ヨーロッパ女子数学オリンピックに参加した生徒が金メダル等を獲得しました。また、特に優秀な成績をおさめた生徒に対する文部科学大臣特別賞の受賞者を決定しました。

令和5年5月16日

 文部科学省では、国立研究開発法人科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテストに参加する若者を支援する事業を実施しております。このたび「第12回ヨーロッパ女子数学オリンピック(主催国:スロベニア(ポルトロシュ))」に参加した生徒が、金メダル等を獲得したとの連絡を受けましたので、報告いたします。
 また、文部科学省では、ヨーロッパ女子数学オリンピックにおいて、特に優秀な成績をおさめた者に対して文部科学大臣特別賞の授与を行っており、このたびの成績を踏まえ、受賞者を決定しましたので、併せてお知らせします。
(共同発表:公益財団法人数学オリンピック財団)


1.受賞状況

金メダル1名、銅メダル3名
(上記4名が文部科学大臣特別賞を受賞する)
※参加者の半数以下にメダルが授与され、金メダル・銀メダル・銅メダルの割合は 1:2:3 で与えられる。

2.参加者

4名の高校生

3.受賞者詳細

  〇長尾(     ながお) (あや) さん 桜蔭高等学校(東京都) 3年 金メダル
  〇古川(ふるかわ) 美乃里(みのり) さん 桜蔭高等学校(東京都) 2年 銅メダル
  〇山之内(やまのうち) 望花(みか) さん 久留米大学附設高等学校(福岡県) 3年 銅メダル
  〇和田(わだ) あかり さん 神戸女学院高等学部(兵庫県) 3年 銅メダル

      (文部科学大臣特別賞受賞者を〇で示す)

4.参加国数/人数

54か国・地域/213名

5.場所/期間

スロベニア/ポルトロシュ(現地開催)
令和5年4月12日(水曜日)~4月19日(水曜日)(日本時間)

6.派遣機関

公益財団法人数学オリンピック財団

<参考資料>

◆大会概要

  ・ヨーロッパ女子数学オリンピックは2012年にイギリスにて第1回大会が開催。
  ・2023年のスロベニア大会は、第12回目。
  ・日本は2014年から参加を開始し、本年は9回目の参加。
  ・昨年のハンガリー大会は、56か国・地域から222名の生徒が参加し、日本は金メダル1名、銀メダル1名受賞。
  ・本年のスロベニア大会は、54か国・地域から213名の生徒が参加し、日本は金メダル1名、銅メダル3名受賞。

日本代表団(参加生徒)の日程

   4月12日(水曜日) 日本(羽田)出国
   4月14日(金曜日) 開会式
   4月15日(土曜日) コンテスト(1日目)
   4月16日(日曜日) コンテスト(2日目)
   4月17日(月曜日) Excursion
   4月18日(火曜日) 表彰式・閉会式
   4月19日(水曜日) スロベニア(リュブリャナ)出国

 

◆ヨーロッパ女子数学オリンピックにおける直近の日本代表の成績

 2019年(第8回 ウクライナ大会)
  銀メダル1名、銅メダル3名
  国別順位13位(参加規模:49か国・地域、196名)
 2020年(第9回 オランダ大会)
  COVID-19 のため中止
 2021年(第10回 ジョージア大会)
  銅メダル3名
  国別順位29位(参加規模:55か国・地域、213名)
 2022年(第11回 ハンガリー大会)
  金メダル1名、銅メダル1名
  国別順位21位(参加規模:56か国・地域、222名)
 

ヨーロッパ女子数学オリンピック(EGMO=European Girls’Mathematical Olympiad)について
 

 イギリスにおいて、中国女子数学オリンピック(CGMO)と同様の大会をヨーロッパでも開催したいとの提案が2009年にマレーエドワーズカレッジのジェフ・スミス氏によって英国数学オリンピック委員会に出され、国際女性デー100周年の2011年3月8日に公式に開催が発表された。そして、2012年4月に第1回 European Girls' Mathematical Olympiad (EGMO)が英国ケンブリッジ大学のマレーエドワーズカレッジで開催された。EGMOの目的は、対象がヨーロッパ地区の国々および女子選手に限定されていることを除けば国際数学オリンピック(IMO)とほとんど同じである。ただし、ヨーロッパ以外の国も承認されれば参加することができる。毎年4月にヨーロッパ内の国において開催されている。日本の参加は2014年の第3回トルコ大会からである。EGMOの競技は2日連続で行われ、それぞれの日に4時間半で3問を解く。授賞の基準はIMOと同じである。

◆日本数学オリンピック(JMO=Japan Mathematical Olympiad)について

 日本における国際数学オリンピック(IMO)への派遣事業は1988年から企画され、1989年には委員2名が第30回西ドイツ大会を視察し、翌年の第31回北京大会において初めて日本はIMO参加した。当初、事業の運営母体は任意団体であったが、元協栄生命保険株式会社の故川井三郎名誉会長の寄付及び富士通株式会社、元協栄生命保険株式会社、株式会社アイネスの寄付を基金として、1991年3月に文部省(現在の文部科学省)所管の財団として、財団法人数学オリンピック財団が設立され、日本数学オリンピック(JMO)を開催し、IMO日本代表選手を選抜し派遣事業を行ってきた。
 財団は2013年4月から内閣府所管の公益財団法人数学オリンピック財団となり、現在、この財団によりJMOが実施され、毎年、IMOへの日本代表選手を選抜している。また、2003年に第44回IMOが東京で開催されたのを契機に、中学生以下を対象とした日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)が実施されており、若年層の関心とレベルアップを図っている。

お問合せ先

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課

冨田、勝屋
電話番号:03-6734-4191

公益財団法人数学オリンピック財団

淺井
電話番号:03-5272-9790

(科学技術・学術政策局人材政策課)