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文化審議会

2002/01/24  議事録
文化審議会第19回総会議事要旨

   
文化審議会第19回総会議事要旨
   
1. 日   時 平成14年1月24日(木)12時〜13時30分
           
2. 場   所 東海大学校友会館 阿蘇の間
           
3. 出席者    
    (委   員) 高階会長、北原副会長、井出、内館、岡田、川村、齊藤、関口、富沢、野村、藤原、森、渡邊、の各委員
    (文部科学省・文化庁) 遠山文部科学大臣、青山文部科学副大臣、池坊大臣政務官、河合文化庁長官、銭谷文化庁次長、丸山文化庁審議官、遠藤文化部長、木谷文化財部長、鈴木文化財鑑査官、高塩政策課長ほか関係者
           
4. 概要    
    (1)配付資料についての確認が行われた。
    (2)高階会長より、遠山文部科学大臣に対し、文化審議会中間まとめが提出された。
    (3)その後、次のような懇談が行われた。

   日本人が日本人であるためにという点で言葉がどう関わっているか、そのあたりの詰めをきちっとできると、国語教育が大事だと具体的なことを言ったり、日本語を外国に発信していくことの大事さのところにも、少し意味のある心棒ができるのではないか。その辺のところを国語分科会、総会で出して、読む方が国語教育に関する方向性を理解していただけれるものができれば良いという希望を持っている。
   
   中間まとめは、言葉で終わることなく形にしていってほしい。
   
   中間まとめは実効性が問われると思うので、机上の空論にならないようにしてほしい。また、新聞等においても中間まとめで取り上げている事項について、その背景を正しく理解し、報道してもらえるようにしてもらいたい。
   
   中間まとめの具体化が大切だ。文化芸術振興基本法の基本方針では、中間まとめで掲げる柱を整理し、今後の予算に反映していってほしい。
   
   文化庁所管の課題か否かに関わらず、具体化に向けて考えていく必要がある。他省庁に関わる問題もあるが、文化庁がリードし、具体化を推し進めてほしい。
   
   サイエンスは文化の1つだと思うが、文化との関係についてもう少し整理が必要かもしれない。
   
   答申に向けて議論していく中で、読んだ人が心躍らせるようなエキサイティングな要素をもう1つ盛り込めれば、もっと良いものになる。
   
   現在の法学教育は学生の問題解決能力の欠如について批判が多いが、これは法学部の教育の問題だけではなく、もっと下の教育から見直さなければならないのではないか。そういう意味で、今回まとめられたものが具体化され、教育に反映された社会が出来ればと思う。中間まとめについては、具体化していくための方法論についても議論が必要なのではないか。
   
   文化や教養の喪失により長期的、大局的判断が出来なくなる。日本の混迷は日本人の文化力、教養力等の低下によるものであり、日本を盛り上げるには文化の興隆が必要だ。文化庁は日本の省の中心にならなくてはいけない。この中間まとめは、税制など具体的なことも盛り込まれており満足しているが、今後、文化庁には積極的な他省庁への働き掛けをお願いしたい。
   
   ここでは文化の定義を深め広めていただくとともに、里山とか棚田のような文化的な景観など新しい考えが盛り込まれているが、他省庁の文化関連事業との整合などの課題もある。伝統文化の継承など地域の新しい文化をについてももう少し論議を深めたい。
   
   社会全体が文化的になっていく、活力を増していくという時には、公的機関、団体等が十分に活動できる素地を作ることが大切だ。現状の日本の組織というのは決して十分ではないだろう。日本は少数精鋭で機関を動かしてきたが、それには限度があるので、将来そういう機関が社会の中で重要な構成要因として十分に活力を出せるような組織のあり方を文化庁の方には考えていただきたい。
   
   文化芸術振興基本法が出来て、文化審議会は非常に責任のある立場に置かれている。文化審議会の意見を受け、文部科学大臣が推進することになるのだろうが、省庁を横断的に協力していただくためには、科学技術基本法に対応した科学技術政策担当大臣のように担当大臣が必要かもしれない。教育に関しても、我々は文化の立場から提言をしていくべきだ。この中間まとめが如何に実行されていくか期待したい。
   
   この中間まとめを実際にどう活かしていくかが今後の問題で、大きなエネルギーなり息吹が必要だろうと思う。その点に関しては、新しい長官を迎え期待している。政府の方にも是非進めていっていただきたい。
   
   どういう結果が出せるかということが大切で、この中間まとめをいかに現実的に実効性のあるものにしていくかということが私たちに科せられた問題だ。省庁を横断的にという話があったのは大変良いことである。
   
   
  (4)事務局より、中間まとめに関する国民等からの意見募集、次回総会の日程についての説明があり、閉会した。
   

 

(文化庁政策課)

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