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はじめに

 平成14年12月に閣議決定された「文化芸術の振興に関する基本的な方針」では,文化芸術の振興に当たっての基本理念の一つとして,「各地域の特色ある文化芸術の発展」を挙げている。地域文化の振興は,地域住民の身近な文化芸術活動の充実といった側面だけではなく,地域の活性化といった側面にも及ぶ極めて重要な政策課題である。
 文化審議会文化政策部会では,このような認識に立って「地域文化の振興と発信」をテーマに,平成16年6月から,2回の関係団体ヒアリングを含め,7回の審議を行い,このたび,本報告を取りまとめた。
 本報告の作成に当たっては,まず地域文化の振興の意義に関して,今日的視点から検討を行った。特に,地域経済の深刻な状況を踏まえて地域再生への取組みが活発になされていることから,文化が地域づくりや地域再生に大きく寄与することを示した。また,地域文化の現状を踏まえ,地域文化の振興に当たっての課題を検討した。
 それらの課題に対して,ヒアリングや現地調査等を通じて収集した全国各地の特色ある取組みを事例として取り上げ,地方公共団体や文化芸術団体等の今後の活動に参考となるよう分析を行った。さらに,事例の分析を通じて得られた成果・教訓を取りまとめ,地域文化の担い手に対して今後の取組みの方向性と役割について提言を行った。
 地域文化が多様であるようにその振興方策も多様であり,それぞれの地域が創意と工夫をもって独自の振興方策を講じていくべきものではあるが,本報告書が地域文化の担い手によって活用され,課題解決の手助けとなることを期待する。


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