参考資料3-1 独立行政法人日本原子力研究開発機構東海研究開発センター原子力科学研究所のJRR-3原子炉自動停止に係る独立行政法人日本原子力研究開発機構からの最終報告及び文部科学省の対応について

独立行政法人日本原子力研究開発機構東海研究開発センター原子力科学研究所のJRR-3原子炉自動停止に係る独立行政法人日本原子力研究開発機構からの最終報告及び文部科学省の対応について

平成21年6月29日
文部科学省科学技術・学術政策局
原子力安全課原子力規制室

1.経緯

 独立行政法人日本原子力研究開発機構東海研究開発センター原子力科学研究所の原子炉(JRR-3)において、平成21年6月8日、原子炉を起動し、出力を上昇中に、安全系中性子束高(高設定)の信号により、同日12時14分に原子炉が自動停止した。

 平成21年6月26日、独立行政法人日本原子力研究開発機構から原子炉等規制法に基づき本事象に係る原因及び対策についての最終報告を受けた。

2.最終報告の概要

(1)原因調査結果

 JRR-3において、スクラム信号が発生した安全系についてテスト信号発生器を用いた再現試験を実施したところ、線形増幅器の自動レンジ切替回路から、異常信号が発生することを確認した。この線形増幅器について詳細に調査を行ったところ、自動レンジ切替回路の比較器に用いられている集積回路(IC)の出力波形に歪みが生じることにより自動レンジ切替回路が異常に作動することを確認した。当該ICを新品と交換したところ、出力波形が正常になったため、本事象の原因はICの経年変化によるものと特定した。

 線形増幅器以外には異常は見られなかった。

(2)対策

 JRR-3では、本事象の原因となった安全系の自動レンジ切替回路の比較器に用いられているICをすべて交換し、安全系が正常に復旧した。今後、これらのICの経年変化を把握するため、施設定期自主検査ごとに比較器の出力波形を確認する。

3.文部科学省の対応

 本件について当省は原子力保安検査官を現場に派遣し、JRR-3の調査・復旧の状況等を確認した。

 当省としては、独立行政法人日本原子力研究開発機構から報告された原因調査結果及び再発防止対策は妥当と判断する。

 今後、対策の実施状況等を確認し、必要な指導等を行っていくこととする。

 

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(科学技術・学術政策局原子力安全課原子力規制室)