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「地域文化で日本を元気にしよう!」
文化審議会文化政策部会報告書要旨

第1章 地域文化を振興する意義
 
1. 地域文化を振興する本質的意義
(1) 心の豊かさの創出
(2) 住民の身近な文化芸術活動の機会の確保
(3) 地域社会の連帯感の形成
(4) 地域文化の振興による日本文化の振興
(5) 世界的な視野での文化多様性の確保

2. 地域社会を活性化させる文化
 文化には,人々に元気を与え地域社会全体を活性化させて,魅力ある社会づくりを推進する力がある。このような文化の持つ力(「文化力」)は,文化芸術以外の様々な分野においても貢献しうる。
(1) 地域経済を活性化させる文化
(2) 観光資源としての文化
(3) 教育や福祉などの分野でも大きな効果を持つ文化

第2章 地域における文化の現状
 
1. 地域文化をめぐる現状
 地方公共団体の文化関係経費は平成5年度の9,553億円を最高額として地方財政の厳しさを反映して減少してきており,平成13年度は5,651億円。
 地域の文化施設の整備は相当程度進んでいるが,その設備や機能が十分に活用されているとは言い難く,地域住民の要望の重点もハードの整備からソフト事業の充実や地域振興政策における文化的側面の重視という方向へ移行。

2. 地域の文化振興に関する取組みの質的な変化
 行政主導型の地域文化振興策から、住民,文化芸術団体,企業等と行政との連携・協力型へ移行。
 地方公共団体において、「まちづくり」の中核に文化を位置付け,総合政策の一環として文化政策を取り入れてきている。

第3章 地域文化の振興に当たっての課題と方策
 
   第2章に述べた地域文化の現状を踏まえ,本部会においては,地域文化の振興について,7つの課題を整理し,各課題に対する21の方策について,各地で実施されている特色ある取組みを27の事例として紹介。(別表参照
  課題1: 地域文化を振興するために地域の「文化力」をいかに結集するか
  課題2: 文化以外の分野に「文化力」をいかに活用するか
  課題3: 地域の文化芸術活動を活性化する人材をいかに育成し,登用するか
  課題4: 文化芸術活動を支える拠点・資源をいかに活性化するか
  課題5: 子どもたちの文化芸術活動への支援をどのように進めるか
  課題6: 文化芸術活動に関する情報収集・発信をどのように進めるか
  課題7: 文化芸術活動への資金的援助をいかに確保するか

第4章 地域文化の活性化に向けて
 
1. 今後関係者に期待される具体的役割と取組み
 地域文化は,地域で生まれ,育まれ,継承されていくものであり,地域住民には,その主役としての役割が期待される。

 文化芸術団体には,その自発性・創造性を発揮して,特色ある文化芸術活動を展開するとともに,他の文化芸術団体や教育,福祉,観光に関する団体・機関などとも積極的に連携・協力し,地域文化の振興に貢献することが求められる。

 芸術系大学等の高等教育機関には,文化施設や文化芸術団体と連携しつつ,地域文化の担い手や文化芸術団体と住民とを結びつける者などの人材育成を図ること及びアートマネジメント等の研修の機会を提供していくことが期待される。

 企業には,地域の一員であるとの自覚の下,その立地する地域の文化芸術活動を積極的に支援するとともに,自らの経営資源を生かして,地域文化を振興していく担い手となることが期待される。

 地方公共団体等には,1長期的な視野からの地域文化振興のための基本的な方針等の策定,2地域の「文化力」を結集するための調整,3住民や文化芸術団体等が気軽に利用・相談できる仕組みの形成,4地域における文化資源や文化芸術活動の積極的な支援などにより,地域文化の振興に努めることが求められる。

 国は,地域文化の振興を図るため,各地域における文化芸術活動への支援や情報提供等の必要な施策を講じる。

2. 連携・協力により解決すべき課題と方策
 今後の地域文化振興に当たり,1地域の特色ある文化資源の発見と再生,2教育,福祉,観光などの分野との連携,3人材育成,4地域の文化拠点の活性化,5子どもたちの文化芸術活動への支援,6文化芸術活動に関する情報発信などについては,特に関係者の連携・協力を推進することが重要。

「地域文化で日本を元気にしよう!」(概要)(PDF:36KB)


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