原子力安全規制等懇談会
2002/12/02第2回放射線安全規制検討会議事概要 |
第2回放射線安全規制検討会議事概要
平成14年12月2日
原子力安全課
放射線規制室
1.日時:平成14年12月2日(月)14時00分〜16時00分
2.場所:文部科学省別館10階第5・6会議室
3. | 出席者:
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4. | 議題
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5. | 配布資料
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6. | 議事進行 石田室長より資料2−1〜2−7(第1回議事概要、宿題事項、等)について説明 |
7.主な質疑応答
<資料2−4関係> |
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(河田委員) | 法令改正は、五月雨的に行われるのか。それとも関係する全ての検討結果を一括して取り入れて改正するつもりなのか。 |
(事務局) | 放射性同位元素と発生装置に関することを一括して平成16年の通常国会に法案を提出することが理想だが、放射線同位元素に関する検討が進んでおり、また、放射性同位元素については社会的に影響が大きいので、放射性同位元素については平成16年に提出する。放射線審議会や他省庁との関係も踏まえ、間に合えば発生装置もやる。 |
<資料2−5関係> |
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(山本幸佳委員) | 免除レベルの取り入れの目的について、不必要な混乱を避けることも目的として記載すべき。取り入れにあたっては混乱が起こらぬ措置が必要ではないか。 |
(事務局) | 取り入れの目的としては、科学的かつ合理的な規制と国際整合性の2点であり、混乱を避けることは遡及規制の場合のように取り入れる際に十分考慮するつもりであり、混乱が起こらないようにするという事自体は法令の目的とはならないのではないか。 |
<資料2−6関係> |
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(中村委員) |
NRPBの765核種には、半減期が秒単位のものが含まれている。765核種では多いので、BSSの295核種を中心に、重要なものを加えるというのでは駄目か。 |
(河田座長代理) | 規制の考え方の問題であり、BSSの295核種には、よく使用される核種や今後利用される可能性のある核種が抜けている。個別で定めないと一律で厳しくなる恐れもあるので、NRPBをベースにあるものはそれを定め、導入してはどうか。(近藤委員)NRPBの中には短半減期の核種は数が多いが、それらは輸送や貿易の観点から国際整合性を考慮する必要はない。半減期などによるグルーピングで免除レベルを設定した方が合理的ではないか。 |
(小佐古座長) | 免除レベルを設定する核種数や方法については、例えば告示別表第4の空気中濃度限度等のように、抜けている核種については似ている核種で一番厳しい数値を選定する方法や、半減期などによる各々の核種のキャラクターによるグループ分け、本体を軽くしておいて後から追加する等が考えられる。BSSでは、半減期以外のファクターも考慮してレベルを定めているのに、半減期だけの観点からグルーピングしてよいかという問題がある。免除レベルの試算を行った原研としてはどのように考えるか。 |
(山本英明委員) | BSSのシナリオについて、原研では告示別表第4の計算に使用した1024核種分については、内部被ばくに関するパラメータはそろっているが、外部被ばくに関するパラメータがない核種があるため免除レベルを計算できない場合がある。 |
(事務局) | NRPBの765核種の免除レベルを取り入れれば、通常の使用核種についてはほぼ網羅できる。発生装置で付随的に作られる核種については、後の放射化物の検討により対処できると考えられる。 |
(事務局) | BSSに示された免除レベル295核種を取り入れ、それ以外のものをグルーピングする場合、そのグルーピングにも科学的な検討が必要。その検討がIAEA以上に科学的にはならないのではないか。また、今回の免除レベル取り入れの目的の一つは、科学的根拠に基づいた規制をすることである。 |
(草間委員) | 日本アイソトープ協会の販売許可核種とNRPB対象核種が9核種合わないが、どのような核種なのか。 |
(事務局) | RIでは42Ar、196Au、208Tlの3核種と、残り6つは241Am-Beなど核反応を利用した中性子源である。 |
(山本英明委員) | この3つの核種について、外部被ばくのパラメータがあれば計算することは可能である。データの確認が必要と思われる。 |
(近藤委員) | NRPBの半減期が秒単位の核種についてはどのようなシナリオで計算されているのか。短半減期の場合、国際間の輸送や貿易などにより国際整合性は関係ないのではないか。 |
(山本英明委員) | シナリオは半減期によらず同一である。短半減期核種は処分場でのシナリオより、実験室などでの作業中の被ばくが重要となってくる。 |
(草間委員) | 輸送や貿易だけでなく免除レベルの取り入れの考え方を含め国際整合性が取れていることが重要ではないか。 |
(小佐古座長) | 今回の取り入れの目的は、国際整合性を取ることだけが1番の理由ではない。1番は、現行放射線の種類と半減期のみで定められたものから科学的・合理的にすることである。 |
(近藤委員) | その通りだが、現場において非常に短い半減期の物まで入れるとなると煩雑さが増えるのではないか。実際の規制を考えると、秒単位の半減期の核種について低い免除レベルのため管理上評価を求められることになるのは合理的でないのではないか。 |
(事務局) | 放射性同位元素であれば半減期によらず規制対象となる。規制の対象となるものを個別かグルーピングかで考えると、個別だとわかり易いが、グルーピングでは事業者が該当核種を探さないといけなくなる。科学的に出ているのならそちらを使うべきではないか。また、グルーピングすると行政上どうしても保守的な安全側の数値を設定することとなる。 |
(小佐古座長) | グルーピングによる免除レベルの設定は、方法や内容の妥当性、社会に対する説明など困難な面が多いのではないか。ここでの検討の一応の結論として、NRPBの765核種を採用するなど広く核種毎に免除レベルを設定し、カバーできない核種については、保守的なグルーピングを設定することではどうか。また、NRPBに含まれないもので、アイソトープ協会が販売許可を持つ3核種がわかっているのであれば、それについては個別に設定したらどうか。本日の検討の最後にまたコメントをいただきたい。3核種の試算を行うパラメータはあるのか。 |
(山本英明委員) | 外部被ばくパラメータがあるかどうかわからない。 |
<資料2−7関係> |
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(山本幸佳委員) | 資料2-7,5ページのX倍について、具体的な数値はいつ、どこで決めるのか。 |
(事務局) | 取り入れの方針が決まれば、具体的な数値は規制当局に任せていただきたい。 |
(近藤委員) | 現行法令上、汚染検査室や排気設備など施設に係る除外規定があるが、免除レベル取り入れに関し検討が必要なのではないか。急に設備導入を求められても混乱する。 |
(中村委員) | 施設・定期検査や施設基準の除外規定の設定について、BSS取り入れ後の影響に関する調査の必要があるのではないか。 |
(河田座長代理) | 非密封線源については、現行4群の規制が9群になるが現状とあまり変わらないのではないか。ただし、トリチウムなど非常に緩くなる核種も存在する。 |
(河田座長代理) | 免除レベルについて、数量の議論が中心だったが濃度はどのように考えるのか。表面汚染や排水中濃度の測定時、核種の同定が難しくなるのではないか。 |
(小佐古座長) | 実際の現場では、どの核種を使用しているかわからない場合はあまり考えられないのではないか。 |
以上