国際物理オリンピックに参加した生徒が金メダル等を獲得しました。また、国際的な科学技術コンテストで特に優秀な成績をおさめた生徒に対する文部科学大臣表彰の受賞者を決定しました。

令和8年7月14日

 文部科学省では、国立研究開発法人科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテストに参加する若者を支援する事業を実施しております。このたび「第56回国際物理オリンピック(主催国:コロンビア)」に参加した生徒が、金メダル等を獲得したとの連絡を受けましたので、報告いたします。
 また文部科学省では、国際的な科学技術コンテストにおいて、特に優秀な成績をおさめた者等に対して文部科学大臣表彰等を行っており、このたびの国際物理オリンピックの成績を踏まえ、受賞者を決定しましたので、併せてお知らせします。
(共同発表:公益社団法人物理オリンピック日本委員会)


1.受賞状況

金メダル1名、銀メダル3名、銅メダル1名
(上記5名が文部科学大臣表彰を受賞する)
※金メダルは参加者の成績上位8%、銀メダルは同じく約25%、銅メダルは同じく50%の割合で与えられる。

2.参加者および受賞者詳細

岡野おかの 光佑こうすけ さん 広島大学附属福山高等学校(広島県) 3年 金メダル
たけ 陽太ようた さん 開成高等学校(東京都) 3年 銀メダル
中野なかの 栄太郎えいたろう さん 開成高等学校(東京都) 3年 銀メダル
今井いまい 拓心たくみ さん 宮城県仙台二華高等学校(宮城県) 3年 銀メダル
楠瀨くすのせ 瑛大えいた さん 宮城県仙台二華高等学校(宮城県) 3年 銅メダル

3.参加国数/人数

87か国・地域/381名

4.場所/期間

コロンビア(ブカラマンガ)/令和8年7月4日(土曜日)~7月12日(日曜日)

5.派遣機関

公益社団法人物理オリンピック日本委員会

<参考資料>

◆大会概要

 ・国際物理オリンピックは1967年にポーランドにて第1回大会が開催された。
 ・2026年のコロンビア大会は、第56回目。
 ・日本は2006年から参加を開始し、毎年5名の生徒を派遣(※)。本年は19回目の参加。
 ・昨年のフランス大会は、91か国・地域から406名の生徒が参加し、日本は金メダル3名、銀メダル2名受賞。
 ・本年のコロンビア大会は、87か国・地域から381名の生徒が参加し、日本は金メダル1名、銀メダル3名、銅メダル1名受賞。
  ※2024年のイラン大会は、不安定な中東情勢と現地への渡航の安全性に対する懸念が払拭できないことから、参加を中止し、日本代表選手全員を第8回ヨーロッパ物理オリンピックに派遣した。

日本代表団(参加生徒)の日程

7月 3日(金曜日) 結団式/直前研修
7月 4日(土曜日) 日本出国/コロンビア到着/参加登録
7月 5日(日曜日) 開会式
7月 6日(月曜日) 実験問題試験
7月 7日(火曜日) エクスカーション
7月 8日(水曜日) 理論問題試験
7月 9日(木曜日) エクスカーション
7月10日(金曜日) 講演会
7月11日(土曜日) 表彰式/閉会式
7月12日(日曜日) コロンビア出国
7月13日(月曜日) 空路
7月14日(火曜日) 日本到着

◆国際物理オリンピックにおける直近の日本代表選手の成績

  2023年(第53回 日本大会)
    金メダル2名、銀メダル3名
    (参加規模:80か国・地域、387名)
  2024年(第54回 イラン大会)
    不安定な中東情勢と現地への渡航の安全性に対する懸念が払拭できないことから、参加を中止し、第8回ヨーロッパ物理オリンピックに派遣。
  2025年(第55回 フランス大会)
    金メダル3名、銀メダル2名
    (参加規模:91か国・地域、406名)

◆国際物理オリンピック(International Physics Olympiad, IPhO)について

 国際物理オリンピックは、1967年にポーランドのワルシャワで第1回大会が開催された物理の国際的なコンテスト。参加資格は、20歳未満で且つ大学などの高等教育を受けていないこととされている。各国から高校生等が参加し、物理学に対する興味関心と能力を高め合うとともに、国際的な交流を通じて参加国における物理教育を一層発展させることを目的としている。科学・技術のあらゆる分野において増大する物理学の重要性、また次代を担う青少年の一般的教養としての物理学の有用性を鑑み、開催国を持ち回りとして毎年開催されている。成績優秀者には金メダル(参加者の成績上位8%)、銀メダル(同25%)、銅メダル(同50%)が与えられる。
 各国内で選抜された最大5名の代表選手たちが、リーダーやオブザーバーからなる引率役員とともに参加する。従来の現地開催形式では、8日間という長い会期の間、選手は理論問題・実験問題にそれぞれ5時間をかけて挑戦するほか、他の国々からの参加者や主催者と国際的な交流を深める。引率役員は、試験問題についての討論会に参加し、自国語への翻訳作業や試験結果についての調整などを担う。現地開催の場合には、現地での交流を通じて各国の引率役員が理科教育推進のための国際的なネットワークを形成し、自国の理科教育を国際標準に照らして見直す良い機会ともなっている。

◆全国物理コンテスト「物理チャレンジ」について

 「物理チャレンジ」は、大学等に入学する前の青少年を対象として物理の持つ面白さと楽しさを体験してもらうことを目的とする全国規模のコンテストで、物理オリンピック国際大会に出場する日本代表選考を兼ねている。
 「物理チャレンジ」は、2つの段階から構成されており、一段階目の「第1チャレンジ」は、「理論問題コンテスト」と「実験課題レポート」の両方に挑戦する【総合コース】と「理論問題コンテスト」のみに挑戦する【理論コース】の2コース選択制になっている。理論問題コンテストは全国一斉にオンラインIBT形式(※)で実施し、また実験課題レポートは、参加者が自宅や学校で課題実験に取り組み、レポートにまとめて提出するものである。二段階目の「第2チャレンジ」は、第1チャレンジの総合成績により選抜された約100名が、夏休みに一堂に会する3泊4日の合宿形式のコンテストである。物理オリンピック国際大会の形式に倣い、理論問題と実験問題についてそれぞれ5時間の試験を実施する。ここでは成績上位6名に金賞、続く12名に銀賞、続く12名に銅賞、さらに続く若干名に優良賞等を授与する。
 第2チャレンジで優秀な成績をおさめた参加者から、翌年の物理オリンピック国際大会への参加資格を持つ日本代表候補者を12名選出し、9月に秋合宿を行った後、7か月間にわたる通信添削、実験実習、冬休み及び春休みの合宿研修等の教育研修を経て、最終選考によって、物理オリンピック国際大会に派遣する日本代表選手を決定する。
 なお、第2チャレンジは、物理オリンピック国際大会を模した合宿形式のメリットを活かし、コンテストばかりでなく第一線の研究者との対話や先端研究施設の見学を実施し、参加者同士ならびに参加者と実行委員(物理学研究者)との交流を深める機会を設け、物理に興味を持つ生徒たちにとって充実した4日間となる構成としている。
※IBT形式とはInternet Based Testingの略称で、インターネットにつないだパソコンやタブレットで問題を閲覧して、複数の選択肢から正答をクリックして解答する試験方式のこと。

お問合せ先

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課

德永、髙島
電話番号:03-6734-4191

公益社団法人物理オリンピック日本委員会

菊池
電話番号:03-5228-7406、080-2254-0930

(科学技術・学術政策局人材政策課)