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鹿島神宮境内附郡家跡(かしまじんぐうけいだいつけたりぐうけあと) 【茨城県鹿嶋市】
『常陸国風土記』にもみえる我が国を代表する古社。南に隣接して8世紀から10世紀にかけての鹿島郡家跡(役所跡)が所在し、郡庁院、正倉院、鍛冶工房跡等の遺構が見つかっている。今回、条件の整った郡家跡の周辺一帯を追加指定する。
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小山氏城跡(おやまししろあと)(鷲城跡(わしじょうあと) V園城跡(ぎおんじょうあと) 中久喜城跡(なかくきじょうあと)) 【栃木県小山市】
関東の名族小山氏の中世城跡群のうち、室町時代から戦国時代にかけて小山氏が本拠地としたV園城跡の南端地区の一部を追加指定する。
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下野国分寺跡(しもつけこくぶんじあと) 【栃木県下都賀郡国分寺町】
奈良時代の国分寺・尼寺建立の詔に基づいて国ごとに設置されたもので、南大門・中門・金堂・講堂が中軸線上に並び、中門と金堂が回廊で結ばれ、回廊の東方東側に塔を持つ伽藍配置が確認されている。今回、南大門前面を中心とする地域を追加指定する。
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下布田遺跡(しもふだいせき) 【東京都調布市】
武蔵野台地南縁部に位置する縄文時代晩期の遺跡。方形配石遺構、合口甕棺墓、配石甕棺墓、土坑、焼土、集石遺構等、祭祀や墳墓にかかわる遺構と遺物を確認している。今回は条件の整った部分と新たに良好な遺物包含層を確認した地域を追加指定する。
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武蔵国分寺跡(むさしこくぶんじあと) 【東京都国分寺市、府中市】
奈良時代の国分寺・尼寺建立の詔に基づいて国ごとに設置されたもので、発掘調査の結果、8世紀から11世紀にいたる3期にわたる遺構の変遷や東西8町、南北5町の寺院地などが確認された。今回、南大門南西部と寺院地南方で確認された参道口を追加指定する。
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斐太遺跡(ひだいせき) 【新潟県新井市】
新潟県南西部の高田平野を臨む丘陵の尾根上に立地する、弥生時代終末から古墳時代初頭にかけての高地性の環濠集落跡。保存状況が良好で、当該時期の集落構成を知る上で重要である。今回、既指定地南側の丘陵部で確認された竪穴住居等の密集している集落部分を追加指定する。
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九谷磁器窯跡(くたにじきかまあと) 【石川県加賀市・江沼郡山中町】
九谷焼は近世前期では希有な色絵磁器で、加賀南部の山間部、九谷の地で生産開始されながらまもなく生産停止した。発掘調査で明らかになった九谷の磁器生産工房遺跡と近世後期に山代の地で再興された吉田屋窯跡を追加指定する。
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高天神城跡(たかてんじんじょうあと) 【静岡県小笠郡大東町】
戦国時代に遠江の支配権をめぐって武田氏と徳川氏が争奪を繰り返した山城跡のうち、大東町教育委員会の測量調査で遺構と旧地形の広がりが確認された丘陵の一部を追加指定する。
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紫香楽宮跡(しがらきのみやあと) 【滋賀県甲賀市】
奈良時代中頃に聖武天皇が造営した都城。内裏、大極殿、朝堂院に相当する施設や官衙群をも備えた本格的な宮殿跡が新たに判明した。奈良時代中頃の宮殿遺跡として極めて重要であり、今回追加指定する。
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難波宮跡附法円坂遺跡(なにわのみやあとつけたりほうえんざかいせき) 【大阪府大阪市】
大阪上町台地上に所在する、7世紀から8世紀末まで存続した古代の宮跡。前後2時期の遺構が見つかっており、後期難波宮は聖武天皇の時代、前期難波宮は孝徳天皇の難波長柄豊碕宮とする見方が有力。今回、条件の整った部分を追加指定する。
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土塔(どとう) 【大阪府堺市】
奈良時代の神亀4年(727年)、僧行基と彼に従う民衆等が築いた、大野寺の塔跡。土を盛ってその上に瓦を葺いた十三重の塔で、頂部をカットした方錐形をなす。行基に従った人々の名前をヘラ書きした瓦が多量に出土。周辺部を追加指定する。
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法華寺旧境内(ほっけじきゅうけいだい)(法華寺境内(ほっけじけいだい) 阿弥陀浄土院跡(あみだじょうどいんあと)) 【奈良県奈良市】
奈良時代、平城京に所在した寺院。藤原不比等の邸宅、光明皇后の皇后宮を経て天平17年(745年)に宮寺、ついで大和国分尼寺となった。光明皇太后追善のため築かれた子院の阿弥陀浄土院の園池も見つかっている。今回、阿弥陀浄土院跡の周辺を追加指定する。
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石見銀山遺跡(いわみぎんざんいせき) 【島根県大田市・邇摩郡温泉津町・仁摩町】
14世紀初めに発見されたと伝えられ、16世紀初めに灰吹法による銀精錬が行われる中で銀山開発が急速に進み、産銀量が増加し、我が国有数の銀鉱山となった。また、大航海時代において、アジアを中心に大量の銀流通をもたらすことにより、東アジア経済に影響を与えた。今回、積み出し港につながる街道と発掘調査によって確認された工房跡を追加指定する。
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穴観音古墳(あなかんのんこふん) 【大分県日田市】
古墳時代後期の円墳で、代表的な装飾古墳。横穴式石室の壁面に幾何学文や人物、舟、鳥などを赤・緑色で描いており、装飾古墳として古くから著名である。今回、確認調査で新たに判明した周溝部分を含む地域を追加指定する。
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指宿橋牟礼川遺跡(いぶすきはしむれがわいせき) 【鹿児島県指宿市】
縄文から平安時代の集落遺跡で、縄文土器と弥生土器の新旧をはじめて層位的に証明した遺跡として学史的に著名。平安時代の集落跡が開聞岳の火山灰に覆われて良好に残り、『日本三代実録』の噴火記事と対応する。今回、新たに条件が整った地域を追加指定する。
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