「特定胚の取扱いに関する指針」等の一部改正について

令和3年6月30日

 文部科学省は、「特定胚の取扱いに関する指針」及び「ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律施行規則」の一部を改正し、本日(6月30日)の官報にて告示しましたので、お知らせします。

1.趣旨

 「特定胚の取扱いに関する指針(平成31年文部科学省告示第31号。以下「特定胚指針」という。)」及び「ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律施行規則(平成31年文部科学省令第4号。以下「クローン法施行規則」という。)」は、「ヒトに関するクローン技術規等の規制に関する法律(平成12年法律第146号)」に基づいて制定され、同法に定める9種類の特定胚の取扱いや研究を行う際の手続について定めています。
 令和元年6月に、総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)において「『ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方』見直し等に係る報告(第二次)~ヒト受精胚へのゲノム編集技術等の利用等について~」がとりまとめられ、ミトコンドリア病研究を目的としたヒト受精胚に核置換技術を用いる基礎的研究を容認する旨の見解が示されたことを踏まえ、文部科学省科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会特定胚等研究専門委員会において、指針等の見直しに関する検討を行ってきました。
 今般、パブリック・コメントにおける意見や、CSTI生命倫理専門調査会委員会における意見を踏まえ、指針等の改正を行い、CSTIにおける諮問・答申を経て、これを令和3年6月30日に告示するとともに、同日施行することとしました。

2.指針等の主な改正内容

(1)特定胚指針

  1.ヒト胚核移植胚の定義
   ヒト胚核移植胚の定義について、「一の細胞であるヒト受精胚又はヒト受精胚の胚性細胞であって核を有するものがヒト除核卵と融合することにより生ずる胚に限る。」として規定した。(第一章第二条)
 
  2.ヒト胚核移植胚の取扱いの要件
   ヒト胚核移植胚の取扱い要件について、以下のとおり規定した。(第四章第十七条~第二十条)
   ・ミトコンドリアの機能の障害に起因する疾病に関する基礎的研究の目的に限ること。
   ・ヒト胚核移植胚を用いない研究によっては得ることができない科学的知見が得られる場合に限ること。
   ・ヒト胚核移植胚を取り扱う研究を行うに足りる技術的能力、管理的能力を有すること。
   ・人又は動物の胎内に移植することのできる室内で作成しないこと。
   ・作成に用いることのできるヒト受精胚は、生殖補助医療に用いる目的で作成されたヒト受精胚であって、当該目的に用いる予定がないもののうち、提供者により廃棄の意思が確認されているものであること、適切な同意を得たものであること、原則として凍結保存されていること、受精後14日以内(凍結保存期間を除く。)のものであること。
   ・提供医療機関によるヒト受精胚の研究機関への提供は、研究に必要不可欠な数に限ること。

  3.倫理審査委員会への意見の聴取
   ヒト胚核移植胚の作成等を行う場合は、研究機関によって設置された倫理審査委員会の意見を聴くものとすること、他の研究機関等によって設置された倫理審査委員会に審査を依頼することを可能とすることを規定した。(第四章第二十一条)

(2)クローン法施行規則

 特定胚指針の改正に伴い、ヒト胚核移植胚の作成等に関する届出書及び記録の記載事項等について、所要の規定の整備を行った。

3.パブリック・コメント(意見公募手続)の結果

 特定胚指針及びクローン法施行規則の案に関して実施したパブリック・コメント(令和2年2月4日~3月4日)の結果は、e-Govの「パブリック・コメント(結果公示案件)」に掲載しています。

4.資料

特定胚の取扱いに関する指針の一部を改正する告示(令和3年文部科学省告示第106号)(PDF:200KB)
ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律施行規則の一部を改正する省令(令和3年文部科学省令第34号)(PDF:227KB)
「特定胚の取扱いに関する指針」等の改正について(PDF:238KB)

お問合せ先

研究振興局ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室
電話:03-5253-4111(内線4379)

(研究振興局ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室)