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文化審議会

2002/09/13議事録
文化審議会第28回総会議事要旨

文化審議会第28回総会議事要旨

1.日  時: 平成14年9月13日(金)13時〜15時30分

2.場  所: 京都パークホテル堀河の間

3. 出席者:
  (委員) 高階会長,北原副会長,井出,内館,岡田,川村,北川,関口,津田,富沢,乳井,渡邊の各委員
  (文部科学省・文化庁) 池坊大臣政務官,河合文化庁長官,銭谷文化庁次長,寺脇文化部長,高塩政策課長ほか関係官

4.概要
(1)   配付資料についての確認があり,前回議事要旨については,意見がある場合は1週間以内に事務局に連絡することとされた。

(2)   事務局による平成15年度文化庁概算要求の説明,文化芸術関係団体等からのヒアリング内容の整理結果の説明後,質疑応答が行われた。(以下,○:委員,△:文化庁)

公立劇場に比べ,民間劇場は固定資産税を課税されており,予算以外にも税制上の措置等による文化振興を図ってほしい。

助成を行う際は,審査を厳しくして,助成金が必要な者に配分され,有効に活用されるようにしてほしい。

審査会で厳正に審査していきたい。

文化財の「活用」が「保護」に優先される傾向があるので,記述に十分留意してほしい。建造物の耐震性能の向上について,建造物は数百年以上経て健在のものもあり,必要に応じて構造上の補強は考えられるが,耐震性能の向上として手を入れすぎるのは慎重に判断すべきである。

著作権教育は高等教育において大きい課題である。また,子供への文化芸術の教育は「写しとる」ことが基本であり,教育と著作権を並べるときは記述に配慮してほしい。

ヒアリングで国が文化芸術の振興を他の分野に比べ,積極的に取り組むための公共性などについて十分説明すべきとの意見があったが,文化芸術の振興の基本的な意義,方向について丁寧に説明すべきである。また,基本方針において,施策をすべて網羅するわけにはいかないのであろうが,特に期間を設けて考えていくのであれば,その間に重点的に推進していくべきものがあるのではないか。

基本方針に日本古来の自然が文化に影響を与えていることなども入れるべきである。

(3) バイオリニスト森悠子氏,村田機械株式会社社長村田純一氏,財団法人びわ湖ホール理事長上原恵美氏から意見聴取の後,以下の質疑応答があった。(以下,◎:有識者)

観客の創造に関心がある。びわ湖ホールのサポーター制度は効果をあげているか。

観客の創造には時間がかかる。サポーターがメーリングリストをつくり,情報が行き来しているが,時間をかけて行わなければならない。探検ツアーは子供たちに印象深いようで,また劇場にみにきてくれる子供も多いので,子供ミュージカルの前に行い,参加を呼びかけている。滋賀県では鑑賞を行いたい学校に来場してもらっており,一度参加した学校は再度参加してくれる。

質のよい活動に助成してほしい。スポーツ分野はボランティアによるスポーツ少年団があるが,文化にはそのような活動は少ない。日本固有の文化芸術は,例えば笛太鼓は地区ごとに行っているが,西洋音楽は個人レッスンになり,ボランティア活動が行いにくくなっている。

文化はやはりリーダーや活動を行う情熱が重要である。

京都で行われる催し物の情報を一本化して発信していきたい。

京都や奈良で国宝コンサートを行っているが,文化遺産とソフトがからみあうきっかけになるのではないか。びわ湖ホールが教育的効果からも成功するとよい。

(4) 事務局より次回総会の日程についての説明があり,閉会した。


(文化庁政策課)

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