現行法では、放射性物質の定義数量が以下の通り告示で示されているが、いずれも核種毎に定められているわけではない。 非密封 : 核種を4群に分類 3.7KBq~3.7MBq
密 封:核種に関わらず一律 3.7MBq
なお濃度については、密封、非密封に関わらず、一律74Bq/g(自然に存在する放射性同位元素等で固体状のものについては370Bq/g)とされている。
IAEAでは、295核種について免除レベルを定めた。更に同じ考え方に基づく免除レベルとして、英国放射線防護庁(NRPB)が定めた765核種があり、両者の数値について放射線審議会基本部会が国内法令への取入れについて検討し、両者ともに妥当であるとの結論を出している。
我が国で利用されている、主要な放射性核種(密封線源:18核種、非密封線源:41核種)についてみると、IAEAのBSS免除レベルの295核種には、密封で3核種(Ge‐68、Sn‐119m、Yb‐169)、非密封で3核種(Ga‐67、Ge‐68、Tc‐95m)がそれぞれ含まれていない。一方、英国放射線防護庁(NRPB)の免除レベルの765核種には、我が国で利用されている主要核種の全てが含まれている。
このため、今回の法令取入れにあたっては、英国放射線防護庁の765核種を採用することが適当であると考えられる。
なお、765核種以外の核種については、我が国でもほとんど利用実績のないものであるため、個別核種毎ではなく、何らかのグループ化により取り扱うやり方をとることが適当であると考えられる。
IAEA免除レベルの対象:295核種
NRPB免除レベルの対象:765核種
<密封線源>
主要核種数 18
うちIAEA対象核種 15 (83%)、放射能ベースで99.6%
うちNRPB対象核種 18 (100%)、放射能ベースで100%
<非密封線源>
主要核種数 41
うちIAEA対象核種 38 (93%)、放射能ベースで99.9%
うちNRPB対象核種 41 (100%)、放射能ベースで100%
アイソトープ協会の販売許可 218核種
うちIAEA対象核種 162核種 (74.3%)
うちNRPB対象核種 209核種 (95.9%)
いずれも放射能ベースでは、99.9%以上。
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