%

アイソトープ協会の販売許可核種との関係
アイソトープ協会の販売許可   218核種  
  うちIAEA対象核種 162核種 (74.3%)
  うちNRPB対象核種 209核種 (95.9%)
いずれも放射能ベースでは、99.9%以上。


ページの先頭へ