令和2年12月21日
このたび、南極観測船「しらせ」が、現地時間12月21日(月曜日)9時30分(日本時間 15時30分)、昭和基地の沖合約350mの定着氷に到着し、昭和基地接岸を果たしましたので、お知らせします。 |
第62次南極地域観測隊(橋田第62次南極地域観測隊長)を乗せた南極観測船「しらせ」(竹内艦長)は、現地時間12月21日(月曜日)9時30分(日本時間15時30分)、昭和基地の沖合約350mの定着氷に到着し、昭和基地接岸(基地に桟橋はないため沖合の定着氷接岸)を果たしました。
第62次隊の行動計画は新型コロナウイルスの感染防止の徹底を第一に考え、他国に寄港しない行動計画でありますが、今般の接岸までは、概ね計画どおりに進捗しています。
なお、今シーズンの往路におけるラミング回数は391回でした。
南極地域観測隊は、一年間の越冬観測を支える燃料や物資、食糧などを昭和基地に搬入することとしており、予定どおりに輸送が完了すれば、1月下旬に第61次越冬隊と交代して第62次越冬隊が一年間の越冬観測を開始することになります。
※「昭和基地接岸」とは
昭和基地内の貯油タンクへ燃料をパイプライン輸送するためのホース展張ができる沖合(東オングル島沖合約1km以内の定着氷)に「しらせ」が到着すること。
※「ラミング」とは
勢いをつけて氷に乗り上げ、船体の重さで氷を砕いて進む砕氷行動のこと。
南極観測船「しらせ」は、令和2年11月20日(金曜日)に、海上自衛隊横須賀地方総監部から南極昭和基地に向かって出港。
令和2年11月20日(金曜日)~令和3年2月22日(月曜日)
「しらせ」は、現地時間12月21日(月曜日)9時30分(日本時間15時30分)昭和基地の沖合約350mの定着氷に到着。
第62次南極地域観測隊行動実施計画(第157回南極地域観測統合推進本部総会(令和2年11月2日開催))に基づき、一年間の越冬観測を支える燃料を南極観測船「しらせ」からパイプラインによる輸送を行うほか、雪上車による氷上輸送やヘリコプターによる空輸で車両や物資・食糧を基地に搬入を実施。
○ しらせの概要
建造年 |
2009 |
喫水 |
9.2m |
長さ |
138m |
排水量 |
12,650t |
幅 |
28m |
連続砕氷能力 |
1.5m×3ノット |
○ 過去の昭和基地接岸の状況
船名(隊次) 接岸 |
回数 |
宗谷(1-6) |
0/ 6 |
ふじ(7-24) |
6/18 |
前しらせ(25-49) |
24/25 |
現しらせ(51-61) |
9/11 |
※前「しらせ」は、第35次(平成5年度)、現「しらせ」は、第53次(平成23年度)、第54次(平成24年度)に接岸断念。
※第61次(令和元年度)は、令和2年1月5日に接岸。
南極地域観測統合推進本部事務局〔文部科学省研究開発局海洋地球課〕
担当:小野寺(おのでら)、小林(こばやし)
電話:03-5253-4111 (代表)(内線4144)、
03-6734-4144 (直通)