国際生物学オリンピックに参加した生徒が金メダル等を獲得しました。また、国際的な科学技術コンテストで特に優秀な成績をおさめた生徒に対する文部科学大臣表彰の受賞者を決定しました。

令和5年7月14日

 文部科学省では、国立研究開発法人科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテストに参加する若者を支援する事業を実施しております。このたび「第34回国際生物学オリンピック(主催国:アラブ首長国連邦(アル・アイン))」に参加した生徒が、金メダル等を獲得したとの連絡を受けましたので、報告いたします。
 また、文部科学省では、国際的な科学技術コンテストにおいて、特に優秀な成績をおさめた者等に対して文部科学大臣表彰等を行っており、このたびの成績を踏まえ、受賞者を決定しましたので、併せてお知らせします。
(共同発表:国際生物学オリンピック日本委員会)


1.受賞状況

金メダル2名、銀メダル2名
(上記4名が文部科学大臣表彰を受賞する)
※金メダルは参加者の約1割、銀メダルは約2割、銅メダルは約3割の割合で与えられる。

2.参加者

4名の高校生

3.受賞者詳細

   井上(いのうえ) 紗綺(さき さん 久留米大学附設高等学校(福岡県) 3年 金メダル
   髙橋(たかはし) (みやこ さん 女子学院高等学校(東京都)  3年 金メダル
   大杉(おおすぎ) 悠真(ゆうま さん 灘高等学校(兵庫県) 2年 銀メダル
   佐々木(ささき) (けい さん 灘高等学校(兵庫県) 2年 銀メダル

 

4.参加国数/人数

80か国・地域/304名

5.場所/期間

アラブ首長国連邦/アル・アイン                               
令和5年7月3日(月曜日)~7月11日(火曜日)(日本時間)

6.派遣機関

国際生物学オリンピック日本委員会

 

<参考資料>

◆大会概要

・国際生物学オリンピックは1990年に現在のチェコ共和国で第1回大会が開催。
・2023年のアラブ首長国連邦大会は、第34回目。
・日本は、2005年から参加を開始し、毎年4名の選手を派遣。本年は19回目の参加。
・昨年のアルメニア大会は、62か国・地域から237名の生徒が参加し、日本は金メダル1名、銀メダル1名、銅メダル1名、優秀賞1名受賞。
・本年のアラブ首長国連邦大会は、80か国・地域から304名の生徒が参加し、日本は金メダル2名、銀メダル2名受賞。

◆日本代表団(参加生徒)の日程

7月2日(日曜日)          結団式・壮行会 東京国際空港(羽田空港)発          
7月3日(月曜日)          代表団到着、大会登録、開会式         
7月4日(火曜日)          エクスカーション              
7月5日(水曜日)          実験試験              
7月6日(木曜日)          エクスカーション          
7月7日(金曜日)~8日(土曜日) 理論試験              
7月9日(日曜日)          エクスカーション
7月10日(月曜日)          閉会式
7月12日(水曜日)          成田国際空港着

◆国際生物学オリンピックにおける過去3年間の日本代表の成績

  2020年(第31回 日本大会(オンライン開催))
   金メダル1名、銀メダル3名(参加規模:53か国・地域、202名)
  2021年(第32回 ポルトガル・リスボン大会(オンライン開催))
   銀メダル1名、銅メダル3名(参加規模:76か国・地域、304名)
  2022年(第33回 アルメニア・エレバン大会)
   金メダル1名、銀メダル1名、銅メダル1名、優秀賞1名(参加規模:62か国・地域、237名)

◆国際生物学オリンピック(IBO=International Biology Olympiad)

 国際生物学オリンピック(IBO)は、1990年に現在のチェコ共和国のオロモウツで第1回大会が開催された、生物学に関心を持つ高校生等を対象としたコンテストであり、以下を目的としている。
a)すぐれた生徒を一堂に会させて、刺激をあたえ挑戦させることにより、その能力をのばし、科学者にそだてる。生物学の美しさと様々な意義を明らかにして、とりわけ自然や環境の保護をはかり、社会における生物学の重要性を訴える。
b)生物学教育に関するアイデアと教材の交換や比較を行うことにより、各国の生物教育を向上させる。
c)国際生物学オリンピックにかかわるさまざまな組織の交流を図ることにより、生物学分野での活動の相互理解を図る。
 
 国際大会は、毎年7月に開催され、実験問題と理論問題が課される。
今年度の「第34回国際生物学オリンピック2023アラブ首長国連邦大会」(IBO 2023)の詳細はIBO 2023公式サイトを参照。(https://ibo2023.ae/)

◆国際生物学オリンピック日本委員会(JBO=Japan Biology Olympiad Committee)

 国際生物学オリンピック日本委員会(JBO)は、国際大会に派遣する日本代表選考を兼ねた日本生物学オリンピックを開催している。日本生物学オリンピックは単に代表選考のためだけではなく、生物学の持つ面白さ楽しさを体験してもらうことを目的とする全国規模のコンテストであり、20歳未満で大学に入学する前の青少年であれば誰でも参加可能である。生徒らが積極的にチャレンジできるように試験会場を各都道府県に設置している。
 この活動を通じて我が国の生徒に対し、生物学への興味の喚起と知識の普及を図りつつ、広く科学技術一般への関心の向上と理解の増進を推し進めるとともに、国際大会への参加体験が、将来の科学技術を支える人材の育成にも役立つことを期待している。さらに国際的な研究者・教育関係者の交流により、我が国の生物教育の充実・発展に寄与することを目指している。

お問合せ先

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課

冨田、勝屋
電話番号:03-6734-4191(直通)

国際生物学オリンピック日本委員会

道上、鳩貝
電話番号:080-1053-3978

(科学技術・学術政策局人材政策課)