京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)の低濃縮化等に関する 日米共同声明の発出について

令和6年9月18日

 9月17日、清浦研究開発局審議官とメンデルスゾーン米国エネルギー省国家核安全保障庁筆頭副長官補は、IAEA総会期間中にウィーンで会談を行い、京都大学KUCAの低濃縮化等の取組に関する共同声明を発出しました。

 京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)は、同大学複合原子力科学研究所に設置された研究用の原子炉で、原子炉工学に関する基礎研究や学生実験に利用されてきました(現在、運転を停止中)。
 2016年に開催された第4回核セキュリティ・サミット※1の日米共同声明において、世界規模での高濃縮ウラン(HEU)の保有量の最小化の取組に貢献するため、KUCA のHEU燃料を米国へ返還するとともに、低濃縮化を進めることが表明されました。2022年までにHEU返還が完了※2し、その後、KUCAの運転を再開するため、低濃縮ウラン燃料への切替えに向けた研究開発や燃料製造を実施してきました。
 この度、京都大学KUCAの低濃縮ウラン燃料が完成することから、清浦研究開発局審議官とメンデルスゾーン米国エネルギー省国家核安全保障庁筆頭副長官補(国防・不拡散担当)が会談を行い、これまでの取組の成果を評価し、引き続き、世界の核セキュリティ強化に向けた日米協力を推進することを確認しました。
 今後、KUCAは、製造した低濃縮ウラン燃料を搬入し、再稼働に向けた設計及び工事の計画の認可等を経て、2025年度中の再稼働を目指しています。KUCAを活用した先進的な研究及び人材育成への貢献が期待されます。
 
※1 第4回核セキュリティ・サミット(2016年4月)
 第4回米国核セキュリティ・サミット(2016年4月)(※外部のウェブサイトへリンク)
※2 (報道発表)京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)における高濃縮ウラン燃料の米国への撤去が完了しました(2022年8月)
 (報道発表)京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)における高濃縮ウラン燃料の米国への撤去が完了しました


  京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)に関する日米共同声明について


    【参考】京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)について
 

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