国際化学オリンピックに参加した生徒が金メダル等を獲得しました。また、国際的な科学技術コンテストで特に優秀な成績をおさめた生徒に対する文部科学大臣表彰の受賞者を決定しました。

令和5年8月14日

 文部科学省では、国立研究開発法人科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテストに参加する若者を支援する事業を実施しています。このたび「第55回国際化学オリンピック(開催国:スイス(チューリッヒ))」に参加した生徒が、金メダル2個、銀メダル2個を獲得したとの連絡を受けましたので、報告いたします。
 また、文部科学省では、国際的な科学技術コンテストにおいて、特に優秀な成績をおさめた者等に対して文部科学大臣表彰等を行っており、このたびの成績を踏まえ、受賞者を決定しましたので、併せてお知らせします。
(共同発表:「夢・化学-21」委員会、公益社団法人日本化学会)


1.受賞状況

金メダル2名、銀メダル2名
(上記4名が文部科学大臣表彰を受賞する)
※ 金メダルは参加者の約1割、銀メダルは約2割、銅メダルは約3割の割合で与えられる。

2.参加者

4名の高校生

3.受賞者詳細

  山之内やまのうち 望花みか さん 久留米大学附設高等学校(福岡県) 3年 金メダル
  松坂(まつさか) 康平(こうへい) さん 東海高等学校(愛知県) 3年 金メダル
  鈴木(すずき) 晴翔(はると) さん 聖光学院高等学校(神奈川県) 3年 銀メダル
  田中(たなか) (しゅん) さん 徳島市立高等学校(徳島県) 3年 銀メダル

4.参加国数/人数

89か国・地域・他/348名

5.場所/期間

スイス/チューリッヒ
令和5年7月16日(日曜日)~7月25日(火曜日)(日本時間)

6.派遣機関

「夢・化学-21」委員会、公益社団法人日本化学会

<参考資料>

◆大会概要

・国際化学オリンピックは1968年に東欧3か国(ハンガリー、旧チェコスロバキア、ポーランド)にて第1回大会が開催。
・2023年のスイス大会は、第55回目。
・日本は、2003年から参加を開始し、毎年4名の生徒を派遣。本年は21回目の参加。
・昨年の中国大会は、84か国・地域・他から326名の生徒が参加し、日本は4名全員金メダル受賞。
・本年のスイス大会は、89か国・地域・他から348名の生徒が参加し、日本は金メダル2名、銀メダル2名を受賞。

◆日本代表団(参加生徒)の日程

7月16日(日曜日) 選手団出発・到着
7月17日(月曜日) 開会式
7月18日(火曜日) エクスカーション
7月19日(水曜日) 実験試験
7月20日(木曜日) エクスカーション
7月21日(金曜日) 実験試験
7月22日(土曜日) エクスカーション
7月23日(日曜日) エクスカーション
7月24日(月曜日) 閉会式
7月25日(火曜日) 選手団出国
7月26日(水曜日) 帰国

国際化学オリンピックにおける過去3年間の日本代表の成績

2020年(第52回 トルコ・イスタンブール大会(オンライン開催))
    銀メダル4名(参加規模:60か国・地域、235名)
2021年(第53回 日本大会(オンライン開催))
    銀メダル3名、銅メダル1名(参加規模:85か国・地域、312名)
2022年(第54回 中国大会(オンライン開催))
    金メダル4名(参加規模:84か国・地域、326名)

◆国際化学オリンピック(IChO=International Chemistry Olympiad)について

 1968年に東欧3か国(ハンガリー、旧チェコスロバキア、ポーランド)が始めた高校生の学力試験から発展した、1年に1度開催される「化学」の国際大会である。参加資格があるのは高校生または高校と同等の学校(ただし高校相当の学年)に在学する20歳未満の生徒となる。
 大会は世界の高校生等が一堂に会し、化学の実力を競うと同時に親交を深めることを目的としている。例年は毎年7月に10日間の日程で開催され、生徒らはそれぞれ5時間の実験課題と理論問題に挑戦する。COVID-19感染が拡大した2020年から2022年まではリモートでの理論試験のみが行われ、2023年は現地開催のため実験試験と理論試験の両方が行われた。日本は2003年のアテネ大会より参加している。    

◆化学グランプリ

 「化学グランプリ」は、国際的にも通用する若い化学者を育てることを目的として、「夢・化学-21」委員会と日本化学会が1998年、東京と仙台の2か所で試験的に実施したのが始まりである。翌1999年から、「化学グランプリ」(2012年改称)として全国規模で開催されるようになり、今日では申込が4,000人近くになる大会に発展している。毎年、本大会の参加者から「国際化学オリンピック」への代表候補生徒を選抜しており、参加者のうち高校2年生までの成績優秀者20名程度が代表一次候補生徒として推薦されている。
 

お問合せ先

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課

冨田、勝屋
電話:03-6734-4191(代表)

公益社団法人日本化学会

大倉、日置
電話:080-7398-0468
FAX:03-3292-6318
Mail:grand-prix@chemistry.or.jp
 

(科学技術・学術政策局人材政策課)