ヨーロッパ女子情報オリンピックに参加した選手が金メダル等を獲得しました。また、特に優秀な成績をおさめた選手に対する文部科学大臣特別賞の受賞者を決定しました。

令和7年7月23日

 文部科学省では、国立研究開発法人科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテストに参加する若者を支援する事業を実施しております。このたび「第5回ヨーロッパ女子情報オリンピック(主催国:ドイツ)」に参加した選手が、金メダル等を獲得したとの連絡を受けましたので、報告いたします。
 また、文部科学省では、ヨーロッパ女子情報オリンピックにおいて、特に優秀な成績をおさめた者に対して文部科学大臣特別賞の授与を行っており、このたびの成績を踏まえ、受賞者を決定しましたので、併せてお知らせします。
(共同発表:一般社団法人情報オリンピック日本委員会)

 

1.受賞状況

金メダル2名、銅メダル2名
※ヨーロッパ参加者の約半数にメダルが授与され、金・銀・銅の割合はおよそ1:2:3と定められている。ヨーロッパ以外の参加者は、ヨーロッパ参加者に適用された点数の基準に基づいてメダルが授与される。
※メダル獲得には至らなかったものの、少なくとも2回中1回の競技で上位半分に入った者には優秀賞(Honorable Mention)が与えられる。

2.日本代表選手および受賞者詳細

 馨儀しんぎ さん  筑波大学附属高等学校(東京都)   2年  金メダル
籏智はたち 里奈りな さん  洛南高等学校(京都府)   1年  金メダル
松長まつなが 侑南ゆうな さん  渋谷教育学園幕張高等学校(千葉県)   2年  銅メダル
志村しむら 瑛美えみ さん  東京都立新宿山吹高等学校(東京都)   3年  銅メダル
   (文部科学大臣特別賞受賞者を○で示す)
  

3.参加国数/人数

60か国・地域/227名

4.場所/期間

ドイツ・ボン/令和7年7月14日(月曜日)~7月20日(日曜日)

5.派遣機関

一般社団法人情報オリンピック日本委員会

<参考資料>

◆大会概要

・ヨーロッパ女子情報オリンピックは2021年に第1回スイス大会がオンラインで開催。
・2025年のドイツ大会は、第5回目。
・日本は2021年から参加を開始し、本年は5回目の参加。
・昨年のオランダ大会は、57か国・地域から195名の選手が参加し、日本は金メダル1名、銀メダル2名、優秀賞1名受賞。
※優秀賞(Honorable Mention)は、メダル獲得には至らなかったものの、少なくとも2回中1回の競技で上位半分に入った者に与えられる。
・本年のドイツ大会は、60か国・地域から227名の選手が参加し、日本は金メダル2名、銅メダル2名受賞。

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日本代表団(参加生徒)の日程

  7月14日(月曜日) 開催国着
  7月15日(火曜日) プラクティス、開会式
  7月16日(水曜日) コンテスト第1日
  7月17日(木曜日) アクティビティ
  7月18日(金曜日) コンテスト第2日
  7月19日(土曜日) エクスカーション、閉会式
  7月20日(日曜日) 開催国発
  

◆ヨーロッパ女子情報オリンピックにおける直近の日本代表の成績

  2022年(第2回 トルコ・アンタルヤ大会)
    銀メダル1名、銅メダル1名(参加規模:43か国・地域、164名)
  2023年(第3回 スウェーデン・ルンド大会)
    金メダル1名、銀メダル3名(参加規模:52か国・地域、190名) 
  2024年(第4回 オランダ・フェルトホーフェン大会)
    金メダル1名、銀メダル2名、優秀賞1名(参加規模:57か国・地域、195名) 

ヨーロッパ女子情報オリンピック(EGOI=European Girls' Olympiad in Informatics)

 ヨーロッパ女子情報オリンピック(EGOI)は、高等学校3年に相当する学年以下の女子を対象としたプログラミング大会である。EGOIは主にヨーロッパの国・地域を中心に開催されるが、ヨーロッパ以外の国・地域からの参加も可能であり、日本は第1回大会から連続して参加している。
 参加できる選手は国・地域ごとに4名以下で、成績優秀者にメダルが与えられる。
 EGOIで出題される問題では、原則として、与えられた問題を解く、効率が良いアルゴリズムや質の良いアルゴリズムを考え出し(アルゴリズムの設計)、そのアルゴリズムに基づき正しく動作する解法プログラムを作成すること(アルゴリズムの実装)が求められる。使用できるプログラミング言語はC++、Pythonである。
 競技日は2日あり、選手は各競技日に5時間で4問を解く。問題は、実社会で直面する様々な課題を模したものとなっており、それを数理情報科学によって解決する数理的な問題解決能力(数学的な理解力、分析力、思考力、発想力など)が強く求められる。

◆日本情報オリンピック女性部門(JOIG=Japanese Olympiad in Informatics for Girls)

 一般社団法人情報オリンピック日本委員会は、高等学校2年生までの競技プログラマー日本一を決める大会「日本情報オリンピック(JOI = Japanese Olympiad in Informatics)」を主催している。JOIへの女性参加者は年々増えてはいるものの、まだ少ないのが現状であることから、情報科学に取り組む女子中高生を奨励するために2021年から「日本情報オリンピック女性部門(JOIG)」を開催している。競技では、与えられた課題に対する性能の良いアルゴリズムを設計し、さらに、それをプログラムとして適切に実装することが求められる。
 なお、JOIGは、EGOIに派遣する日本代表選手選考会を兼ねている。
 
※2026年ヨーロッパ女子情報オリンピックの代表選手を選抜する2025/2026年の国内予選(日本情報オリンピック第6回女性部門ステップ1)は、9月13日(土曜日)から3回実施、7月1日(火曜日)より参加申込を受け付けている。
詳細、以下webページ参照
https://www.ioi-jp.org/joig/2025 (※外部のウェブサイトへリンク)

お問合せ先

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課

德永、森澤
電話番号:03-6734-4191

 一般社団法人情報オリンピック日本委員会

中嶋、鈴木
電話番号:03-6681-6591

(科学技術・学術政策局人材政策課)